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任天堂のコンピュータゲームシリーズ ウィキペディアから
大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ(だいらんとうスマッシュブラザーズシリーズ、英題:Super Smash Bros. series)は、ハル研究所が開発して任天堂が発売した対戦アクションゲームのシリーズ名である。公式略称は「スマブラ」。ディレクターは第1作より一貫して『星のカービィ』の生みの親でもある桜井政博が担当している。
大乱闘スマッシュブラザーズ | |
---|---|
ジャンル | 対戦アクションゲーム |
開発元 |
ハル研究所 ソラ ゲームアーツ バンダイナムコエンターテインメント バンダイナムコスタジオ |
発売元 | 任天堂 |
主な製作者 |
桜井政博 岩田聡 宮本茂 安藤浩和 酒井省吾 ほか |
1作目 |
ニンテンドウオールスター! 大乱闘スマッシュブラザーズ (1999年1月21日) |
最新作 |
大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL (2018年12月7日) |
公式サイト | スマブラ拳!! |
本シリーズは任天堂およびサードパーティーのゲームから人気キャラクターが登場するクロスオーバー作品である。本シリーズで登場したことによって、原作キャラクターの知名度が上昇するなどの影響を与えた[2]。
本シリーズでは対戦型格闘ゲームの様に体力を奪い合うのではなく、おはじきやベーゴマのように、ゲームの舞台から場外へ落下した(させられた)者が敗れ、最後まで舞台に残っていた者が勝者となる。そのため格闘ゲームの影響を制作者も認めているが、第1作目は当時コア向けが著しくなった格闘ゲームへのアンチテーゼとして生み出された[3]。ディレクターの桜井政博は第1作目に関して、単純な「格闘ゲーム」の括りに収まりきらないことから「格闘ゲーム」ではなく「対戦アクションゲーム」と呼称しており[4]、続編でも踏襲されている。一方で、Evolution Championship Seriesなどの格闘ゲーム大会で種目として採用されており、格闘ゲームユーザーからも支持を得ている。なお、桜井は格闘ゲームが「間合いのゲーム」なのに対して、『スマブラ』は「座標のゲーム」と違いを定義している[5]。
本シリーズではコンピュータによる自動操作も含め、1人から4人(『Wii U』、『SPECIAL』の一部ルールでは最大8人)がゲームに参加できる。多人数プレイやアイテム、ステージギミック(「やくもの」と呼ばれる)といったアドリブ性の高いデフォルトの対戦ルールなど、対戦ゲームであると同時にパーティーゲーム性が強く[6]、開発者は「スポーツ的なノリのもの」とも称している[7]。また、『X』と『SP』では作品の軸として「対戦・共有・共闘」の3つの柱を挙げており、実際に対戦以外にもユーザー間で楽しめる要素が盛り込まれたりとバラエティー性を持った作品コンセプトとなっている[8][9]。
1999 | スマブラ初代 |
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2000 | |
2001 | スマブラDX |
2002 | |
2003 | |
2004 | |
2005 | |
2006 | |
2007 | |
2008 | スマブラX |
2009 | |
2010 | |
2011 | |
2012 | |
2013 | |
2014 | スマブラ3DS |
スマブラWii U | |
2015 | |
2016 | |
2017 | |
2018 | スマブラSP |
タイトル | 発売日 | ハード | 売上本数 | 売上本数 |
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ニンテンドウオールスター!大乱闘スマッシュブラザーズ | 1999年1月21日 [10][11] | NINTENDO64 | 197万本 [12] | 555万本 [13] |
大乱闘スマッシュブラザーズDX | 2001年11月21日 [14][15] | ニンテンドーゲームキューブ | 151万本 [16] | 738万本 [17] |
大乱闘スマッシュブラザーズX | 2008年1月31日 [18][19] | Wii | 246万本 [20] | 1332万本 [21] |
