Loading AI tools
四国旅客鉄道の特別急行列車 ウィキペディアから
いしづちは、四国旅客鉄道(JR四国)が高松駅 - 松山駅間を予讃線経由で運行する特別急行列車である。
いしづち モーニングEXP高松 モーニングEXP松山 | |
---|---|
概要 | |
国 | 日本 |
種類 | 特別急行列車 |
現況 | 運行中 |
地域 | 香川県・愛媛県 |
前身 | 特急「しおかぜ」 |
運行開始 |
1988年4月10日(いしづち) 2014年3月15日(モーニングEXP高松・モーニングEXP松山) |
運行終了 | 2021年3月12日(ミッドナイトEXP) |
後継 | 特急「宇和海」(松山以南) |
運営者 | 四国旅客鉄道(JR四国) |
路線 | |
起点 |
高松駅・新居浜駅(いしづち) 高松駅(モーニングEXP高松) 新居浜駅(モーニングEXP松山) |
終点 |
伊予西条駅・松山駅(いしづち) 松山駅(モーニングEXP松山) 伊予西条駅(モーニングEXP高松) |
営業距離 |
114.3 km(高松 - 伊予西条間) 194.4 km(高松 - 松山間) 91.3 km(新居浜 - 松山間) |
運行間隔 |
17往復(いしづち) 上り1本(モーニングEXP高松) 下り1本(モーニングEXP松山) |
列車番号 |
1000M+号数(いしづち、8000系・8600系) 1091M(モーニングEXP松山) 1092M(モーニングEXP高松、8000系) |
使用路線 | 予讃線 |
車内サービス | |
クラス | グリーン車(一部)・普通車 |
座席 |
グリーン車指定席 普通車指定席 普通車自由席 |
技術 | |
車両 |
8000系電車(松山運転所) 8600系電車(松山運転所) |
軌間 | 1,067 mm |
電化 | 直流1,500 V |
最高速度 | 130 km/h(81 mph) |
備考 | |
「いしづち」は一部列車で宇多津駅・多度津駅 - 伊予西条駅・松山駅間で特急「しおかぜ」と併結 |
なお本項では、同一経路で運転されている特急「モーニングEXP」(モーニングエクスプレス)や2021年(令和3年)3月まで運行されていた「ミッドナイトEXP」(ミッドナイトエクスプレス)とともに、予讃線で運転されていた優等列車の沿革についても記述する。
1988年(昭和63年)4月10日に本四備讃線(瀬戸大橋線)の開業に伴い、それまで高松駅 - 松山駅・宇和島駅に運転していた特急「しおかぜ」の名称が岡山駅発着の列車に使用されるようになり、引き続き高松駅から愛媛方面に運行される特急には「いしづち」の名称が使われ運転を開始した。運転開始当初からエル特急に指定されていた。
「ミッドナイトEXP」は、2000年(平成12年)8月17日に高松発伊予三島行き下り列車で運転を開始し[1]、翌2001年3月3日からは松山発の列車も運転を開始した。2014年3月15日からは「いしづち」の一部列車を改称する形で「モーニングEXP」が運行を開始し、高松駅発着の列車名を「ミッドナイトEXP高松」・「モーニングEXP高松」として高松駅 - 伊予西条駅間で1往復、松山駅発着の列車名を「ミッドナイトEXP松山」・「モーニングEXP松山」として新居浜駅 - 松山駅間で1往復運行されていた。「ミッドナイトEXP」については2021年(令和3年)3月13日のダイヤ改正により廃止となった[2]。
「しおかぜ」「いしづち」は現在、瀬戸内海沿岸部の東西100km以上を走破する、唯一の在来線特急である。
「いしづち」は、愛媛県西条市と久万高原町の境界に位置する日本百名山・日本百景のひとつでもある石鎚山に由来している。この名称は、1963年(昭和38年)2月1日から1968年(昭和43年)9月30日まで小松島港駅 - 松山駅間を運行する準急のちに急行の列車名として使用された。現行の運行区間に用いたのは、1988年(昭和63年)4月10日の瀬戸大橋線開業に伴う四国各線の運行体系を変更したことによる。
2002年(平成14年)に四国をキハ181系が一周するイベントで本列車名は採用され、その時は当時の運行区間である徳島駅→阿波池田駅→多度津駅→松山駅間で使用された。ただし、表示上は阿波池田行きとして運行された。
「ミッドナイトEXP高松/松山」・「モーニングEXP高松/松山」は、運行する時間帯である深夜・朝を示す英語(Midnight・Morning)と急行列車を示す英語(en:Express)を省略したものを組み合わせ、出発地の地名を後に付けている。なお、「ミッドナイトEXP」の設定当時、定期列車名でのアルファベット混じりは異例とされた。
この節には独自研究が含まれているおそれがあります。 |
