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日本の東京都千代田区にある総合流通持株会社 ウィキペディアから
株式会社セブン&アイ・ホールディングス(英: Seven & i Holdings Co., Ltd.)は、セブン-イレブン・ジャパン、イトーヨーカ堂などを傘下に持つ日本の大手総合流通持株会社。東京都千代田区二番町に本社を置く。日経平均株価およびTOPIX Core30、JPX日経インデックス400の構成銘柄の一つ[5][6][7]。
本社の入居する二番町ガーデンビル | |
種類 | 株式会社 |
---|---|
機関設計 | 監査役会設置会社[1] |
市場情報 | |
略称 | セブン&アイHLDGS.、セブン&アイHD、セブン&アイ、7&iHD、セブンアイ |
本社所在地 |
日本 〒102-8452 東京都千代田区二番町8番地8 二番町ガーデンビル 北緯35度41分9秒 東経139度44分3秒 |
設立 | 2005年(平成17年)9月1日 |
業種 | 小売業 |
法人番号 | 1010001095203 |
事業内容 | 持株会社 |
代表者 |
代表取締役社長 井阪隆一 代表取締役副社長 後藤克弘 代表取締役CSuO 伊藤順朗 |
資本金 | 500億円 |
発行済株式総数 |
8億8644万1983株 (2023年2月末現在)[2] |
売上高 |
連結:11兆8113億300万円 (2023年2月期)[2] |
営業利益 |
連結:5065億2100万円 (2023年2月期)[2] |
純利益 |
連結:2809億7600万円 (2023年2月期)[2] |
純資産 |
連結:3兆6481億6100万円 (2023年2月末現在)[2] |
総資産 |
連結:10兆5509億5600万円 (2023年2月末現在)[2] |
従業員数 |
連結:167,248人(月間163時間換算の臨時従業員含む) (2023年2月末現在)[2] |
決算期 | 2月末 |
会計監査人 | 有限責任あずさ監査法人 |
主要株主 |
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)9.57% |
主要子会社 |
セブン-イレブン・ジャパン イトーヨーカ堂 ヨークベニマル |
関係する人物 |
伊藤雅俊(創業者・名誉会長) 鈴木敏文(創業者) 村田紀敏(初代社長) |
外部リンク |
www |
特記事項:財務データは第18期有価証券報告書[2] より |
社名表記としては通常「セブン&アイHLDGS.」を使用し、同社および各事業会社を総称してグループ全体の呼称としても用いられる。このほか、広告やポスターなどで「セブン&アイグループ」「セブン&アイ」などと称することもある。持株会社化する以前はアイワイグループ(IY Group)と称した。
などを中心とする日本の総合流通グループである。
2021年2月期の決算短信によれば、グループの連結営業利益3663億29百万円のうち約64%にあたる2342億58百万円をセブン-イレブンによる国内コンビニエンスストア事業が稼いでいる[8]。2019年7月11日、沖縄県にセブン-イレブンが初出店したことで、全国47都道府県への小売店舗展開が完了した。
以前はイトーヨーカ堂を中核会社とする企業グループであった。しかしイトーヨーカ堂の業績が伸び悩む一方で子会社のセブン-イレブン・ジャパンの業績は好調という状況で、株価も時価総額が筆頭株主たるイトーヨーカ堂を上回る状態(いわゆる「親孝行会社」)となり、同社が買収の対象となりやすい状況にあった。
ちょうどそのころに、ライブドアによるニッポン放送買収問題(ニッポン放送の経営権問題)が発生し、敵対的買収への防衛策について注目が集まった。そこで、イトーヨーカ堂が子会社の業績に頼らない経営、および敵対的買収からの防衛を目的として、2005年9月1日にイトーヨーカ堂、セブン-イレブン・ジャパン、デニーズジャパンの三社で、持株会社「セブン&アイ・ホールディングス」を株式移転により設立して持株会社体制へ移行した。
2005年、株式上場することで敵対的M&Aの標的になることを危惧した西武百貨店社長の和田繁明から、セブン&アイホールディングス社長の鈴木敏文に経営統合が持ちかけられた。鈴木は「2トップ制の対等、二人三脚の統合」を主張したが、和田の側が一歩引き、傘下入りすることで合意した。
2006年1月31日、野村プリンシパル・ファイナンス株式会社の保有する株式(65.45%)を買い取り、株式会社ミレニアムリテイリングを子会社化した。2006年6月1日には株式交換により完全子会社化した。これにより、コンビニエンスストア・スーパーマーケット・デパート(百貨店)という既存業態の枠を超えた日本最大で、世界でも屈指の巨大総合流通グループになった。