大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS | 2014年9月13日 [22][23] | ニンテンドー3DS | 318万本 [24] | 965万本 [25] |
大乱闘スマッシュブラザーズ for Wii U | 2014年12月6日 [22][26] | Wii U | 86万本 [27] | 538万本 [28] |
大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL | 2018年12月7日 [29][30] | Nintendo Switch | 757万本 (2024年3月末時点)[注 1] | 3422万本 (2024年3月末時点)[37] |
本記事において「初代」は『ニンテンドウオールスター!大乱闘スマッシュブラザーズ』、「DX」は『大乱闘スマッシュブラザーズDX』、「X」は『大乱闘スマッシュブラザーズX』、「for」は『大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS』及び『大乱闘スマッシュブラザーズ for Wii U』両方を、「3DS」は『大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS』単体、「Wii U」は『大乱闘スマッシュブラザーズ for Wii U』単体、「SP」は『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』を指す。
サイドビューの2Dアクションゲーム風の画面構成であり、各プレイヤーは自分の選択したキャラクターの持つワザによって相手を攻撃して上・横・下問わず、画面端(フィールド)より外側に吹き飛ばすことが目的となる。足場の無い画面下端への落下、または画面左右または上端の更に一定距離まで外側へ吹き飛ばされた場合、KO(海外版での呼称。KO時に細長く爆発するような演出を指してユーザー間では「バースト」とも称される)・ミスとなり、最後に攻撃を与えたプレイヤーの得点となる。一定時間内に多く得点を奪うか、最後まで一定ミス数以内で生き残ったプレイヤーがそのゲームの勝者となる。
ただし、足場を踏み外した時点でミスとなるわけではないため、たとえ足場のない外側に吹き飛ばされても、限界ライン(下以外は画面端のラインから外側一定距離。画面外に出ただけでまだミスになっていないときは「ルーペ」と呼ばれる吹き出しでキャラが表示される)に到達する前に空中ジャンプや必殺ワザを使い、足場まで復帰することができれば失点を防ぐことが可能である。ルーペがキャラクターについている時間は一定ダメージを喰らう、スマブラSPではルーペの大きさは設定で変更可能になった。[注 2]。
キャラクターは攻撃を受けることによってダメージ値(%で表現される)が蓄積していき、次に攻撃されたときのふっとび易さがこのダメージ値に比例して上がっていく。つまり、多くのダメージを受ければ、それだけふっとびやすくなるということである(後述のリアクション固定ワザのような例外もある)。ただし同じダメージ値でもふっとび易さが各キャラクターごとに異なっており(「重さ」として表現される)、軽い(主に体が小さい・攻撃速度が素早い)キャラクターは大きくふっとばされ易いが、この場合は弱い攻撃でも大きくふっとぶことで連続攻撃を受けにくい。一方で重い(主に体が大きい・単発威力が大きい)キャラクターは逆であり、ふっとばされにくく打たれ強いが、そのために連続攻撃を受け易くもなっている[注 3]。
なお、用語の表記などは公式のものに基準し記している。たとえば、本ゲームにおける攻撃に関してはカタカナで「ワザ」と記すのが公式であり、漢字の「技」などは本作では誤った表記となる。
本作においては弾くように3Dスティックを素早く傾ける操作を「はじき」と呼び、これによって移動・攻撃全てにおいて行動の強弱を使い分けることに大きなウエイトが置かれている。
この節の加筆が望まれています。 |
本シリーズは任天堂や桜井が「万人向けのゲーム」を目指すことを標榜していることもあって、基本システムは手軽で分かり易くまとめられて、どのようなプレイヤーでも楽しめるようになっているが、その操作系の裏にはに数々のマニアックな仕様やテクニックが用意されている。 以下は公式に存在や名称の発表がされたものだが、これら以外にも多数のテクニックが存在している。
