Remove ads
埼玉県さいたま市大宮区にある鉄道博物館 ウィキペディアから
鉄道博物館(てつどうはくぶつかん、英: The Railway Museum)は、埼玉県さいたま市大宮区大成町三丁目にある鉄道博物館[報道 1]。
注意:鉄道博物館内で撮影した画像の使用目的は個人範囲に限られているため、館内展示車両など施設敷地内で撮影した画像をウィキペディア上に掲載することはできません(ノート:鉄道博物館 (さいたま市)/過去ログ1#展示物の写真について)。 |
東日本旅客鉄道(JR東日本)の創立20周年記念事業のメインプロジェクトとして、2006年(平成18年)5月14日に閉館した交通博物館に替わる施設として、2007年(平成19年)10月14日の鉄道の日に開館した[報道 1]。公益財団法人東日本鉄道文化財団が運営している。また、建設と運営には日本貨物鉄道(JR貨物)も協力している[報道 2][報道 1][注 1]。
愛称は「てっぱく」「鉄博」。設計はジェイアール東日本建築設計事務所。なお鉄道博物館の名称は登録商標(第4816677号、第4828417号)。
鉄道博物館のコンセプトは次のとおり。
車両展示スペースの線路は実際の営業線(大宮総合車両センターを含む)とも結ばれており、車両の入れ替えなどが可能なように設計されている[注 2]。
エントランスがある棟。車両展示施設など、多くの展示物はここに設置されている。
旧称「ヒストリーゾーン」。鉄道創世期から現在までの各時代の鉄道車両の実物が8つのテーマごとに展示されている。先述のようにこのゾーンは外部からの引込み線が接続されており、実際に作動する転車台を中心に車両が配置される。展示車両の一部は駅のホームを模したデッキ等でアプローチすることが可能である。また、方向幕がある車両の一部は表示が変わることがある。展示車両は次のとおり。
京都電気鉄道台車以外は全て旧交通博物館の展示車両。
このエリアには転車台があり、この上にC57形およびEF55形が不定期に入れ替えられながら展示されている。
この他、1階にはミュージアムショップ「TRAINIART(トレニアート)」、流政之作の彫刻「ぽっぽや」がある。
旧称ノースウィング。本館からミニ運転パークを挟んで北側にある施設。てっぱくラインにて本館から移動することも可能(片道運行時のみ)。
2018年7月5日にオープン。てっぱくひろばを縮小し、新たに開設された。本館2階とデッキで接続する。
なお、南館は本館と異なり、線路の本線への接続はされていない。
鉄道博物館では、ICカードによる入館システムを2019年12月10日まで用いていた[報道 6]。2019年12月11日以降は、博物館で一般的なチケット式の入館券となった[広報 19]。
本博物館には鉄道車両の運転を精密に再現したシミュレータが設置されている。本館の車両ステーション1階に蒸気機関車D51形、南館の仕事ステーション2階に東北新幹線E5系、山手線205系、京浜東北線E233系、高崎線211系、山手線E235系の計6種類が設置されている。山手線205系および高崎線211系のシミュレータは交通博物館から移設されたもの。
また「車掌シミュレータ」として、南館仕事ステーション1階に京浜東北線209系が設置されている。このシミュレータは、交通博物館から移設され2017年9月まで運転シミュレータとして運用されたものを転用改造したもの。また、交通博物館から移設されたシミュレータとして新幹線200系シミュレータがあったが、シミュレータホールの南館移設時に撤去された。
D51形シミュレータ、E5系シミュレータ、車掌シミュレータの3種類はアプリによる抽選制で、スマートフォン・タブレットに「てっぱく抽選アプリ」をインストールして抽選に参加し、当選者が指定された時間に利用する。
D51形のシミュレータは日本初の蒸気機関車シミュレータであり、蒸気機関士を体験することができる。『Train Simulator』の製作元である音楽館によって釜石線花巻 - 新花巻[9]、鱒沢 - 岩手二日町 、岩手二日町- 遠野、新花巻 - 土沢間で撮影された映像を使用している。また実車同様に揺れが発生したり、「機関士と機関助士」モードでは石炭をくべる作業も加わり、機関助士の投炭による感覚がそのまま体験できる。ATS装置も作動させることが可能。運転台はプロムナードに設置されているD51 426号機のキャブ部分を使用している。
