三重交通
三重県のバス事業者 ウィキペディアから
三重県のバス事業者 ウィキペディアから
三重交通株式会社(みえこうつう、英: Mie Kotsu Co., Ltd.、略: 三交(さんこう))は、三重県の全域と愛知県、和歌山県、奈良県、京都府の一部で乗合バス事業と貸切バス事業を運営する近鉄グループの企業である。
本社 | |
種類 | 株式会社 |
---|---|
市場情報 | |
略称 | 三交(さんこう) |
本社所在地 |
日本 〒514-8635 三重県津市中央1番1号 北緯34度43分8.4秒 東経136度30分36.6秒 |
設立 | 1931年2月26日 |
業種 | 陸運業 |
法人番号 | 7190001001047 |
事業内容 |
|
代表者 | |
資本金 | 40億1700万円 |
売上高 |
|
経常利益 |
|
純利益 |
|
純資産 |
|
総資産 |
|
決算期 | 3月31日 |
主要株主 | 三重交通グループホールディングス 100% |
関係する人物 | |
外部リンク | https://www.sanco.co.jp/ |
近鉄グループに属し、三重交通グループホールディングスの完全子会社である。1944年に神都交通を母体に、三重県下の交通事業者が統合されて発足した。
かつては鉄道路線も有していたが1961年に神都線を全廃し、1964年に鉄道部門を三重電気鉄道として分社、同社は松阪線を廃止後1965年に近畿日本鉄道(近鉄)へ合併された(#かつて保有していた鉄道路線の節を参照)。
戦後の一時期は名鉄グループ、近鉄グループの双方に属していたが、近鉄が株式買い増しにより傘下に収めた。
一般路線バスでは、自社専用のICカード「emica」が利用可能である。なお、同じ近鉄グループ(近鉄バスホールディングス傘下)の奈良交通が導入した「CI-CA」や、近鉄の鉄道路線に導入された「PiTaPa」「ICOCA」のようなIC乗車カードの導入については、三重交通グループホールディングス傘下の名阪近鉄バスを含め、公式な発表はされていなかった。2015年11月25日、自社専用IC乗車カード「emica(エミカ)」を、2016年4月1日より導入することを発表した。ただし名阪近鉄バスへの導入は未定である。また同社の方針としては、「(2013年3月23日に開始した)manacaやTOICAとPiTaPaの相互利用が可能になったら検討する」としており[1]、その「emica」導入と同時に、IC乗車カード全国相互利用サービスも開始している。2013年度にはスルッとKANSAI協議会に加盟した。
一時期は空港リムジンバスに電子マネーEdyを導入したことがあり、バス運賃のEdy決済では日本初の事例となった[2][広報 2][3]。
旅行部門については子会社の三交旅行が「三交パルック」のブランド名で展開していたが、2012年に三重交通が吸収し自社での運営となった。三交パルックのキャラクターは『ほのぼの君』(佃公彦作)が使われている。
昭和20年代から昭和30年代にかけての戦後期に社会人野球チームを保有していた。都市対抗野球大会にも7回出場した[注釈 1]。
< >内は共同運行会社。
2019年9月20日、第2ターミナル開業に伴い停留所を新設。空港内は第2ターミナル→第1ターミナルの順で発着する
土休日のマイカー利用抑制を目的とし、「環境定期券」という名で定期乗車券所持者は土休日と年末年始は定期乗車券の区間外(グループ会社も含む)が、所定運賃の半額で乗車可能としている(現金に限る)。
2023年7月18日現在[広報 23]。
名称 | 所在地 | 乗合車の所属表記 | 貸切車のペットマーク[広報 24] | ナンバー | 併設事業所 |
---|---|---|---|---|---|
名古屋営業所 名古屋観光営業所 |
愛知県名古屋市北区玄馬町231 | 名 | 千成瓢箪 | 名古屋 | 名古屋市営バス楠営業所 |
桑名営業所 | 三重県桑名市大字小貝須字新堀北1593-3 | 桑 | - | 三重 | 八風バス本社・桑名営業所が近隣に所在する。 |
北勢事業所 | 三重県いなべ市北勢町麻生田字中道1438 | 桑 | - | 三重 | |
四日市営業所 北部観光営業所 |
三重県四日市市川島町字目代4102-1 | 四 | 図案化された「四」の字 | 四日市[注釈 2] | |
中勢営業所 中部観光営業所 |
三重県津市あのつ台4-1-1 | 中 | 波紋で囲まれた浜千鳥 | 三重 | |
伊賀営業所 伊賀観光営業所 |
三重県名張市西田原字大野田450 | 上 | 忍者の撒菱 | 三重 | |
松阪営業所 | 三重県松阪市大津町795-3 | 松 | - | 三重 | 三重急行自動車本社 |
伊勢営業所 南部観光営業所 |
三重県伊勢市神田久志本町1500-1 | 伊 | アコヤガイと真珠 | 伊勢志摩[注釈 2] | 三交伊勢志摩交通本社・伊勢営業所 |
