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やなせたかしの絵本『アンパンマン』および関連作品に登場するキャラクター ウィキペディアから
ドキンちゃん(ラテン文字表記:Dokin-chan[2][3][4]、Dokinchan[5][4]、ほか[注 1])は、アンパンマン・シリーズに主要なメンバーとして登場する架空のキャラクター。
悪さをする側にいる黴菌(ばいきん)の女の子で、ばいきんまんに次ぐ重要な敵役となっている。シリーズ中最も重要なトリックスターで、テレビアニメの通常回では、常に悪の側にいるばいきんまんと共に物語を牽引しながら、善にも悪にも囚われない奔放な行動を執る。
アニメ版(テレビアニメ版および映画版〈アニメーション映画版〉)の声優は鶴ひろみ[注 2][6]→冨永みーな[6](声優の交代については後述)。
1984年(昭和59年)12月刊行の絵本『アンパンマンとりんごちゃん』にて初出[1]。
映像としては、テレビアニメ『それいけ!アンパンマン』第13話Aパート「アンパンマンとドキンちゃん」、1988年(昭和63年)12月26日放映回(関東エリア)にて初登場[7][8]。
ばいきんまんと同じくバイキン星(バイキンぼし[9])からやってきた、黴菌(ばいきん)の女の子。バイキン星でばいきんまんの噂を聞いて地球へ来た[10][7]。絵本ではばいきんまんの助っ人としてやってきたことになっているが、テレビアニメのほうは、その口ぶりからどうやら興味本位でのことだったらしい[10][7]。ポータルサイトは絵本と同じことを言っている[8]。ばいきんまんに何の連絡も入れず、ドキンちゃんは水玉模様の卵型UFO[注 3]に乗ってやってきた[10][7]。テレビアニメの場合、激しい動悸に襲われて飛び起きたばいきんまんは、根城のバイキン城に隕石のような赤い球が落ちてくるのを察知し、バイキン城を空へ移動させて衝突を避けようとするが、赤い球は空飛ぶバイキン城を追いかけてきて、ぶつかって城を撃墜する(赤い球は普通に着陸する)[10][7]。ばいきんまんが様子を見に行くと卵の殻が割れ[注 4]、中から小さな女の子が現れた[10][7]。女の子は「面倒を見なさい!」「おなかが空いた!」と言って聞かないので、ばいきんまんは仕方なく面倒を見てあげることにした[10][7]。それがドキンちゃんの初登場の様子だった。それ以来、ドキンちゃんはバイキン城に居候している。
「ドキンちゃん」という名前は、心臓の拍動の高まりを表す日本語の擬態語「どきどき」から来ている。その名のとおり、「黴菌なのに恋する乙女」だと紹介されることも多い。周りから「ドキンちゃん」と愛称的敬称「ちゃん」付きで呼ばれるのが通例で、呼び捨てにされることはほとんどない。クレジットタイトルでも常に「ちゃん」が付いている。妹分の[11][注 5]コキンちゃんからは「ドキンおねえちゃん」と呼ばれている。
キャラクター設定は、1939年公開のアメリカ映画『風と共に去りぬ』のヴィヴィアン・リー演じるスカーレット・オハラをモデル[12]としている。
ばいきんまんと同じく変装の名人で、子供に変装した時の名前は「ドキ子」。変装の際には瓶底眼鏡(びんぞこめがね)を掛けることが多い。また、変装したばいきんまんと共に登場するため、本来は実在しないようなキャラクターを名乗った少々無理のある変装をすることも多い(#変装を参照)。
アニメでは誕生日が10月19日とされており、1992年(平成4年)10月19日(関東エリア)に放送されたTV第204話A「ドキンちゃんの誕生日」でそれが描写されている。
身長や体格は、ばいきんまんと同等。妹分のコキンちゃんより少し大きい。アンパンマンやしょくぱんまん等と比べると明らかに身長が低い(ドキンちゃんの目の高さとしょくぱんまんの首元の高さが同じくらい)。