シフト・8方向シフト 主にルイージの横スマッシュでは上・真ん中・下のように方向を変換でき本来では当たらないものに当てることができる。ベレスの横スマッシュでは上シフトだとダメージが上がるこネタも存在する。 8方向シフトはロックマンの通常必殺技のギアを上・右上・右・右下・下・左下・左・左上に8方向に飛ばせるのが主な8方向シフトだ。ギアを下方向にしアイテム化することもできる。
本シリーズはシリーズ通して様々なルールで遊ぶことができるのが特徴で、4人で入り乱れて戦うか1対1で勝負するか、タイム制かストック制か、アイテムやステージギミックを使えるか使えないかなどといった様々な設定ができる。そしてそれらのルールによって得点システムや多プレイヤーによる乱戦の有無などから取るべき戦法が大きく異なってくることもあり、キャラクターの強さを一元的な見方から判断できないのも本作の醍醐味の一つである。また、ステージの多くは様々な仕掛けが仕込まれたもので、ランダムな種類が出現するアイテムなども含めて、戦いにおいて非常に「アドリブ性」が大きいのが特徴であり、それをいかに掴んで自分のものにするかも重要な要素となっている。
このような第3者の存在やルール設定、アドリブなど強弱を一元的に求められず、どのキャラクターもシチュエーションなどで何かしら固有の長所を得られる点が、そのまま対戦ゲーム性とパーティ性の両立や幅広い支持に直結している。『X』では、開発者が世界各国のWi-Fiコネクションによるオンライン対戦のデータを統計してみたところ、勝率が35キャラクター中34キャラクターにおいて3.0 - 2.0%の誤差範囲で収まっていた(残った1キャラクターもごくわずかに勝率が低かっただけという)という一般的な対戦ゲームではあまり見られない結果も出ている[41]。
なお、ルールや遊び方はプレイヤーの自由と前置きした上で、開発者の見解として「制限時間2分(初代は3分、『SP』は2.5分)」「ステージは自由」「アイテム全解禁」をデフォルトのルールと定めている。
『X』よりオンライン対戦が導入。『X』では対戦相手がランダムに決まる「おきらく対戦」とソフト上でフレンド登録した人同士での対戦を選択可能。しかし、ニンテンドーWi-fiコネクションの方針上「おきらく対戦」において匿名でプレイできるということから放置プレイや1人を複数人で狙うといった悪質なプレーが多発したことから、『for 3DS』からの「ニンテンドーネットワーク」や『SP』の「オンライン」における「だれかと」では、ニンテンドーアカウント名が表示されるようになった。
また、『X』の「おきらく対戦」ではルールとステージをマッチングの都度に多数決で決めていた結果、それがある一定のパターンに偏ることにもなったため、『for』の「だれかと」では「エンジョイ部屋」「ガチ部屋」とルームを分け、2通りのルールに固定化するという処置をとった。「エンジョイ部屋」ではステージ:終点以外から必ずランダム(広いステージが選ばれる確率は低め)、アイテム:すべて出現、勝敗:勝ち数のみ記録、対戦形式:4人乱闘か2on2チーム戦のどちらか。「ガチ部屋」ではステージ:終点または終点化ステージのみ、アイテム:なし、勝敗:勝ち数・負け数ともに記録、対戦形式:4人乱闘、2on2チーム戦、1on1ストック戦が選択可能となっている。また、双方で悪質と思ったプレイヤーを通報することができ、運営が悪質と判断したプレイヤーはネットワークから切断できる機能も有する。
『SP』では「エンジョイ部屋」「ガチ部屋」の区分を撤廃した代わりに、①プレイヤー毎に希望する「優先ルール」の設定内容、②腕前指標である「世界戦闘力」の近さ、③物理的な距離の近さの3点からマッチアップされるようになる。「優先ルール」とは任意で作成できる希望ルール設定で、自身の希望する対戦形式・アイテム設定などを設定しておくことで、設定ルールが近いプレイヤー同士でマッチを組んでくれる。設定せず相手のルールに合わせて合流することもできる。 なお、今作における世界戦闘力は一人用モードとは別にオンライン対戦での腕前指標としてもファイター毎に個別に用意されており、特にキャラごとの世界戦闘力が全体の上位になるとマッチングが隔離され「VIPマッチ」という特別試合に参加できるようになる。VIPマッチは通常のオンライン対戦と同一の内容ではあるが、ゲームバランス調整のためのデータをこのマッチングから取るとしている。
ほかにも、放置プレイ・極端な一人狙い(ガチ1on1以外)・自滅を繰り返す・頻繁な回線切断(意図的か否かは問わず)・改造/チートの使用や通報頻度が多いと、一定時間サーバーに接続できなくなるペナルティ機能を搭載している[注 4]。
