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ウルトラシリーズの登場キャラクター ウィキペディアから
ウルトラQの登場怪獣(ウルトラキューのとうじょうかいじゅう)は、1966年にTBS系列で放映された、円谷特技プロダクションの特撮テレビドラマ『ウルトラQ』に登場する怪獣、宇宙人、その他の架空生物・物体の詳細を記述する。
名称や数値などは資料により異なる。本項目ではBlu-ray/DVD『総天然色ウルトラQ』での表記[1][2]を基準とする。並び順は登場話数順。
本作品の後番組『ウルトラマン』に再登場する怪獣も多い。
第1話「ゴメスを倒せ!」に登場。
学名はゴメテウス(GOMETIUS[出典 6])。東海弾丸道路・第三工区の地底から出現する。設定では新生代第三紀ごろに生息していた肉食性の獰猛な原始哺乳類であるが、劇中では変温動物であると説明されており、地中温度の上昇によって長い眠りから覚めた。
後頭部には、前方へ向かって弧を描くように曲がった一本角がついている。発達した前腕で地中を掘り進み[7]、両手の鋭い爪と長い牙を武器とする[出典 7]。大きな甲羅状の頑丈な皮膚を背中に備え、敵の攻撃から身を守る[11]。長く地中に生息していたことから、カメラのフラッシュ光などの強い光を苦手とする模様[13][11]。第三工区の北トンネル工事現場でリトラと対決し、尾を叩きつけたり牙で噛みついたりと獰猛な戦い方で一時は善戦するが、嘴で右目を突かれて形勢が逆転し、最後はリトラのシトロネラアシッドに敗れて絶命する。
第1話「ゴメスを倒せ!」に登場。
古代に生息した鳥類と爬虫類の中間生物で、学名はリトラリア(LITTLALIA[8]またはLitolaria[12][6])。ゴメスと同じく東海弾丸道路第三工区の地底に眠っていたが、工事中に蛹の状態で見つかり[1][8][注釈 2]、孵化する。最後の武器として口からシトロネラ酸[出典 13](シトロネラアシッド[出典 14])という強酸性の液体を放射して浴びせるが、これを使うと自身も体内の呼吸器が溶解して死に至る。
ゴメスとの対決では尾で叩かれたり牙で噛みつかれたりと苦戦するが、ゴメスの右目を嘴で突いたことから形勢は逆転する。最後はシトロネラアシッドでゴメスを倒し、その直後に絶命する。道路完成後、その傍のリトラが息絶えた場所には、次郎少年の手によってリトラの墓が建立された。
第2話「五郎とゴロー」に登場。
幼いころに両親を亡くして野猿と共に育ったために人間と話せず、村人からは「エテキチ」と呼ばれて敬遠されている聾者の青年・五郎に懐いていたクモザルが、旧日本軍の体力増強剤青葉くるみを大量に食べた結果、甲状腺ホルモンのバランスが破壊されて巨大化した。伊豆の山中や淡島の海上ロープウェーに出現したことから、大騒動となる。
やがて、ゴローに与えるために農作物を盗み、村人によるリンチを経て警察に逮捕された五郎を探して街にさまよい出るが、警察官の発砲がきっかけで暴れ出す。毎日新報の関デスクの提案で、五郎はゴローをイーリアン島に送るために釈放され、ゴローは五郎から与えられた好物の牛乳に仕込まれた眠り薬で眠らされる。
イーリアン島では日本兵が所持していた青葉くるみを食べ、ゴローと同様に巨大化したとうかがえる大猿が暮らしている。こちらの大猿は、豊富な食糧や島民たちの理解によって友好的な関係を築いている。
第3話「宇宙からの贈りもの」に登場。
ナメクジに似た姿の怪獣[出典 30][注釈 6]。半年前に地表撮影を目的として打ち上げられて火星へ到達した後に消息を絶ち、失敗に終わったと思われていた火星探査ロケットが、突然何者かによって地球に送り返されて海中に落下し、その中にあったカプセル内からは金色の球体が2個発見されるが、それはナメゴンの卵であった[50][48]。卵は宇宙開発局の金庫に保管されたが、金塊と誤解したギャングに奪われる[48]。
1個目の卵は、万城目とギャングの格闘を経てセスナ機で逃亡したギャングが向かった離島・大蔵島の洞窟内の温泉熱で孵化して1体目のナメゴンとなり、長く飛び出した両目から生物を硬直死させる音符状の怪光線[出典 31]を放ってギャングを殺害する。その後、万城目たちにも迫ったところで海中に落ちて一瞬で溶解したため、塩分が弱点であることが判明する。
2個目の卵は、万城目とギャングの格闘中に落ちた際、状況を知らない一平に拾われてチェーンを付けられ、ネックレスとして由利子に与えられてしまう。1体目のナメゴンの事件が解決した後、一ノ谷博士の邸宅で由利子がコーヒーを作っていた時、それを温めていたアルコールランプの火に反応して巨大化し、万城目に投げ捨てられた邸宅の庭で孵化する。「火星人が地球人のやみくもな宇宙開発に対する警告としてナメゴンを送り込んだ」と推測した一ノ谷博士が本多助手に「塩水を用意しろ」と命じる場面で本編は終わるが、その際に「次に火星から送られてくる怪獣は、海水を飲んでますます巨大化し、強靭になる恐るべき怪物に違いない」との旨のナレーションが付される。
第4話「マンモスフラワー」に登場。
有史以前の吸血植物[48]。ジュラ紀に生息していた花であることから命名された[64]。「マンモスフラワー」とも呼ばれる。皇居の堀やビルの地下で大蛇のような巨大な根が暴れ、突然変異によって急速に成長し、まもなく丸の内の日本広告ビルを突き破って茎を伸ばして巨大な花を咲かせて姿を現す。長く伸ばした根で人間の体を搦めとって血液を無数のトゲで吸収し[出典 38]、花からは毒性の花粉[出典 39][注釈 9]を撒く。上空から炭酸ガス固定剤を散布されて枯死し、また吸血根も火炎放射器で焼かれ、処分された[65]。
『ウルトラギャラクシー大怪獣バトル』第2話「五人目のクルー」に登場。
惑星ボリスに突如出現する。ピンク色の綺麗な花を咲かせている。毒花粉でZAPクルーのヒュウガとオキを襲うが、リトラのシトロネラアシッドを浴びて枯れる。
映画『シン・ウルトラマン』に登場。
巨大不明生物第2号として東京駅に出現し、「マンモスフラワー」と命名される[74]。官民学によって弱点が発見され、火炎放射と炭酸ガスの両面攻撃によって駆除される[74]。