3頭身の体は、全身タイツを着用しているかのように色分けされており、タイツのように見える部分の色は彩度の高くて明るい朱色になっている。あくまでも「見えている」だけで、服を着ているわけではなく、この姿の上からパジャマを着て寝ており、風邪を引いたとしても変わりは無い(黴菌なのに何度も風邪で寝込んでおり、ばいきんまんが看病している)。
頭のてっぺんに柔らかそうな角が1本だけ生えている。角はまっすぐ立っているわけではなく、緩やかなカーブを描いて後ろに大きく傾いており、正面から見ても傾いていることが多い。角の先端は尖っておらず、球形になっている。顔の部分と手袋に見える部分は白く、これらの部分だけ肌が露出しているかのように見える。ブーツに見える足の色はピンク系(■ホットピンク)か赤紫系(■ミディアムバイオレットレッド)。ばいきんまんと違って背中に翅(はね)は無い。お尻にはばいきんまんのものと同じ矢印形の尻尾が生えており、ばいきんまんの尻尾に比べて短く[注 6]、コキンちゃんの尻尾よりは長い。この尻尾には相手をドキドキさせて心拍数や体温を高くするという特殊能力がある。
顔の部分は白いと先に述べたが、頭巾を被っているような形で顔だけ露出しているように見える。具体的には、2つの眼の周りと口の周りという3箇所が白い円を形成しているので、そこだけを見ると蛙(かえる)の描き方と同じになっている。頭の明るい朱色の部分は額から鼻まで伸びていて、それが鼻まで届いていないコキンちゃんとの違いになっている。押しボタンのような形の小さい鼻は赤色。ほっぺたはオレンジ色。
眼の形は当初はアーモンド形の釣り目だったが[8]、のちに下辺が直線に近い半円形に変わった。この形は視線を横へ流すだけで自然に悪戯っぽい表情になる。ドキンちゃんは女の子っぽく口元に手をやることが多いが(■右の画像を参照)、そのポーズで斜め上を見ながらニンマリとし、わがままで迷惑なことを始める。黒目(虹彩)は緑色系(■ミディアムシーグリーン)の一色塗りで、眼球ハイライトは入らないのが基本形。白目(強膜)もよく目立つ。頬には朱を差したように色が入っている。色は淡い朱色か淡いピンクのいずれかになっている。
ドキンちゃんが初めて世に出たのは絵本『アンパンマンとりんごちゃん』だが、この時点では鼻が大きかった[1]。また、初出から4年後の1988年(昭和63年)、テレビアニメ版初登場と同じ年に出されたこれも初期の絵本の『アンパンマンとドキン』では、自分のことを「あたい」もしくは「ドキン」と呼ぶ高身長でモデル体形の女性キャラクターとして描かれており、尻尾も無いなど、ばいきんまんと比較しても明らかに体格が異なっていた[9][13]。絵本の中で「おんなのこ」と呼んでいる[9]ため、大人ではなく、スタイル抜群のティーンエイジャーかプレティーンということらしい。爪先立ちで軽々と宙返りなどをしていることで一層背が高く優雅に見えるが、頭部はアニメに採用されたデザインがほぼ完成している。また、好戦的で容赦がなく、アニメでは見せない邪悪な顔付きもするため、かなり不気味でサイコパスなキャラクター性を醸し出している[9][13]。なお、この高身長バージョンでもテレビアニメ初登場回の武器「伸び縮み槍」(※後述)を持っているが、こちらのドキンは笑いながら相手を“ブスブス”と何度も突き刺す[9][13]。
ばいきんまんと同様、冬の季節になるとコートを羽織る。コートの色は初期は赤系だったが、途中からピンク系に変更された。
テレビアニメのドキンちゃん初登場回[10]では、刺した物の大きさを変えられる「伸び縮み槍」という小さなジャベリン (Javelin) を持っていた[14][10]。しかし、間違って大きくなる側で刺したアンパンマンが巨大化してしまい、散々な目に遭わされた[10]。そのためか、その後は手にしていることはあっても使っている様子は無い。また、テレビアニメ第255話「レインボー王子とにじのくに」では伸び縮み槍とは別の槍を持っていて、ばいきんまんに攻撃されるしょくぱんまんを助けるのに使った[7][注 7]。しかしそのうち持っている描写は見られなくなった。