試合終了時にトップが2人(2チーム)以上いる場合は、当該者同士のサドンデスに突入。ダメージ300%[注 7]・ストック数1で始まり、最後まで残ったプレイヤー(チーム)が勝利。ここでも一定時間決着がつかないと、キャラクターの上から起爆寸前のボムへいが落ちてくる(『SP』では開始直後から画面がズームインし撃墜判定範囲が徐々に狭くなった後)。『DX』のみストック制で時間切れによって突入した場合は、そのときのトップが持っているストックがそのまま適用される。サドンデスでも同時に撃墜、『SP』ではサドンデスを含めて与えたダメージが最も大きかったプレイヤーが勝者になる(『DX』と『X』では、番号の若い方のプレイヤーが 勝者になる)。
本シリーズに登場するプレイヤーキャラクターは主に任天堂から発売された人気ゲームシリーズからの引用となっており、4作目『for』以降は「ファイター」と呼称されている。
2作目『DX』までは任天堂キャラクターのみの登場だったが、3作目『X』からはサードパーティーのキャラクターも出演しており、現在までにコナミデジタルエンタテインメント、セガ[注 8]、カプコン、バンダイナムコエンターテインメント、スクウェア・エニックス[注 9]、アトラス、マイクロソフト[注 10]、SNKのキャラクターが参戦している。
キャラクターのワザや動き、性能は原作での特徴、または原作そのものの要素を踏まえて設定・調整されている。また、桜井はキャラクターの本シリーズへの参戦の条件として本シリーズに出るにあたって多くの脚色を容認してもらうこと[44]を掲げており、中でもアイスクライマーなど、原作の発売から本シリーズでの登場までに長いブランクがあったキャラクターや、元々がアクションゲームではない作品に登場するキャラクターに関しては、デザインが変更されたり大幅にワザを再設定・改変されたりと本シリーズ特有のオリジナル要素が付与されている。また、本シリーズはCEROなどの対象年齢を低くする観点から、暴力やセクシャルに関する要素が原作からアレンジされる事がある。例として、ベヨネッタやホムラ/ヒカリは演出やデザインが変更されている。
担当声優に関しては、原作シリーズ(アニメ版などの派生作品を含む)にて既に声が吹き込まれていた場合、本シリーズでも同じ声優を採用する場合が多い。逆に、カービィやピットなど本シリーズでのキャスティングが後に原作に正式採用された例もある。また、ピーチ、リンク、ゼルダ(シーク)、ガノンドロフ、フォックス、ファルコ、ウルフ、フシギソウのように、出典や原作シリーズでの声優変更を踏まえて本シリーズでも途中で担当声優が変更されるケースがある。一方、キャプテン・ファルコン、ゼロスーツサムス、リトル・マックは本シリーズとそれぞれの原作シリーズとで声優が異なっているほか、ドンキーコングやクッパなどは本シリーズでは声優を起用せず、サウンドエフェクトが使用されている。以上のことは、ここで割愛になっているキャラクターに関しても同様のケースがある。
『DX』以降の参戦キャラクターのボイスは過去作から流用しているものもある(『X』の最後の切りふだの一部[45]、キャプテン・ファルコン[46]やネス[47]、マルス[47][48][49][50][注 11]など)。
全てのシリーズ作品で数体~十数体の隠しキャラクターが用意されている。『DX』までは隠しキャラクターは楽しみが薄れるために発売前の公表はしていなかった[51]が、『X』からはニンテンドーWi-Fiコネクションといったオンライン対戦を理由に「隠さない」方針をとっている[52]。『SP』では第1作目の初期キャラクター8体とMiiファイター以外はすべて隠しキャラクター扱いとなっており、過去作よりも緩い条件で揃えられる仕組みとなっている。
『X』以外では、最初から使用できるキャラクターのモデルを基に性能を調整した「モデル替えキャラ」も隠しキャラクターに含まれており、これらに関してはキャラクターを一人でも多く登場させることを目的として制作されている[53]。『for』におけるモデル替えキャラは開発初期に基になったキャラクターのカラーバリエーションでの参戦予定だったものが諸事情で別枠のキャラクターになったものだという経緯もある[54]。『SP』では歴代の登場順にキャラクターにナンバーが振られているが、マルスを元にしたルキナ、ピットを元にしたブラックピットなど前述した「モデル替えキャラ」と同じ制作手法で基本的な性能がほとんど同じになっているキャラには同じナンバーにダッシュ(')が付けられ、「ダッシュファイター」という括りとなっている[55][56]。