第5話「ペギラが来た!」、第14話「東京氷河期」に登場。
南極の大氷原に棲息する怪獣。「ペギラ」という名は越冬隊員が命名した[48]。大国同士の核実験の放射能の影響でペンギンが突然変異したと言われており[注釈 11]、同様の1対の翼(フリッパー)と直立した形態を有する。アザラシに似た顔を持ち、半分閉じたような目と2本の牙、頭から生えた小さな角が特徴。黒煙を噴き出しながら上昇・飛行し、武器として中心部がマイナス130度に達する冷凍光線[出典 44][注釈 12]を放射するが、その際には本来の夏ならマイナス1度程度の南極基地(昭和基地)周辺をマイナス100度にしてしまう超低温と共に反重力現象が周囲に起こり、4トンの雪上車すら舞い上がる[84]。非常脱出の際の飛行速度は、マッハ80以上にもなる。
第5話では、本編の3年前に南極基地の観測所を氷結させ、野村隊員を凍死させている。氷漬けとなった野村隊員の遺体や生きていた犬のサブローが発見されると、サブローが生き延びるために食べていた南極大陸に生育する苔の成分から抽出した物質・ペギミンHが弱点であることが判明し、南極基地を襲撃したところをペギミンHを搭載した気象観測ロケットで迎撃され、苦しみながら黒煙を吹いてどこかへ飛び去る[85]。
第14話では、第5話から1年後の東京に襲来。南極が原子力発電所の爆発事故で温暖化して生存に適さない気温となったため、北極へ向かう途中に東京で休憩したと万城目に推測された[86]。周囲を極低温に氷結させて自衛隊も返り討ちにし、東京を氷漬けにする。最後は、元零戦のパイロットであった浮浪者・沢村照男の操縦するセスナ機の特攻に遭い、搭載爆薬と混合されたペギミンHを浴びせられてどこかへ飛び去る[87]。なお、鳴き声は第5話から変更されている。
『レッドマン』第12、14、57、80、81、85、89、91 - 93、101、104、106、107話に登場。
着ぐるみはアトラクション用。第80、81、101、104、106、107話には別タイプの着ぐるみが登場するが、こちらはチャンドラーからペギラへ戻されたオリジナルである。長期間アトラクションで酷使されたために劣化が激しく、特徴的な瞼もなくなり、グレー系の色に再塗装されていたが、『レッドマン』登場時にはアトラク用と同じく濃い色に白い斑点という体色になった[50]。頭部が挿げ替えられている[98]。
YouTubeの短編作品『ウルトラギャラクシーファイト ニュージェネレーションヒーローズ』episode3に登場。身長・体重は初代と同一[100]。
水の惑星リクエターに生息する個体がラゴンをも凍らせようと暴れるが、駆けつけたウルトラマンリブットに阻まれ、ギャラクシウムブラスターで倒される。
『ウルトラマンZ』第5話「ファースト・ジャグリング」に登場。
イヌイットの伝承でその存在が言及されており、古い文献では「天より降りたる光の槍」によって3万年前にアラスカの永久凍土の下に封印されたと記されている[76][101]。物体の核振動を口から放射する零下130度の冷凍光線の超低温によって止め、無重力現象を巻き起こす[101][102]。
地球温暖化の影響で眠りから目覚めた後、石器と化した光の槍を破壊しようと日本へ飛来し、保管場所である帝都山大学人類学研究所に進攻する[76][101]。避難場所となっていた大学を守ろうとするウインダムを冷凍光線で氷漬けにすると、駆けつけたセブンガーにも有利に立ち回り、次いで現れたウルトラマンゼットをも空中戦で圧倒する。しかし、ゼットのもとへ出現した石器からゼットランスアローへの変化を見て動揺した後、ゼットにゼットランスファイヤーで撃破される[103]。
映画『シン・ウルトラマン』に登場。
巨大不明生物第3号として出現し、「ペギラ」と命名される[74]。冷凍ガスを放出して東京を氷河期にし、都市機能をマヒさせるが、女性生物学者が弱点を発見したことで駆除された[74]。
第6話「育てよ!カメ」に登場。
小学5年生の浦島太郎少年が育てたカメ(ゼニガメ)が、彼が龍宮城に行く絵本風の夢から覚めたと同時に太郎が作ったサツマイモとクロレラの粉にレモン汁を搾った餌によって99センチメートルに育成した姿[48]。甲羅に太郎を乗せ、空を飛んだり壁を通り抜けたりする超能力を発揮して竜宮城へ連れて行くが、怪竜の怪光線で撃墜される。
甲羅内には自動車のウィンカーや速度メーターが存在する[48]。飛行速度はマッハ3で[出典 54]、水中も高速で泳げる。太郎の未知の力(妄想)が巨大化させたと言われている。
第6話「育てよ!カメ」に登場。
乙姫が乗っていたミサイルが変身した竜。太郎の乗ったガメロンを稲妻状の怪光線[出典 58]で撃墜する。
第6話「育てよ!カメ」に登場。
外見は普通の人間の女子小学生とまったく同じ。笑い声は甲高い。虚勢を張る太郎少年を翻弄し、嘘をつかないと約束した彼に玉手箱を手渡す。
第7話「SOS富士山」に登場。
古代に宇宙から吉野のお池に降ってきた巨大岩石が、いったん爆砕された後に集結・再構成を経て誕生した怪獣。頑丈な岩石の全身は、拳銃による射撃でもその進撃を食い止められない[125]。ダイナマイトで破壊されても、光脈打つ中心核が生きていればその破片が再び集結して蘇生する。口から放射する高熱の蒸気[出典 63]が武器。
富士山麓で成人した野生児タケルに背中の急所を突かれた後に中心核が取り出され、警官に拳銃で破壊されたことにより、岩石に戻る。
水脈や地底などの温度が上昇したことから出現したとされるが、真相は不明[125]。
第8話「甘い蜜の恐怖」に登場。
普通のモグラが特殊肥料ハニーゼリオンの影響によって数百倍に巨大化した怪獣。1日に36キロメートル掘り進む[3][10]。太陽光線が弱点[4]。伊佐山農業試験場第2実習地周辺の村落を荒らし回った後、巣に侵入した生みの親といえる伊丹研究員の爆破に誘発されて地上へ出現したところ、自衛隊の砲撃を受けて地中へ逃走して富士火山帯の火山地層に激突し、焼死する[注釈 17]。