なお、基本は「機関士のみ」モードのみ使用し、ATSの動作も行わない設定にされているが、事前に申し入れがあって係員の判断によっては「機関士と機関助士」モードやATSの動作も特別に可能になる場合もある[注 8]。
運転体験のできる区間は以下の通り。
区間 | 難易度 | 開始時期 | 備考 |
---|---|---|---|
花巻駅 - 新花巻駅 | ★ | 2007年10月14日から | 東日本大震災復旧後…2011年12月23日 |
岩手二日町駅 - 遠野駅 | ★★ | 2008年3月1日から | 東日本大震災復旧後…2012年2月8日 |
鱒沢駅 - 岩手二日町駅 | ★★★ | 2014年1月2日から | SL銀河運行開始記念 |
新花巻駅 - 土沢駅 | ★★★★ | 2010年9月1日から | 東日本大震災復旧後…2012年3月17日 |
この他、宮守駅 - 柏木平駅 (難易度★★★★★)や、JRでの機関士訓練用として花巻駅 - 遠野駅を全区間通しで運転するプログラムもあるが、一般で運転できるのは上記の区間のみ。 D51形が旧型客車(スハ43系)5両を牽引するという設定で運転が行われる。
前述の3種類のシミュレータと違いアプリによる抽選はなく、体験したいシミュレータに並び順番を待つ。また、いずれも追加の料金はかからない。運転操作などはディスプレイや音声で案内される。「大人サイズ」で作られているので、小さな子供は大人のひざの上に乗せて運転するように係員から指示される場合がある。いずれのシミュレータもスタートボタンにより開始されるが、205系シミュレータは椅子がスイッチになっているため途中で立ち上がってはならない。また体重が軽いとセンサーが反応しないため大人が一緒に座る必要がある。
区分 | 個人 | 団体 | 年間パスポート | 平日アフタヌーンパス |
一般 | 1,600円 | 1,200円 | 6,200円 | 4,800円 |
小中高生 | 600円 | 400円 | 2,500円 | 2,000円 |
幼児(3歳 - 未就学児) | 300円 | 160円 | 1,000円 | 800円 |
前身の交通博物館の料金は大人・個人310円(閉館時)。また、交通博物館時代には株主優待の一環として、JR東日本の株主向けに無料入場券が配布されていたが、当館では2016年まで株主向けの入場券等が配布されなかった。その後、2017年度から株主向けの割引入場券(50 %割引)が配布されている[15]。
2007年10月14日の開館時から南館開館までの入館料金は、個人が一般1,000円 / 小中高生500円 / 幼児200円、団体が一般800円 / 小中高生400円 / 幼児100円であった。また、当館の会員組織、「Teppa倶楽部(てっぱクラブ)」に入会すると1年間の入館フリーパスが与えられており、年間一般3,000円、小中高生1,500円、幼児600円。
交通博物館時代から引き続き、前売り入館券が2007年9月1日からJR東日本のみどりの窓口とびゅうプラザで販売されたが、2007年12月28日までは日付指定制となっており、前売りによる割引は行われなかった。ただし特典として館内のレストランで使用できるソフトドリンクの無料引き換え券が付いていたため、実質的に上記の通常料金を団体料金に割り引いた形となっていた。前売り入館券の利用日変更や払い戻しはできなかった。2018年4月1日より、セブン-イレブンで通常料金から100円割引となる日時指定制の前売入館券の取り扱いを開始した。その後、ローソンとミニストップでも取り扱いを開始した。
2020年6月10日より2023年9月30日までは入館を事前予約制にしたため、前売入館券は入館開始時間を指定して購入する方式とした。具体的には、「10:00以降」から1時間ごとに「14:00以降」までの5回の中から選択することとなった(入館はいずれも入館終了時間まで)。ただし、入館後の滞在時間の制限は行なっていなかった。期間中は当日券は直接博物館で購入出来ない事になったため、前日まで前売券が完売していない場合に限りセブン-イレブン、ローソンとミニストップにて入館開始開始時間を指定して購入する形とした。