隠しキャラクターは条件を満たした試合のあと(1人用モード「シンプル」「勝ち上がり乱闘」などの通しプレイのゲームは最終戦クリア後)に「挑戦者が現れました」の警告メッセージとともにシルエットが表示され、そのまま1対1の対決に移る。プレイヤー(試合の勝者)は直前まで使用していたキャラクターを使用し、対決に勝利するとそのファイターが使用できるようになる。敗北した場合は、CPレベルが減少した状態で出現待ち状態になる(『SP』では一定時間後に表示されるモード「挑戦者の間」で再戦できる)。
全作にプレイアブルキャラクターとして登場しているのは、第1作に登場した基本キャラクターであるマリオ、ドンキーコング、リンク、サムス、ヨッシー、カービィ、フォックス、ピカチュウの8体と、隠しキャラクターであったルイージ、ネス、キャプテン・ファルコン、プリンの4体、計12体である。この全12体のキャラクターが全員基本キャラクターとして使えるようになったのは第5作『Wii U』のみ。現時点では第1作から登場しているキャラクターがプレイヤーキャラクター枠から除外されたことは一度もない。
ファイター以外にも、ステージの背景やステージギミック、アイテムのモンスターボールやアシストフィギュア、収集要素のフィギュア(『DX』から『for』)・シール(『X』)・スピリッツ(『SP』)、Miiファイターの衣装などといった形で様々なキャラクターが出演しており、サードパーティーのものを含めて非常に多岐に及んでいる。
『大乱闘スマッシュブラザーズ』シリーズは、そのオールスターという性質上、ストーリーらしきストーリーは無いに等しい。ただし登場するファイターは全て、初代ではコピーライターの糸井重里の案により『「人形」[57]、『DX』~『for』では「フィギュア」[58]がイメージによる命を吹き込まれた存在』という設定であり、キャラクターや原作ゲームを元にしたステージなどを含め、「スマブラ世界」(『X』において「この世界」と呼称)を作り上げたのはオリジナルキャラクターのマスターハンドによるものとされている。一人用モード(『DX』〜『for』の「シンプル」モード)では『for』までの各作品に共通して、「スマブラ世界」から見て「現実世界」に最も近い空間である「終点」でラスボスとして待ち受けているマスターハンドがフィギュアに倒され、フィギュアが元の存在に返るという筋立てになっている。
ファイターの参戦が決定した際、ファイター宛に「招待状」が届く。『DX』や『X』でも画像説明文のひとつや会話にそれに関する記述があったが[59][注 12]、『for』の初出動画でむらびと宛に招待状が届くシーンが描写され[60]、これ以降、参戦動画内で度々みられるようになった。招待状は白い封筒に入っており、スマブラのシンボルマークの蝋で封をされている。誰がどういう基準で出すのか、また招待状に書かれている内容などについては不明。
その他、スマブラオリジナルキャラクターに関しては、やられ役の謎のザコ敵軍団や、ふっとばされ役のサンドバッグくんなど、原作ゲームに干渉しない記号的なキャラクターがある一方で、続編でアドベンチャーモードが登場し一人用モードが発展していくにつれ、『DX』ではクッパのフィギュアが過剰なイメージを込められたことで異形の存在と化したギガクッパ、『X』でスマブラのキャラクターが住んでいる「この世界」を侵略せんとする亜空軍とその首領タブー、『SP』ですべてのフィギュアを根こそぎ消滅させスピリットに変えてしまい、それを掌握して自らが新たな創世を目論むキーラなど、『スマブラ』のストーリー性に広がりを持たせるオリジナルキャラクターが登場するようになった。
本シリーズは元来より「任天堂キャラクターが集結するということを目玉に作ったゲーム」ではなく、オリジナル作品として試作された対戦アクションゲームの企画が原点である。開発段階では『格闘ゲーム竜王』というコードネームで呼ばれていた(ゲーム中に使用される背景として、ハル研究所山梨開発センターの所在地である旧竜王町(現在の甲斐市竜王新町)の風景を用いていたため)[3][4]。
プロトタイプである『竜王』は桜井とプログラマーの岩田聡、サウンドクリエイターの3人という極めて少人数で制作された[3]。商品として発売する際に、「家庭用ゲーム機用のオリジナル格闘ゲームだとアーケード用のものと違いユーザーに認知されにくい」といった点を鑑みニュース性を持たせようとし、結果として「任天堂のキャラクターたちが闘う」というアイデアが採用されたと語られている[4]。代案として当初はキャラクターデザインへの有名イラストレーターの起用、アニメ作品などとのタイアップなどが検討されていた。このような経緯から、著作権表記はプログラムとキャラクターとで別表記となっており、シリーズのシステム・プログラムに関する著作権は「Original game:」として一貫して任天堂とハル研究所にある他、キャラクターに関する著作権は「Characters:」より後に一括して記されている。後者については参戦作品のネタバレに絡むことから、参戦が公式発表されるまでは参戦作品に関わるコピーライト表記が伏せられることもあるうえ、ゲーム中でも対応する隠しキャラを出現させて初めて、隠しキャラに関わる著作者がタイトル画面のコピーライト表記やエンディングのスタッフロールに追加される措置がとられている。