第9話「クモ男爵」に登場。
東京近郊と思われる、灯台にほど近い沼と森に囲まれた廃屋と化した洋館に生息する2匹の巨大グモ。万城目の見解では、90年前にクモ愛好家の男爵と彼が欧州から持ち帰った毒蜘蛛タランテラに刺されて命を落とした愛娘が、それぞれタランテラに変異したらしい。深夜、灯台と洋館に現れ、迷いこんだ万城目たちに襲いかかる。口から粘着糸を吐いて獲物を捕らえる[出典 79]。1匹は万城目にナイフで刺殺され、もう1匹は万城目たちの乗るスポーツカーに迫るも轢殺された。同時に洋館も主人を失ったかのように、崩壊し沼に沈んだ。
第10話「地底超特急西へ」に登場。
人工的に創造された人工生命体の第1号。遺伝子工学の権威である阪大の生物学者・相川教授と助手のチームによって創造された。教授自身は、「M1号」は仮の名としている。ゴリラ[出典 82]や類人猿[1]のような容姿をしている。手足の指は各4本あり、それぞれ黒い爪を持つ。ブルドーザー20台分の怪力を誇るが[3][10]、性格はおとなしくかつユーモラスで、知能は人間で例えるなら3歳の幼児程度[出典 83]。好奇心も旺盛で、地底超特急いなづま号の運転席のスイッチに興味を示したりする。また、手で頭を擦ったり手で目を覆い隠すなど、幼児のような仕草をする。「アブアブ」という音声を発するが、人間との会話はできない。
回転しながら発光を繰り返す大きな核を持つゼリー状の物体として生み出され、遺伝子活動を抑えるために細胞の状態で約20センチメートルの特殊な高圧ボンベで封じ込められ、当初は改良を加えるために星川航空の飛行機で阪大に搬送される手筈になっていた。しかし、ボンベを入れたジュラルミンケースが手違いでいなづま号に持ち込まれ、新聞記者のカメラのフラッシュ光に反応した結果、遺伝子の活動が活発化して車内の保管ロッカー内で閃光が激しくなると同時に細胞分裂を起こし、猿人のような姿に急成長した。北九州駅に向けて走行中のいなづま号の運転室を占領して人工頭脳と計器類を狂わせた後、怪力で破壊して操縦や制御を不能にする騒動を巻き起こした結果、先頭車両が北九州駅に衝突して駅周辺に大被害をもたらす。その際の爆発で、いなづま号に忍び込んでいたイタチ少年共々成層圏外へ放り出され、ソビエトの宇宙飛行士ワレンチナ・テレシコワの有名な言葉を発しつつ[139]衛星のように地球を回ることとなった。
『ウルトラゾーン』「ウルトラゾーンチャンネル」にレギュラーとして登場。第9話アイキャッチでは桃太郎の猿役に扮する[58]。
第7話、第10話、第13話、第15話、第16話、第17話、第19話、第20話、第21話、第22話、第23話に登場。
『ウルトラマンX』第19話「共に生きる」に登場。
スペースデブリとともに地球の衛星軌道上に浮遊し、思考し続けている人工生命体。かつて人間に科学の力で創造されたが、事故で見捨てられた旨を語る[148]。人間は怪獣などの「他者」との共存を否定し[148]、破滅の道を進む存在であると考えている。一人称は「私」。
実験で実体化したもののダークサンダーエナジーでEXゴモラと化して暴れ回るゴモラを、強制的にスパークドールズへ戻すことで事態の収拾を図ったウルトラマンエックスもろとも大地を捕らえ、あらゆるカードの力を封じる三角フラスコに封じ込める。怪獣を凶暴化させる黒幕かと疑う大地に対してはそれを否定し、彼の信念に揺さぶりをかけるが、EXゴモラに何度吹き飛ばされても身を呈してゴモラとの絆を涙ながらに訴えるアスナの姿を目の当たりにして心が動き、大地とエックスを解放する。最後は、これからも地球人の監視は続けていく旨を告げ、再び空間を漂流していった。
『ウルトラマンZ』第20話「想い、その先に」に登場。
国立生物科学研究所で生物学者のイナバルリが人工細胞から生み出した世界初の人工生命[出典 86]。高い万能性に富んだ細胞を有しており、将来的には再生医療の応用が期待されている[151]。バナナを好む幼児程度の知能を持つ温厚で心優しい性格をしており、ルリに懐いている[152]。
ルリの同僚の研究員と偽って実は細胞を狙っていたテロ組織の一員であるクラタによって研究所から運び去られそうになった折、揉み合う中で駆けつけたルリを庇って配電盤に激突して高圧電流を浴びたことにより、細胞が急成長して巨大化する[出典 86]。攻撃の意思はなく、一旦はキングジョーストレイジカスタムに麻酔弾を撃ち込まれて眠りにつくが、市街地への進行を危惧されて駆除の対象となる。翌日、ルリの願いを汲んだストレイジの面々によって市街地への進行を食い止める作戦が展開されるものの、同機とウインダムを同時に押し返すほどの超怪力を発揮し、市街地目前の阻止限界地点である西多摩川の寸前まで侵入してしまう[151]。しかし、ウルトラマンゼット ベータスマッシュによって攻撃開始寸前のところを押し返された後、ウルトラマンゼット デルタライズクローのデスシウムクローによって拘束されている間にイナバコジローの手で口内に細胞分裂逆進剤を打ち込まれ、元の大きさまで戻る[151][152]。
第11話「バルンガ」に登場。
触手の生えた風船状の宇宙胞子[157]。地球に帰還中の有人土星ロケット・サタン1号に付着してエネルギーを吸収し、エネルギー切れで墜落したサタン1号と共に地球に侵入した宇宙胞子から誕生した。大気圏内を浮遊し、セスナ機や毎日新報取材車のガソリンなどの燃料から台風まで、あらゆるエネルギーを取り込んで無限に成長する。東京上空に居座って街を大混乱に陥れるが、最後は国連がバルンガを誘き出すために打ち上げた人工太陽を目指し、太陽へ向けて旅立つ。
第12話「鳥を見た」に登場。
通常は文鳥に似た姿をしているが、空腹になると巨大化して暴れる。一ノ谷博士によると第三氷河期以前に生息した鳥の祖先の一種とのことだが、後述する無人船が存在した10世紀にインド西部の都市に大群が出現した記録が残っている。飛行速度はマッハ1.5[3]。
