リンク(Link)は、任天堂のコンピュータゲーム『ゼルダの伝説』シリーズに主人公として登場する架空の人物で、同社の登録商標(第5703549号ほか)。
『ゼルダの伝説』シリーズの主人公である人物。物語の舞台となる世界の危機を救うため冒険を繰り広げる。ハイラル王国の秘宝「トライフォース」の一片「勇気のトライフォース」を宿す運命にある。一般的には「リンク」と呼ばれているが、多くの作品ではゲーム開始時に任意で命名できる。なお、シリーズを通して容姿が類似しているが、一部を除き全くの別人である(詳しくは後述の「人物別のリンク」の項を参照)。
作中で自ら台詞を話すことはなく(『時のオカリナ』以降の作品では、掛け声などの短い声は発する)、基本的に、際立った性格は設定されていない。『風のタクト』では表情豊かでコミカルな仕草を見せる。『トワイライトプリンセス』では、戦闘中に剣を回して敵を挑発するなど少々やんちゃな性格付けがなされた[1]。『ゼルダ無双』では、自分の力を過信して一人で敵陣に突っ込むという場面がある[2]。
親族が作中に登場することは少なく、『風のタクト』など、一部の作品にとどまる。
タイトルにもなっている女性「ゼルダ」との関係は、危機に瀕したハイラル王国の姫とそれを救う勇者といった象徴的なものであることが多い。『ふしぎのぼうし』、『4つの剣+』、『スカイウォードソード』では、ゼルダが幼馴染という設定である。
『神々のトライフォース』と『夢をみる島』の2作ではパッケージや取扱説明書で「主人公」、「あなた」と表記されていた(リメイク版やバーチャルコンソールでも同様)が、テレビCMでは「リンク」と紹介していた。
『風のタクト』などにおける猫のような目をしたアニメ絵のリンクは、特に「トゥーンリンク」または「ネコ目リンク(猫目リンク)」と呼ばれる[3]。
『トライフォース3銃士』では正式な名前は決まっておらず、公式ホームページでは「勇者候補」と表記されている[4](説明書には「リンク」と記載されている[5])。
タイトルが『ゼルダの伝説』であるため主人公の名前が「ゼルダ」だと間違えられることがある[6][注 1]。
2017年に行われたGame Informerによる取材の中で、リンクのフルネームを訊かれたシリーズ生みの親の宮本茂は「リンク・リンク」と答えている[7]。
『ブレス オブ ザ ワイルド』以前のシリーズ作品では、各作品ごとに容姿や服装のデザインは多少異なるものの、「緑色の服」「三角帽子」「先の尖った長い耳」という特徴はほぼ共通している。
緑色の服は、『トワイライトプリンセス』などのように「伝説の勇者の服」(あるいはそれを模したもの)という扱いが一般的だが、その他、コキリ族の標準の服(『時のオカリナ』)、リンクが通う学校の制服(『スカイウォードソード』)など、作品によって設定は様々である。中期の作品まではリンクが最初から緑色の服を着ているが、『風のタクト』以降の作品では、物語の冒頭で別の服を着ている状況が度々見られる。『ブレス オブ ザ ワイルド』では、それまでとは違い青色の服である「英傑の服」標準になっているが、これは、既存シリーズの定番の改定を目的とする「アタリマエを見直す」というコンセプトの一環として開発初期の段階で設定された[8]。
『時のオカリナ』以降、リンクの姿が青年の作品と少年の作品に分かれるようになった。『時のオカリナ』では、開発当初は青年のリンクのみだったが、生みの親である宮本茂の強い要望により少年のリンクも起用された。2つの世代を扱うようになったことで様々なアイデアが湧き、世界観やキャラクターが形作られていった[9]。
