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ウルトラシリーズの登場キャラクター(ウルトラ怪獣) ウィキペディアから
カネゴンは、1966年に放映された円谷特技プロダクション制作の特撮テレビドラマ『ウルトラQ』をはじめとする「ウルトラシリーズ」に登場する架空の怪獣。別名はコイン怪獣。
『ウルトラQ』の登場怪獣中、最も知名度が高いとされる[1]。
硬貨や紙幣を主食としている。全身は銅貨のように赤光りした鎧をまとったような姿形(火星人と形容される[1][2])で、太く短い尻尾の先端は尖っている。
金入れのような頭部は一見するとカエルやアンコウのようで、口はジッパーの歯が付いたがま口で大きな舌があり、その下にはそばかす状の黒い粒々模様がある。頭にあるとげは相手に馬鹿にされないように強く見せるもので、目はお金の方を向いて細長く2本飛び出しており、垂れてぎらついた眼球からは感情が高ぶると涙がこぼれ落ち、怒ると煙を噴出する。10キロメートル先まで見える視力を持っており、額の大きい金はさらによく見える。左胸にはレジスターが付いており、その中身のコイン選別腸[3]によってコインの本物と偽物を見分けることができ、腸の鑑定液による分別を経て、本物のコインから金属エネルギーを吸い取る。それと同時に鑑定神経の作用でレジスターを動かし、食べた本物のコインの量に伴ってレジスターの数値が上がり、カネゴンの活動エネルギーに変換される。偽物のコインは選り分けられ、選別腸のそばにある分解臓ではねられながら分解される。本物のコインは腹部のコイン袋に貯蔵され、10円硬貨ならば1千万枚貯めることができる[3][注釈 1]。足の甲には2つのボンボンがあり、地面を踏むたびに光りだす。
『ウルトラQ』第15話「カネゴンの繭」に登場。
金に汚い性格である拝金主義の金の亡者[注釈 2]であるガキ大将・加根田金男が、偶然拾った30円くらいの硬貨の音がする不思議な繭に引き込まれ、数時間かけて変身した怪獣。カネゴンとは本来、金男が繭を拾った日の晩に両親が金男に説教した際、「人の落とした金銭を横領したりすると変身してしまう守銭奴の権化」として語る空想上の存在である。両親はこのままではカネゴンになると忠告するも、金男は「そいつは頼りになりそうな動物」と一笑に伏していたが、この直後、金男は本当にカネゴンに変身し始めてしまう。恐怖と興奮の頂点の中で一晩かけて変身し、翌朝、夜明けと共に誕生したカネゴンは驚いた両親を背に家を飛び出し、友人たちを巻き込んで騒動を引き起こす。
性格は少年の時とうって変わって気が弱く、変身前はガキ大将として子供たちのリーダーに君臨していたが、変身後は子供たちのグループ内で一番の下っ端になってしまう。
主食は硬貨とお札。1日に必要な額は3,520円[3]。左胸のレジスターのカウンターに体内の金額が表示され、それがゼロになると死亡するので金を食べ続けるが、カネゴンに与えて金がなくなった友人たち(彼らもかなり金に意地汚い)に売られそうになって逃げ出し、ついに銀行の金を食べるに至る。騒動の末、祈祷師から子供たちの天敵である造成地工事の責任者(ヒゲオヤジ)を逆立ちさせれば元の人間に戻れるというかなり無茶な予言を受けて実行したところ、カネゴンは尻から火を噴くロケットと化して飛び去って行き、上空からパラシュートと共に元の姿に戻った金男が降りて来る[注釈 3]。しかし、喜び勇んで帰宅した金男は、両親の異変に驚愕する。カネゴンが数時間前に銀行で食べ残した小銭をネコババしていた金男の両親は2人ともカネゴンと化しており、金男は照れ笑い合う両親の姿に呆れ果てるばかりであった。
『ウルトラマンZ』第13話「メダルいただきます!」に登場。