物語序盤に深夜の動物園を襲い動物たちを捕食して、見回っていた従業員に瀕死の重傷を負わせた後、漁村に漂流した998年前の古代の貿易船の中から小鳥の姿で万城目たちに発見されたが無人船はほどなく沈没し逃走。文鳥の姿のままで孤児の三郎少年に飼われて「クロオ[注釈 20]」と名付けられ、三郎少年の孤独な心を和ませていた。しかし、三郎少年が寝ている夜に港町の集落を襲って家畜を捕食して全滅させたことから存在が発覚、一ノ谷博士の提言をもとに危険視した警察によって捕獲されて少年から引き離され警察署に収容される。収容されていた留置場内で巨大化、警察署を破壊して飛行しながら巨大な翼の羽ばたきによる暴風[1][164](突風[80])で街を蹂躙したあと、三郎少年と万城目たちがいる海岸上空に現れ、三郎少年に別れを告げるかのごとく海上へ飛び去った。
映画『シン・ウルトラマン』に登場。
敵性大型生物第4号として出現し、飛翔禍威獣「ラルゲユウス」と命名される。暴風を巻き起こして甚大な被害を及ぼしたものの駆除できずに取り逃がしてしまい、未だに消息不明[74]。作中のテロップではステルス機能を有することが疑われていたが、詳細は不明である。
第13話「ガラダマ」、第16話「ガラモンの逆襲」に登場。
宇宙怪人 セミ人間によって造られた一種のロボットともいえる生体兵器[157]。電子頭脳からの誘導電波で操られて7万馬力の怪力[174]で破壊を行う。
弓ヶ谷に、地球上には存在しない宇宙金属チルソナイトで構成された運搬装置の小型の隕石が落下する。やがて隕石からは謎の誘導電波[注釈 26]が発信され始め、太陽で黒点と無関係のデリンジャー現象が起きるとほぼ同時に弓ヶ谷付近の熊谷ダムへは巨大隕石が落下し、そこからガラモンが現れる。巨大隕石は遊星人が地球侵略のためにガラモン(遊星人の侵略兵器)を運搬するカプセルであり、先の隕石は遊星人に代わってガラモンに指令を与える電子頭脳であった。電子頭脳は地球人の技術による解体は不可能だったが、そこから発せられる電波を遮断することには由利子の機転で成功する。三国山脈にある熊谷ダムを破壊して東京に向かおうとしていたガラモンは、電波遮蔽網によって誘導電波を遮断された途端、口から体液のような粘液を放出して体内機能が完全に停止する[186]。
鰭には電子頭脳からの極超短波を受けるアンテナとしての役割があり、それによってコントロールされるという設定となっている。
上記の続編として作られた「ガラモンの逆襲」では、中性的な男性に変身したセミ人間が前回の事件で天体物理学研究所の金庫に保管されていた電子頭脳を奪取したことにより、複数のガラダマ[注釈 27]が地球へ呼び寄せられて出現する。そのうち2体以上が東京に出現し[注釈 28]、矢印状のマークが施された特大の個体[注釈 29]は東京タワーを揺さぶって倒壊させる[注釈 30]。遊星人が電子頭脳を持ったまま逃亡したため、それを停止しない限りは侵略活動が収まらない事態に陥り、最後は遊星人を追跡する万城目淳たちに電子頭脳を回収されたことで電波を遮断されたため、複数のガラモンは一斉に機能を停止する。
電子頭脳はチルソナイトという未知の物質で作られており、地球の技術では破壊できないことが劇中で語られる。
第15話「カネゴンの繭」に登場。
金に汚い性格である拝金主義の金の亡者[注釈 32]であるガキ大将・加根田金男が、偶然拾った30円くらいの硬貨の音がする不思議な繭に引き込まれ、数時間かけて変身した怪獣。カネゴンとは本来、金男が繭を拾った日の晩に両親が金男に説教した際、「人の落とした金銭を横領したりすると変身してしまう守銭奴の権化」として語る空想上の存在である。両親はこのままではカネゴンになると忠告するも、金男は「そいつは頼りになりそうな動物」と一笑に伏していたが、この直後、金男は本当にカネゴンに変身し始めてしまう。恐怖と興奮の頂点の中で一晩かけて変身し、翌朝、夜明けと共に誕生したカネゴンは驚いた両親を背に家を飛び出し、友人たちを巻き込んで騒動を引き起こす。
性格は少年の時とうって変わって気が弱く、変身前はガキ大将として子供たちのリーダーに君臨していたが、変身後は子供たちのグループ内で一番の下っ端になってしまう。
主食は硬貨とお札。1日に必要な額は3,520円[5]。左胸のレジスターのカウンターに体内の金額が表示され、それがゼロになると死亡するので金を食べ続けるが、カネゴンに与えて金がなくなった友人たち(彼らもかなり金に意地汚い)に売られそうになって逃げ出し、ついに銀行の金を食べるに至る。騒動の末、祈祷師から子供たちの天敵である造成地工事の責任者(ヒゲオヤジ)を逆立ちさせれば元の人間に戻れるというかなり無茶な予言を受けて実行したところ、カネゴンは尻から火を噴くロケットと化して飛び去って行き、上空からパラシュートと共に元の姿に戻った金男が降りて来る[注釈 33]。しかし、喜び勇んで帰宅した金男は、両親の異変に驚愕する。カネゴンが数時間前に銀行で食べ残した小銭をネコババしていた金男の両親は2人ともカネゴンと化しており、金男は照れ笑い合う両親の姿に呆れ果てるばかりであった。
第16話「ガラモンの逆襲」に登場。
チルソニア遊星からやってきた地球侵略を意図していた宇宙人。別名チルソニア遊星人。変身能力に長け、地球上ではスーツを着た中性的な美しい容貌の男に化けて活動していた。背広の形に似た透明のブレザーを着ている。
第13話に登場したロボット怪獣・ガラモンを操っていた黒幕であり、地球人に回収され天体物理学研究所に保管されていたガラモンの電子頭脳を自ら持ち込んだ念動力のような特殊エネルギーを発生させる小型万物操作機[4]エスパライザー[出典 110]を使って盗み出す。その後、牛山という男性が運転するトラックに同乗するが、途中のドライブインに牛山を残したままトラックを発進させ、宇宙船の待つ榛名湖に向かう。電子頭脳から発信される電波を追ってきた万城目や警官たちにエスパライザーを用いてトラックを動かしたり、警官から銃を取り上げて発砲し殺害するなどして抵抗を試みるが、電子頭脳を万城目らに取り返され、任務は失敗。ドライブインから万城目と行動を共にしていた牛山に自分が殺害した警官の銃で撃たれたことでその正体を現すも、侵略作戦失敗の処罰として仲間の円盤の放った怪光線で処刑された[50][210]。