なお、『竜王』の企画は本来社内コンペに負けたものであり[4]、コンペに勝利した企画はロボットを遠隔操作して進めるアドベンチャーゲームのものであった[61]。『竜王』の企画が再浮上した理由は、当時のハル研究所は64DD版『MOTHER3』やN64版『カービィのエアライド』が開発中止になったなどNINTENDO64用ゲームタイトルを供給できておらず早期のゲームタイトル供給が急がれており、先述のアドベンチャーゲームでは開発に時間がかかると判断され、それよりは短期間で完成できると『竜王』に白羽の矢が立ったためである[4][61][62]。
『大乱闘スマッシュブラザーズ』はオールスターという性質上、BGMに関しても登場キャラクターの原作のものを編曲し用いている場合が多い。『DX』以降は参戦キャラクターの原作以外のゲーム作品からの音楽も登場し、『X』からは他のゲームの原曲そのままを借用しているものもある。オープニングテーマやメニュー画面のBGMなどは『スマブラ』オリジナルだが、『DX』以降はメインテーマ曲を編曲したものが多い。
作曲・編曲は、第1作目と『DX』は開発元であるハル研究所所属の安藤浩和や池上正、酒井省吾(『DX』以降)などが担当している。特に安藤はテーマ曲の製作を行うなど中心人物であったが、『X』以降は担当から外れている。
『X』ではそれまでのサウンドクリエーターに加え、任天堂やゲームアーツなど開発にかかわった会社のクリエイター、さらに桜井ディレクターが当時プロデュースを務めて開催されていたゲーム音楽のコンサート「PRESS START -SYMPHONY OF GAMES-」などを介して桜井が誘った外部の作曲家も協力しており、最終的には計38人(『X』メインテーマ曲提供の植松伸夫を含める)が参加している。
ステージに紐付けられている楽曲は『初代』はステージに対して1曲、『DX』『3DS』では表・裏の2曲(低確率または特定の操作で裏曲が流れる)、『3DS』を除く『X』以降の作品では2曲以上用意されており、「オレ曲セレクト」で抽選確率を設定できる。『X』『Wii U』ではステージごとに選曲リストが決まっていたが、『SP』での選曲リストはステージの出典シリーズ毎に決まっているため、別のステージで使用されていた楽曲もシリーズが同じならば使用できる。例外的に『マリオシリーズ』と『マリオカートシリーズ』は楽曲が区別されており、逆に『アイスクライマー』や『Mii』などゲームシリーズとして表立って確立されていないその他シリーズのステージは、他の既存シリーズで分けられない出典の楽曲すべてが使用できる。また、『SP』では「オレ曲セレクト」の指定にかかわらず、ステージ選択において対応する楽曲リストから任意に選曲することも可能となった。ただし、同時に『SP』以前の作品に採用されていた、ステージによってはステージ原作とは異なるゲーム作品の楽曲の一部使える仕様は廃止された[注 13]。
この節の加筆が望まれています。 |
『大乱闘スマッシュブラザーズ オリジナル・サウンドトラック』 | |
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ニンテンドウオールスター!大乱闘スマッシュブラザーズ の サウンドトラック | |
リリース | |
録音 | - |
ジャンル | ゲームミュージック |
時間 | |
レーベル | テイチクエンタテインメント |
本シリーズは、登場するBGMの原曲元などがファイターなど以上にバラバラとなっているために権利問題が複雑怪奇を極めており、完全なサウンドトラック(以下、サントラ)の発売は実質的に不可能に近い状態に陥っている。唯一、第1作のみ発売から丁度1年後の2000年1月21日にテイチクエンタテインメントから発売されている。CD2枚組。
『DX』のサントラについては発売されていないが、ゲーム発売後に実施された「大乱闘スマッシュブラザーズDXオーケストラコンサート」で演奏された曲は雑誌の付録という形で提供された。