性格は無邪気。容姿は『ウルトラQ』の登場個体と同様であるが生態はやや異なり、空腹になると死にはしないものの動けなくなる。ストレイジ本部にて当直中だったナツカワハルキのもとへ突如出現し、ウルトラメダルをお金と誤認して食べてしまう[出典 7]。その際にウルトラマンゼットの戦いの記憶を読み取ったうえ、各形態の話題を挙げるたびにその変身に必要なメダルが反応し、くしゃみによって排出するようになったため、ハルキからゼットについての話を聞かされ続けた結果、ゼットのファンになる[33][注釈 5]。減り続けるメーターや隊員たちとの遭遇の危機をハルキの奮闘で回避しながら最終的にはメダルをすべて吐き出し、ハルキに別れを告げて本部から立ち去っていった。
データカードダス『大怪獣バトル ULTRA MONSTERS』に登場。
普段は等身大だが、本シリーズでは懐から「スペシャルコイン(または宇宙コイン)」と呼ばれる特別な金を食べて巨大化するという独特の登場プロセスが存在する。漫画『ウルトラアドベンチャーNEO』によれば「巨大化した後は特にお腹が減っちゃう(カネゴンのエネルギーである金の減少)」ことに加えて体力を消耗して倒れることもあるので、劇中では追い詰められた時にしか使わない。
『EX』では主人公とピグモンの前に顔見せ程度で登場。レイオニクスでありレッドキングを所持しているが、うまく扱えていない。
『NEO』からはナビゲーター的なキャラクターとして登場。自分のバトルナイザーを狙う宇宙人たちに追いかけられ、突如出現したワームホールでウルトラマンティガのいる世界(カネゴンや他の怪獣、ティガ以外のウルトラ戦士はテレビのキャラクターと認識されている世界)にやってくる。その時主人公と出会い、彼にバトルナイザーを扱える素質を見て預け、以後、主人公と行動を共にする。
もともと金目当てでバトルナイザーを高く売ろうとしていたらしく、100万円で買い取ろうとするテンペラー星人にさらに高い金額を要求したり、レイブラッド復活を阻止しようとするヤプールのバトルナイザー破壊を無視して、逆にバトルナイザーを売ろうとしたり、ウルトラセブンからはぐれたアギラをバトルナイザーに収容して友達にするが、セブンの方へ持って行ったらいくら金をくれるかと考えるなど、金や商売のことばかりが頭の中に入っているようである。
バトルナイザーは途中からネオバトルナイザーへと形を変え、手持ち怪獣はレッドキングとアギラである。実は彼の持つバトルナイザーにはレイブラッド星人が復活するための憑代として、レイモンの姉であるケイトが使役していたゼットン復活の繭が仕掛けられていており、主人公の戦いの中でエネルギーを吸収し、EX化して孵る。
EX第6弾より怪獣カードとして参戦する。元々戦闘能力のない怪獣なのでステータスは全体的に低めだが、バランスは取れており、アタックは一番低いがスピードは高めに設定されている。必殺技は相手を自身の繭に閉じ込める「カネゴンの繭」、敵を吸い込んでから吐き出す「ガマ口吸引」、敵を転ばせて踊りながらのしかかる「カネゴンプレス」という技を使う。
この他、テレビゲーム『ウルトラコロシアム』ではバトルナイザーを狙うマグマ星人の相棒となっており、マグマ星人が倒されると、テレビに向かって手を振る。
『ケロケロA』に掲載された没案としてノーバの赤いガスによって操られ、プレイヤーとキール星人ヴィットリオに襲いかかるというストーリーが制作されていた。
映画『アニメちゃん』に登場。
アニメちゃんが壁に描いた絵がパソコンから出た光線(宇宙電波の影響)を受け実体化する。一緒に実体化したブースカ、ピグモンと共に鏡の世界(異次元空間)と現実世界を行き来できる。コインを食べる性質は変わらないが、手先が器用で機械の修理(作中でアニメのパソコンを修理している)が得意で、胸のメーターを使った計算能力もある。食費(彼の場合は食べるお金そのもの)を稼ぐために遊園地の職(風船売り、玩具の修理)につくが、稼ぎで食事をしていたところ、泥棒の濡れ衣を着せられる。挙句、彼は生まれた当初アニメちゃんの貯金箱の金を食べたことが露見し、事態を悪化させる。名古屋弁のようにガネ~が口癖。