『ウルトラマンタイガ』第1話「バディゴー!」に登場。
宇宙人犯罪組織ヴィラン・ギルドの構成員である宇宙人の一人[217]。
『ウルトラマンクロニクル ZERO&GEED』に登場。
『ウルトラマンブレーザー』第9話「オトノホシ」に登場。
銀河のあちこちの星に同志をばらまき、ガラモンを呼び寄せて簒奪して去っていく、チルソニア遊星から来たセミに似た容貌の宇宙人[出典 113]。母星からの指令を受けた身であるが、現在では後述の通り音楽が大好きとなっており[226]、戦闘能力はほとんど持っていない[227]。それゆえ、後述のガラモンを操る際には途中で演奏を止めた個体たちが肉弾戦に長けていないことも描かれている[228]。
作中世界の60年前に地球へ飛来し、そのすべてを奪い尽くす計画のもと、ガラモンを呼び寄せるための通信機器エスパライザーを起動させ、自身たち4人は人間に擬態してガラモンの飛来を待ち続ける[225][224]。しかし、まもなく音楽に触れたことでこれを愛してしまい、楽団を結成して楽器の演奏に没頭するようになっていた[出典 114]ため、60年後の現在にはようやく飛来したガラモンの姿に複雑な思いを抱きながら、ガラモンをコントロールする怪音波を自ら演奏する音楽に忍ばせて操っていく[226]。最後は、人間態の1人であるツクシホウイチが10年前から親しくなっていたSKaRD隊員のミナミアンリに送った最後の演奏会の招待状から所在地を知られ、ツクシが彼女に撃たれて負傷したことによって演奏が止まり[223]、計画は失敗する。なお、物語はツクシが楽団の解散(計画の失敗)と音楽やアンリへの感謝を述べるところで終了しており、ツクシたち4人の顛末は描かれていない。
マスクがバルタン星人に改造された経緯から、バルタン星人と何らかの関連性を持たされることが多い。
第17話「1/8計画」に登場。
都会の過密化や人口増加に対応する政府の政策の一つとして、世田谷区役所内に設置された人間縮小機[234]で人体を衣食住すべてが安く上がる1/8サイズに縮小された人間。S13地区(Sモデル地区[234])と呼ばれる1/8サイズで作られた街で管理される。S13地区の人間は仕事や税金が免除され、名前の代わりに市民番号[注釈 37]が付けられ、厳重に通常の世界から隔離される。由利子は1/8計画の選抜者と間違われ、誤って1/8サイズに縮小されて都会をさすらう羽目になり、万城目と一平は由利子を探すうちにS13地区へ等身大のまま紛れ込んでしまう。
実は、すべては駅の人混みの中で転倒して気絶した由利子が見た夢であった。
第18話「虹の卵」に登場。
学名は「パゴストータス」[239][234]。かつて1950年に北京市郊外に出現した原始動物であり、ウランを常食にする。そのため、北京市郊外のウラン貯蔵庫を襲撃し、ついには日本の新産業都市の筑波原子力発電所にも姿を現した。高速で地中を掘り進む地底怪獣であり、特殊な体内器官から放射する分子構造破壊光線[出典 121]で敵を倒す。また、この光線は人間の目には金色の虹に見えるという。
劇中では新産業都市へウランカプセルを輸送中だったトラックを襲撃し、トラックを転落させるがウランカプセルを見失う。その後は潜伏していたが、ウランカプセルを見つけた少女が、それを何でも願いを叶えてくれる「虹の卵」と思い込み、持っていこうとしたところに再び出現して襲おうとするも見失い、そのまま新産業都市を破壊しつつ原子力発電所に迫るが、最後はネオニュートロン液を搭載したミサイルを撃ち込まれ、全身の体細胞が風化して粉砕された。
中生代のアジア大陸に生息した生物が、ウランをエネルギー源としたことで怪獣化したとされる[234]。
『ウルトラマンタイガ』第11話「星の魔法が消えた午後」、第12話「それでも宇宙は夢を見る」に登場[248][249]。
第11話では、長く地底にて眠っていたところを、ギマイラの胎動の影響で地上に追い出され、地表を破壊しながら地上へ出現する。想定外の出現にゼラン星人オショロが驚いて一時撤退する中、駆けつけたウルトラマンタイガを弾く超怪力と硬い背中の表皮、口から吐く分子構造破壊光線[246][247]で圧倒する[250]。タイガから交代したウルトラマンタイタスには力負けするが、背中を光らせて角から放つ螺旋掘削光線[246][247]で右足を負傷させる。しかし、タイタスから交代したウルトラマンフーマにはそれまでの戦い方から柔らかな腹が弱点であることを看破され、光線を放つも上空へ回避されて後ろ足だけで立ち上がったところを急降下してきた彼の光波剣・大蛇で腹を切り裂かれた結果、腹這いの姿勢となって涙を流しながら力尽きて硬化する。
第12話では、前話での理由がギマイラが地下に伸ばした触手に住処を荒らされ、逃げ出した見慣れない地上に怯えていたためであることが判明する。ヒロユキたちからは外来種によって脅かされた在来種と評されるなど、被害者としての面が強調された。その後、地表へ出現したギマイラが二度も暴れたこともあって岩のように崩れた遺体は、タイガによるギマイラの撃破を経て工事業者の手で撤去されていく様子が描かれている。
『ウルトラマンZ』に登場。複数の話に同一の諸元を持つ個体が登場するが、同一の個体とは明言されていないため、区別して記述する。
第18話「2020年の再挑戦」に登場[76]。
ケムール人の消去エネルギー源によって発生する電磁波に引き寄せられ、地中から桐元市郊外に出現する[出典 126]。駆けつけたストレイジの特空機に分子構造破壊光線[255][153]を放って応戦するが、計画の邪魔になると判断したケムール人によって消去される[出典 126]。その後、ケムール人がウルトラマンゼット デルタライズクローに倒されたことによって生還し、あわてて地中へ引き返す。
第23話「悪夢へのプレリュード」に登場[76]。
暴走状態の影響によって高熱火球[257][153]を口から放射する。
ゴメスに続いて葛葉山の地中から出現し、ゴメスやデマーガと共にウルトロイドゼロを追いつめるが軽々と投げ飛ばされ[257][153]、D4レイによって2頭と共に消滅させられる。