アニメ絵で描かれた『風のタクト』などのリンク(通称「トゥーンリンク」)のデザインについて、アニメ映画『わんぱく王子の大蛇退治』(1963年、原画監督:森康二)など1960-70年代の東映動画(現・東映アニメーション)作品の影響がしばしば指摘される[10]。この『わんぱく王子』の制作に携わった小田部羊一が後に任天堂へ入社しゼルダシリーズのイラストの一部を手掛けているため『風のタクト』にも関わったのではと推察されることもあるが、実際は全く関与していない[10]。『風のタクト』が発売される2002年末頃、親交のあるアニメーターの大塚康生がこのことを小田部に訊いたところ「(デザインしたのは)僕じゃなくて、若いゲーム・デザイナーが昔の東映のファンで、勝手に影響を受けたらしい」と語ったといい[11]、2018年に行われた小田部のトークイベントでは、当時の若いスタッフが『わんぱく王子』の胴長短足のキャラクターにプロポーションの面白さを見つけ偶然似てしまった、との旨を小田部が話している[10]。また、『風のタクト』でディレクターを務めた青沼英二は、2013年の同作品のリメイク時のインタビューで「当時のリードデザイナーが東映アニメーションが好きで、その頃のアニメーションの雰囲気を再現すべく全体を設計していった」と語っている[12]。
多くのシリーズ作品でリンクは左利きの設定になっている。その理由については諸説あるが、正式な理由は不明[13]。
初期の作品内では、リンクが右を向いたときのみ剣を右手に持つ。
ニンテンドーゲームキューブ(以下GC)とWiiの2機種で同時発売された『トワイライトプリンセス』では、Wii版のみ、ゲーム内のリンクが右利きになっている。これは開発途中での仕様変更に起因している。『トワイライトプリンセス』は、開発当初はGC向けのみの発売を想定していたが、開発期間が伸びる中で新ハードのWiiの発売を迎えたため、結果的に両機種で発売されることになった。GC版のリンクは左利きであり、Wii版も当初は同様であったが、ゲーム見本市「E3」に出展した際に多くの体験者が右手でWiiリモコンを振っていたことを踏まえ、Wii版ではリンクを右利きとした[14]。ソフト発売前に行われたイベントの質疑応答で、宮本茂は、「リンクは本当は左利きなんですけど、プレイヤーがやっている感じをより感じてもらおうというので、右にしました」と回答している[14]。なお、公式イラストではリンクが左手に剣を持っている[15]。また、リメイク版の『トワイライトプリンセス HD』はGC版を基にしているため、リンクは左利きである(高難度の「辛口モード」では左右反転の世界となるため、Wii版と同じ右利きとなる)。
Wii版の『トワイライトプリンセス』同様にWiiリモコンを振ることで剣などを操作する『スカイウォードソード』でも、リンクの利き手が右手になった。
『ブレス オブ ザ ワイルド』では、ハードやゲームシステムによる制約は特に無いが右利きの設定となっている。これは前述の「アタリマエを見直す」という方針の一環である。プロデューサーの青沼英二はインタビューで「「なぜ『ゼルダ』はこうじゃなきゃいけないのか」という問いかけに、ハッキリした答えが見つからないのであれば、そこはどんどん変えてもいいと思っている」と語っている[13]。
※本項では同名異人であるリンクを人物別に区別するため、「時のオカリナのリンク」のようにそれぞれの初登場作品をつけた仮の名前で解説する。順番は初登場作品の発売日順とする。また、リンクの年齢は明確に決められていない作品が多いため、一部の作品の年齢は開発者のインタビューの発言から引用している。括弧内の名は作中などからの俗称。
- 初代ゼルダの伝説のリンク(始まりの勇者)
- ハイラル王国で旅を続けていた少年。『ゼルダの伝説』では、魔物に襲われていた王国のゼルダ姫の乳母インパを助けたことをきっかけに、魔王ガノンにさらわれたゼルダ姫を救出する冒険へと向かう。3年後の世界が舞台の『リンクの冒険』では、大昔のゼルダ姫(初代ゼルダ姫)を目覚めさせるための試練に身を投じ、勇気のトライフォースを獲得する。
- 神々のトライフォースの主人公(夢見の勇者)
- この主人公にはデフォルト名が存在しない(ただし、夢をみる島のSwitchリメイク版ではデフォルト名「リンク」)。ガノンを封印する時に賢者たちを守るために自ら犠牲となったナイトの一族の末裔。『神々のトライフォース』ではテレパシーで助けを求めるゼルダ姫の声を聞き、ハイラルを救う冒険に出ることとなる。『夢をみる島』では剣の修行のためにハイラルを離れていたが、その帰路の航海中に大嵐に遭遇し「コホリント島」に漂着、島を出る手段を探すため冒険を進める。