志摩営業所 | 三重県志摩市磯部町迫間247 | 志 | - | 伊勢志摩[注釈 2] | 三交伊勢志摩交通志摩営業所 |
南紀営業所 南紀観光営業所 |
三重県熊野市有馬町3724-1 | 南 | 鬼ヶ城の鬼 | 三重 | |
東京案内所 | 東京都中央区京橋1-2-5 | - | - | - | - |
この節の加筆が望まれています。 |
国内3メーカー保有しているがグループに三重いすゞ自動車があることから、バスはいすゞ自動車(現・ジェイバス)製が最も多い。なお、かつては日産ディーゼル車も僅かながら存在した。
いすゞ車が最も多く、車体は川崎重工(→アイ・ケイ・コーチ→いすゞバス製造を経て、現在のジェイ・バス)製と富士重工(当時[注釈 3])製が導入されている。続いて日野自動車製、三菱ふそう(旧・三菱自動車)製となり、日産ディーゼル(当時、現「UDトラックス」)製路線車は存在しない。
桑名営業所と四日市営業所には、高出力仕様の長尺車が多数在籍していて、2011年前後には伊賀営業所など他の営業所にも導入していたが、2023年度末に全車除籍となった。また、シートベルトの保安基準改正により、ローバックシート装備車にはシートベルトを取り付けられなくなったため、2012年後半以降、非短尺車としてはエルガの標準出力ノンステップ標準尺車を導入している。[注釈 4]
かつて、車椅子リフトを中扉に搭載したキュービックLVのワンロマ仕様車(5852号車)とキュービックLT(3804号車)が1台ずつ在籍していたが、除籍された。
客席にシートベルトを装備していないか座席レイアウトが都市型となっている車両には、最高速度を90km/hに制限するリミッターが装着されており、速度計の最大値も同様に90km/hとなっている。
貸切シャーシのA特急車と、トップドア路線バスシャーシのB特急車がある。
A特急車は名古屋から桑名四日市方面への近距離高速路線や中部国際空港アクセス路線、名古屋上野高速バスなどの中距離高速路線で使われている。いすゞ車と日野車が多く、いすゞ車はガーラへのモデルチェンジまで、ほとんど富士で導入されている。近年は三菱ふそう車も僅かながら導入されている。
B特急車は主に観光路線や契約輸送で使われている。ほとんどがいすゞ車でわずかに日野車が存在する。名古屋市内の路線バスはかつてほとんどB特急車で運転されていた。現在は桑名営業所および名古屋営業所の大型一般路線車を主に使用、検査代走等でまれに中型路線バスやA特急車が運用されることがある。
三菱ふそう車といすゞ車が在籍している。なお、かつては共同運行相手に合わせた関係から、わずかに日産ディーゼル車が存在していた。現在は日野車は存在しない。
いすゞ車が大半を占めているが、日野車、三菱ふそう車も在籍している。また、いすゞ車は特急車と異なり純正のいすゞバス製造製が多い。なお、かつては日産ディーゼル車も存在した(現在は全廃)。
過去には長距離高速車と兼用のトイレ付車両(愛称「トレンディ」)も存在した。
車いす乗降リフト付きのガーラUDも存在する。
車両管理のため4桁の「社番」を設けている[10]。原則、廃車まで改番されない(番号重複等で改番例あり)。
かつて1400番台は、ツーステップ車に当てられていたが、全廃した後にノンステップ車の連番の続きとして2023年にエルガ(2代目)が当てられた。
社番とは別に所属営業所も車体前扉・運転席下付近に表示している。
イメージソングは、「HEARTY TRIP “MIE-KŌTSŪ“」(作詞:とが逸平、補作詞:近藤剛、作・編曲:浦田博信、ボーカル:YOKO)であり、CMなどで歌われている。
1973年2月1日には、多度線ほか2路線において、全国初のフリー乗降バスを運転開始した[広報 26]。
1988年にシンボルマークとして「SANCO」マークが導入されそれまでの社章[注釈 7]に代えて車体前面・側面に表示されたが、2007年ごろより社章の表記が復活している。SANCOマークは停留所の標識などにも用いられている。
1985年に採用された貸切車の旧塗装は、そのデザインが現在三重交通ホールディングス傘下の名阪近鉄バスの貸切車と色違いである。このデザインは三重交通オリジナルだと思われがちだが、実際には同年に登場した名阪近鉄高速バス(当時)の豪華サロンカー「スーパーグレイス46」(日野グランデッカー)が採用したデザインが基になっており、同年末に三重交通が貸切車の新塗装化を発表した際、この塗り分けの色違いを採用したものである。名阪近鉄バスの貸切車は、その当時のデザインを現在も採用している。
1984年式・1985年式の貸切車のうち、特車タイプ(GRANDVIEW50、DREAM37、GRANDSALON50)については、デビュー当初は現在のA特急車に用いられている塗装であった。これは同年式の三重急行車輌についても同様であったが、いずれも後年旧貸切車塗装に改められた。
