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関西テレビ制作火曜夜10時枠の連続ドラマ(かんさいテレビせいさくかようよる10じわくのれんぞくドラマ)は、関西テレビ(KTV・カンテレ)を制作局として、フジテレビ系列で2期にわたって毎週火曜22時台(JST)に放送されていたテレビドラマ枠である。
火曜22時枠は1996年4月から始まったとされているが実際の歴史はかなり古く、枠のスタートは1965年10月からである。22:00 - 22:45の連続ドラマとして番組を開始(第1作品目は「京の川」)、1968年の「番茶も出花」から1970年の「わたしは許さない」までは「火曜劇場」という枠名が付き(日本テレビ版とは無関係)、続く1970年の「裁きの家」から1971年の「スッポン」までは「あなたの劇場」という枠名が付いた[1]。1970年代後半には「柳生一族の陰謀」「服部半蔵 影の軍団」などの時代劇が、1983年から1984年にかけては、関西テレビ開局25周年特別番組として、「大奥」がヒットしている。
1985年10月よりドラマ枠を火曜22時枠から月曜22時枠に移動[t 1]した。最初の1クールは時代劇「影の軍団 幕末編」を放送した後、1986年1月から1994年3月にかけては「月曜サスペンスシリーズ」と題して1クールごとにテーマタイトルを制定しつつ基本的には1話読み切り形式のサスペンスドラマを放送した[t 2]。1994年4月以降は2 - 3ヶ月を1セットとした一般的な連続ドラマに路線を変更[t 3]。一方、火曜22時枠はロート製薬前半部分一社提供のバラエティ枠(「三枝の愛ラブ!爆笑クリニック」→「ひらけ!GOMA王国」)となる[t 4]。
1996年4月より月曜22時枠から移動する形で火曜22時枠の連続ドラマ枠が10年半ぶりに復活した。同時に月曜22時枠にはロート製薬前半一社提供のバラエティ枠が移動し、新番組として「SMAP×SMAP」が開始され、事実上バラエティ枠とは交換になった。また、この作品から福井テレビでも同時ネットを行うようになった[t 5]。
また、1998年10月から1999年3月までの半年間、フジテレビ系列では20時・21時・22時と3本立てでドラマが放送されており、その後2001年4月から2003年8月までは20時台のドラマが時代劇として復活したため、20時からの3連続ドラマが復活、そして2003年10月から半年間は時代劇枠が19時に移動したため、20時のバラエティ枠を挟んで3本のドラマが編成されていた。
このドラマ枠は、全体としては1996年3月までの月曜22時枠のサスペンスシリーズ時代からの流れで比較的に社会性の強い作品が多いのが特徴であるが、コメディやホームドラマ的な作品も多い。
本枠のドラマは、時代劇、並びに月曜サスペンスの大半は大阪本社が制作を担当し、関西を中心とした西日本を舞台にしたものも数多く放送された(特に時代劇ではほとんどが東映と共同制作し、東映太秦映画村(京都市)にて撮影が行われていた)が、月曜サスペンスの一部、並びに1994年からの一般的な連続ドラマになってからは、主に東京支社制作部が企画し、フジ・メディア・ホールディングスの子会社である共同テレビやケイダッシュ系列のMMJ、ホリプロなど外部の制作プロダクションに委託して制作されているが、2005年7月期の「がんばっていきまっしょい」は監督・スタッフなど関西テレビの社員のみで集め、26年ぶりに完全自社制作によって制作した作品である。関西テレビでは今後、年に1回の程度で自社制作の連続ドラマを制作していく方針としている(但し、自社完全製作でも一部では外部プロダクションが製作協力という形で携わるものがある。また2010年、2014年は完全自社制作作品なし)。
関西テレビが制作会社と共同制作(表面上カンテレ単独制作で、外部会社が制作協力扱いのものも含む)した作品の再放送は、共同テレビ制作分を除いてフジテレビ系列外の地方局で関西テレビの権利が失効されてから放送されることもある。
2016年の枠廃止時点ではステレオ放送と文字多重放送を実施。作品によってはデータ放送を実施するものもあった。2004年1月期の「僕と彼女と彼女の生きる道」よりハイビジョン制作を開始。2010年7月期の「逃亡弁護士」から、アナログ放送では同年7月5日から地上デジタル放送への完全移行を前提に実施されるレターボックス放送での放送に移行した。
