あぶない刑事の登場人物(あぶないデカのとうじょうじんぶつ)では、日本テレビ系列で放送されていたテレビドラマおよび映画『あぶない刑事』シリーズに登場する架空の人物を説明する。
なお、各エピソードのゲストキャラクター(主に被害者や犯人)については、ここではテレビシリーズの登場人物を紹介する。劇場版のゲストキャラクターについては、各作品の頁を参照。
この項目で用いる便宜上の略称は以下の通り。
- 『あぶない刑事』(TV) → テレビ1作目
- 『あぶない刑事』(映画) → 映画1作目
- 『またまたあぶない刑事』 → 『またまた』
- 『もっとあぶない刑事』 → 『もっと』
- 『もっともあぶない刑事』 → 『もっとも』
- 『あぶない刑事リターンズ』 → 『リターンズ』
- 『あぶない刑事フォーエヴァー TVスペシャル'98』 → 『フォーエヴァーTV』
- 『あぶない刑事フォーエヴァー THE MOVIE』 → 『フォーエヴァーMOVIE』
- 『まだまだあぶない刑事』 → 『まだまだ』
- 『さらばあぶない刑事』 → 『さらば』
- 『帰ってきた あぶない刑事』 → 『帰ってきた』
いずれもシリーズ全作品に登場。
- 鷹山 敏樹(たかやま としき 舘ひろし)
- 横浜港警察署捜査課所属⇒探偵。港署時代の階級は巡査部長または巡査長[注 1]。暴力犯捜査のプロフェッショナルであり、暴力団の最高幹部クラスからも警戒される存在である。横浜を本拠地とする広域暴力団「銀星会」を壊滅するまで執拗に追っていた。
- 通称「タカ」「ダンディー鷹山」他。
- 普段はクールな紳士を装っているが、時に正義感が強い激情家の一面も垣間見せる。テレビ1作目中盤以降は二枚目半なキャラが加った。
- 『フォーエヴァーTHE MOVIE』劇中に登場した履歴データによると、生年月日は1956年12月15日、現住所は横浜市中区本郷町、本籍は横須賀市汐入町。家族構成は、結婚してオーストラリアに住む妹のミチコ一人。父・トシハル(44歳没)[注 2] と母・ヨシコ(41歳没)とは共に1973年に死別。また、サワコという名の妹がいることも第37話「暴発」での鷹山自身の台詞からわかるが、詳細は不明。
- 大下と並びハンドガンの名手であり、ショットガンを愛用する事が多いが、ライフルなどの他のタイプの銃も使いこなしている。また、ハンドガンを常に二丁携帯している。使用拳銃の変化は少なく、テレビ1作目から『もっとも』ではS&W M586 4インチ・ディスティングイッシュド・コンバットマグナム、『リターンズ』以降はコルト・ガバメント・タカカスタムとなっている。二丁目のほうは全シリーズS&W M49ボディーガードを使用。弾丸使用量は神奈川県随一。
- ショットガンを使用しながらでも高度な運転技能を持つ程の大型バイクの名手であり、スズキGSX-R750や『またまた』以降ではハーレーなどを乗りこなす[注 3]。本シリーズ全作において四輪乗用車での運転シーンが見られないのは、テレビ1作目スタート時に舘が出演していたCMと車両提供スポンサーとの兼ね合いがあった故のものであるが、時期的にその制約がなくなった劇場版以降になっても運転シーンがない理由は、大下とは対照的に車を運転できない鷹山のキャラが定着し、また舘自身もその設定が気に入ったためでもある[注 4]。犯人追跡時に他者のバイクを借用して乗るという設定はこの事情のために生まれたものであり、バイク以外ではタバコ屋の店主から自転車を借りて乗車する場面[注 5] があった。
- スーツと靴は全シリーズ通じてテットオム製がほとんど。テットオムのデザイナーは、舘とは長年懇意にしている仲である。スーツは黒のほか、グレー、ベージュ系など6種類を用意し、国際的なムードを壊さないようにシャツはダブルカフスにして、カフスボタンはアンティークショップで購入、激しいアクションに備えるために常に同じものを2着ずつ作り、全てオーダーメード仕立てである。夏場は上下白のスーツに白の半袖ポロシャツ、素足に白のスニーカーになる。
- サングラスは『もっとも』までは舘本人の提携していた眼鏡メーカーの特注品を使用したが、『リターンズ』からはレイバンやアルマーニ製の物が多く、『まだまだ』ではロバートマーク、『さらば』ではmarcosを使用。
- 大下と同様にヘビースモーカーであり[注 6]、煙草はテレビ1作目ではKENTだったが、『リターンズ』からフィリップモリスに変わっていた。いずれも火を付ける際にはパイプ印のマッチを愛用。
- TV・映画1作目の際に愛用していた腕時計はリコー[注 7]で『もっとも』の際に愛用している腕時計はオリスであった。
- 爆弾処理を得意とするが、大下と対照的に電子機器には疎く、TVシリーズで扱う場面はあるがパソコンなどはあまり進んで扱うことはない。
- 英語に堪能で、英字新聞(主にジャパンタイムズかデイリー・ヨミウリ)を愛読[注 8]。
- 『まだまだ』まで携帯電話は持っておらず[注 9]、公衆電話をよく使う。その公衆電話においてもテレフォンカードは使わず、硬貨を使用する。
- 定年退職を目前に控えた『さらば』では婚約者の夏海と共にニュージーランドでの悠々自適な生活を夢見ていたものの、マフィア組織「B.O.B」の手によって夏海は命を落とし[注 10]、失意に叩き込まれるが、薫の叱咤により再起し、大下と共に最後の戦いに挑む。
- 学生時代はオールブラックスに憧れており[注 11]、定年退職後はその本拠地であるニュージーランドへ渡り、大下と共に探偵事務所を営んでいる[注 12]。
- 『帰ってきた』では現地警官とのトラブルが原因でニュージーランドでの探偵免許を剥奪されたことから大下と共に横浜に戻り、T&Y探偵事務所を開設している[1]。
- 大下 勇次(おおした ゆうじ 柴田恭兵)
- 横浜港警察署捜査課所属⇒探偵。港署時代の階級は巡査部長または巡査長[注 13]。盗犯捜査を得意とし、スリや空き巣に顔が広く、窃盗事件の現場検証などでは、鍵のこじ開け方を見るだけでその手口から犯人を特定できる。また自身もピッキングを得意とする。
- 電子機器にもそれなりに精通しており、携帯電話やパソコン、スマートフォンなども他のメンバーよりも早い段階で使用しており(柴田本人は携帯電話を所持していない)、「さらば」ではスマートフォンの位置情報で鷹山の恋人の夏海の居場所を大下が見つける。
- 通称「ユージ」「セクシー大下」他[注 14]。
- 鹿児島県出生の静岡県出身[注 15]。
- 一気呵成を旨とするが、それ故に辛抱強さや根気がない。一方でいざという時には理知的な一面を見せ、鷹山の押さえ役を務めることも多い。
- 家族構成は、企画設定時の9人兄弟の長男説や、柴田のアドリブにより自身の家族構成を当てはめた5人兄弟の4番目説があり[注 16]、詳細は不明。