『X』は前述したように38人ものサウンドクリエイターがBGMを製作・提供しているため(任天堂の権利や契約関連の管理部署曰く、当時の他のゲーム30本の労力がかかったという[63])、権利問題がそれまで以上に複雑怪奇を極めたため、サントラは「出ません」と桜井自らが発言している。ゲーム内でのサウンドテストでも著作権情報が表示される。例外としては、原曲・編曲ともに同じ所属のクリエイターが担当したBGMで、「純喫茶ハトの巣」(『おいでよ どうぶつの森』出典、原曲・作曲ともに任天堂の戸高一生)という楽曲が『クラブニンテンドー』のポイント特典である『Touch! Generationsサウンドトラック』に、「ANGEL ISLAND ZONE」(『ソニック』シリーズからの出典)が『TRUE BLUE:THE BEST OF SONIC THE HEDGEHOG』に「ANGEL ISLAND ZONE(SSBB Remix)」として、別シリーズのアルバムに本シリーズ向けに制作されていたアレンジ曲が収録されるケースは存在する。
『for』では『3DS』と『Wii U』両方を購入したユーザー向けに、一部楽曲を選出したサントラが応募者全員に配布されていた。公式Twitterで2014年8月中旬に投稿された「きょうの一枚」(開発中の画像を毎日1枚説明付きで投稿するもの)で、『3DS』のサウンドテストの解説があったが、そこに投稿された画像には作曲・編曲を担当した人物が表記されていることから[64] 、『X』同様著作権が複雑になっており、全曲の収録は不可能とされる。
ゲーム内のサウンドテストで聞ける楽曲数も指数関数的に増えており、『Wii U』で約500曲、『SP』では発売当時時点で900曲を超える楽曲が収録されており、『SP』は発売後に実施されたダウンロードコンテンツとして追加される楽曲を含めると1000曲を超える数となっている。
上記のようにCDなどのメディアによるサントラがリリースされる見込みは権利問題においても楽曲数においてもシリーズを追うことに絶望視されていく一方である。その分、ゲーム内におけるサウンドテストは徐々に機能を追加している。『DX』『X』ではフェードアウト機能のみだったが、『for』では楽曲のお気に入り機能、リピート・シャッフル再生などの追加(『3DS』ではヘッドホン使用時に閉じたままの連続再生機能が追加)、『SP』では画面消灯しながらの再生機能と、お気に入りに代わってプレイリスト機能が追加されるといったサウンドプレイヤーとしての機能を実装することで補完している。
『月刊コロコロコミック』と『小学三年生』に掲載。いずれも第1作目のタイアップ作品であり、ギャグ漫画である。両作品共に単行本などは発売されていない。
直接関係はしていないが、『星のカービィ デデデでプププなものがたり』(ひかわ博一作)の第11巻「さようなら、デデデ大王!!」では、カービィがデデデを相手に「大乱闘スマブラゲーム」を実践している。また『星のカービィ! も〜れつプププアワー!』(谷口あさみ作)の第6話「大乱闘も〜れつブラザーズ」(『月刊コロコロコミック』2008年1月号掲載)は、『大乱闘スマッシュブラザーズX』をモチーフとした話であり、カービィ、メタナイト、デデデ大王が氷山で乱闘を繰り広げた。この話は、上作品の第2巻に掲載されている。『星のカービィ 〜まんぷくプププファンタジー〜』第8巻では、カービィとデデデが白線の上に立ってバトルをするという展開が描かれた(白線を踏み外してはいけないので正面から向かい合って戦っている)。攻撃方法が『スマブラSP』のものだったり、「復帰」という単語が使われたりした。
更に、『スーパーマリオくん』(沢田ユキオ作)の第49巻の第10面「脱出!ミステリーハウス!!」(『月刊コロコロコミック』2014年12月号掲載)で、『大乱闘スマッシュブラザーズDX』以降のルイージの横必殺ワザである「ルイージロケット」が登場し、同時に、当時の最新作『大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS』の宣伝がされている。
作者はひかわ博一。『月刊コロコロコミック』1999年2月号掲載。
作者は山下たかひろ、沢田ユキオ、さくま良子。それぞれピカチュウ、プリン、リンク、フォックス、サムスの絵は山下が担当し、沢田はマリオ、ヨッシー、ドンキーコング、ルイージの絵を担当。さくまはカービィの絵を担当している。ストーリーの担当は明記されていないが沢田によるものと思われる。『小学三年生』1999年4月号掲載。
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