- 時のオカリナのリンク(時の勇者)
- 登場作品:『ゼルダの伝説 時のオカリナ』(1998, N64、2011, 3DS)、『ゼルダの伝説 ムジュラの仮面』(2000, N64、2015, 3DS)、『ニンテンドウオールスター!大乱闘スマッシュブラザーズ』(1999, N64)『大乱闘スマッシュブラザーズDX』(2001, GC)、『ソウルキャリバーII』(GC版のみ/2002, GC)、『ゼルダ無双』『ゼルダ無双 ハイラルオールスターズ』『ゼルダ無双 ハイラルオールスターズ DX』(子供リンクとして/2014, Wii U、2016, 3DS、2018, Switch)
- 年齢:『時のオカリナ』の子供リンク時の年齢は7-8歳[17]または9歳[9]または12歳[18]。大人リンク時の年齢は16歳[9][19]。
- 声:瀧本富士子(少年)、檜山修之(青年)
- 楽器:妖精のオカリナ→時のオカリナ
- ナビゲーター:ナビィ(時のオカリナ)、チャット(ムジュラの仮面)、プロクシィ(ゼルダ無双、ゼルダ無双 ハイラルオールスターズ)
- 3Dで表現された初のリンク。コキリの森で暮らす少年。森の長であるデクの樹の死をきっかけに森から旅立つ。冒険の中で「時の神殿」を訪れ安置されていたマスターソードを台座から引き抜くが、その際に7年間魂を封印され、青年の姿になる。その後、ハイラル支配を目論む大魔王ガノンドロフの野望を阻止、戦いを終え、ゼルダ姫の力により元の7年前の時代へと帰る。帰還後は人知れず旅に出るが、『ムジュラの仮面』ではその途中に「タルミナ」と呼ばれる世界に迷い込む。3日後に滅びる運命にあるというその世界を救うため冒険を続ける。
- 『トワイライトプリンセス』のリンクに奥義を教える骸骨の戦士(古の勇者)の正体は、『ムジュラの仮面』のリンクとされている[20]。
- 『大乱闘スマッシュブラザーズ』、同『DX』にファイターとして登場、『ソウルキャリバーII』ではゲスト登場した。『大乱闘スマッシュブラザーズDX』に登場するリンクは歴代リンクの総合的な解釈となっており[21]、隠しキャラクターとして子供リンクが登場する。『ゼルダ無双』では『時のオカリナ』の大人リンクのコスチュームデザインに変更できる。2015年1月29日配信の有料追加DLC「ムジュラの仮面パック」を購入することで、子供リンク(『ムジュラの仮面』基準)をプレイヤーキャラクターとして使用可能となった(『ゼルダ無双 ハイラルオールスターズ』『ゼルダ無双 ハイラルオールスターズ DX』ではゲームを進めることで登場する)。
- ふしぎの木の実のリンク
- 登場作品:『ゼルダの伝説 ふしぎの木の実』(2001, GBC)
- 楽器:笛(ふしぎの木の実 大地の章 / 時空の章)、時の竪琴(ふしぎの木の実 時空の章)
- ハイラル王国を旅していた少年。トライフォースの試練により2つの大地「ホロドラム」と「ラブレンヌ」に転移し、魔導士ツインローバが企むガノン復活の野望を阻止するため冒険する。
- 『ふしぎの木の実』発売当時に発行されたゲーム雑誌『64DREAM』(毎日コミュニケーションズ)や2011年発売の設定資料集『ハイラル・ヒストリア ゼルダの伝説大全』(小学館)では、『ふしぎの木の実』のリンクが『神々のトライフォース』の主人公と同一人物であるとされていたが、2017年発売の設定資料集『ゼルダの伝説 ハイラル百科』(徳間書店)ではこの設定が改められ、別人の扱いとなった。
- 風のタクトのリンク(風の勇者)
- 登場作品:『ゼルダの伝説 風のタクト』(2002, GC、2013, Wii U)、『ゼルダの伝説 4つの剣+』(ナビトラッカーズ編/2004, GC)、『ゼルダの伝説 夢幻の砂時計』(2007, DS)、『大乱闘スマッシュブラザーズX』(トゥーンリンクとして/2008, Wii)『大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS / Wii U』(トゥーンリンクとして/2014, 3DS・Wii U)『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』(トゥーンリンクとして/2018, Switch)、『ゼルダ無双』『ゼルダ無双 ハイラルオールスターズ』『ゼルダ無双 ハイラルオールスターズ DX』(トゥーンリンクとして/2014,Wii U、2016, 3DS、2018, Switch)