- 犯人が車で逃走しても、それを走って追いかけて行くほどの俊足自慢だが『まだまだ』では自分より若い刑事に追い抜かれ、『さらば』では暫く小型船を追いかけるも追いつかなかった後に「きつい」とつぶやくなど歳を感じさせる描写もあった。野球好きでプロ野球のその当時の時事ネタも多い。ゴルフもこよなく愛し「趣味は仕事、道楽はゴルフ」。そのこともあって『さらば』では定年退職後ニュージーランドで鷹山とゴルフに興じる場面がある。
- 鷹山と並びハンドガンの名手であり、マシンガン系の銃を愛用することが多い。そのうち、ハンドガンはシリーズごとに変化している傾向があり、テレビ1作目から『またまた』の間はコルト・ローマンMK-III2インチ、『もっと』と『もっとも』はコルト・パイソン 2.5インチ、『リターンズ』から『フォーエヴァーMOVIE』ではコルト・キングコブラ2.5インチ、『まだまだ』ではS&W M5863インチ・ユージカスタム、『さらば』ではS&W M10となっている。逆にマシンガンはウージーの使用が中心で、『フォーエヴァーMOVIE』の時だけM16自動小銃のショートモデルを使用しただけとなっている。
- 高度な運転技能を持つほどのドライビングテクニックの持ち主である[注 17]。覆面車は、テレビ1作目から『もっと』第4話までは日産・レパード(F31前期)アルティマ(「横浜33も54-17」)(1作目の映画版以外はゴールド。1作目の映画版のみダークブルー、2作目の映画版はパールホワイトからゴールドツートンへ全塗装した個体)、『もっと』第5話〜『もっとも』ではレパード(F31後期)ダークブルーのアルティマターボ(「横浜33の45-05」)、『リターンズ』ではアルファロメオ・164SUPER 24V(「横浜34た10-06」)、『フォーエヴァー』ではマセラティ・ギブリE-MG(「横浜34た10-06」)を、『まだまだ』ではマセラティ・クアトロポルテ( 「横浜300さ40-32」 )を、『さらば』では日産・GT-R(R35型)Premium Edition(「横浜303む72-96」)のほか日産・レパード(F31前期)XJ-Ⅱ[注 18] を使用した。
- スーツは、テレビ1作目〜『もっとも』まではメンズティノラスを、『リターンズ』からはMASATOMOを着用している。メンズティノラスは、当時柴田がイメージキャラクターを務めており、放送直後に「同じものが欲しい」「品番を知りたい」という問い合わせが殺到、品切れになる現象も起きた。また、靴はメンズティノラスか、オペルカである。
- サングラスは『もっとも』までLunetta BADA(ルネッタ・バダ)製やジバンシー製が多かったが、『リターンズ』ではレイバン製のみを使用し、『フォーエヴァー』以降はMASATOMOの物を使用する機会が増えた。『さらば』ではMASATOMOとRYNSHUを使用。
- 鷹山と同じくヘビースモーカーであり[注 6]、煙草はLARK(初期の頃は赤いパッケージ。『フォーエヴァー』ではスーパーライト。『まだまだ』ではウルトラワン)。『リターンズ』ではCMに出演していた関係もあってかメリットを吸っていた。マッチではなく、Zippoで火をつけていた[注 19]。
- 映画1作目から『もっとも』までの劇中では、当時柴田自らイメージキャラクターを務めていたポッカコーヒーを愛飲する場面が時折見られたが、当時舘ひろしがイメージキャラクターを務めていたポカリスエットも愛飲、鷹山と交換して飲むのが通例となっていた。
- 広東語(さらば)や韓国語(まだまだ)、スペイン語(さらば)を得意としている。
- 『さらば』で定年退職を迎えた後は、鷹山と共にニュージーランドに移住し探偵事務所を営んでいる[注 12]。
- 『帰ってきた』では鷹山と共にニュージーランドから横浜に戻り、T&Y探偵事務所の探偵として活躍している[1]。
こちらもシリーズ全作品に登場。
- 真山 薫(まやま かおる 浅野温子)
- 通称「カオル」。岡山県出身。
- 横浜港警察署少年課。巡査 ⇒ 少年課長。警部 ⇒ 重要物保管所所長
- 鷹山・大下の親友で悪友。テレビ1作目・第17話時点での年齢は23歳(劇中のバス定期券から確認できる)。テレビ1作目はおてんばながら優秀な少年事件のスペシャリストとして描かれ、捜査課の応援に入った際にも真っ当に捜査にあたっていた。しかし、シリーズを追う毎にコミックリリーフ的な役回りが多くなり、徐々にそのキャラクターも崩壊。鷹山と大下のサポート役を務める場面も減っていった。また、その影響で警察官らしからぬ数々のコスプレも披露する。
- TVシリーズでは毎回、彼女のアップショットが本編ラストカットとなっていた[注 20]。
- 拳銃は、シリーズを通してS&W M36 2インチを使用[注 21]。ホルスターは、レッグタイプ、ヒップタイプ、ショルダータイプと多数所持している模様で、衣装により使い分けている。またホルスターを使わず、バッグの中やストッキングの裾に挟むこともある。
- 『またまた』では捜査課への転属を狙っている描写が見られる。『もっとも』の頃から、露骨に男と金に執着する場面が多くなる。『フォーエヴァー』では、自ら港署を去りラーメン屋として生きていこうと決断したが、『まだまだ』では松村の後を継ぎ少年課課長(警部)に出世していた。しかし鷹山に「いい男紹介するから」の一言で体よく使われる姿は昔と変わっていなかった。
- 『リターンズ』ではチェロの演奏を披露[注 22]。また、下着は毛糸のパンツを愛用している事も発覚。
- 『まだまだ』では日本刀も所持していたが、途中で折れてしまい全く役に立たなかった。その日本刀は、今は真山のデスクに{男忍法帳激闘の証}として飾られている。
- 『さらば』では重要物保管所所長となっているが本人は乗り気ではなく、またIT企業経営者と婚約し、大下・鷹山と同日に寿退職を控えていた[注 23]。性格はこれまでと変わらないが、その一方、殺害された婚約者の亡骸の前で悲嘆に暮れる鷹山を叱咤して彼を再度立ち直らせたりする[注 24] など、シリーズ初期のキャラクターを彷彿させる場面も見せた。
- 『帰ってきた』ではニュージーランドで結婚した噂が立っていたもののその後横浜に戻っており、そこで町田の乗る車両と接触したことに加え事情聴取を受けていたものの不起訴となり鷹山と大下の秘書になろうとしていた。
- 松村とは警察官になる前からの知り合い。未成年時代に交際していた男子をボコボコにしてしまい、警察に出頭させられた時の担当者が松村で、松村は調書を取るのもそこそこに真山をバーに連れていき酒を奢った[注 25]。そのざっくばらんな立ち振る舞いに憧れて警察官を志したという設定だった。
- 町田 透(まちだ とおる 仲村トオル)
- 横浜港警察署捜査課。巡査 ⇒ 捜査課長。警部 (『まだまだ』- )。通称「トオル」「トロイ動物」「プリティ町田」など。テレビ1作目開始時は交通課から捜査課へ異動したばかりの新人刑事であり、仕事中もナンパや遊びに余念のない性格が強調されていた。また誰かとコンビを組む事は少ないが、テレビ1作目の中盤からコンビを組み出す。特定の相手はいないが『もっと』からは大下と組むことが多くなる。