『ウルトラマントリガー エピソードZ』に登場。
2度にわたって新生GUTS-SELECTと戦った地底怪獣[258]。
映画『シン・ウルトラマン』に登場。
敵性大型生物第6号として出現し、地底禍威獣「パゴス」と命名されるが、放射性物質を捕食することから、放射性物質捕食禍威獣と改名される[74]。禍特対の指揮によって駆除される[74]。
『ウルトラマンデッカー』第6話「地底怪獣現わる!現わる!」に登場。
学名は「パゴトータス」。本編開始から8年前にも出現例が確認されている。
人間が地下深くの「超臨海メタル」を採掘したのを自分の縄張りを荒らされたように感じて出現した地底怪獣。武器は口から吐く分子破壊光線。出現の前兆として金色の虹と呼ばれる謎の発光現象が発生する[259]。
『ウルトラマンアーク』第9話「さよなら、リン」に登場。
分子構造破壊光線を口から吐く地底怪獣。分子構造破壊光線を地底で吐くと、金色の虹のような発光現象が天空で起き、パゴス出現の予兆となる[261]。ネロンガとは敵対関係にあり、地上へ出現する以前に大きな傷を負わせるなどして追っていた[262]。
第19話「2020年の挑戦」に登場。
2020年のケムール星から1960年代の地球を来訪した異星人。人類の未来の姿であるとも言われるが、定かではない。かつて、Xチャンネル光波で交信した内容を記録したという神田博士の著書『2020年の挑戦』によれば、医学技術の驚異的な発達により、内臓移植や皮膚の生成を繰り返して500歳という寿命を得るようになったが、歳月とともに進行する肉体の衰えには勝てず、地球人の若い肉体に着目して地球を来訪したとされている。
衰えたとはいえ、その身体は地球人を凌駕する運動能力を備えており、本気で走ればパトカー以上の速度で走行して移動する。後述の変身能力も持つほか、頭頂部の漏斗状の器官から放射する消去エネルギー源[出典 132][注釈 39]と呼ばれるゼリー状の可燃性物体を操り、触れたものを次々と消滅させ、ケムール星へ電送・誘拐する。天野と共に自家用飛行機に乗っていた物語の主人公・万城目淳も、この消去エネルギー源によって誘拐される。その夜、電話ボックスで電話をしていた由利子も消去エネルギー源を天井から浴びせられそうになったところを宇田川警部によって助けられるが、彼が目を離したすきに由利子は遊園地へ連れ去られる。ケムール人は変身能力で万城目に化け、由利子を油断させて不敵な笑みを浮かべながら正体を現し、逃げる彼女を襲い始める。そこへ駆けつけた警官隊に追い詰められ、宇田川に銃撃されると巨大化して消去エネルギー源を滴らせながら観覧車などを破壊するが、神田博士の発明品K・ミニオードから発せられるXチャンネル光波を東京タワーから放射されると悶絶して倒れ、頭頂部から消去エネルギー源を自身に滴らせながら消滅する。その直後、誘拐されていた万城目たちも上空から降りてきた煙にまぎれる形で出現し、生還する。
だが、消滅後に残った消去エネルギー源の水たまりはまだ人間を消去する機能を有していたため、事件解決後に不用意に水たまりに足をつけた宇田川は消去エネルギー源の力で消滅してしまった。
第20話「海底原人ラゴン」に登場。
2億年前に地球を支配していた爬虫類から進化した海底原人。深海2万メートル(5千メートル[293])に棲息する陸海両生物[292]。この個体は雌であり、乳房を持っているのが確認できる。卵生であり、数年に1度の繁殖期になると中心核がゼリー状に包まれた20センチメートルほどの卵を産む。卵は数日間かけ、カエルの卵と同じように中心核が胚発生を通じて肉体が形成され、親と同じ姿をした子供が孵化する。高い知能を持ち、基本的に温厚な性質だが、一撃で人体を砕くほどの凄まじい怪力を持つ[293]。音楽を聴くと闘争心が抑制される[293]。誤って水揚げされた自分の卵を取り返すために岩根島へ上陸し、遭遇した漁師や村人をその怪力で殺害したり家屋を破壊したりするなど暴れ回ったが、孵化した子供を返されて共に海底へ戻っていった。
第21話「宇宙指令M774」に登場。
キール星人により破壊活動のために地球に送り込まれたエイのような姿の宇宙怪獣[出典 143]。宇宙から三浦半島沖海底に落下着水した卵状のカプセルから泡を放出しながら短期間で孵化し、船舶のエンジン音に反応して近くを航行するタンカーを突進攻撃で沈没する。マンタのようにジャンプする習性がある。
ルパーツ星人ゼミにボスタングが地球に潜入していることが地球人側に告げられ、海上保安庁の巡視船に誘き出された後、最後は航空自衛隊のF-86戦闘機によるミサイル攻撃で爆死した。
「ボスタング」とはキール星の言葉で「不滅の生命」を意味するとされている[出典 144]。
第21話「宇宙指令M774」に登場。
個人名はゼミ。ボスタングの存在と対抗策の必要性を地球人に伝えてキール星人の侵略から防衛する使命を帯びて地球を訪れていた宇宙人で、容姿は地球人と同じ。人形を通して、あるいは万城目たちの搭乗した飛行機を誘導した上でメッセージを伝えた後、中央図書館司書・一条貴世美と名乗って万城目たちに接触する。人間に対して友好的で、好戦的なキール星人とは宿敵の関係にある。
ゼミはボスタング撃滅後、地球に定住することになったが、彼女によれば他にも友好的な宇宙人が多数、地球に定住しているらしい。「あの人も」とゼミが視線を向ける先にいた宇宙人は、姿こそ人間と同じだが、皆同じデザインのサンダルを履いていた。ラストシーンでは「あなたの隣の方、その人も宇宙人かもしれませんよ」と視聴者に向かって語る。
第21話「宇宙指令M774」に名前のみ登場。
あらゆる情報が一切不明な謎の宇宙人。好戦的な宇宙人で、地球にボスタングを送り込んで攻撃させる。平和を愛するルパーツ星人と対立しており、それゆえ常に自分の邪魔ばかりしてきたルパーツ星人を激しく憎んでいる。
データカードダス『大怪獣バトル ULTRA MONSTERS』のストーリーモードに登場。
