谷口節

日本の男性声優 (1947-2012) ウィキペディアから

谷口 節(たにぐち たかし、1947年7月5日[4][6] - 2012年12月27日[7][8][6])は、日本男性声優北海道出身[2]大沢事務所に所属していた[2]

概要 たにぐち たかし谷口 節, プロフィール ...
たにぐち たかし
谷口 節
プロフィール
本名 谷口 節[1]
性別 男性
出身地 日本北海道[2]
生年月日 (1947-07-05) 1947年7月5日
没年月日 (2012-12-27) 2012年12月27日(65歳没)
血液型 B型[3][4]
職業 声優
事務所 大沢事務所(最終所属)[2]
公称サイズ(時期不明)[5]
身長 / 体重 166 cm / 55 kg
活動
活動期間 1974年 - 2012年
声優テンプレート | プロジェクト | カテゴリ
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経歴

テレビタレントセンター[9]、黒沢良事務所[9]を経て、大沢事務所に所属していた[2]

生い立ち

幼少期は恥ずかしがり屋で、シャイで、人見知りな子供だった[10]

北海道で育った家の隣が東映系の映画館であり、その頃は毎週週替わりで美空ひばり大川橋蔵中村錦之助達の映画を3本立てで見ていた[10]。そういった洋画を含めた映画がものすごく好きで、このことが後に「洋画の吹き替えをやりたいという大きな動機になったのかな」と思っていたという[10]

大学時代までスポーツをしており、小学校から高校時代までは野球、大学時代はフェンシングと、芝居とは関係のない生活をしていた[10]

専修大学卒業[5]後、大手の商品取引会社の経理部に就職する[10]

キャリア

1974年、ある新聞のコラム見ていた黒沢良の声優教室に応募し、アテレコ第1期生となる[10]。そこで1年近くトレーニングをした後にスタジオに入り、軍隊ものでデビュー[10]

デビューしてから3年ほど活動するも、芝居がうまくいかなかったため、非常に悩んでいた[10]1977年(昭和52年)頃には竹内敏晴の演劇研究所でもトレーニングを受けた[10]。そこで初めて、演劇の想像力にあふれるセリフに取り組むことができるようになった[10]。その後は「洋画の吹き替えは楽しいな」とを感じることができたという[10]

死去

2012年12月27日、都内で自転車に乗っている最中に体調を崩して卒倒し、搬送先の病院で死亡が確認された[11]。65歳没[8]

人物

要約
視点

鍼灸師の資格を持つ。特技はフェンシング[5]。趣味は野球[4]

特色

声種は「張りのあるバリトン[9]」。洋画の吹き替えで活躍し、主にトム・ベレンジャーを担当していた。

硬質な感じの落ち着いた声であり、アニメ、実写番組を通じてナレーター役が多かった[12]。アクションにあふれる役柄が多かったが、向こうの役者以上に声を画面から飛び出せるように、自分が表現できたというのは嬉しいと語る[10]

キャラクターへのアプローチについては、まず映像を見て感覚的につかみ取っていくほうが多く、「あまりこれがどうである」、「その映像の役者あるいはアニメの主人公がどういうことを思っているのか」、「どういうアクションをしたいのか」、「どういうような方向でこれから動きたいのか」ということをメインに考えていた[10]。ビデオテープをリハーサル用に貸してもらい、台本をチェックしながらしていた時、完璧にはその役柄をつくり上げないようにしていた[10]。練習でつくり上げてしまうと、本番で共演していた相手のセリフが聞こえなくなってしまう可能性があること、「キャラクターってできてくるのではないかな」と思っていたため、相手のセリフを聞いてから、キャラクター作りをしていた[10]。「自分で頑としたものを作り上げていくと、本番で変えようがない」といい、「フレキシブルなところを残しておいて、本番でなるべく揺れるというか、ガチガチの主人公をつくらないようにしたいな」とも思っていたという[10]

演劇のトレーニングをするようになってからあまり自分の声を聞かなくなり、ナレーションもしていたことから想像力や対象に意識が向くと自分の声はあまり聞こえなくなっていた[10]。ナレーションの時に、なるべく耳に返りをもらわないで、自分の声をあまりフィードバックしないようにしていた[10]。「演劇も、芝居も、洋画の吹き替えのときも、フィードバックをなるべくしない」、「終わったことは終わったこと」、「先へ進む」というふうに、舞台のような感じで取り組んでいた[10]。発声については、「開いたのど」を意識しており、横隔膜を的確に使い、深い呼吸を教えていた[10]滝沢修は、「俳優はかかとから声が出なければならない」と述べており、それで谷口は「いや、とてもとてもそんな、かかとからなんて声は出ませんけれども、おなかから響く声を、開いた声が出るように」ということは心がけていたという[10]

出演作について

印象的に残っている役については『バック・トゥ・ザ・フューチャーシリーズ』のビフ・タネン役、これまで演じてきた役の中で、印象に残っていた好きなセリフについては『スタートレック:エンタープライズ』のアーチャー船長役の第1話のセリフを挙げていた[10]

ONE PIECE』では、モンブラン・クリケット役を演じていたが、非常に反響が大きく皆は非常に喜んでおり、事務所にも手紙が来ており、ファンから喜びの声のハガキをもらったりしていたという[10]

BOSSのCMシリーズのひとつである、宇宙人ジョーンズの地球調査シリーズでトミー・リー・ジョーンズの声を担当。谷口の起用はジョーンズ本人から「僕の吹き替えはMr.谷口にしてくれ」と直々に指名されたことが理由だったとされている[13]。『メン・イン・ブラック3』ではジョーンズとジョシュ・ブローリンが現在と過去のエージェントKをそれぞれ演じたが、吹き替え版ではどちらも谷口が担当していた[14]

出演

要約
視点

太字はメインキャラクター。

テレビアニメ

1974年
1977年
1978年
1979年
1981年
1982年
1985年
1988年
1990年
1992年
1994年
1995年
1998年
1999年
2000年
2001年
2002年
2003年
2004年
2005年
2006年
2007年
2008年
2009年
2011年
2012年

劇場アニメ

OVA

1991年
1995年
1999年
2007年
2010年
2011年
2012年

ゲーム

1995年
  • 幽☆遊☆白書FINAL 魔界最強列伝(時雨)
1997年
  • VIRUS(物知りじいさん)
1998年
1999年
2001年
2002年
2003年
2005年
2010年
2011年
2012年
2013年
2020年

吹き替え

担当俳優

ウィリアム・サドラー
ウィル・パットン
エリック・ロバーツ
  • 帝王伝説(アレックス・グラディ)
  • 冷血(ペリー・スミス)
  • クリミナル・マインド 特命捜査班レッドセル(アーマス)
クリストファー・ランバート
ジェームズ・カーン
ジェームズ・レマー
ジェフ・ゴールドブラム
スコット・バクラ
ダスティン・ホフマン
トーマス・F・ウィルソン
トミー・リー・ジョーンズ
トム・ベレンジャー
ブルース・グリーンウッド
マイケル・アイアンサイド
  • エクストリーマーズ(ベイカー)
  • フリー・ウィリー(ダイアル)※テレビ朝日版
  • メタル・イーグル(ビリー・ナイルズ)
リーアム・ニーソン
ロバート・パトリック

映画

ドラマ

アニメ

CD

特撮

テレビドラマ

その他コンテンツ

後任

谷口の没後、持ち役を引き継いだ人物は以下の通り。

さらに見る 後任, 役名 ...
後任役名概要作品後任の初担当作品
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脚注

外部リンク

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