- 前述のように女好きで、何度痛い目にあっても鷹山・大下の「女を紹介してやる」の一言でいいように利用される[注 26]。映画版では鷹山と大下に銃器と車を提供することが多い。『またまた』では、クライマックス直前に暴力団の銃器保管庫へと調達に行った際、バズーカを調達して意気揚々と担いでいたが、犯人グループとは戦わずそのままデートに向い、鷹山達から「あのバズーカ(デートで)何に使うんだろう?」[注 27] と首を傾げられた。
- 使用拳銃は大下に次いで変化が多く、テレビ1作目中盤までコルト・ローマン2インチ、テレビ1作目中盤以降から「もっとも」ではS&W M29 44マグナム4インチ、「リターンズ」から『フォーエヴァーMOVIE』ではS&W M586ディスティングイッシュド・コンバットマグナム4インチ[注 28]、『まだまだ』ではコルト・パイソン 4インチとなっている。
- 主に使用する覆面車はスカイライン(R31)GTパサージュ後期、セフィーロ前期やレパード(F31後期)ダークブルーのアルティマターボ(『もっと』で大下とコンビを組む際に運転)、三菱・RVRと変化している。
- シリーズ開始からしばらくは紺の三つ揃いスーツ[注 29]を着用していたが、テレビ1作目中期以降からはカジュアルな服装も多くなった。
- 『もっと』から「トロい動物」(『フォーエヴァーTHE MOVIE』では「マヌケな動物」)などの呼称が定着。『まだまだ』では捜査課長への出世により「賢い動物」とも呼ばれる。『まだまだ』や『さらば』ではかつて近藤元課長が発していた「瞳ちゃん、お茶」や「大馬鹿者!」という台詞を受け継いでいたり、大下に「いつの間にやら賢い動物に成り上がって」と言われ舞い上がったりする[注 30]。上司となった立場上、鷹山・大下といえども呼び捨て、もしくは「〜君」と呼んでいた(二人は昇任試験を受けずに通していたらしい)が、3人だけの場面ではあっさり従前の卑屈な態度に戻ってしまう。
- 『さらば』では、警察官は定年退職前の半年間の殉職率が多い[注 31] という理由から大下・鷹山の身を案じ、二人を定年当日まで捜査から外していた[注 32] 。が、最終的には大下に往年のF31型レパード[注 18]や銃弾を提供している[注 33]。
- 『帰ってきた』では定年を目前に同期の八木沼(演・杉本哲太)から唆されて安寧の路をはかろうと考えるが、後に鷹山と大下から横浜が危機に晒されていることを聞かされると自ら責任を取る形で二人にF31型レパードや銃器類、1日限りの警察官としての捜査権限を与えている。
- 劇中での台詞によると、出身高校は「愛徳」だという[注 34]。
捜査課 / 少年課 / 警ら課 / 交通課 / 鑑識課 / その他
捜査課
- 近藤 卓造(こんどう たくぞう 中条静夫)
- 登場作品:テレビ1作目~『もっとも』
- 捜査課長。階級は不明[注 35]。通称「タヌキ」。妻と子(息子・娘)の4人家族。刑事歴30年の生え抜きで、専門は鷹山と同じく暴力犯捜査。かつては暴力団から「鬼の卓造」と恐れられていた。
- テレビ1作目・第28話「決断」で明かされた経歴によると北署捜査主任、暴力犯係長を経て1980年[注 36]、港署捜査課長に就任。同話での「あと4年で定年だというのに」との発言から、1990年に定年を迎えている模様。『もっと』第8話「秘密」で大下が違法情報販売業者から発見した港署署員の個人情報ファイルには、1935年7月25日生まれで横浜市緑区川和に居住[注 37]と記載されている。ただしこの情報は小説『あぶない刑事 1990』にて、業者が県警本部総務部に勤務する近藤の従弟のプロフィールと取り違えたものと言及されている。
- 管理職ゆえ、勤務中は常に署内にいる印象が強いが、テレビ1作目・第13話「追跡」では鷹山と大下の後を追うように愛媛県松山市に出張、第20話「奪還」では自ら現場に赴いたほか、第50話「狙撃」では鷹山・大下と共に銀星会本部に出向く場面がある。そして最後の登場となった『もっとも』終盤では、松村課長と共に神奈川県警本部へ出向き、銀星会と影で癒着していた警備局長・本多を追い詰めている。
- 問題児である鷹山・大下には手を焼いており、「大馬鹿者!」[注 38] と怒声を浴びせたり、あまりに命令無視が続くと「もういい!わしゃ知らん!!」と癇癪を起こして仕事を放棄することもある。しかし、内心では二人に厚い信頼と親近感を寄せており、最後の最後には辞職覚悟で二人の動きを黙認ないし密かにサポートすることもあった。『もっとも』のラストで二人が銀星会ビルの爆発に巻き込まれて生死不明となった報告を受けた際は、愕然とした表情で崩れ落ちた。二人に対する二人称は基本的に「鷹山」「大下」だが、シリーズ初期には鷹山を「タカ」と呼ぶ場面も存在する。上機嫌な時には「鷹山ちゃん、大下ちゃん」とちゃん付けになる。
- 家庭では、仕事帰りに買い物を頼まれていたり、夫婦喧嘩の翌日に部下に当たり散らすことも多い。趣味はゴルフで、休日にはゴルフ場に通うことが通例。しかし平日にこっそり行くこともあるようで、『もっと』第8話「秘密」でそのことを気にした発言をした。
- 「瞳ちゃん、お茶」はシリーズにおける定番セリフの1つである。「またまた」のエンドロール内では、全シリーズ通じて唯一、近藤の発砲シーンがある。
- シリーズ開始当初からずっと口髭を生やしていたが、テレビ1作目・第39話「迷走」以降は口髭が剃られているほか、眼鏡もシルバーフレームのから黒縁のものに変わっている[注 39]。髭を落とした理由は、占いにはまっている口うるさい親戚のおばさんに「課長に金運がないのはその髭のせい」などと言われたから。髭のなくなった近藤を見て田中は「課長の髭は大事な毛と同じなのに」と残念がった[注 40]。
- 1994年10月5日[注 41]、演者の中条が逝去したため『リターンズ』以降の出演は叶わないものとなったが、『リターンズ』の中では本人の声による「大馬鹿者!」のセリフを聞くことができる(生前の音源を使用)ほか名前が幾度か登場していた。『リターンズ』のEDスタッフロール冒頭、「To the Memory of 中条静夫」という字幕に哀悼の意がこめられた。また『さらば』の劇中でもその存在が大きく言及されており、EDロール冒頭では『またまた』の出演場面がライブフィルムとして挿入された[注 42]ほか、『帰ってきた』でも出演場面が挿入された。
- 吉田 春彦(よしだ はるひこ 秋山武史)
- 登場作品:テレビ1作目~『フォーエヴァーTV』
- 階級・役職は不明。通称「ハルさん」。
- 風貌は強面だが物腰は柔和で、吉井と並ぶ実直な刑事である。いかなる捜査現場でも着実に任務をこなす。