他人の物を欲しがり、いつもばいきんまんに奪わせるという女王様気質のわがままな性格で[15]、ばいきんまんを困らせる[16]。ばいきんまんの悪事は、彼女のわがままを叶えようとしたことからのものも少なくない。バイキン城についても自分の物と思っていることが多く、勝手に城を自分の顔の形に作り変えたこともある。ばいきんまんをすっかり尻に敷いているが、バレンタインデーにチョコレートをあげるなど、彼に対して優しい一面も見せることもたまにはある[15][16]。フライパンを武器としてばいきんまんに制裁を加える際に使用していた時期もあった。
絵本や漫画などではボクシンググローブを使ってばいきんまんをお仕置きすることが多い。やなせの漫画『とべ!アンパンマン』では、最後のコマに登場し、オチを担うことも多い。その時は、ばいきんまんを追いかけたり話を聞いてあきれたりすることが多いが、ばいきんまんを慰めてあげることもままある[17]。
ばいきんまん同様にドキンちゃんも黴菌(ばいきん)だが、女の子だからなのか綺麗好きで、入浴したり部屋の掃除をしたりはよくやっている[注 8]。花や宝石のような綺麗なものも好き。アニメ初期は綺麗な物が苦手な様子[18]を見せていたが、てんどん母さんに家事を仕込まれたこと[19]から、たまには料理などをするようになった。ただし、おおかたの家事はホラーマンに任せっきり。料理は非常に下手だが、お菓子作りに関してはその限りではないもよう。また、ゲストキャラクターに教えてもらうとすぐに上達する。このほか、芝居に対する造詣が深く、芝居の話を耳にするたびに決まってヒロイン役を演じたがっている。彼女の演技力はしらたまさんやしょくぱんまんが絶賛するほど高い。多少のナルシストの気もあり、自身を「世界で一番可愛い女の子」と信じ込んでいる[16][15]。クレヨンで絵を描くという趣味があり、大抵はしょくぱんまん絡みのことを描く。ほかにも、編み物を得意としている。
ばいきんまん同様に食べ物には目がなく、ばいきんまんを扱き使うきっかけのほとんどが食べ物絡みである。太めな体形や体重を気にしている割には相当な大食いで一日の半分を食事に費やしているほど[20]だが、時々ダイエットをしている様子が見られる。その食い意地はばいきんまんと同等あるいはそれ以上のものがあり、彼の食べる分まで横取りして食べ尽くしてしまうほどである。かつては野菜嫌いだったが、のちに克服している。
やなせは、アンパンマンワールドのキャラクターについて「ドキンちゃんは何故か僕の母親の面影があり、性格は妻に似ている。」と自著の中で語っている[21]。また、最初はばいきんまんの助太刀をさせるつもりだったが、書いているうちに、「作者の手を離れ」、「ドキンちゃんはどんどん強くなり ばいきんまんはあごで使われる」ようになってしまったとのことで、それはそれで面白がっている[12]。
ドキンちゃんが単独で悪事を働くことはほとんどない[注 9]が、ばいきんまん発案の悪事に対しては、自身や憧れのしょくぱんまんに害が及ぶようなこと以外は基本的に積極的に乗っかってゆく。ばいきんまん1人が遠くへ飛ばされると後を追う形で去ってしまうが、ばいきんまんがアンパンマンと戦う時、彼がピンチになると人質を取ってアンパンマンを牽制するというサポートを行うことがある。この時にアンパンマンがよそ見をすることで見事形勢が逆転し、ばいきんまんがアンパンマンをやっつけるパターンが多い。また、アンパンマンの防水用ヘルメットを外したり破壊したり、新しい顔への交換を妨害するなど、ばいきんまんと協力して一緒に攻撃を仕掛けることもある。彼女自身がアンパンマンの顔を濡らす・汚す等してやっつけたこともある。ゲストキャラクターの攻撃を受けたり余所見をしたせいで岩などに衝突してバイキンUFOが大破した場合は、ばいきんまんをマジックハンドで救出するなどもしている。