2005年7月期の「がんばっていきまっしょい」から提供クレジットが全スポンサーを対象にカラー表示になっている[t 6]。また、通常の黒縁つきの白文字表示では少し細くなっている縁取りもカラー表示では「提供」の文字を含めて少し太くなっている[t 7]。この形式は当枠と同じ関西テレビ制作でかつ当枠の直後に放送されていた「有吉弘行のダレトク!?」以降のバラエティ番組でも採用されており、月曜22時枠についても「所JAPAN」開始とともにカラースポンサー表示に切り替えた。スポンサード構成は、枠の固定スポンサー6-7社のほか、そのドラマの出演者がコマーシャル契約を結ぶスポンサー(いわゆる出演者枠)が数社含まれている。
2007年4月期は「鬼嫁日記 いい湯だな」が放送されたが、関西テレビの制作により放送されていた全国ネット番組『発掘!あるある大事典II』の捏造問題検証特番放送のため、当初の予定よりも1週間遅れることになった(詳細については「発掘!あるある大事典」の項を参照のこと)。また、同時期に日本テレビも同時間に「火曜ドラマ」が2009年の3月まで2年間放送された。
なお、2015年3月までは直前にあったドラマ枠のフジテレビ制作火曜21時枠ドラマの初回や最終回などで放送枠が拡大される場合、開始時刻が22:10や22:15と繰り下げとなることがあった。
放送終了後に、木曜劇場の作品予告[t 8]が放送されていた。1996年4月から1998年9月までは作品予告の後に関西テレビからの送出で「ニュースJAPAN」の5秒予告も放送されていた(月曜の「SMAP×SMAP」も同様)。
2012年4月よりこの枠の直後である火曜23時台前半枠[t 9]も関西テレビ制作になったことで、関西テレビ制作枠が連続する編成となった[t 10]。それにより近年、関西テレビ制作による改編期の特番をこの2つの枠を統合して行う機会が増えている。また、2015年春から火曜21時台も関西テレビ制作枠となったため、火曜日21時以降のプライムタイム枠は関西テレビが独占することになった[2]。また、火曜21時台が関西テレビ制作枠に改編されてからは改編期に21時から関西テレビ制作による2時間以上の特番を放送することもある。
しかし、2011年度にNHK総合テレビが「ドラマ10」、2014年度にTBSテレビが「火曜ドラマ」を新設して以降は3局で競合することとなり、視聴率が低迷。特に2015年の春以降からほとんどが平均視聴率が1桁を記録する作品が多くなるなど苦戦した。特に2015年4月期の「戦う!書店ガール」と同年7月期の「HEAT」については当初より放送回数を削減して放送した。「HEAT」に至っては、第6話で平成ドラマ史上最低の2.8%を記録した[3]。
2016年7月期の「ON 異常犯罪捜査官・藤堂比奈子」をもって本枠は廃枠となり、2016年10月からそれまで同じ関西テレビ制作だったバラエティ枠と入れ替わる形で火曜21時枠へ移動し[t 11][t 12]、空いた当枠には火曜23時台前半枠で放送されていた「有吉弘行のダレトク!?」が移動・拡大した。ちなみに、火曜23時台前半枠には引き続き関西テレビ制作で新たに「#nakedEve」が放送開始されたため、2時間半にわたる関西テレビ制作による番組の連続編成は維持されることになり、現在に至っている。
その後、火曜21時枠は2021年9月まで5年間放送された後、2021年10月からは同じ関西テレビ制作の月曜22時台のバラエティ枠[t 13]と入れ替わる形で月曜22時枠に移動した。結果的に月曜22時枠がドラマ枠になるのは1996年3月以来25年半ぶりとなった。
ここでは1965年10月 - 1985年10月の作品を紹介する。
第2期として復活するまでの10年半はロート製薬前半部分一社提供のバラエティ番組(『三枝の愛ラブ!爆笑クリニック』 → 『ひらけ!GOMA王国』、この期間も関西テレビ制作)を編成していたため中断。
位 | 作品名 | 放送年 | 視聴率 |
---|---|---|---|
1位 | GTO | 1998年 | 28.5% |
2位 | 僕と彼女と彼女の生きる道 | 2004年 | 20.8% |
3位 | いいひと。 | 1997年 | 20.4% |
4位 | 僕の歩く道 | 2006年 | 18.3% |
5位 | 結婚できない男 | 2006年 | 17.1% |
6位 | アットホーム・ダッド | 2004年 | 16.9% |
7位 | ブスの瞳に恋してる | 2006年 | 16.0% |
8位 | 僕の生きる道 | 2003年 | 15.5% |
9位 | アンフェア | 2006年 | 15.4% |
10位 | 鬼嫁日記 | 2005年 | 15.4% |
以上のデータはビデオリサーチ調べ、関東地区・世帯・リアルタイム。