- 年齢:『風のタクト』では12歳
- 声:松本さち
- 楽器:風のタクト
- ナビゲーター:テトラ、赤獅子の王(風のタクト)、シエラ、ラインバック(夢幻の砂時計)、アリル(ゼルダ無双、ゼルダ無双 ハイラルオールスターズ)
- トゥーンレンダリング処理をされた、通称「トゥーンリンク」と呼ばれるデザインのリンク。プロロ島出身。明るく活発で優しい少年だが、少々とぼけた一面もある。妹アリルと祖母の3人で暮らしていたが、ある日アリルが怪鳥ジークロックによって攫われたため、島で出会った少女テトラが率いる海賊団と共に捜索の旅に出る。旅の中では囚われていたアリルを救出、その後も旅を続け、マスターソードと勇気のトライフォースに選ばれて「風の勇者」となる。冒険の終わりでは現世に復活した魔王ガノンドロフと対決し勝利。戦いの後、新天地を求めてテトラ一行と共に航海に出ることになる。
- 『夢幻の砂時計』ではその航海の途中で幽霊船にさらわれたテトラを救うために、妖精シエラ、船乗りラインバックと共に冒険する。
- 『4つの剣+』のゲームモードの一つ「ナビトラッカーズ」では、リンクが一人前の海賊になるためにテトラ達の試験を受ける。
- 『風のタクト』では、ガノンドロフに「時の勇者の生まれ変わり」と言われている。
- 『大乱闘スマッシュブラザーズ』シリーズや『ゼルダ無双』シリーズに登場する「トゥーンリンク」は、『風のタクト』のリンクのデザイン・声優を踏襲している。
- 4つの剣のリンク
- グフーによってさらわれたゼルダ姫を救うため、抜いた者の体が4つに分かれるという剣「フォーソード」を用いて冒険する。トゥーンリンクのデザインとなっている。
- 4つの剣+のリンク
- さらわれたゼルダ姫と巫女たちを救い出し、封印が解かれて蘇った魔神グフーを倒すため、「フォーソード」で体を4つに分けて冒険する。トゥーンリンクのデザインとなっている。
- ふしぎのぼうしのリンク
- ハイラル一の鍛冶屋スミスの孫で、ゼルダ姫とは幼馴染。グフーにより石化されてしまったゼルダ姫を救うため、しゃべる帽子エゼロと共に冒険する。トゥーンリンクのデザインとなっている。
- トワイライトプリンセスのリンク(光の勇者、黄昏の勇者)
- ハイラル王国のトアル村で暮らす牧童の青年。王国への献上品を届けようと村を発とうとした時、突然現れた「影の世界」の魔物の襲撃を受け、さらに謎の領域に引き込まれて自身の体が狼の姿へと変わってしまう。その後もとの姿を取り戻した際、周辺地域を守護する光の精霊フィローネにより、自らが神に選ばれた勇者であることを知る。フィローネの言葉を受け、影の世界に侵略されたハイラルを救うべく冒険することになる。
- このリンクは『時のオカリナ』『ムジュラの仮面』のリンクの子孫とされ[20]、作中では「骸骨の剣士」に勇者の血を引く者と言われる。
- 本作のWii版のリンクはシリーズ初の右利きである。
- 『リンクのボウガントレーニング』でもプレイヤーキャラクターとして登場。『大乱闘スマッシュブラザーズX』『大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS / Wii U』のリンクは歴代リンクを総合した能力を持っているが、デザインや声優は『トワイライトプリンセス』のリンクに準じている。『ゼルダ無双』では『トワイライトプリンセス』のリンクのコスチュームデザインに変更できる。
- 大地の汽笛のリンク(大地の勇者)
- ハイラル王国のモヨリ村で暮らしている見習い機関士の少年。王国のゼルダ姫から王国で起きている異変についての調査協力を頼まれ、ゼルダ姫を汽車に乗せ走行していると、目の前に王国の大臣キマロキが現れる。キマロキは突然ゼルダ姫に向けて魔力を放出し、ゼルダ姫の体と精神が分離、キマロキは魂の抜けた体を持ち去ってしまう。その後「神の塔」の賢者シャリンから譲り受けた「神の汽車」に乗り、霊体となったゼルダ姫と共に、王国の平和とゼルダ姫の体を取り戻す旅へと向かう。