レイオニクス(怪獣使い)の一人であるキール星人の少年で、ボスタング型の宇宙船に搭乗している。EXゴモラでレイオニクスバトルに参加する。地球人に対して敵対的な態度をとっており、主人公とピグモンに対しても挑発的。だが、何度か主人公たちと出会って行くうちにその実力を認めていき、レイオニクスについて教えたり、過去のボリスに飛んだババルウ星人を追うのを手伝ったりと少し協力的になった。そして、第16話で主人公の怪獣と自分のEXゴモラを戦わせる。だが、戦いの最中にレイブラッド星人の操るシルバーブルーメに捕らわれ、レイオニクスパワーを吸い取られてしまう。そして第18話でレイブラッドが憑依したデスフェイサーのネオマキシマ砲から主人公たちを庇ったために、戦えなくなるほどの大ダメージを負うも、自分のバトルナイザーを主人公に託して主人公を勝利へ導く。
その後、レイブラッド亡き後の『NEO』にも登場。レイオニクスバトル目当てではなく、レイブラッドに似た邪気を感じて並行世界にやって来て、そこで主人公とカネゴンと出会い、以後共に行動するようになる。どういうわけか覚醒しており、以前持っていたバトルナイザーはネオバトルナイザーに変化している。また、『EX』での一件があってかどうかは定かではないが、『EX』登場時と比べると性格がやや丸くなっており、挑発的な態度は全く見せていない。それどころか、カネゴンがノーバによって狂わされた際に慌てたり、EX第18話での出来事を自分が解決したように自慢げに話したり、宇宙船がワームホールを抜けた際の衝撃でひっくり返ったり、グランデに「チビ」と馬鹿にされてショックを受けてむきになったりと、やや子供のような一面とコミカルな部分が目立つ。
グランデ同様マスクを着けており、その下がどのような顔になっているのかはゲーム本編では明かされないが、漫画『大怪獣バトル ウルトラアドベンチャー』のレイブラッド編最終話にて明らかとなる。
また、本編以外でも『NEO』のバトルモードのEXラウンドにも登場。こちらではベロクロンを使役している。
『ウルトラギャラクシー大怪獣バトル NEVER ENDING ODYSSEY』第6話「史上最強のレイオニクス」、第7話「第二覚醒」、第10話「新たな戦いの地平で」、第12話「グランデの挑戦」、第13話「惑星崩壊」に登場。
過去にボスタングを送り込んだキール星人の同族のレイオニクスバトラーで、本作品におけるレイのライバル的存在。タイラント、レッドキングを操る。また同族が過去に地球を襲撃したこともあり、地球のことを知っていた。ヴィットリオ同様ボスタング型の宇宙船を所有している。
人を食ったような飄々とした掴めない性格であり、常に相手を煙に巻くようなふざけた言動をとるが、その本性は至福の喜びを闘いに感じる極めて好戦的で残虐。レイオニクスの中でも最強クラスの実力を持っており、その証であるネオバトルナイザーを所持している。しかし、レイブラッドの後継者争いには興味が無い。よく耳のピアスを鳴らす癖がある。
第6話にてヴィットリオと同じボスタング型の宇宙船で惑星ハマーに現れ、「弱い相手ばかりで飽き飽きしていた」という理由でレイにレイオニクスバトルを挑む。今まで数々の経験を積みレイオニクスバトラーとしてかなり高い実力を持つレイすらも全く相手にせず、タイラント1体でゴモラを完膚なきまでに叩きのめし、エレキングを消滅させる。
第7話ではレイの復活を感じ取りペダン星人の船団を殲滅し、パワーアップしネオバトルナイザーを持ったレイに狂喜して再びレイオニクスバトルを挑む。前回とは逆にタイラントが手も足も出ず叩きのめされ倒されるが、レイとは逆に自らタイラントとのリンクを切り、生存。「あの怪獣にもそろそろ飽きていた」と吐き捨て、レイに挑発とも再度の挑戦とも取れる言葉を投げかけて宇宙船で去る。レイとの再戦に向かう前に忠告に現れたケイトに惚れたらしく、再戦後に去る前にはレイに彼女を紹介するよう頼む。
第10話ではペダン星人のレイオニクスハンター部隊に襲撃されるが、本来は敵わないはずのレッドキングでキングジョーブラックを圧倒。レイオニクスハンターを驚愕させた。
第12話ではレイブラッド星人の後継者争い抜きの真のレイオニクスバトルを仕掛ける形で、レッドキングでレイのゴモラと再戦。始めはレッドキングをブレイブバーストさせることで戦いを優位に進めるも、レイがレイモンとなったことでブレイブバーストを起こしたゴモラに逆に追い詰められ、止めを刺されそうになる。だが、レイモンがレッドキングに止めを刺そうとするゴモラを止めたため、レッドキング共々一命を取り留める。なお、この時にレイ同様教育係の姉がおり、その姉を殺したことでレイオニクスに覚醒したことが明らかになっており、最強のレイオニクスになろうとしているのはその犠牲に報いるためだと語る。
そして第13話においてバトルを楽しむことと、ケイトをまだ紹介してもらっていないことを大義名分にレイの救援に駆け付け、レイブラッド星人が憑依したアーマードダークネスに挑む。苦戦を強いられるが、レイと共にレイブラッドの力を覚醒させてレッドキングをEXレッドキングに進化させ、アーマードダークネスを倒した後、再度の挑戦をレイに告げて惑星ハマーを去る。去り際にも自分たちの戦いが何だったのかと呟いた直後におちゃらけてみせるなど、最後まで彼らしい一面を見せる。
ゲーム版『NEO』のストーリーモードにも登場。同じキール星のレイオニクスであるヴィットリオを「チビ」と呼んで馬鹿にする。また、本編以外でもバトルモードのEXラウンドに登場。こちらでもタイラントを使役する。
『ウルトラマンタイガ』第9話「それぞれの今」に登場。
ヴィラン・ギルドの構成員である宇宙人の一人[217]。
ヒュプナスとともにマイコの持つタリスマンを狙う[217]。
映画『劇場版 ウルトラマンタイガ ニュージェネクライマックス』に登場。
シャプレー星人とともにヒロユキを鋭いナイフのような武器[313]で襲い、湊カツミと戦うが、グリムドが復活すると逃げ出してしまった。
第22話「変身」に登場。