位 | 作品名 | 放送年 | 視聴率 |
---|---|---|---|
1位 | GTO | 1998年 | 35.7%(最終回) |
2位 | 僕と彼女と彼女の生きる道 | 2004年 | 27.1%(最終回) |
3位 | いいひと。 | 1997年 | 24.6%(初回) |
4位 | 結婚できない男 | 2006年 | 22.0%(最終回) |
5位 | 僕の生きる道 | 2003年 | 21.6%(最終回) |
6位 | 僕の歩く道 | 2006年 | 20.5%(最終回) |
7位 | ブスの瞳に恋してる | 2006年 | 19.9%(初回) |
8位 | アットホーム・ダッド | 2004年 | 19.1%(第10回、最終回) |
9位 | ショカツ | 2000年 | 18.0%(初回) |
10位 | 花村大介 | 2000年 | 17.2%(最終回) |
以上のデータはビデオリサーチ調べ、関東地区・世帯・リアルタイム。
ここではドラマ枠が月曜22時枠(第1期)から移行した1996年4月 - 2016年9月の作品を紹介する。
なお、共同テレビジョンとの共同制作の場合、2010年10月以降は「制作 関西テレビ、制作・著作 共同テレビ」→「制作 8 カンテレ、制作・著作 共同テレビ」でクレジットされているが、他のプロダクションとの共同制作の場合は一律「制作 関西テレビ、(外部プロダクション名)」→「制作 8 カンテレ、(外部プロダクション名)」と、自社完全制作の場合は「制作著作 関西テレビ」→「制作著作 8 カンテレ」とそれぞれクレジットされており、これは後継に当たる火曜21時枠→月曜22時枠(第2期)も同様のことである。
火曜21時枠への1時間繰り上げに伴い、第2期が終了して以降は一貫してバラエティ番組(この期間も関西テレビ制作)の編成が続いている。
放送対象地域 | 放送局 | 系列 | 放送曜日・時間 | CMの原則形態 | 放送形態 |
---|---|---|---|---|---|
近畿広域圏 | 関西テレビ(KTV) | フジテレビ系列 | 火曜日 22:00 - 22:54 | スポンサードネット | 制作局 |
北海道 | 北海道文化放送(UHB) | 同時ネット | |||
岩手県 | 岩手めんこいテレビ(mit) | ||||
宮城県 | 仙台放送(OX) | ||||
秋田県 | 秋田テレビ(AKT) | ||||
山形県 | さくらんぼテレビ(SAY)[t 17] | ||||
福島県 | 福島テレビ(FTV) | ||||
関東広域圏 | フジテレビ(CX) | ||||
新潟県 | 新潟総合テレビ(NST)[t 18] | ||||
長野県 | 長野放送(NBS) | ||||
富山県 | 富山テレビ(BBT) | ||||
石川県 | 石川テレビ(ITC) | ||||
福井県 | 福井テレビ(FTB) | ||||
静岡県 | テレビ静岡(SUT) | ||||
中京広域圏 | 東海テレビ(THK) | ||||
島根県・鳥取県 | 山陰中央テレビ(TSK) | ||||
岡山県・香川県 | 岡山放送(OHK) | ||||
広島県 | テレビ新広島(TSS) | ||||
愛媛県 | テレビ愛媛(EBC) | ||||
高知県 | 高知さんさんテレビ(KSS)[t 17] | ||||
福岡県 | テレビ西日本(TNC) | ||||
佐賀県 | サガテレビ(STS) | ||||
長崎県 | テレビ長崎(KTN) | ||||
熊本県 | テレビ熊本(TKU) | ||||
大分県 | テレビ大分(TOS) | 日本テレビ系列 フジテレビ系列 | |||
鹿児島県 | 鹿児島テレビ(KTS) | フジテレビ系列 | |||
沖縄県 | 沖縄テレビ(OTV)[t 19] | ||||
青森県 | 青森テレビ(ATV) | TBS系列 | 主に平日午後に帯で放送 | 番販ネット | 不定期 |
山梨県 | テレビ山梨(UTY) | 主に平日夕方に帯で放送 | |||
山口県 | テレビ山口(TYS) | 平日13:55 - 14:50(集中放送) | |||
宮崎県 | テレビ宮崎(UMK)[t 20] | フジテレビ系列 日本テレビ系列 テレビ朝日系列 |
主に平日午後に集中放送 | ||
その他、在京キー局のフジテレビ編成局編成部所属のプロデューサーも編成担当として作品ごとに1名参加していた。
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