『うちの子にかぎって…』パート2の第8話「カネゴンの逆襲」に登場。
昔のビデオが大好きな寿司屋の父親が少女に、カネゴンのビデオを見せながら「お金にうるさいとお金亡者のカネゴンになる」とその存在を語るが、本気にされない。少女と周辺クラスメートや教師が財テクに精を出すが、詐欺師に騙されてその犯人が逮捕される様子がテレビに映ったとき、クラスから起こる「金かえせ」コールの騒乱の中で、騙されて呆然としながら教室に戻ってきた少女が、生徒が騒いでいる教室の片隅に、金の亡者と化した生徒の一人が密かに変身した本物のカネゴンが、生徒の机に札を並べて、椅子に座りながら札を貪る姿を見る。
田村信の漫画『おれ カネゴン』は、第3次ウルトラブーム時の1978年から1980年にかけて雑誌『てれびくん』に連載された、カネゴンを主役に据えた作品。『怪獣王』(ぶんか社、1999年)に1話分が採録されており、田村へのインタビューも掲載されている。また、本作品連載当時の『てれびくん』では、本作品のカネゴンを主役に据えた次号付録を紹介する2頁漫画(画:竹村よしひこ)が連載された。その作中でカネゴンは自分を使った付録を採用させようと奮闘するも、大抵は失敗に終わる。
地底のカネゴンの国から人間の世界にやってきて、地球防衛軍に勤める両親の息子、シン太(イメージモデルは変身前の金男少年)の家に居候し、不思議な慣習で様々な騒動を起こす。後にシン太がカネゴンの国へ行く羽目になり、カネゴンの父母に遭遇する。本作品のカネゴンは頭部に飛び出した目が角のように処理され、顔面に別の目があるデザインになっている。
CSファミリー劇場で放送している『ウルトラ情報局』内で2008年7月号から2009年4月号まで収録された、カネゴンが主役の約2分30秒のショートストーリー[40]。全24話予定と告知されていたが、第10話で終了している。設定などは回によって異なり、基本は実写だがアニメの場合もある。監督は岡部淳也、下山天、小林雄次などが担当した。
ニコニコ特撮[41]でも2008年12月18日より月1更新で最新話が1か月間限定無料配信され、『てれびくん』2010年1月号以降の付録DVDに収録された。『総天然色ウルトラQプレミアムBlu-ray BOX II』限定特典DVD・カネゴンスペシャルディスクには、全12話が収録されている[40]。
2013年に『ウルトラマン』が「最も派生テレビシリーズが作られたテレビ番組」としてギネス世界記録に認定された際には、本作品も『ウルトラマン』の派生作品の1つに数えられている[42]。
ミニドラマ版でのカネゴンは、貧乏だった男性が2年前にカネゴンの繭を偶然拾ったことによって突如金運に恵まれ、カネオ産業の社長にまで上りつめて大金持ちになるも、ある夜に繭へ引き込まれてカネゴンとなる。それ以後、金が尽きると腹が空くために金を求めて悪戦苦闘することになる。一度は金よりも大切なものがあると気付きかけて元の姿に戻りかけるが、結局は金の魅力に勝てず、元に戻ることなく終わる。
2014年にあいうえお館から刊行された絵本「ウルトラかいじゅう絵本シリーズ」の1冊[43][44]。『さるかに合戦』をモチーフとしており、主人公の蟹に相当する[43][44]。そのほか、モチロン、サボテンダー、エレキング、ナメゴン、メフィラス星人が登場する[43]。
映画『ウルトラマンゼアス2 超人大戦・光と影』に登場。
カネガネー星出身の珍獣。宇宙旅行中に金(エネルギー)がなくなり、金星付近を漂っていたところをMydoに保護される。胸部のカネゴン小銭袋でコインを蓄え、非常用の補助エネルギーを生成する[52][51]。下腹部のワールドマネー袋であらゆる星の紙幣を消化して、エネルギーに変換可能[52]。Mydoの基地のガソリンスタンドで料金(Mydoカードなどの磁気カード可)を受け取り、胸のカウンターの代わりにモニターがついて金額が表示される。車磨きが得意。戦闘時はもっぱら基地の留守番らしい。