2024年(令和6年)3月16日現在、「いしづち」が高松駅 - 松山駅間で16往復(下り1 - 27・101・103号、上り4 - 30・102・104号)、高松駅 - 伊予西条駅間で下り1本(29号)、新居浜駅 - 松山駅間で上り1本(106号)、「モーニングEXP高松」が高松駅 - 伊予西条駅間で上り1本、「モーニングEXP松山」が新居浜駅 - 松山駅間で下り1本が運転されている[3]。この運行本数は、JR四国の特急列車の中では最多である。
運行区間のほとんどが単線区間で列車の増発が困難であることから、宇多津駅(下り5本(21 - 29号)のみ多度津駅) - 松山駅の間で岡山駅発着の「しおかぜ」を併結する列車が大半である[3]。併結時の原則として、「しおかぜ」が編成の松山駅側に連結されるため、岡山駅・高松駅側に連結される「いしづち」が宇多津駅(多度津駅)の手前で信号待ちを行う。1998年(平成10年)3月14日 - 2014年(平成26年)3月14日の間は、「しおかぜ」の所要時間短縮のため8000系の向きが編成ごと変更されていたが、2014年(平成26年)3月15日のダイヤ改正から元の向きに戻されている。「しおかぜ」を併結する列車は「しおかぜ」と同じ号数に、単独運転の列車は100番台の号数が付番されている。ただし、ゴールデンウィーク・お盆・年末年始などの多客期は、一部列車を除いて全編成が岡山駅発着の「しおかぜ」として運行される。この列車では、高松駅 - 宇多津駅・多度津駅間に代走列車として続行ダイヤを組む「いしづち」が運行されている。また、夏の電力不足対策として、午後の1往復は高松駅 - 多度津駅間のみの運行になる日がある(7月 - 9月の平日)。「モーニングEXP高松」は、多度津駅で特急「南風」2号岡山行きと接続を行う。
列車番号は、「いしづち」は「しおかぜ」を併結する列車が1000M+号数、単独運転の列車が1040M+号数の下一桁、「モーニングEXP高松」は1092M、「モーニングEXP松山」は1091Mである。
かつて運行されていた「ミッドナイトEXP高松」は2008年(平成20年)3月15日のダイヤ改正で坂出駅の発車が午前0時を過ぎることとなった。このため同列車では前日の新幹線から乗り継ぐ場合、特例として改正前と同様に特急料金の乗継割引を適用するようにした。なおこの措置は2009年(平成21年)3月14日改正で坂出発23時59分に繰り上げられたため一時解消していたが、2014年(平成26年)3月15日改正で再度坂出発が0時2分になったため特例の適用が復活した。しかし、2020年(令和2年)3月14日改正で23時27分発に繰り上げられ、特例は解消した。
「モーニングEXP高松」用のヘッドマークは用意されていないため、8000系のヘッドマーク表示部はないが、側面のLED式列車名表示や号車、指定席・自由席の座席区分表示がある(「ミッドナイトEXP高松」も同様だった)。なお、同列車は1号車は指定席、2(平日モーニング)・3 - 5号車は自由席となっている。また、振り子制御装置との連動もあり、車内放送装置、車内案内表示装置は作動する。
2015年(平成27年)まで徳島市で阿波踊りが開催される期間中は「ミッドナイトEXP高松」に代わり、徳島駅始発の上高松駅以西の発着時刻を繰り下げた臨時特急「阿波踊り号」が運行されていた。
なお、これらの列車では、車内改札が省略されることがある。これは、マルスから得られた発券情報が車掌に送られるためである。そのために車掌室にはプリンターが設置されている。車内改札が省略されるのは、乗車列車に有効な指定席特急券を持ち、記載された号車・座席番号に座っているときである。ただし、自由席に乗車しているとき[注 1]と、指定席特急券を乗車列車の発車1時間前 - 発車時間までに購入したときは、車内改札が行われる。
高松 - 松山間は高速バスの「坊っちゃんエクスプレス」と競合する。坊っちゃんエクスプレスは2022年(令和4年)9月に特急便を新設、さらに2023年(令和5年)11月に高松市内での経路変更を行い最速の所要時間を2時間17分に短縮し、所要時間で「いしづち」を逆転することになる。
高松駅 - 坂出駅 -(宇多津駅)- 丸亀駅 - 多度津駅 -(詫間駅)-(高瀬駅)- 観音寺駅 - 川之江駅 - 伊予三島駅 - 新居浜駅 - 伊予西条駅 - 壬生川駅 - 今治駅 -(伊予北条駅)- 松山駅
運行本数 | 号数 | 高松駅 | 坂出駅 | 宇多津駅 | 丸亀駅 | 多度津駅 | 詫間駅 | 高瀬駅 | 観音寺駅 | 川之江駅 | 伊予三島駅 | 新居浜駅 | 伊予西条駅 | 壬生川駅 | 今治駅 | 伊予北条駅 | 松山駅 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
下り1本 上り1本 | 1号 8号 |