- 本作のリンクはトゥーンリンクのデザインとなっている。
- ニンテンドー3DS本体同梱の「ARカード」に描かれているリンクのイラストは、『大地の汽笛』のものである。
- スカイウォードソードのリンク(空の勇者)
- 天空の島・スカイロフトで生まれ育った青年。地上に落ちて行方不明となった幼なじみのゼルダを捜すべく自身も地上に降り立ち、冒険に出る。
- 従来の作品と同様、台詞を話すことはないが、会話の中では身振りを交え、返答が選択肢で表示される場面もある。選択肢の中での一人称は「僕」となっている。
- このリンクは、Wii版の『トワイライトプリンセス』のリンクと同様に右利きである。
- 『ゼルダ無双』では『スカイウォードソード』のリンクのコスチュームデザインに変更できる。
- 『マリオカート8』『マリオカート8 デラックス』に登場するリンクは『スカイウォードソード』の時のデザイン・声優を踏襲しているが、本編とは異なり左利きである。
- 神々のトライフォース2のリンク
- ハイラル王国で暮らす鍛冶屋見習いの少年。鍛冶屋の作業着である緑色の服を着用している。寝起きが悪く、よく寝坊しては親方に叱られている。ハイラル城の兵士長が忘れていった剣を届けに向かうさなかに、不穏な動きを見せるロウラル王国の司祭ユガと遭遇、その後、トライフォースを巡り二つの世界を冒険することになる。
- この出来事から数年後の『トライフォース3銃士』では、旅の途中で訪れたドレース王国で全身タイツが脱げなくなる呪いをかけられたフリル姫を元に戻すため魔境に赴く。魔境の攻略は3人1組で行われ、その際、服と髪の色が緑・赤・青のいずれかになる。この作品ではデフォルト名は存在せず「勇者候補」と呼ばれる。また、トゥーンリンクのデザインとなっている。
- ゼルダ無双のリンク
- ハイラル王国軍の訓練兵の青年。訓練の最中突如ハイラル城に来襲した謎の魔物軍団との戦いで目覚ましい活躍を見せたことで、王国の親衛隊隊長インパから認められ、伝説の勇者が着ていたといわれる緑の服一式を託される。その後、ハイラル軍を率いて王国の侵略を目論む者たちと戦うことになる。
- 従来のシリーズ同様、リンクの台詞は一切ないため、パートナーである妖精プロクシィがリンクの心情を代弁する(子供リンクも同様)。武器は片手剣(マスターソード)、ロッド、グローブ、大妖精、エポナ、スピナー。これまでのシリーズに登場する弓、バクダン、ブーメラン、フックショットも旅の道中で手に入る。
- この作品におけるリンクのトレードマークはハイラルの国章が刻まれた青いマフラー。緑の服と共にインパから手渡される。
- ブレス オブ ザ ワイルドのリンク(息吹の勇者)
- ハイラル王国に仕える青年。騎士の家系に生まれ、歴代最年少で近衛騎士となる。ハイラルに破滅をもたらす存在「厄災ガノン」復活に伴う戦いの中で瀕死の重傷を負ったため、治癒効果のある遺跡「回生の祠」へ搬送され、そこで100年の眠りにつく。再び目覚めた時には以前の記憶が全て失われていたが、どこからか聞こえる謎の女性の声に導かれ、広大な大地へと踏み出す。
- 本作のリンクは従来作品と同様に無口な性格である。これについて作中のゼルダの日録では、「何かと他人に注目される彼は 常に模範足れと意識し やがて感情を表に出せなくなった」と綴られている。
- 100年前を舞台とした『厄災の黙示録』では、魔物を撃退した実力をハイラル王に認められゼルダの近衛騎士となる。その後、マスターソードを引き抜いたことで勇者として認められる。厄災ガノン復活後はゼルダらと協力し、厄災ガノンを封印するため立ち向かうことになる。
- 『ブレス オブ ザ ワイルド』の続編である『ティアーズ オブ ザ キングダム』では、ゼルダとともに訪れたハイラル城の地下でミイラ化したガノンドロフから襲撃を受けて右腕を負傷するが、その後、かつて存在したゾナウ族のラウルの思念体から右腕を移されて特殊能力の数々を扱えるようになり、ガノンドロフの襲撃以降行方がわからないゼルダを捜すため再び冒険に出る。