由利子の友人・あや子の婚約者である蝶類学教室の昆虫学者の浩二が、高原で本来日本にいないはずのモルフォ蝶の猛毒性の鱗粉を浴び、焼け付くように体が熱くなって喉に猛烈な渇きを覚えて深山にあった沼の水を飲むことによって変身した姿[出典 155]。野生化の影響で人間の時よりも凶暴化しており、人語は喋れない。時間が経つにつれて感情を次第に失って野獣化し、思考能力も低下するが、最終的にはあや子の叫びを聞いて理性と記憶を取り戻し、一ノ谷博士によって開発された熱原子X線を浴びて人間としての感情や姿を取り戻す[50][301]。
第22話「変身」に登場。
実在のモルフォチョウをベースとしており、異界への入り口を示すシンボルとして表現されている。南米アマゾンにしか生息せず、劇中では長野県の蓼科高原に生息しており、八ヶ岳奥地の湿地帯に大小数匹登場し、浩二が巨大化したシーンでも2匹が飛んでいる。
第23話「南海の怒り」に登場。
ミクロネシア群島の南海の孤島・コンパス島の近海に位置する海域「死の海」に生息している、巨大なタコ。武器は巨体と長大な8本の触腕による怪力で、上陸後も巨体を難無く移動できるほか、人間を絞め殺すことができる。
コンパス島の原住民に守り神として崇拝される一方、祟り神として畏怖されていたが、島の近海を航行していた漁船・第五太平丸を襲って沈める「漁船遭難事件」を起こす。その後、「死の海」を取材に来た万城目たちの通報を受けた国連飛行隊の爆雷攻撃で手負いとなって上陸したところ、父を殺害された第五太平丸の若い漁師・雄三や、家族を殺害された島の娘・アニタに率いられて決起した原住民たちや万城目たちと対決し、皆の投げた無数の槍やアニタのライフルの連射を受けたうえで眉間に雄三の投げた槍が突き刺さり、絶命する。
第24話「ゴーガの像」に登場。
サザエの殻のような貝殻[2][324]とカタツムリのような体[324]を持つ巨大生物。眼から溶解液[出典 172](破壊光線[301])を発して人間を溶かす。後部の巻き貝の後尾をドリルのように高速回転させ、地中を掘り進んで移動することもできる[出典 173]。
凶悪な美術品密輸団によってアーブ国から東京に密輸入されたゴーガの像に幼体が封印されていたが、像をレントゲン撮影する際に照射された放射線の影響で目覚め、短期間で巨大生物に成長して密輸団員たちを殺害し、東京の町を破壊する。6,000年前にアランカ帝国に悪徳が栄えたためにゴーガが甦って一夜で滅ぼしたという伝説のうち、「ゴーガは火の海と共に没す」という部分に倣ってタンパク質に対して強い腐食性を帯びた苛性カリ弾[325][301]で両目を潰されたのち、神田に集結した自衛隊火器部隊の一斉攻撃で倒される。
映画『シン・ウルトラマン』に登場。
敵性大型生物第5号として出現し、溶解禍威獣「カイゲル」と命名される[74]。初出動した禍特対と自衛隊の連携攻撃によって駆除される[74]。
第25話「悪魔ッ子」に登場。
奇術師・赤沼の催眠術で毎夜眠らされ、幽体離脱の芸を披露していた東洋大魔術団のマスコット的存在であった少女・リリーの身に催眠術をかけ過ぎた結果、その影響でシナプス(神経細胞間や多種細胞間の信号を伝達する部位)の破壊現象が発生してリリーの精神のみが肉体から分離し、興味を抱いた欲しいものを手にするために数々の災厄を引き起こすようになった。精神が白くぼやけて見えるのは、一種の電気信号であるシナプスがプラズマ現象に似た作用で実体化した影響と見られる。
精神はリリー本人の意思とは関係なく深夜にさまよい始め、殺人すら犯すようになる。ついにはリリーの肉体をも抹殺しようとするが、肉体が列車に轢かれる直前に一ノ谷博士の開発した人体電気操作機・超短波ジアテルミーの超短波によって人体電気のプラスとマイナスのバランスを修正し、肉体と精神が融合した結果、シナプスの破壊現象は収まった[50]。
第26話「燃えろ栄光」に登場。
ボクサーのダイナマイト・ジョーがフィリピン沖にて釣り上げて捕獲し、飼育していた超深海生物。ジョーは試合の結果を予知する能力があると思っているが、万城目は単なる自己暗示ではないかと解釈している。
学名はアリゲトータス(ALLIGATORTOISE[78])。体内の特殊なリンパ液によって温度に敏感に反応するようになった[50]ほか、周囲の気圧や水圧の変化で体の大きさが変わる特徴があり、水中では小さいが上陸すると人間ほどの大きさになる。「次はお前が負ける」と予言されたジョーと共に姿をくらました後、ピエロとして働いていた彼と共に万城目たちに発見されるが、落雷で発生した山火事によって数十メートルまで巨大化する。万城目は海に入れば元に戻ると考え、ジョーが誘導を試みるが、海への道中にあった可燃物のガソリン入りのドラム缶を蹴飛ばして引火した結果、炎の中に姿を消した。生死は不明[328]。
第27話「206便消滅す」に登場。
アザラシに似た姿の巨大生物[出典 185]。東京上空に発生し、太平洋戦争時から存在したと思われる、零戦の残骸などさまざまな物が散乱する、霧で覆われた「航空機の墓場」となっていた四次元空間に住み、そこへ迷い込んだものを2本の巨大な鋭い牙とヒレ状の前肢で襲う。超音速旅客機206便とその乗客に襲いかかった際には、万城目の操縦で離陸を始めた同便のジェット噴射により吹き飛ばされる。その後の生死は不明。
第28話[注釈 44]「あけてくれ!」に登場。
現実世界から、時間と空間を超越した理想の世界へのジャンプ台の役割を果たす、謎の列車。理想の世界へ入る際には空間と乗客たちの過去の時間を突き抜けていくが、ここで過去の日常を振り切れず、「開けて」などと言うと途中で降ろされてしまう。この理想の世界へ続くジャンプ台は他にもあるようで、浮世に嫌気が差したSF作家の友野健二が理想の世界へ入る際には、どこまでも下っていくエレベーターが使用されている。
劇中にはこれとは別にもう1両、異次元へのジャンプ台代わりに使われたと見られる現実世界の車両基地から奪われた列車(こちらは路面電車)が登場する。現実世界から客観的に見ると空中を高速で飛び去っているように見えるこの列車も、やはり操車場から空へ消える。そして、一度降りるといかに現実に幻滅しても「連れて行ってくれ」と叫んでも、二度と乗せてはもらえない。
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