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墨攻 | ||
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著者 | 酒見賢一 | |
発行日 | 1991年3月1日 | |
発行元 | 新潮社 | |
ジャンル | 歴史 | |
国 | 日本 | |
言語 | 日本語 | |
形態 | 単行本 | |
ページ数 | 195 | |
コード |
ISBN 978-4-10-375103-8 ISBN 978-4-10-128112-4(文庫) | |
ウィキポータル 文学 | ||
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1991年3月1日に新潮社より単行本が出版された。1994年6月29日には新潮文庫版が、2014年4月10日には文春文庫版が刊行された。
戦国時代の中国を舞台に、平和を説き、戦争で助けを求められればあらゆる手段で依頼者を守るスペシャリストの集団、墨子教団に属する男の活躍を描いた歴史小説。
第104回直木賞候補作となり[1]、1992年に歿後五十年中島敦記念賞を受賞している[2]。
「墨攻」という単語は、酒見が「墨守」という言葉を転じた造語である。また、台湾で2006年に出版された漫画版の単行本や映画はどちらもタイトルが「墨攻」であるが、香港で発行された単行本のタイトルは「墨子攻略」になっている。
1992年から1996年にかけて、この小説を原作とした作画森秀樹、脚本久保田千太郎による漫画が「ビッグコミック」(小学館)において連載された[3]。
2006年より日中韓の合作映画『墨攻』(アンディ・ラウ主演、ジェイコブ・チャン監督)が公開されたが、こちらは森秀樹の漫画版の方を原作としている[4][5]。
押井守によれば、1991年頃にスタジオジブリで押井を監督に起用した映画化が検討され、近藤勝也によるイメージボードも制作されたが、実現しなかったという[6][7]。
兼愛・非攻などの思想を説き、墨子が築いた墨家であるが、鉅子(きょし)の尊称で呼ばれた指導者も、3代目[8]・田襄子の代となると徐々にその体質を変え腐敗し、権力と結びつく道をとろうとしていた。
そんな中、大本である墨子の思想を貫こうとする革離は、趙・燕両国に挟まれた小国で趙軍に攻められている梁城城主・梁渓からの依頼により、田鉅子の命に背いて単身梁城に乗り込み、趙の大軍を相手に梁城を守ることとなる。
墨家の協力が得られないまま、革離はたった一人で梁城の民をまとめあげ、巷淹中将軍率いる趙軍を相手に奮戦する。
作画は森秀樹、脚本は久保田千太郎。「ビッグコミック」(小学館)において1992年から1996年にかけて連載された。戦国時代初期を舞台とした原作と異なり、秦が天下統一に動いた戦国時代末期・秦代初期を舞台としている(梁城も独立国ではなく、燕国の一城扱いである)。また、梁城の落城で終わった原作と違い、途中からオリジナルストーリーとなり(ただし、原作の末に書かれたその後の墨家の運命を題材として、話を膨らませている)、鼠編・邯鄲編と続く。
第40回(平成6年度)小学館漫画賞受賞。
(梁城編以降)見事に梁城を守り切った革離であるが、彼を梁城に迎えたいという梁適や城民の願いをよそに、いずこへと去って行く。やがて彼は秦へ軍事協力を行う、事実上薛併が率いる墨家と対決していく。雲荊、蘭鋳、娘という協力者を得て、梁城攻防戦の時は敵対した趙の邯鄲を守るために戦うが、墨家の「虫部隊」の前に敗北する。それでもなお墨家と敵対する革離は、最後にある行動に出る。
梁城編での登場人物は梁魁のみ。それ以外はそれ以降に登場する。
日本の劇場窓口で特別鑑賞券を買うと、「墨攻パズル」という特典が付くというキャンペーンが行われていた。
なお、公開前の2006年5月20日、カンヌ映画祭が行われる中、ハイライトシーンで構成された10分間の映像を上映する試写会などのプロモーションイベントが開かれ、世界各国の映画関係者が参加した。
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