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『ゼルダの伝説』シリーズの主人公 ウィキペディアから
リンク(Link)は、任天堂のコンピュータゲーム『ゼルダの伝説』シリーズに主人公として登場する架空の人物で、同社の登録商標(第5703549号ほか)。
リンク | |
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ゼルダの伝説シリーズのキャラクター | |
初登場作品 | ゼルダの伝説 |
作者 | 宮本茂 |
声優 | #声優 を参照 |
『ゼルダの伝説』シリーズの主人公である人物。物語の舞台となる世界の危機を救うため冒険を繰り広げる。ハイラル王国の秘宝「トライフォース」の一片「勇気のトライフォース」を宿す運命にある。一般的には「リンク」と呼ばれているが、多くの作品ではゲーム開始時に任意で命名できる。なお、シリーズを通して容姿が類似しているが、一部を除き全くの別人である(詳しくは後述の「人物別のリンク」の項を参照)。
作中で自ら台詞を話すことはなく(『時のオカリナ』以降の作品では、掛け声などの短い声は発する)、基本的に、際立った性格は設定されていない。『風のタクト』では表情豊かでコミカルな仕草を見せる。『トワイライトプリンセス』では、戦闘中に剣を回して敵を挑発するなど少々やんちゃな性格付けがなされた[1]。『ゼルダ無双』では、自分の力を過信して一人で敵陣に突っ込むという場面がある[2]。
親族が作中に登場することは少なく、『風のタクト』など、一部の作品にとどまる。
タイトルにもなっている女性「ゼルダ」との関係は、危機に瀕したハイラル王国の姫とそれを救う勇者といった象徴的なものであることが多い。『ふしぎのぼうし』、『4つの剣+』、『スカイウォードソード』では、ゼルダが幼馴染という設定である。
『神々のトライフォース』と『夢をみる島』の2作ではパッケージや取扱説明書で「主人公」、「あなた」と表記されていた(リメイク版やバーチャルコンソールでも同様)が、テレビCMでは「リンク」と紹介していた。
『風のタクト』などにおける猫のような目をしたアニメ絵のリンクは、特に「トゥーンリンク」または「ネコ目リンク(猫目リンク)」と呼ばれる[3]。
『トライフォース3銃士』では正式な名前は決まっておらず、公式ホームページでは「勇者候補」と表記されている[4](説明書には「リンク」と記載されている[5])。
タイトルが『ゼルダの伝説』であるため主人公の名前が「ゼルダ」だと間違えられることがある[6][注 1]。
2017年に行われたGame Informerによる取材の中で、リンクのフルネームを訊かれたシリーズ生みの親の宮本茂は「リンク・リンク」と答えている[7]。
『ブレス オブ ザ ワイルド』以前のシリーズ作品では、各作品ごとに容姿や服装のデザインは多少異なるものの、「緑色の服」「三角帽子」「先の尖った長い耳」という特徴はほぼ共通している。
緑色の服は、『トワイライトプリンセス』などのように「伝説の勇者の服」(あるいはそれを模したもの)という扱いが一般的だが、その他、コキリ族の標準の服(『時のオカリナ』)、リンクが通う学校の制服(『スカイウォードソード』)など、作品によって設定は様々である。中期の作品まではリンクが最初から緑色の服を着ているが、『風のタクト』以降の作品では、物語の冒頭で別の服を着ている状況が度々見られる。『ブレス オブ ザ ワイルド』では、それまでとは違い青色の服である「英傑の服」標準になっているが、これは、既存シリーズの定番の改定を目的とする「アタリマエを見直す」というコンセプトの一環として開発初期の段階で設定された[8]。
『時のオカリナ』以降、リンクの姿が青年の作品と少年の作品に分かれるようになった。『時のオカリナ』では、開発当初は青年のリンクのみだったが、生みの親である宮本茂の強い要望により少年のリンクも起用された。2つの世代を扱うようになったことで様々なアイデアが湧き、世界観やキャラクターが形作られていった[9]。