● | ● | ● | ● | ● | ● | ─ | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | |
下り1本 | 3号 | ● | ● | ● | ● | ● | ● | → | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | → | ● | |
下り4本 上り6本 | 5 - 11号 14 - 24号 |
● | ● | ● | ● | ● | ─ | ─ | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ─ | ● | 9・22号は アンパンマン列車 |
下り5本 上り4本 | 13 - 21号 10・12・26・28号 |
● | ● | ● | ● | ● | ─ | ─ | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | 10・21号は アンパンマン列車 |
下り4本 上り3本 | 23・25・27・103号 4・6・30号 |
● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | 103号は 「しおかぜ」併結なし |
下り1本 上り1本 | 29号 モーニングEXP高松 |
● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | 「モーニングEXP高松」 は 「しおかぜ」併結なし | ||||
下り1本 上り1本 | 101号 102号 |
● | ● | ─ | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | 「しおかぜ」併結なし 101号はアンパンマン列車 |
上り1本 | 104号 | ● | ● | ← | ● | ● | ← | ← | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | 「しおかぜ」併結なし アンパンマン列車 |
下り1本 上り1本 | モーニングEXP松山 106号 |
● | ● | ● | ● | ● | ● | 「しおかぜ」併結なし | ||||||||||
停車本数 | 下り | 17 | 17 | 16 | 17 | 17 | 8 | 6 | 17 | 17 | 17 | 18 | 18 | 17 | 17 | 12 | 17 | |
上り | 17 | 17 | 15 | 17 | 17 | 6 | 5 | 17 | 17 | 17 | 18 | 18 | 17 | 17 | 11 | 17 |
凡例
いしづち | ||||||||||||
← 松山・伊予西条 高松 →
| ||||||||||||
| ||||||||||||
| ||||||||||||
| ||||||||||||
| ||||||||||||
| ||||||||||||
|
全列車に松山運転所に所属する電車が使用されている。 大半が「しおかぜ」と併結運転を行うが、大型連休・お盆・年末年始は一部の列車で宇多津駅または多度津駅での増解結作業を行わず、全編成が岡山駅発着の「しおかぜ」として運転される。この場合、高松駅 - 宇多津駅・多度津駅間に接続列車として臨時「いしづち」が運転され、宇多津駅 - 多度津駅間の各停車駅で乗り換えとなる。多客期以外でも団体客の予約があると同じことが起きるが、その場合は時刻表に載らないため、駅の掲示のみで告知される。[要出典]なお、これらの代走列車には8000系、8600系のほか、高松運転所所属のキハ185系や2600系なども使用される場合がある[5]。
本路線と競合関係にあるバス路線は、高松市と松山市を結ぶ「坊っちゃんエクスプレス」で1日12往復運行されている。高松市と八幡浜市を結んでいた「さぬきエクスプレス八幡浜」は2010年(平成22年)3月31日をもって廃止された。
Seamless Wikipedia browsing. On steroids.
Every time you click a link to Wikipedia, Wiktionary or Wikiquote in your browser's search results, it will show the modern Wikiwand interface.
Wikiwand extension is a five stars, simple, with minimum permission required to keep your browsing private, safe and transparent.