2018年1月24日、スノコからの1,030店舗の取得手続きを完了した。取得価額は31億1400万ドル(約3450億円)である[9]。
2020年8月3日、米コンビニ第3位のチェーン店マラソン・ペトロリアムの小売部門であるスピードウェイを買収することで合意した。取得価格は210億ドル(約2兆2200億円)である[10]。これは日本企業による海外企業の大型合併・買収(M&A)としては歴代4位の規模である(2020年8月現在)。これにより、すでにアメリカで業界首位であるセブン&アイの店舗数は1.4倍に膨らむことになる[11]。買収手続きは2021年5月14日に完了したが、アメリカの連邦取引委員会(FTC)[注釈 1] の一部委員が「反トラスト法[注釈 2] 違反の疑いがある」として、異議を唱える声明を発表していた[12]。その後、FTCは指定する20州のセブン-イレブンとスピードウェイの計293店舗を競合他社(3社)に売却する条件で本買収を容認することを同年6月に発表した[13][14]。なお、今後5年間は該当店舗の買い戻しにはFTCの承認が、10年間の指定地域での資産売買もFTCへの事前通知がそれぞれ必要となる[14]。
2023年11月、オーストラリアでセブン-イレブンを運営しているコンビニエンス・グループホールディングスを買収することを発表した。取得価額は17億1000万オーストラリアドル(約1670億円)である[15]。
2023年12月、FTCはフロリダ州内の既存店を無断で買収し、先のスピードウェイ買収時の取り決めに違反したことが判明したとして、最大7700万ドル(約113億円)の制裁金を求めて、ワシントンの連邦地方裁判所に提訴したことを発表した[16]。
社名の「セブン」は、以下の7つの主要な事業領域を表しており、「アイ」は、innovation(革新)のi(アイ)と「愛」を表している[17][18]。
これは公式に発表されているコンセプトだが、グループ共通ロゴマークの「セブン」の部分はセブン-イレブンのロゴと同一であり、「セブン-イレブン&イトーヨーカドー」の意味が含まれている。
2005年秋以降は、グループ各店舗の看板が続々と「セブン&アイ」のものに替わっているが、消費者にセブン-イレブンの看板という認識が定着してしまい、デニーズやイトーヨーカドーなど一部の事業領域においては、この看板の掛け替えが思わぬマイナス効果を生み出してしまい、統合前の元の看板に順次戻すかそれに近いデザインに修正するというケースもある。
2012年度には「新しい今日がある」というコーポレートスローガンを掲げ、テレビCMなどのサウンドロゴやスポンサークレジットでは「セブンアイ」または「セブンアイグループ」と称することがあった(表記は今まで通り「セブン&アイ」のまま)。2013年度からは、呼称を再び「セブン&アイ」(読みはセブンアンドアイ)に戻している。
セブンオレンジ | セブングリーン | セブンレッド[20] |
コーポレートカラーは従来からセブン-イレブンのロゴマークに使用されていたオレンジ・緑・赤(セブンオレンジ・セブングリーン・セブンレッド)で、セブンオレンジには「常に上昇、挑戦を続けようとする朝日をイメージした色」、セブングリーンには「オアシスの水辺に生きる生命のシンボルである緑を表現した色」、セブンレッドには「強い情熱、決意のシンボルである炎を表現した色」という意味が込められている[20]。
持株会社化以前から、社名に「ヨーク」が入る関連会社[注釈 4] が存在するが、これはIto YokadoのYokをアレンジしてYorkとしたものである。
1977年以来[21]、「新入社員といえど、世の中の他の新入社員を店頭でお迎えすべき立場にある」とのポリシーから[22]、通常4月に行われる新入社員の入社式を3月下旬に行っている[21][22]。
2007年5月23日にセブンプレミアムを、セブン&アイグループの共通プライベートブランド (PB) としてスタートさせた[23]。セブン‐イレブン、イトーヨーカドー、ヨークベニマルといったコンビニ、スーパーだけでなく、提携先のダイイチ[24] や天満屋ストア[25]、イズミ[26] などでも販売されている。メーカーと共同開発し、製造元の名前も表示している[27]。
2019年2月期で、アイテム数は4,150、年間売上高は1兆4500億円に達している[28]。
かつてはイトーヨーカドーでのみ、「カットプライス」というプライベートブランドを展開していたこともあった。
さらに、セブンプレミアムから派生した、「セブンプレミアムゴールド」[注釈 5]や、「セブン・ザ・プライス」も展開する。
グループ共通の「7iD」を利用した特典プログラムとして、2018年6月からセブン-イレブンおよびイトーヨーカドーでポイントプログラム「セブンマイル」を開始した。 12月にはそごう・西武、2019年にはロフトおよびアカチャンホンポなどへと対象を拡大している。セブンマイルは商品などの特典のほかnanacoポイントへの交換も可能である[29]。それぞれの企業アプリで会員証を提示すると購入金額 200円(税抜)ごとに1マイル付与されるが、セブン-イレブンとイトーヨーカドーでは7iDと紐づけしたnanacoを使用すると自動的に付与される[30]。