- テレビ1作目の途中より口髭をたくわえており、以後トレードマークとなる。主に谷村とコンビを組むが、時に大下または鷹山と組む場合もある。容疑者追跡の際にはモーターボートを操縦する場面も見せた[注 43]。実家が医者と葬儀屋を営んでいるという港署随一の資産家でもある。
- 使用拳銃は『またまた』ではコルト・ガバメントを使用、それ以外ではコルト・ローマンの2インチ(グリップはスクエアタイプ)を使用した。
- 『フォーエヴァー』の撮影中、演者の秋山は直腸癌を患っており、病を押して『TVスペシャル'98』に出演したが[注 44]、『THE MOVIE』は出演せずにそのまま降板、同作公開後の1998年9月28日に永眠した。
- 山路 瞳(やまじ ひとみ 長谷部香苗)
- 登場作品:全作品
- 庶務・巡査(「もっとも」まで) ⇒ 通信室(「リターンズ」) ⇒ 捜査課長秘書・警部補(「さらば」)[注 45]。通称「瞳ちゃん」。
- テレビ1作目・第4話「逆転」では大下に気があるような発言も見せた(近藤・松村両課長もそれに驚きの表情)。オフィスラブ厳禁(減俸処分になる[注 46])だったためか、厳格な父の影響か、大下への憧れの態度はいつの間にか画面上に描かれなくなったが、『まだまだ』では7年ぶりの大下との再会に涙して喜んでいる姿が見られる。
- 絵心があり、数話において目撃者の証言から容疑者の似顔絵を描き、捜査に貢献[注 47]。
- 回が進むにつれ、大下や田中の無茶振りにも即座に反応するようになり、叱りすぎて声が出なくなった近藤課長の身振り手振りを言葉に翻訳できるようにもなっていた。
- 平素は制服姿でいることがほとんどであったが、テレビ1作目・第49話の仙台ロケでは私服と水着の場面もあった。普段は内勤で仕事をしているが、第32話「迷路」では張り込みで谷村とカップルを装ったり、『もっと』第24話では大下の用事のために、近藤課長に内緒で外出することがあった。
- テレビ1作目・第41話では港署を襲撃した犯人の人質となり、生命の危険に晒されている。
- 両親と同居し、3人姉妹の次女である[注 48]。セリフから、先述のように父親は非常に厳格であると見られる。これは長谷部自身がシリーズの監督・長谷部安春の実娘という事実を劇中に反映したものである。横浜市長の姪[注 25]。
- 『リターンズ』からは河野の後任の交通課無線係になった。髪型もロングヘアーだったが、『フォーエヴァー』からはショートヘアーになっている。
- 『さらば』では町田捜査課長の秘書官を務めている。
- 虎井 祐輔(とらい ゆうすけ 関口知宏)
- 登場作品:『リターンズ』
- 通称「トラ」。階級は不明。制服警官から捜査課に転属した新人刑事。
- 町田とよくコンビを組み、一緒にナンパしたりテレクラ通いをしていた。
- 自称では人間カーナビ、道に詳しいとしているが、実際は方向音痴。調子の良さは町田をも上回るもので、ポリシーを全く感じられない程。かねてから港署勤務に憧れを抱いており『リターンズ』で念願が叶った形だったが、『フォーエヴァー』では既に異動になったもよう。
- 使用拳銃は、かつて大下も使用していたコルト・ローマンの2インチを使用(ただし発砲シーンはなし)。
- 佐伯 真理(さえき まり 島崎和歌子〈「リターンズ」〉、実田江梨花(現・中江里香)〈「フォーエヴァー」〉)
- 庶務 (階級は不明)。それぞれ『リターンズ』と『フォーエヴァー』のみの登場。
- 水嶋 修一(みずしま しゅういち 佐藤隆太)
- 登場作品:『まだまだ』
- 巡査、新人刑事。ITに関する知識に長けており、難解なプログラムでも不自由なく解読する。足も速く、大下に世代交代を予感させた。
- 鷹山・大下不在となった横浜港署の検挙率を上げていたエースでもあった。過去の事件は全てデータベース化し、そこからプロファイリングして犯人を追い詰める捜査方法を取っていて、町田に其の都度報告するが相手にされなかった。また、鷹山・大下の行動パターンもデータベース化しようとしていた。
- その正体は美咲涼子と同じ犯人グループの1人で、クライマックスにて自殺。その直前の「生まれ変わったら大下さんの後継者になります」との発言から、当初は"おっさん"扱いだった大下に対し、行動を共にしていた間に敬意を抱いた様子。
- 使用拳銃はベレッタM92F。
- 鹿沼 渉(かぬま わたる 窪塚俊介)
- 登場作品:『まだまだ』
- 巡査、新人刑事。銃器関連の事になると目の色を変え、話出したら止まらない銃器マニア。射撃も凄腕であり、対物ライフルも使いこなす。
- 水嶋と共に港署の検挙率向上に貢献。水嶋同様過去の事件のデータをもとにプロファイリングして犯人像を導き出す手法が得意で、昔ながらの捜査方法にあからさまな嫌悪感を示す。話し方も今時の若者口調で吉井・田中ら大先輩にもタメ口を使う。
- しかし水嶋と同様に、彼の正体も美咲涼子と同じ犯人グループの1人であり、クライマックスで鷹山に射殺される。
- 使用拳銃はグロック17。
- 佐伯 佳奈(さえき かな 原田佳奈)
- 登場作品:『まだまだ』
- 庶務。町田から「瞳ちゃん、お茶」と言われ「私、佳奈です」とふくれっ面で不満を示す。
- 岸本 猛(伊藤洋三郎)
- 登場作品:『リターンズ』、『フォーエヴァーTV』、『フォーエヴァーMOVIE』『さらば』
- 『リターンズ』より少年課刑事として登場。演ずる伊藤は前作まで警ら課・井沢巡査を演じており、鈴江の実質的な後任となった。
- 『さらば』では捜査課に異動しており、ベテラン刑事として、かつての吉井のように現場を指揮することが多い。
- 津久浦(池田努)
- 登場作品:『さらば』
- 新人刑事。本編中では目立った活躍はないが、小説版では張り込み中にディーノ・カトウに拉致され、警察を誘き寄せるための人質に利用される。
- 保谷(松浦慎一郎)
- 登場作品:『さらば』
- 津久浦と同じく新人刑事。覇気に欠ける性格。
- 早瀬梨花(西野七瀬)
- 登場作品:『帰ってきた』
- 剣崎未来彦(鈴木康介)
- 登場作品:『帰ってきた』
- 宍戸隼人(小越勇輝)
- 登場作品:『帰ってきた』
少年課
- 鈴江 秀夫(御木裕)
- 登場作品:テレビ1作目~『もっとも』
- 階級は不明。捜査課との合同捜査の際には前線に立つことが多く、鷹山や大下、さらに二人のペースに乗せられた薫の暴走によって様々な厄介事に巻き込まれる。本業である少年事件や非行問題には真摯に取り組んでいる一方、欠員などに乗じて捜査課への栄転を狙うという姑息な野心も持つ。口数の多い性格で、緊迫した状況で余計な一言を口走って同僚たちの不興を買うこともあるが、テレビ1作目・第36話ではその口の軽さが捜査進展への意外な糸口にも繋がっている。
- 昭和31年生まれだが5月19日生まれ(テレビ1作目・第23話「策略」)と4月7日生まれ(同・第49話「乱調」)とどちらも本人が語っているため、真相は不明。