リンク本人の登場ではない(彼に関するアイテムのみ登場する)場合も含む。
任天堂作品
- 大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ
- 青年リンクが基本キャラクターとしてシリーズ全作品に登場。リンクの姿は『初代』と『DX』では『時のオカリナ』のデザイン、『X』と『for』では『トワイライトプリンセス』のデザインをベースにしているものの、歴代シリーズの特徴を反映してジャンプやスピードがやや重いキャラクターとして調整されている[21]。『リンクの冒険』で多用されていた下突きが強く調整されていたり、『DX』から何もしていない時の盾に飛び道具を防ぐ判定がついたのも原作を反映しての事である。
- また、『DX』以降は少年リンクも登場している。『DX』では「こどもリンク」、『X』と『for』では「トゥーンリンク」という独自の名称となっており、前者は『時のオカリナ』の子供リンク、後者は『風のタクト』のリンクのデザインに準拠している。少年リンクは青年リンクとの差別化で攻撃力が劣る反面、足が速い性能となっている[23][24]。トゥーンリンクの「トゥーン」(toon)は、漫画映画・動画を意味する「カートゥーン(cartoon)」の略で、『スマブラ』シリーズのディレクター桜井政博が、ゼルダシリーズの担当である青沼英二と相談して決めたものである[25][26]。
- 『SP』では『ブレス オブ ザ ワイルド』のデザインとなり、ワザも『ブレス オブ ザ ワイルド』のものが新規で採用されている。また、こどもリンクとトゥーンリンクがそれぞれ別個のキャラクターとして登場する[27]。
- F1レース
- GB版にゲスト出演。プレイヤーの応援で登場する。
- 星のカービィシリーズ
- 主人公のカービィが「ソード」のコピー能力(剣を使う能力)を取得する際に、緑色のとんがり帽子をかぶった姿に変化する。この状態の時に用いる様々な技も、リンクの剣技と類似している。
- スーパードンキーコング
- スーパードンキーコング2 / ドンキーコングランド
- ゲーム中に登場する「DKコイン」というアイテムを集めた数をプレイヤーが発表する際、表彰台に乗っている(『スーパードンキーコング2』では初期状態3位、『ドンキーコングランド』では初期状態2位)。
- スーパードンキーコング3
- 雑貨店を営んでいるクマのバザーの口から「リンク」の名前や「ベアーコインの代わりにルピーで手を打ってやった」という発言がある。
- マリオシリーズ
- スーパーマリオRPG
- ゲスト出演。ローズタウンの宿屋に泊まると現れ、話しかけると『ゼルダの伝説』シリーズの謎解き音が流れる小ネタが用意されている。
- マリオカート8 / マリオカート8 デラックス
- DLC「ゼルダの伝説パック」の購入後にリンクがプレイヤーキャラクターとして追加される(『デラックス』では初めから選択可能)。容姿は『スカイウォードソード』のデザインをベースにしている。またこれとは別に、『デラックス』では発売後の更新データ配信により『ブレス オブ ザ ワイルド』のリンクが追加された。
- スーパーマリオメーカー
- このゲームでは、主人公のマリオの姿をドット絵風の様々なキャラクターに変えられる「キャラマリオ」というものがある。このうち、リンク関連のキャラマリオは、「リンク」(初代)、「トゥーンリンク」(『風のタクト』)、「トーテムリンク」(『トライフォース3銃士』)、「ウルフリンク」(『トワイライトプリンセス』)が登場し、効果音も原作にちなんだものに変わる。
- スーパーマリオメーカー2
- 2019年12月5日配信のVer.2.0.0より追加されたアイテム・マスターソードを取得するとマリオが初代『ゼルダの伝説』のリンク風の姿[注 2]に変身し、剣・弓による攻撃や盾による防御などが可能になる。
- どうぶつの森シリーズ
