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日本の漫画家 (1961-) ウィキペディアから
唐沢 なをき(からさわ なをき、男性、1961年10月21日[1] - )は、日本の漫画家、同人作家。
本名は唐沢 直樹[1]。別筆名に南里 こんぱる。兄の唐沢俊一との共著では唐沢商会名義を使っていた時期もあるが、現在は両名の並記が主である。
北海道札幌市出身[1]。薬局を営む両親の元に生まれる。生まれてからしばらく、昼間のうちは親戚の家に預けられて育てられていた[2]。幼少時代はテレビアニメ『鉄人28号』や特撮『ウルトラQ』、『ウルトラマン』に熱中[3][4]。
漫画では特に赤塚不二夫から大きな影響を受けて育った[5]。実家である薬局に余っていた大学ノートとボールペンを利用して怪獣図鑑や漫画を描き始め、高校時代までに約50冊分のノートに漫画を描いていた[3][6][7]。
高校に入ると、兄に誘われて同人誌活動を始める[6]。同時期、札幌では島本和彦とあさりよしとおが同人活動しており、同人誌即売会で机を並べることもあった[6][8]。高校卒業後は多摩美術大学付属の専門学校に入学するために上京[9]。卒業を控えて就職活動でデザイン会社にいくも、担当者から生活態度まで全否定を受けてその帰りの電車の中で漫画家を目指すようになる[9][10][11]。
漫画家デビューのため小学館へ持ち込みを開始するが[12] 持ち込み時代はギャグや絵柄について否定され続け[12][13][14]、時として高橋留美子の絵柄を真似るように言われたという[7][12][13]。この時期に小学館の編集者から紹介されて弘兼憲史のアシスタントを1年ほど勤める[12][15][16]。
白泉社の担当から評価されて、1985年に「南里こんぱる」のペンネームで同社の『月刊コミコミ』1986年1月号に掲載された『無敵刑事』でデビュー。同年末にコミコミ編集部の紹介でとり・みきのアシスタントを始める[17][18][19]。『コミコミ』での仕事は3ヶ月に1回しかなく他に月数回のアシスタントのとエロ雑誌のカットだけが収入源[20] だったが、作品については特に文句を言われなくなったという[13]。
徳間書店の『ハイパーゾーン』に持ち込んだのをきっかけに『月刊少年キャプテン』から読切の仕事を貰う[3][21]。それ以後、連載も増えて順調に仕事を続けられるようになり、20年以上精力的に執筆している。
2009年、NHK『マンガノゲンバ』の取材を受けるが、この時のスタッフの態度があまりに非常識だったため、途中で出演を辞退している[22]。この件は「まんが極道」の中でネタにしている[23]。
2012年10月1日より読売新聞夕刊にて4コマ漫画『オフィス ケン太』の連載を開始[24]。同紙夕刊での4コマ漫画連載は、鈴木義司『サンワリ君』(2004年7月2日連載終了)以来8年3ヶ月ぶりとなる。
日本漫画家協会の参与を務めている。
もっぱらギャグ漫画のフィールドで活躍している。漫画の常識や漫画という体裁・メディア性そのものをネタとする、実験的なメタ・ギャグを得意とする。その作風はデビュー以前からほとんど変わっていないという[5][7](ただし、初期はほとんどなかった下ネタやプライベートな内輪ネタを扱うようになるなどの変化もある)。パロディ・オマージュ・揶揄・露悪も好んでネタとし、ギャグとして他の漫画家の絵柄や作風を模倣することも多い。特に杉浦茂など、昭和の漫画家の作風をリスペクトしている。
兄・唐沢俊一原作のものを除き、ほとんどの作品は短編連作または4コマ漫画。また非常に多作であることも特徴で、一時期は月30本の締切を抱えていた[25]。本人の弁によれば「細かい仕事をたくさんこなしていかないと食べられないだけ」という[10]。
『電脳炎』『電脳なをさん』『パソ犬モニ太』などパソコンをネタにした漫画も生み出しているが、自身はパソコンなどコンピューターが苦手であると語り[3][26]、『電脳炎』に出てくるパソコン嫌いのお父さんは自分がモデルだとしている[10]。
血液型はB型。
兄の俊一曰く「親戚づきあいなどはかなり苦手なのだが、交友関係は広く、マンガ業界からSF業界、映像業界に至るまで人脈を持っている」という[2]。
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