- 御木自身が1996年に芸能界を引退した[注 49]ことに伴い、『リターンズ』以降は劇中から姿を消した。
- 結城 梨沙(水川あさみ)
- 登場作品:『まだまだ』
- 巡査。
- 捜査課の業務には我関せずの姿勢を貫く。また劇中では、少年課の仕事をしている姿すら見せていない。
- 同期の鹿沼と水嶋にGPSを仕掛けられデートを邪魔されたことがあり、相当根に持っている。ITの知識はそれなりに持っている。
- 課長である真山に対してもタメ語でツッコむ。机の上はファッション雑誌が多数あり、勤務中でもロリポップを舐めていたりしている。
警ら課
- 武田 竜(堀内孝人)
- 登場作品:テレビ1作目~『またまた』
- 巡査。
- 主に窓口業務、地域巡回、施設保全などを務める。町田と同期かつライバル的な存在で、町田の交際女性から掛かって来た電話に何食わぬ顔で応対したこともある。第41話では人質となった瞳を庇って重傷を負うなど活躍場面も多かったが、シリーズが進むにつれ出番が無くなる。
- 井沢 鉄男(伊藤洋三郎)
- 登場作品:テレビ1作目~『もっとも』
- 署内雑務や地域巡回、留置場の監視員などを務める。テレビ1作目・最終話では、派出所勤務中に犯人にマシンガンで撃たれ重傷を負う。キャラクターとしては『もっとも』を最後に登場していないが、先述の通り演ずる伊藤は『リターンズ』以降、少年課の岸本役として引き続き出演した。
- 中山 和夫(草薙良一)
- 登場作品:テレビ1作目
- 初期のみの登場。演ずる草薙は『もっと』第11話では悪役として、『フォーエヴァー THE MOVIE』ではタンカーの船長として出演。
交通課
- 若原 友行(加藤大樹)
- 登場作品:テレビ1作目~『もっとも』
- 長身で渋い声が特徴。映画1作目で豹藤を追跡中、乗っていたパトカーが横転し負傷する。鷹山・大下に対して敬語を使う時もあれば、タメ口だったりするので年齢は2人と同じぐらいであると思われる。車両整備も兼務しているようで、『またまた』ではレパードを壊した2人に対して「もっと愛情持って使ってくれよなぁ。女扱うみたいにさ」と冗談交じりに文句を言っていた。
- 河野 良美(監物房子)
- 登場作品:テレビ1作目~『もっとも』
- 巡査・無線係。港署にかかってきた電話の逆探知[注 50]は彼女の役目であり出番も多かった。無線室内での登場が基本だが[注 51]、テレビ1作目・第7話「標的」では、スポーツクラブの室内プールで泳いでいた所を犯人にビデオで隠し撮りされ脅迫対象とされたり、第36話「疑惑」では勤務中に鈴江にナンパされた。また、映画1作目では派手な私服で薫や瞳と共にディスコ遊びに興じている。
鑑識課
- 安田 一郎(石山雄大)
- 『まだまだ』での送別の寄せ書きから、最終的な階級は警部補と思われる。
- 通称「やっさん」。普段は温厚で優秀な鑑識係だが、『もっとも』では町田に「熟しきって腐りきった女紹介します」と誘惑され、秘密裏に違法押収物の鑑定を引き受けたこともある。『もっと』第11話では、給料を奪われた鷹山と大下を恨めしそうに睨みつけ、怒りを露にしていた。『まだまだ』を最後に定年退職を迎えた。
その他
- 竹田 敬三(海一生)
- 警ら課巡査としてテレビ1作目・第1話より登場。最終話では井沢と同じく、派出所勤務中に犯人にマシンガンで撃たれ軽傷を負ったほか、『もっと』第3話でも居合わせた犯人と銃撃戦で負傷したり、第22話では潜入捜査中の大下に呼び出された挙句にマシンガンで銃撃されたり[注 52]とかなりの災難に遭っている。『まだまだ』では少年課に転属し刑事になる。『さらば』では車両係に転属しており、鷹山・大下に新車の覆面車(日産・GT-R)を強引に乗って行かれてしまう。また、大下の発言から実家が寺であるという事実も明かされた。
- 榊 礼子(ありたふみこ → 有田文子)
- 登場作品:『もっと』第1話・16話・20話
- 署内の医務室に勤務する嘱託医師。『もっと』第1・16・20話に登場。主に職員の健康管理や傷病被疑者の診察・治療を担当する。第16話では医師国家試験に関する情報を吉井に提供した。
- 松村 優子(木の実ナナ) / 登場作品:テレビ1作目~「さらば」
- 警部・少年課長 ⇒ 警視正・署長 ⇒ NPO法人「横浜港を守る会」会長
- 鷹山と大下の良き理解者。テレビシリーズでは両シリーズとも初期の数話までしか登場しない[注 53] が、映画版では全作品に登場し、鷹山と大下のサポート役として大きな存在感を示している。
- 長きにわたって少年担当を務めており、映画1作目では暴走族リーダーですら「松村さんの頼みでは断れない」と行方不明になった鷹山の捜索に協力してしまうなど、横浜の不良グループに多大な影響力を持つ。
- 港署内では若手・ベテラン問わずフランクに接するなど、かなり人当りが良い。その反面、捜査課の検挙率の低さを手厳しく指摘するなど、少々お節介焼きで口うるさい一面もある。
- まるで高級クラブのホステスのような豪奢な身なりを好む。その警察官らしからぬ風貌は、鷹山、大下、真山をはじめ港署署員から「若作り」「市民の敵」などと陰口を叩かれることもあるが、姐御肌の性格ゆえに信頼も厚い(『まだまだ』では、鷹山と大下に「一生付いて行きます」と言われた)。
- テレビ1作目・第9話「迎撃」では、自衛隊特殊部隊出身の強盗殺人グループと立ち回りを演じ、『フォーエヴァー』ではマッドマックスタイプ2連水平ショットガンを発砲して国際テロリストの制圧に臨むなど、登場回数の少なさに反して、ハードなアクションシーンが多い。
- 愛車は、映画1作目では赤い日産・フェアレディZ(Z31型)、『またまた』では赤いフォード・マスタング(4代目)コンバーチブルに乗り、鷹山と大下が窮地に立たされた際にこれに乗り助っ人として現れる。『もっとも』や『もっと』第1話では、革製のレーシングスーツ(革つなぎ)を着てオートバイに乗って登場した。そのほかに「フォーエヴァー」では赤いフォード・マスタング(5代目)コンバーチブルに搭乗している。
- 『まだまだ』では署長(警視正)に出世。署長である立場上の制限はあるものの、かつてと変わらず窮地に陥った大下・鷹山をサポートした。
- 『さらば』ではNPO法人「横浜港を守る会」会長に就任し、県警本部からの要請で輸入品の監視業務を行っている。こちらでも二人が休職中にもかかわらず、頼れる刑事が限られているからと手を貸している。なお、愛車は白の日産・フェアレディZニスモ(Z34型)となっている。
- 吉井 浩一(よしい こういち 山西道広) / 登場作品:テレビ1作目~「さらば」
- 階級・役職は不明であるが、現場で指揮を執ることが多いため、捜査係長(警部補)クラスと思われる。
- 破天荒なキャラクターが多い捜査課の中でもオーソドックスで誠実な人物。それ故に近藤課長はじめ捜査課メンバーの信頼が厚い。