- 『e+』では「カードe+」で追加できる服のデザインの中に『風のタクト』のリンク風の「ゆうしゃのふく」があり、『街へいこうよ』以降のシリーズでは『トワイライトプリンセス』のリンク風の「ゆうしゃのふく」「ゆうしゃのぼうし」「ゆうしゃのブーツ」(『とびだせ』以降)が登場する。また、「マスターソード」が家具として登場している。『amiibo+』では『トワイライトプリンセス』の「ウルフリンク」を模したキャラクターが村にやって来るほか、『ブレス オブ ザ ワイルド』のリンク風のかつらや服装も登場する。
- メイド イン ワリオシリーズ
- ゼルダの伝説シリーズをモチーフにしたプチゲーム(ミニゲーム)の中でリンクが登場する。
- メイド イン ワリオ / あつまれ!!メイド イン ワリオ
- 初代『ゼルダの伝説』のリンクを操作して洞窟に入らせるゲームを収録。
- まわるメイドインワリオ
- 初代『ゼルダの伝説』のリンクを取り囲む敵「オクタロック」たちからの攻撃を盾で防ぐゲームを収録。
- さわるメイドインワリオ
- 『リンクの冒険』のリンクが空中を飛ぶ妖精を捕まえるゲームを収録。
- おどる メイド イン ワリオ
- 初代『ゼルダの伝説』のリンクなどがタクトを振るゲーム、『時のオカリナ』のリンクが台座からマスターソードを引き抜くゲーム、デクの葉を持って滑空する『風のタクト』のリンクを着地させるゲームを収録。
- メイド イン ワリオ ゴージャス
- 上記の初代リンクを洞窟に入れるゲーム、『時のオカリナ』のリンクがマスターソードを引き抜くゲーム、『風のタクト』のリンクを着地させるゲームの再録(一部アレンジあり)に加え、『夢幻の砂時計』のリンクが投げるブーメランを仕掛けのクリスタルにあてるゲームを収録。
- おすそわける メイド イン ワリオ
- 『ブレス オブ ザ ワイルド』で、アイテム「ビタロック」で動きを止めた物体にエネルギーを溜めて吹き飛ばすゲームを収録。リンクは画面右端に立っている[28]。
- 超おどる メイド イン ワリオ
- 『時のオカリナ3D』のコッコ(ニワトリ)を操作してリンクから逃げるゲームを収録。
- キャプテン★レインボー
- 登場人物のトレイシーの家に「都会では超有名なヒーロー」の写真としてマリオとともに顔写真が飾られている。なお、このトレイシーは『夢をみる島』のキャラクターである。
- すれちがいMii広場
- Miiのコスチュームとして「リンクのぼうし」と「リンクの服セット」が登場。
- ベヨネッタ (Wii U版)
- 主人公のベヨネッタの装備をリンク風のものに変更できる。
対応ソフトと対応内容についてはamiiboの公式ホームページや各対応ソフトのホームページを参照。
- リンク - 大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ - 2014年12月6日発売
- トゥーンリンク - 大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ - 2015年1月22日発売
- ウルフリンク【トワイライトプリンセス】 - ゼルダの伝説シリーズ - 2016年3月10日発売
- リンク【ゼルダの伝説】 - ゼルダの伝説シリーズ - 2016年12月1日発売
- リンク【時のオカリナ】 - ゼルダの伝説シリーズ - 2016年12月1日発売
- トゥーンリンク【風のタクト】 - ゼルダの伝説シリーズ - 2016年12月1日発売
- リンク(弓) 【ブレス オブ ザ ワイルド】 - ゼルダの伝説シリーズ - 2017年3月3日発売
- リンク(騎乗) 【ブレス オブ ザ ワイルド】 - ゼルダの伝説シリーズ - 2017年3月3日発売
- リンク【スカイウォードソード】 - ゼルダの伝説シリーズ - 2017年6月22日発売
- リンク【トワイライトプリンセス】 - ゼルダの伝説シリーズ - 2017年6月22日発売
- リンク【ムジュラの仮面】 - ゼルダの伝説シリーズ - 2017年6月22日発売
- こどもリンク - 大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ - 2019年4月12日発売
- リンク【夢をみる島】 - ゼルダの伝説シリーズ - 2019年9月20日発売