なお、障害者手帳所持者やJR東日本の株主サービス券等の各種利用券、各種入館引換券の所持者は、入館当日に直接エントランスカウンターで所定の入館料金を支払うか入館券に引換える(入館規制中は例外的な処置として行なっていた)。
この他、当館が主な舞台として描かれている「新幹線変形ロボ シンカリオン」のアニメ版各シリーズとタイアップして、東京都区内から大宮駅までの往復乗車券とニューシャトル(大宮駅から鉄道博物館駅まで)の往復乗車券、新幹線自由席の往復特急券(東京駅・上野駅から大宮駅まで)、当館の入館引換券と記念のノベルティをセットにした特別企画乗車券・『シンカリオン×てっぱくきっぷ』も発売されており、JR東日本の首都圏の駅(一部を除く)の指定席券売機にて購入できる[広報 22]。
2006年10月3日に創刊し、開館までの1年間で毎月2回配信された。第25号をもって終了し既に会員の受付も終了したので、現在は「Teppa倶楽部」発行のものに移行している。
前述のメールマガジンを受け継いだ会員組織で、名称は当博物館の愛称である「鉄博」と「クラブ」を合成した造語。募集開始当初はウェブサイト限定で先行受付を行ったが、開館後は郵送による受付も開始した。現在は窓口でのみ入会を受け付けている。 一般(大人)3,000円、小中高生1,500円、幼児600円の年会費を支払って入会すると、様々な特典が付いて来る。 新館の開館に伴い、2018年7月2日をもって、新規・継続での会員募集を停止して2019年7月1日で廃止となった。 これを受けて、特典の一部は南館の開館後から販売を始めた「てっぱく年間パスポート」に移行された。
2014年10月14日に博物館の増築計画が報じられ[報道 7]、11月5日に正式に発表された[広報 23]。現在ある「てっぱくひろば」を閉鎖・転用して、2015年(平成27年)8月に着工し、地上5階建て・延べ床面積約8500平方メートル・展示スペース約4800平方メートルの新館を、現在の施設のリニューアルと合わせて開館10周年となる2017年(平成29年)秋の完成を目指していた。しかし建設費の高騰などのため、着工を2016年(平成28年)7月に延期し、規模を地上4階建て・延べ床面積約6000平方メートル・展示スペース約3500平方メートルへ縮小し、太陽光発電・風力発電などのシステムの一部が設置中止とした上で、2018年(平成30年)夏に開業が延期されることが2016年2月19日に発表された[報道 8][広報 24]。展示スペースの面積は当初現在の1.5倍の広さとなる予定であったが、1.3倍ほどになる。
2018年2月14日に、新館の開館日を同年7月5日とすることを発表し、これに先立つ形でE153-104号新幹線電車を同年3月14日に展示・公開することも併せて発表した。新館開業後は入館料及び一般駐車料金が値上げされる。
新しくなる鉄道博物館は、展示ゾーンを5つ(当初計画では6つ)の「ステーション」と位置付け、鉄道の世界を旅するように巡る構成になると共に、E5系のモックアップや400系など新たな展示物を大幅に増やし、誰もがもっと楽しめるような構成となる予定である。
2018年6月5日、「仕事」「歴史」「未来」をテーマとする3つのステーション(展示室)を新館に開設すると発表した[報道 9]。
Seamless Wikipedia browsing. On steroids.
Every time you click a link to Wikipedia, Wiktionary or Wikiquote in your browser's search results, it will show the modern Wikiwand interface.
Wikiwand extension is a five stars, simple, with minimum permission required to keep your browsing private, safe and transparent.