また、そごう・西武ではセブン&アイ・グループ入り前から運営されていたポイントプログラム「クラブ・オンカード」(西武)「ミレニアムカード」(そごう)も継続されており、西武東戸塚S.C.以外の西武・そごうの各店では「西武・そごうアプリ」と「クラブ・オンカード/ミレニアムカード」を同時に提示すれば、ポイントとセブンマイルが両方付与される(一部商品や無印良品などの専門店を除く)[31]。
数値は注記のない限り、セブン&アイ・ホールディングス公表の2021年2月期決算補足資料 (PDF) によった。2021年2月期は、コンビニエンスストアや百貨店などの売上高が新型コロナウイルス感染症による経済的影響で減少している[32] ため、参考値としてカッコ内に2020年2月期の売上高を併記している。
埼玉西武ライオンズの優勝セールを行っている。元は西武鉄道グループと同根であったセゾングループ各社(百貨店は西武百貨店、スーパーは西友、コンビニエンスストアではファミリーマート)が優勝セールを行っていたが、セゾングループ解体による西友のウォルマート子会社化と[注釈 10]、西武百貨店のセブン&アイ傘下移行により、百貨店では西武百貨店に加えて、そごう・ロビンソン百貨店でもセールを行うようになり、スーパーではイトーヨーカドー、コンビニではセブン-イレブンに権利が移行している。
なお、西武ホールディングスとセブン&アイはお互いに「連携強化のため」として株式を持ち合っている[37]。西武ドームのスコアボード上部に看板を提供している。西武・そごうとともに、セブン-イレブン・イトーヨーカドーも看板を出している。また、主にセブン-イレブンが各地のプロ野球球団の本拠地球場にも広告を掲出している。
持株会社としてのセブン&アイは、株式移転により2005年9月1日に設立。純粋持株会社で、事業内容はコンビニエンスストア事業、スーパーストア事業およびレストラン事業を中核に百貨店事業、金融サービス事業およびIT/サービス業などを行う企業グループの企画、管理、運営としている。
再編前の株式会社イトーヨーカ堂が、セブン-イレブン・ジャパン、デニーズジャパン両社の親会社であったため、株式移転によりセブン&アイの子会社となったイトーヨーカ堂は、両社の株式が株式交換され、4億2750万9908株という大量のセブン&アイ株の交付を受けた。会社法第135条により親会社株式の保有はできず、当該株式は相当の時期に処分が必要となるが、セブン&アイは再編にあたり、当該株式を全株消却するため、従来のイトーヨーカ堂を中間持株会社に転換して株式保有させ、事業承継会社(新イトーヨーカ堂)を新たに分離した後、保有株式とともに中間持株会社をセブン&アイに吸収合併させることとした。この枠組みにより、2006年3月1日に従来のイトーヨーカ堂は「株式会社イトーヨーカ堂SHC」と商号変更した上で中間持株会社に転換し、会社分割で同社から事業一切を承継する「株式会社イトーヨーカ堂」(新イトーヨーカ堂)を設立した。そして、イトーヨーカドーSHCを直ちにセブン&アイが吸収合併し、イトーヨーカドーSHCが保有する4億2750万9908株のセブン&アイ株は同社の自己株式となった。当該株式は2006年7月4日に全株(消却時点の発行済み株式の31.33%)が消却された。
なお、イトーヨーカドーSHC(従来のイトーヨーカ堂)はセブン&アイ株と新イトーヨーカ堂株だけでなく、ヨークマート株とセブン&アイ生活デザイン研究所株(旧IYG生活デザイン研究所)も保有し、これらの会社も同社の吸収合併によりセブン&アイの直接の子会社とした。それら以外の株式は、新イトーヨーカ堂に承継されている。
他
CMは2018年現在、セブン-イレブンが全国展開していることから全国ネット番組のナショナルスポンサーに付く回数が多くなっている。日替、週替スポンサーは提供クレジットを表記しないPT扱いとなっている時が多いが、固定スポンサーの場合は基本提供クレジットを表記する。全国番組向けのCMは、概ねセブン-イレブンの企業イメージ(食卓編)を放送し、イメージソングとしてザ・タイマーズ「デイ・ドリーム・ビリーバー」を流している。2013年6月から、CM冒頭に「セブン&アイ・ホールディングス」のサウンドロゴが入るようになり、提供クレジットも「セブン&アイ」から「セブン&アイ HLDGS.」に変更された。
日本テレビ系列、TBS系列、フジテレビ系列(「めざましどようび」のみ)はカラー表示。
他多数
日本テレビ系列
テレビ朝日系列
TBS系列
フジテレビ系列
テレビ東京系列
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