- 通称「パパ」。妻帯者で2人(共に息子)の子持ち。息子の一人はミサイルマニアだという[注 54]。
- 神奈川県逗子市出身。「さらば」では、10年前に定年退職し[注 55]、妻と共に伊勢佐木町で「文次郎」というおでん居酒屋を経営。その傍ら、大下が目をかけている若者が仮釈放された際に仕事を斡旋していた。なお、山西は『さらば』時点で既に俳優業を引退しており、一作限りの復帰となった。
- 田中とコンビを組むが、しばしば大下や鷹山と組む事がある。大下らに悪知恵を授けられ、田中と一緒に脱線することもある(第40話「温情」)。『もっと』第4話「奇策」では犯罪者のアジトを経営する歯無しの主人に変装した。
- 使用拳銃は、S&W M36チーフスペシャル2インチモデル、コルト・ローマンの2インチなどを使用する。
- 田中 文男(たなか ふみお ベンガル) / 登場作品:全作品
- 階級・役職は不明。捜査課の最古参で、取調官を務めることが多い。
- 長時間の取り調べになろうともひたすら「吐け」と繰り返し、その陰湿な空気で容疑者を辟易させて自白へ追い込む(=落とす)手法を得意としており、「落としのナカさん」の異名を持つ。それ以外にも沈黙したままひたすら相手を見つめ、しびれを切らさせて自白を迫る方法もとる(第5話「襲撃」)が、その分時間も要することから、相手によっては失敗することもある。逆に自らが尋問を受ける立場になると非常に弱い(映画1作目)。また好色家でもあり、美人の容疑者や参考人相手には捜査上無関係なセクハラまがいの尋問ばかりに終始することも多い。
- TVシリーズ初期は無表情で陰気な皮肉屋として描かれていたが、徐々にユーモラスな面が強調され始め、とりわけ中盤から常に携帯するようになった扇子と、悪趣味なまでに派手な色合いのベストがトレードマークとなる。温風が出るという謎の扇子も所有していたが、燃料代がかかると悩んでいた。他にもアイドル・芸能雑学や財テク、性風俗など様々なマニアックな趣味を持ち[注 56]、特に巷の洋品店界隈では「セーラー服狂いのナカさん」の異名を取るブルセラ狂である。また、神頼みや幽霊を信じるなど迷信深い一面も持つ。前述のように捜査員としての能力は決して低いものではないが、常に近藤課長や立場の強い相手の顔色を窺って立ち回るオポチュニストであり、時には犯人相手でさえ堂々と媚びへつらう場面もある。
- 第45話「謹慎」からパイポを使用している。『もっと』第11話「結婚」から派手なベストを着用。
- 使用拳銃は全シリーズを通しコルト・ローマンの2インチ(『フォーエヴァー』のみNEW-TYPE)を使用する。
- 捜査車両の運転技術はかなり荒っぽく、鷹山曰く「ユージの方が安全運転だ」という(第40話「温情」)。
- 『さらば』では、10年前に定年退職し[注 55]、その後はラーメン屋の屋台を営んでいる。小説版では妻と失業中の息子を抱えているという設定が付加された。
- 『帰ってきた』では情報屋として鷹山と会っている。
- テレビシリーズのスタート当初、エンディングの出演者クレジットでは演者のベンガルは三番手に表記されていたが、第7話以降はトップクレジットへ変更されている[注 57]。
- 谷村 進(衣笠健二 → 衣笠拳次) / 登場作品:テレビ1作目~「さらば」
- 階級・役職は不明。吉田とコンビを組むことが多い。
- ボディビルダー並みに鍛え上げられた肉体の持ち主。当初はスーツを着こなした若手刑事だったが、現場に向う時に田中から「いくぞ筋肉」と煽られたことを皮切りに(第45話「謹慎」)、上半身裸になり筋肉美を披露しながらブルース・リーばりの怪鳥音をあげ正拳突きするなど(第47話「報復」)、自らの肉体を積極的にネタに用い始める。もともと演ずる衣笠はリーのファンであり、空手の芦原会館で黒帯を持つ有段者であることなどが劇中に反映されていった。「もっと」でも上半身裸になり後ろ蹴りを繰り出す空手的格闘、ホウキを棒に見立てたリーの物真似など(第22話「暴露」)を続けていく。
- 衣笠は柴田・仲村が主演したドラマ『勝手にしやがれヘイ!ブラザー』に悪役で出演した際にも上半身裸で筋肉を見せつけ、柴田・仲村とともに「こいつなんか見たことある」というセルフパロディ的なやりとりを見せた。
- 使用拳銃は、『もっと』前期のみ、S&W M19 コンバットマグナム 2.5インチ。その他は全てコルト・ローマンの2インチを使用。
- 車を運転するシーンはめったにない[注 58]。
- 衣笠は飛び蹴り(第40話「温情」)、走行する自動車から犯人にアスファルトの道路に突き落とされる(第42話「恐怖」)など、舘・柴田・仲村に次いでスタントやアクションシーンが多く、出演者で衣笠のみ自分のシーンを吹き替えを使わず、全て自ら行っている[注 59]。
- 『さらば』では横浜海上警察署に異動。港署のように大きな事件がなく体を持て余しているようで、大下に「港署に戻りたい」と漏らす。
- 愛川 史郎(飯島大介)
- 階級は不明。少年課刑事としてテレビ1作目・第1話より登場。少年事件担当者にもかかわらず粗野な言動が多い。松村の不在時には、課長のデスク上で執務を行う場面もある。
- 『まだまだ』では既に定年退職を迎え、警察関係庁舎のガードマンを務めている。
- 土橋 徹(賀川幸史朗)
- 警部・交通課長としてテレビ1作目・第1話より登場。第16話・第20話・第50話、『もっと』第1話では捜査課の応援で現場に出ている。『まだまだ』では既に定年退職を迎え、遊園地のガードマンを務めている。しかし誰からもいじられなかったため、自ら絶叫していた。
- 柴野 悟(清水綋治)
- 階級・役職は不明。通称「ぬらりひょん」「妖怪柴野」。テレビ1作目・第1話から第22話まで不定期に登場していた[注 60]セミレギュラーキャラクター。港署管内で重大事件が発生した際、本部からの目付役として捜査のイニシアチブを握ろうとするが、毎回鷹山と大下のペースに振り回された挙げ句、面倒な仕事を体よく押しつけられることもある。
- 服装はいつもヨレヨレで清潔感が無く、鷹山・大下のファッションセンスに比べるとあまりにも対照的である。常に単独行動。
- 西島(上田耕一)
- テレビ1作目・第34話「変身」で登場。暴力団など組織犯罪捜査のプロであり、麻薬取締官殺人事件の際に県警本部から港署に派遣されてきた。黒のスーツに赤のネクタイという柴野刑事とは正反対のファッションセンス。強面でかなりの熱血漢。
- 原熊(高城淳一)
- テレビ1作目・第38話「独断」で登場。代議士令嬢に絡む殺人事件の際に山下署に派遣され、捜査指揮をとっていた。隣接する港署から派遣された鷹山、大下を「指名手配犯よりもあの二人を逮捕したい」というほど毛嫌いしている。終盤では港署に乗り込んで、近藤課長のデスクを勝手に陣取り、我が物顔で待機していた[注 61]。近藤課長も取調室に篭ってしまい呼び捨てで陰口を叩くほど苦手の様である。