特撮テレビ番組『ウルトラQ dark fantasy』第22話「カネゴンヌの光る
古代からその存在は知られており[注釈 7]、金に執着心を持つ女の子が変身する怪獣と言われている。基本的にカネゴンと同種族だが、頭部(上から見て)と尻尾の先がハート型になっている。容姿も習性もカネゴンとほぼ同じだが、女の子らしく頭部にトゲがなく後方にピンクのビーズのアクセサリー付きのお下げが2本あり、ヘソはコインメーターになっている。足跡は上下に逆さハートがある形状であり、歩くとボコボコとかわいい足音が鳴る。普段は明るい性格だが、金のために父親まで追い出した母と姉を疎ましく思っていた小学高学年の少女、金谷ハナエが変身する怪獣。
父の大切にしていた壺の力で、壺の中に貯めこんでいた硬貨が増加し、思わず自分の布団の上にばらまき、その上に寝そべって恍惚の微笑みを浮かべた時硬貨の山に吸い込まれ、悲鳴を上げる。吸い込まれる時は頭から硬貨の中に沈んでいき硬貨の山から片手を出してもがく状態になる。タイムトンネルのような空間に吸い込まれながら思わず踏ん張ったとき、発した閃光と共に変身し誕生する。3人の女の子のクラスメイトと共に騒動を巻き起こし、タロット風の占い師から一番自分を愛してくれる人と出会えば元の姿に戻れると告げられ、最後に父親と再会し、空から直撃した閃光を受け火花が飛び散りながら脱皮するように元のハナエの姿に戻る。吸い込まれた時はパジャマ姿だったが戻ったときは60年代的な洋服とホットパンツに大きなサングラスを頭にかけていた。しかしハナエと父親が自宅に帰ってみると母と姉がハナエのカネゴンヌが落とした壺の力でカネゴンヌに変身し、それを見たハナエは「あーあ、やだやだ、大人になるってカネゴンヌになることだったのね」と思わずあきれ微笑む。
特撮テレビドラマ『ウルトラマンアーク』第8話「インターネット・カネゴン」に登場。
実体を持たない完全デジタル存在のV(ヴァーチャル)怪獣。正体は、星元市の株式会社「ホシペイ」のCEOの銅金カナオがホシペイアプリ内にPRを兼ねて試験的に実装していた開発中の自立型AIであり、同アプリ内のSNSで動画を配信しているが、実際にはお金の使い方を理解できずに同市のデジタル地域通貨「ホシペイ」を貯め込むだけで外部から活動を制御できない暴走状態にあり、同市の物価上昇や物不足を引き起こしている[出典 9]。
だが、ウルトラマンアークとユピーが情報空間に突入したことで、無事アップデートされた[60]。
データカードダスおよびそれを元にしたCGショートムービー『大怪獣ラッシュ ウルトラフロンティア』に登場。
各地のハンターステーションにおり、カネゴンショップでハンターたちに武器やアイテムを売っている「ギャラクシーギルドの商売人」。眼鏡をかけているのが特徴。一人称は「オイラ」で、語尾に「 - ガネ」と付けて話す。商売に関しては凄まじい執念と行動力を持ち、金さえ出せばチューンアイテムから巨大戦艦まで何でも調達して見せる。たまに不良品を売りつけることもあるが、本人はあまり気にしていないらしく、ガッツガンナー・ガルムからは「インチキ武器商人」と呼ばれる。メカニックとしての一面もあるのか、テレビ版の2ndシーズン「SUPER-EARTHGOMORA Hunting」ではラッシュハンターズがとある星の遺跡で手に入れたエネルギーコアを自ら新兵器に組み込み、提供している。
テレビ版の2ndシーズンではエンドロール時に毎回登場し、各種設定の解説を行う。
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