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KADOKAWA Game Linkageが発行する日本の家庭用ゲーム雑誌 ウィキペディアから
『ファミ通』(ファミつう)は、KADOKAWA Game Linkageが発行する日本の家庭用ゲーム雑誌。発売はKADOKAWA。かつてはアスキー(創刊から2000年3月まで)、エンターブレイン(2000年4月から2013年9月まで)、KADOKAWA(2013年10月から2015年3月まで)、カドカワ(2015年4月から2017年6月まで)が発行していた。かつての誌名は『ファミコン通信』。『週刊ファミ通』は毎週木曜日に発行、派生雑誌は月刊、隔月、季刊、不定期刊で発行。2019年時点での公称発行部数は20万部(2007年は50万部)。
1986年、パソコン雑誌『Login(ログイン)』より派生したテレビゲーム専門誌『ファミコン通信』として創刊。1995年12月より、創刊当初から使われていた略称『ファミ通』を正式名称とした。現在は日本で発売されるほぼ全ハードのゲームソフトの他、映画・DVD、TV番組、書籍などの総合情報も扱う、日本でほぼ唯一のゲーム系週刊誌となっている。
また、過去のソフトやハードを扱う場合、原則として発売元ではなく、現時点の知的財産権を保有している企業名を表記するようになっている。
主に発売の近いゲームソフトに関する記事を取り扱っている。
ファミ通を代表する人気コーナー。4人の編集者がレビュアーとしてゲームソフトをプレイし、各人10点満点、計40点満点で採点する。創刊当時の「SOFT天気予報」を進化させる形で1986年10月31日号より開始された。
4人の採点の合計が32点以上だと殿堂入りされるが、殿堂入りに関してはシルバー(30点-31点)・ゴールド(32点-34点)・プラチナ(35点-)の順に高くなっていく。
このコーナーは影響力が高く、このクロスレビューによって、脚光を得た新規作品も少なくない。また、ファミ通がこのレビュー形式を導入すると、他の家庭用ゲーム雑誌もこぞって模倣したコーナーを設けるようになった。
その反面、影響力の大きさゆえに記事に公正さを欠くとの批判を受けることもある[3]。『ゼルダの伝説 時のオカリナ』がクロスレビュー史上初めて40点満点を獲得した際にはそれまでの同レビューと比べて異常に甘い採点であると疑問視する指摘が他のゲーム雑誌に掲載された[4]。
中には実際のゲームの製品版をプレイしたのかすら怪しいレビューもある。例えば2006年9月1日号のクロスレビューで、ディンプルから発売されたゲームソフト『あやかしびと -幻妖異聞録-』にレビュアーの一人が「選択肢が少ない」という点を根拠に4点という低い評価を下したが、文中で例示された「どの女の子と一緒に戦うか」という選択肢がゲーム中には存在しないことを開発元のpropellerのウェブサイトで指摘された[5]。また、『The Elder Scrolls IV: オブリビオン GOTYバージョン』の時にも、PS3版は武器による効果音が完全に消えており、プレイすればすぐに分かるレベルのはずなのだが、この問題については一切触れておらず、あたかも何も問題がないような紹介をしている。『ジョジョの奇妙な冒険 オールスターバトル』では40点満点をつけたが、発売後に永久パターン等の不具合が発覚した。海外ソフトの日本版のみの仕様変更にも触れる事はほぼなく、40点満点の『GTA5』でも同様の対応を行った。
さくまあきらは『ジャンプ放送局』の単行本で誌名は伏せていたものの「広告の入稿量で評価が左右されているらしい」と仄めかしていた。
また、1988年11月11日号から「読者のクロスレビュー」も開始された。
過去には、ファミ通の連載漫画だった『おとなのしくみ』(鈴木みそ著)の作中で、鈴木みそとゲームクリエイターである飯野賢治がレビューの問題点を議論している。
同誌に連載されている山本さほの『無慈悲な8bit』2017年2月16日号掲載分において、ゲームを採点すること、賛否を論じることを全面的に否定する内容が描かれた。この回を編集長である林克彦が内容を全面的に支持、同意する発言をTwitterで行った[6]。
創刊時のコーナー名はファミコン通信TOP30。
一部の店舗の売り上げサンプルから統計的に全体の推定販売数の集計をする方法で、家電量販店最大手のヤマダ電機やベスト電器の集計はゲーム取扱い店舗の一部に限られており、コジマやケーズデンキ、ネットショップ最大手のAmazon等は集計のサンプルに含まれていない(全体の推定販売本数には含まれている)。そのため、同様の集計を行っているメディアクリエイトやアスキー総合研究所(『電撃』系)との間で著しい差分が発生する時がある。
エンターブレインによる調査・集計データとして他のマスメディアでも一部が報じられることが多い(新型ゲーム機や大型ソフトの発売1週目の売上、月間や年間の累計データなど)。