- 新田(堀田真三)
- 巡査部長(劇中では「刑事部長」と呼称されている)。『またまた』で登場。横浜マリーナで現金約1億円が入ったバッグを持って脱出しようとした大下を、誘拐事件の犯人と思い込んで拳銃を向け、「動くな!神奈川県警だ!」と追いつめるも、「神奈川農協?」とボケられた上、鷹山の機転により殴られた挙句大下に逃げられてしまう。さらに殺し屋・佐久間が何者かに射殺された現場で、再び大下と遭遇し「港署のセクシー大下だ」と自己紹介をした大下に対し「何が『港署でセックスをした』だ!」と切り返す。そして今度は大下を殺人事件の犯人と思い込んで逮捕するも、また鷹山が大下を助けに現れ「なんで高見山が?」と再び支離滅裂な言動の果てに大下に逃げられてしまう。
- 演じた堀田はテレビ1作目・第31話「不覚」で興龍会幹部・井上役で登場、鷹山とも絡んでいる。
- 神崎 京子(一色彩子)
- 『もっと』第17話「乱心」で登場。県警本部の警部補でアメリカのFBIアカデミーで訓練を受けた麻薬捜査のエキスパート。本籍・東京都品川区(警察手帳で確認できる)。コカイン売人が絡む殺人事件の際に港署に派遣された。最初は鷹山と大下の捜査に同行していたが、銀星会幹部の尋問中にいきなり発砲したり、容疑者宅に単独で突入しようとして容疑者を取り逃がすなどの破天荒な行動で捜査を混乱させてしまう。そのじゃじゃ馬ぶりに辟易した二人からは共同捜査を拒否され、その後は町田と組んだ。終盤で町田を人質に取られた際には「援護してくれなきゃ動けない」と腰を抜かす醜態を見せ、容疑者女性に介抱されてしまうほどだった。解決後、鷹山らは彼女の手柄として近藤に報告し、その見返りとして中華街で高級料理を鷹山ら3人に振る舞うことになる。
- 演じた一色はテレビ1作目・第19話「潜入」で犯人のホステス役で登場しており、町田とも絡んでいる。
- 寺西 哲生(菅田俊)
- 『フォーエヴァー』で登場。ヤクザっぽい風貌から、大下に銃を突きつけられ、あげくに町田達と銃撃戦を繰り広げてしまった(服は変装している訳ではなく、普段着との事)。港署に潜入した城島を確保するため、出動要請した県警機動隊の指揮をとった。同じくヤクザっぽい風貌の秋田刑事とはコンビを組んでいるものと思われる。
- 演ずる菅田は映画1作目では殺し屋・豹藤幸次郎役として、『もっと』第1話「多難」では銀行強盗犯の宮崎役として出演している。さらに本作とは直接ストーリー上の関係性はないが、東映ビデオが2000年、2001年にセントラルアーツ製作協力の元で製作した『あ・キレた刑事』にて「新港署」の黒木刑事役として主演した。
- 緒方 雄一(西岡徳馬)
- 県警本部長、警視監。『フォーエヴァーTHE MOVIE』に登場。深町課長にリストラ案の作成と同時に鷹山と大下を辞職させるよう迫るが、後半ではN.E.Tによるタンカージャック事件の対応に追われる。
- 深町 新三(小林稔侍) / 登場作品:『リターンズ』から『さらば』まで
- 警部・港警察署捜査課長 ⇒ 警視監・神奈川県警察本部長。近藤の後任として県警本部から着任。普段はエリート意識が強く融通の利かない堅物を装っているが、卑劣な犯罪や理不尽な命令に対して怒りを抑えきれなくなると、鷹山・大下以上に無鉄砲な行動を取る[注 62]。
- 基本は眼鏡着用であるが、『フォーエヴァー』だけは裸眼で登場している。『リターンズ』では鷹山・大下にあからさまな嫌悪感を示していたが、『フォーエヴァー』からは、かつての近藤課長のように、二人を怒鳴りつつも、内では信頼しサポートする役回りになっている。
- 『まだまだ』では無事県警本部に復帰し、それどころか本部長(警視監)にまで大出世していた[注 63]。
- 『さらば』劇中でも本部長職に留まっているが、小説版ではすでに定年退職を迎えており、嘱託職員として県警の相談役を務めているという設定が用いられている。尚、小説版においては従来の警察組織のやり方では後手に回ってしまうという事情から秘密裏に二人を動かし様々な事件を解決させていった実績が語られているが、二人の定年退職間近の際には無事に退職させるために捜査をさせないよう町田に厳命していた。
- 八木沼 大輝(杉本哲太)
- 県警刑事部長。『帰ってきた』に登場。町田の同期。
- 長尾礼次郎(深江章喜)
- ※テレビ1作目・第50話のみ室田日出男
- 銀星会会長。テレビ1作目・第10話「激突」、第20話「奪還」、50話「狙撃」、『もっと』第2話「攻防」で登場。なお第50話で長尾を演じた室田は、映画1作目で画商・鳴海役で出演。
注釈
テレビ1作目・第1話「暴走」の終盤で提出された報告書に『神奈川県司法警察員 巡査部長 鷹山敏樹』との署名がみられる。しかし、『フォーエヴァーTV』での一場面で港署のニュース中継が流れる際、『鷹山敏樹巡査長』と表示されている。
『さらば』DVDのトリビア字幕によれば新聞記者で、敏樹はそれに反抗して警察官になったという。
そのほかに『もっと』『もっとも』ではカワサキを使用している(『もっとも』では松村課長が乗っていたものを借り受けて使用)。
2005年発売の「あぶない刑事20年SCRAPBOOK」(日本テレビ刊)やテレビ1作目のDVD・第5巻収録の映像特典にあるプロフィールによると、四輪車の免許は持っていないことになっているが、劇中では一切触れられていないため真相は不明。なお、免許を持っていなくても警官になることは現実に可能である。ただ、テレビ1作目・最終話で犯人の逃走車破壊にパワーショベル、『もっと』第3話で弾除けにフォークリフトを操縦する描写があるほか、『もっと』第1話では、レパード乗車時に町田とのやりとりでハンドルから手を離した大下の代わりに一瞬だけハンドルを操作している場面がある。
第38話「独断」にて。なお町田も、第43話で放置自転車を借用して犯人を追跡している(しかしブレーキが効かず、ゴミ集積場に突っ込んでしまう)。
のちに舘が還暦直前に、また柴田も50代の頃に肺癌の罹患を経験したことで、それぞれ卒煙を決意した影響から『さらば』『帰ってきた』では鷹山・大下とも非喫煙者の設定に変更されている。
テレビ1作目の時間枠スポンサー(映画1作目でも協力)。このため、鷹山以外の人物が劇中にて着用していた腕時計や壁掛け時計もリコー製であった。
テレビ1作目では讀賣新聞を愛読している場面が何度かうかがえる。
この時シリーズで最初で最後となる涙を見せている。また落ち込みようは大下ですら声がかけられないほどであった。
舘自身もラグビー経験者であり、同様にオールブラックスのファンである。
テレビ1作目・第1話『暴走』で提出された始末書には「神奈川県司法警察員 巡査部長 大下勇次」との署名がみられるが、その後の作品には巡査長と表示されているものもある。
第45話「謹慎」では合同捜査を行っていた東署員から「はみだし刑事」と呼ばれていた。なお、大下役の柴田は後年テレビ朝日系列の『はみだし刑事情熱系シリーズ』で主演。