アニメ絵で描かれた『風のタクト』などのリンク(通称「トゥーンリンク」)のデザインについて、アニメ映画『わんぱく王子の大蛇退治』(1963年、原画監督:森康二)など1960-70年代の東映動画(現・東映アニメーション)作品の影響がしばしば指摘される[10]。この『わんぱく王子』の制作に携わった小田部羊一が後に任天堂へ入社しゼルダシリーズのイラストの一部を手掛けているため『風のタクト』にも関わったのではと推察されることもあるが、実際は全く関与していない[10]。『風のタクト』が発売される2002年末頃、親交のあるアニメーターの大塚康生がこのことを小田部に訊いたところ「(デザインしたのは)僕じゃなくて、若いゲーム・デザイナーが昔の東映のファンで、勝手に影響を受けたらしい」と語ったといい[11]、2018年に行われた小田部のトークイベントでは、当時の若いスタッフが『わんぱく王子』の胴長短足のキャラクターにプロポーションの面白さを見つけ偶然似てしまった、との旨を小田部が話している[10]。また、『風のタクト』でディレクターを務めた青沼英二は、2013年の同作品のリメイク時のインタビューで「当時のリードデザイナーが東映アニメーションが好きで、その頃のアニメーションの雰囲気を再現すべく全体を設計していった」と語っている[12]。
多くのシリーズ作品でリンクは左利きの設定になっている。その理由については諸説あるが、正式な理由は不明[13]。
初期の作品内では、リンクが右を向いたときのみ剣を右手に持つ。
ニンテンドーゲームキューブ(以下GC)とWiiの2機種で同時発売された『トワイライトプリンセス』では、Wii版のみ、ゲーム内のリンクが右利きになっている。これは開発途中での仕様変更に起因している。『トワイライトプリンセス』は、開発当初はGC向けのみの発売を想定していたが、開発期間が伸びる中で新ハードのWiiの発売を迎えたため、結果的に両機種で発売されることになった。GC版のリンクは左利きであり、Wii版も当初は同様であったが、ゲーム見本市「E3」に出展した際に多くの体験者が右手でWiiリモコンを振っていたことを踏まえ、Wii版ではリンクを右利きとした[14]。ソフト発売前に行われたイベントの質疑応答で、宮本茂は、「リンクは本当は左利きなんですけど、プレイヤーがやっている感じをより感じてもらおうというので、右にしました」と回答している[14]。なお、公式イラストではリンクが左手に剣を持っている[15]。また、リメイク版の『トワイライトプリンセス HD』はGC版を基にしているため、リンクは左利きである(高難度の「辛口モード」では左右反転の世界となるため、Wii版と同じ右利きとなる)。
Wii版の『トワイライトプリンセス』同様にWiiリモコンを振ることで剣などを操作する『スカイウォードソード』でも、リンクの利き手が右手になった。
『ブレス オブ ザ ワイルド』では、ハードやゲームシステムによる制約は特に無いが右利きの設定となっている。これは前述の「アタリマエを見直す」という方針の一環である。プロデューサーの青沼英二はインタビューで「「なぜ『ゼルダ』はこうじゃなきゃいけないのか」という問いかけに、ハッキリした答えが見つからないのであれば、そこはどんどん変えてもいいと思っている」と語っている[13]。
※本項では同名異人であるリンクを人物別に区別するため、「時のオカリナのリンク」のようにそれぞれの初登場作品をつけた仮の名前で解説する。順番は初登場作品の発売日順とする。また、リンクの年齢は明確に決められていない作品が多いため、一部の作品の年齢は開発者のインタビューの発言から引用している。括弧内の名は作中などからの俗称。
リンク本人の登場ではない(彼に関するアイテムのみ登場する)場合も含む。
対応ソフトと対応内容についてはamiiboの公式ホームページや各対応ソフトのホームページを参照。
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