福岡線の運行当時、西日本鉄道から夜行用にリースされた車両については、西鉄塗装のまま社名表示を「三重交通」に、ナンバーを三重ナンバーに変更の上、使用していた。
郵便輸送も受託しているため[11]、バスの他に郵便用の軽ワゴン車やトラックも在籍している。
2013年には式年遷宮に合わせ、かつての三重交通路面電車を再現した「神都バス」が登場、伊勢営業所に配属された。
2014年には電気バスが登場、同じく伊勢営業所に配属された。登場当初はピカチュウのラッピングを施していたが[広報 27]、2017年にはでんきタイプのポケモンのラッピングに改められている。[広報 28]
ごく少数ではあるが、他社からの移籍車も存在する。また逆に、こちらも少数ながら十和田観光電鉄をはじめとする他社へ移籍したものもある[注釈 8]。
「*」は、一部路線の担当・共同運行を表す。
この節の加筆が望まれています。 |
当社では独自ICカードのemicaならびにICOCAなどの交通系ICカードが使用できる。
全国の交通系ICカード(Kitaca・PASMO・Suica・manaca・TOICA・PiTaPa・ICOCA・はやかけん・nimoca・SUGOCA)はemica導入と同時に利用可能となった。全国交通系ICカードは三重交通バスの運賃箱、emicaチャージ機等でのチャージは受け付けていないため、事前に鉄道駅やコンビニ等でチャージしておく必要がある。
emica(エミカ)は、乗客の利便性向上やカードリサイクルによる環境負荷の軽減を目的として、2016年(平成28年)4月1日より事前チャージ制(プリペイド方式)のIC乗車カードとして導入された[広報 29]。
導入路線は三重交通・三交伊勢志摩交通・三重急行自動車・八風バスの一般路線全線である。関東・関西方面行高速バス、三重交通が受託する各市町村のコミュニティバス(一部を除く)では利用できない。
「emica」の導入に伴って三交バスカードは発売を終了した。通勤・通学定期券への対応は当初は2017年(平成29年)春を予定していたが、延期後に2018年(平成30年)8月21日から対応を開始した。これに伴い、IC定期券発売窓口での紙定期券の発売を終了している。
emica定期の特徴として、連続しない2区間を定期情報として載せられることが挙げられる。
なお、三重交通と他社路線(バス、鉄道とも)との連絡定期は存在せず、三重交通の定期券をmanaca・TOICA・ICOCA等ほかのICカードに載せることはできない。また、三重交通の定期券で八風バス並行区間に相互に乗ること(その逆も)はできない。
emicaを利用して60分以内に三重交通グループのバス路線同士を乗り継いだ場合、80円割り引かれる。
三交バスカードは三重交通の一般路線バスと、都市間高速バスで使用できる磁気式ストアードフェアカードである。バス営業所や車内のほか、一部の出札窓口や北勢地区にあるサークルKなどでも購入できた。名古屋長島温泉高速線は三重交通担当便のみ利用可能(名鉄バス担当便はmanacaが利用可能)。2015年まで、毎年春限定で利用可能額を増やしたエコ・バスカードも発売されていた(5,000円券と10,000円券のみ発売)。エコポイント交換商品。
1994年10月3日に、四日市、津の各営業所に導入されたプリペイドカード。1995年11月には、桑名、鈴鹿、松阪の各営業所に、1996年11月には、上野、名張の各営業所に、2003年4月には伊勢営業所に順次導入され、2004年に志摩、南紀営業所の各営業所に導入されたことにより、全営業所への導入が完了した[広報 26]。前述の自社ICカード「emica」導入に伴って2016年3月31日をもって販売が終了され、2023年7月31日をもって利用も終了となった[広報 30]。翌8月1日以降は払い戻しのみ受け付けている。
この節の加筆が望まれています。 |
これらの路線は近鉄合併前に廃止された路線や、現在もナローゲージのまま存続する路線、1435mmに改軌されて近鉄特急が走るようになった路線まで、後の顛末は様々である。
この5路線は車両規格が統一されていたことから、各線で車両の転属が行われることもあった。
Seamless Wikipedia browsing. On steroids.
Every time you click a link to Wikipedia, Wiktionary or Wikiquote in your browser's search results, it will show the modern Wikiwand interface.
Wikiwand extension is a five stars, simple, with minimum permission required to keep your browsing private, safe and transparent.