但し、『もっと』第21話においては、町田とのやりとりで「静岡生まれ」と言われている。なお、柴田本人も静岡県出身である。
5人兄弟説の初出はテレビ1作目・第37話「暴発」での浅野のアドリブ。なお、柴田本人は5人兄弟の3番目である。
一方で、鷹山とは対照的にバイク類の運転は全く出来ない。しかし例外として、『もっと』第3話「閉口」ではヤマハ・メイトに乗車、アクセルターンを見せる場面がある。
『さらば』で用いられた個体はナンバーが「横浜302の45-05」で初期のシリーズで用いられた個体とは別物であるが、大下曰く「昔の恋人に会った気分だぜ」。余談だが、分類番号の「302」は『もっと』で用いられたF31レパード後期型覆面車の号車番号と同じである(港302号)。
テレビ1作目・第9話「迎撃」を除く(松村課長メインのエピソードであり、当人のアップで本編を締めくくったため)。基本は真山単独だが、第8話の松村課長、第32話の近藤課長、第48話の鷹山・大下とのように他者と絡んでのラストカットとなった例もある。
テレビ1作目・37話「暴発」のみ、コルトローマン2インチを使用した事がある。また、一時期ワルサーPPKも使用していた。
しかし、ラストで結婚詐欺だったことが判明(そのためか薫曰く警察嫌いであり式に警察関係者を呼ばないよう述べていたらしい)。しかも株の話を持ち掛けられた際には退職金を前借りし全額株の購入に充ててしまっていた。
さらに小説版では重要物保管所を襲撃したディーノらに対し毅然な態度をとっている。
ただし数十年の歳月を経て流石に学んだのか、『さらば』では引っかかっていなかった。
作品のための新調品ではなく、鷹山が『もっとも』まで使っていた銃を木製グリップに付け替えたものである。
『西部警察シリーズ』にて、大門役の渡哲也が劇中衣裳として使用していたスーツを仕立て直して再使用していた。
この設定は、舘・柴田と並んでベテランの大物俳優になった仲村の芸能界での現状も暗示している。
脚本の柏原寛司によれば、この設定はアメリカでの事例であるが、二人の場合は日本人離れしていることから導入したという。
近藤のように責任を負い切れる保証がないという理由もある。
大下曰く「少しだけ近藤課長に似てきた」。また小説版では大下だけでなく鷹山のためにハーレーや銃器を用意している。
『もっと』第10話「悪戯」で「俺だってなぁ愛徳にいた頃は」と言うセリフから。また、テレビ1作目・第16話「誤算」では喫茶店にて週刊ヤングマガジンに載っていた『ビーバップ・ハイスクール』を読んでいる描写がある。
当時の部下だった港署刑事の沢村(宍戸錠)が拳銃を強奪された末に辞職した一件もこの年に起きており、後述の松山行きの伏線となる(第13話「追跡」にて)。
放送当時(1988年)の住居表記であり、現在は都筑区に相当(1994年に旧緑区北東部が青葉区と都筑区に分割されたため)。
『もっと』第6話では、メモ帳に「バカモン」と書き殴りをしている場面がある。
ただしOPは『もっと』でも同じ映像をそのまま使用したため、口髭があった頃の本人が映っている。
これに関しては、テレビ1作目終了後にフジテレビ系のドラマ『プロゴルファー祈子』(1987年10月〜1988年4月)への出演を控えていた故に剃ったという説があるが、件の第39話(テレビ1作目末期)の頃から中条はフジ系のドラマ『熱くなるまで待って!』(1987年7月〜9月)にも掛け持ちで出演していたため、こちらの都合もあったとみられる。それから2年後の『勝手にしやがれヘイ!ブラザー』開始にあたっては再び口髭を生やしている。
奇しくもこの日は、テレビ1作目の放送開始からちょうど8年後のことであった。
Blu-rayのトリビア字幕では「リターンズ」同様「To the Memory of 中条静夫」と表示される。
風吹明日香(竹内結子)が港署を訪れた場面でわずかに登場したのみ。
テレビ1作目・第5話「襲撃」で真山と呑みに行ってたという鷹山に対して大下が言っている。
ただし、テレビ1作目・11話「奇襲」では鷹山に「よくそんな支離滅裂な絵を描けるな」と言われている。
『もっと』第23話「心痛」で、鷹山と真山のアドリブらしき台詞あり。
ただし成功率は低い。実際に普通の警察署レベルでの逆探は技術上の問題からまず不可能とされている。
実際の警察署の無線は「署活系無線」と呼ばれ、署内各課にマイクとボリューム付のスピーカー「リモコン端末」があるため、交通課が無線を一手に引き受けることはない。
舞台とのバッティングがあり、スケジュール上出演が不可能になったためで、オープニングでも降板以後は紹介テロップが消されている。
『リターンズ』内での吉井の発言。このエピソードでは結果的に密輸入されたSRBMの存在が明らかになった。
町田によれば退職前の半年間は大人しくしていたらしい。
『さらば』小説版ではその多嗜好が退職後にラーメン屋を営むきっかけになったことが言及されている。
第1話から第6話までは御木裕→山西道広→ベンガル。第7話よりベンガル→山西→御木となり、以後この順で定着した(映画1作目〜『もっとも』も同様)。
ただし、テレビ1作目・第3話と『フォーエヴァーTV』で運転の場面がある事から、免許は所持しているとみられる。
舘、柴田、仲村も吹き替えを立てずに自らスタントシーンを行っているが、例外として舘のバイクシーンでは一部(ウィリー走行やジャンプ)をスタントマンが代行している。
第1話、第5話、第8話、第12話、第22話の計5回登場。また登場回のエンドロールでは、演者の清水がレギュラー枠のトップにクレジットされていた。
劇中では、デスクにてラーメンを食べる場面もあった。
鷹山と大下に大量の重火器を引き渡し、「(黒幕組織を)逮捕しようなんて考えんでいい!ブッ殺せ、ブッ殺すんだ!!」と命令する(リターンズ。なお、この直後正気に戻って「今のはウソ!ウソなんだぞ!おーい!」と叫びながら二人の乗った車を追いかけている)、県警と対立した上、横浜市がテロリスト向けに用意した100億を輸送中に鷹山と大下に奪われ、県警幹部に怒鳴られた際に「うるせぇ!!責任でもなんでも取ってやる!もう私は県警に戻る気はない!定年まで港署に居る覚悟だ!そう本部長に伝えろ!!」と激情し啖呵を切る(フォーエヴァーTHE MOVIE)、鷹山と大下に射殺命令を出した内閣参事官を殴り飛ばして気絶させる(まだまだ)など。大下曰く「あの課長、俺達よりもあぶないんじゃないの?」、鷹山曰く「ただプッツンしやすいタイプなの」(両者上述リターンズのシーンの直後の台詞)と発言している。
神奈川県警本部長は、道府県警察本部長の中でも大阪府警本部長に次ぐ高位ポストであり、現実には、ノンキャリア及び準キャリアがここまでの地位に出世することはありえない。実際、フォーエヴァーからまだまだの7年という期間で警部から警視監への昇進は、キャリアでも不可能である。