かつては、1位から5位までのゲームに、内容の説明や裏技、小ネタなどが載っていたが、2021年より終了した。
ゲームハード、ソフトの売上や業界関係者の意見から、ゲーム業界を分析するコーナー。
創刊当時から続く読者投稿ページ。ゲームに全く関係ない内容も多く、面白ければ何でもいいというポリシーで、一部読者に熱狂的に人気があるコーナー。
編集者が偽装の人物に乗り移って読者の便りに返信するコーナー。元々はファミ通町内会内のコーナーで創刊当時から掲載。
おたよりコーナー。
あまり知られていないゲームメーカーのソフト、いわゆるインディーゲームを紹介するコーナー。
ハムスターが復刻したアーケードゲームを紹介する。「アケアカの素」という基盤を紹介するコーナーがある。
最新ゲームをまとめて紹介するコーナー。「最新ゲーム大紹介」(?〜1997年)として始まり、「IN STORE NOW」(1997〜2014年)を経て現在の名称となった。
「NEW'S CLUB」としてスタート。途中、2000年代より「D.E.FRONT」というコーナー名を経て現行のコーナー名(雑誌「エンタミクス」の名を引き継いだ)になった。ゲームに関係ない別の分野(映画、グルメ、音楽など)のエンタメを紹介する。
ゲーム業界やそれに関連するようなニュースを紹介するコーナー。長らく巻頭で連載されていたが、2014年のリニューアル以降は巻末近くが多くなっている。また、1990年の週刊化から長らく「Face」という旬の人にインタビューする記事が連載されていた。
ファミ通誌上で使えるポイントサービス。通称『ガバス』。「ファミ通町内会」などの読者ページにお便りが採用されるとそのガバスチケットを入手でき、一定のガバスチケットを編集部に送付すると必ずその商品に交換できる。商品については、ゲーム機本体や周辺機器、ゲームソフトの中から選べる。「ガバス」の元ネタは『ひょっこりひょうたん島』で使われていた通貨の複数形[要検証]ともいわれている。
マスコットキャラクターは、松下進によってデザインされたキツネのキャラクター・ネッキー。「ネッキー」は、創刊当時に「ファミコン」という言葉そのものが新しかったこともあり、イラスト担当の松下進が「ファミ『コン』ならキツネのキャラクターだ」ということでキツネのマスコットキャラクターとなったと語っている。
名称は、読者による公募により決定された。ちなみに「ネッキー」という名前は、キツネを逆から読んだものであり、「アスキー」「ミッキー」などに似ており語感が良かったことから採用となった。
2008年、週刊ファミ通1000号達成を記念に「第1回ゲーマーズエンジェル・コンテスト」を開催。以後、定期的に行われているファミ通における読者モデルコンテスト[7]。受賞以後、紙面や配信番組で起用される。ゲーム愛があること以外は芸能活動の有無は問われない。
2014年3月配信「ファミ通LIVE」最終回ではその時点での歴代ゲーマーズエンジェル(初代~3代目)が全員集合。
2017年「ファミ通」通巻1500号のプレゼントページでは、2代目から4代目のゲーマーズエンジェルが揃い共演した[8]。
2005年から2018年まで開催されていた。その年に発売されたソフトの中で秀逸なソフト・ゲームクリエーター・制作会社などを読者からの投票・販売本数・話題性などを元に選び贈られる賞であった。大賞であるゲーム・オブ・ザ・イヤーの他にも様々な賞があるが、クロスレビューの評価をしなかったソフトに受賞されるなど読者投票をベースとした評価が行われていた。
なお任天堂、マリオ、宮本茂は2008年度は前年度受賞という理由で、2009年度からは殿堂入りとして投票対象外とされた。前年度受賞での投票対象外は2008年度以降は行われていない。
2019年度からは、電撃と組んだ『ファミ通・電撃ゲームアワード』に移行した。
最新ニュース・販売ランキングなどの他、2010年から誌上のクロスレビューにユーザーの評価を加味した「みんなのクロスレビュー」[9]、2011年からゲームに特化したブログなどのコミュニティサービス「コミニー」[10]を開始した。「コミニー」は2024年3月19日をもって閉鎖した[11]。
いずれも『ファミ通.com』サイト内で配信されていた。
『ファミコン通信』時代より、テレビコマーシャルを中心に同誌の増刊・派生誌を総称して「ファミ通一族」と呼称している。この場合、姉妹誌であっても『LOGiN』やその系列誌である『LOGOUT』、『E-LOGIN』、『B's-LOG』、TECH系列の『テックウィンDVD』、『TECH GIAN』他は含まない。『ファミ通文庫』に関しても、ゲーム作品が小説化されることはあるが、KADOKAWA Game Linkageは関与していないため関連性は薄い。
2009年8月時点での誌面広告費は次の通り[26]。
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