しかし、大抵はアンパンチを受けたバイキンメカの爆発に巻き込まれたり、吹き飛ばされたばいきんまんに衝突して一緒に飛んでいくパターンがほとんどで、アンパンマンから直接攻撃を受けることはまず無い。ただし、だだんだんやもぐりんのような2人乗りの大型メカに搭乗している時に、ばいきんまんともども攻撃を受けることはよくある。
その一方で、ばいきんまんがピンチになったりお目当てのご馳走を食べ尽くすと自分だけ先に帰ることも多い(ただし、その途中で吹き飛ばされたばいきんまんに衝突し一緒に飛んでいくこともある)。そのため、ばいきんまんと共に悪さをしても彼女だけお咎めを受けないケースが多い。ばいきんまんの不在時にジャムおじさんらに取り囲まれて気まずい状況に陥ることもあり、そういった場合には上手く誤魔化して退散してしまう。また、バイキン城やバイキンログハウスなどにいる場合でも、吹き飛ばされたばいきんまんにぶつかってこっ酷く怒ったり、気絶してしまったりするオチが多い。
悪事を犯していながらアンパンマンの仲間達に助けてもらえることも多く、その際は恩を返すという一面があり、場合によってはアンパンマン達に協力する[22]。恩返しの方法としては、大抵は、攻勢に出ているばいきんまんに制裁を加え、追い詰められていた恩返しの相手を救うという展開になる。また、ばいきんまんが吹き飛ばされた後に退散しようとする時、ゲストキャラクターに呼び止められて食べ物などのお礼をもらうことも多い。
キャラクターがまだ固まっていなかった最初期、一人称は「あたい」「ドキン」だった。しかし、テレビアニメに初登場した時には、現在と同じ「わたし」になっていた。また、自分のことを「ドキンちゃん」と呼ぶこともある。二人称は、主に「あなた」と「あんた」を相手次第で使い分ける。
口癖は「退屈」「お腹減った」など。ばいきんまんと共に襲撃する際、アンパンマン達からは「ばいきんまん」とだけ言われることが多く、その時は「ドキンちゃんもいま〜す」などと言うことが多い。ただし、稀に「ばいきんまんにドキンちゃん」と言われることもある。また、映画版では彼女の後にホラーマンが「ホラーマンもいま〜す」などと言うことが多い。
基本的に女の子らしい言葉遣いをするが、ばいきんまんに命令する際には「〜しな」「〜して来な」など少々口調が荒くなることがある。
ドジを踏んだばいきんまんやホラーマンに「おバカー!」と激昂することが多い。テレビアニメ第344話Bパート「フラッペちゃんととんかちどり」(1995年〈平成7年〉8月28日放映)では太陽、2004年(平成16年)公開の映画『それいけ!アンパンマン 夢猫の国のニャニイ』ではロールパンナ(この時、そばにいたホラーマンと共にローリングハリケーンで吹っ飛ばされた)、テレビアニメ第809話Aパート「リャンメンさんとカップラーメンマン」(2005年〈平成17年〉8月19日放映)ではカップラーメンマン、2006年(平成18年)公開の映画『それいけ!アンパンマン いのちの星のドーリィ』ではかびだんだんにも言ったことがある。
ばいきんまんがアンパンマンと戦う際にしょくぱんまんに攻撃を加えようとすると、「しょくぱんまん様に何すんのよ!」と怒ったり、「しょくぱんまん様は駄目〜!」と嫌がったりする。この時に操縦席で暴れたせいでバイキンメカが異常を来してしまうパターンが多い。
ばいきんまんと共にアンパンマンの攻撃の巻き添えを食いそうになって逃げたり、頼み事の催促をするときは、「私、知ーらない」「先に帰るからあとはよろしくね」と言い、バイキン城へ帰ってしまう。
アンパンマンの攻撃を食らってメカを壊されたばいきんまんを救出する時に「何やってんのよ~」「しっかりしなさいよ~」と言う。
戦闘を優位に運んでいるアンパンマンを、人質をとることで牽制する際は、「それはどうかしら?」「これが見えないの?」「どうなってもいいの?」と言う。このセリフとともに、やっつけたアンパンマンを人質にとったこともある。(テレビアニメ第1062話Aパート「バイキンしらたき姫とスキヤキの里」(2010年〈平成22年〉12月10日放映))
ばいきんまんの作戦が成功したり、アンパンマンを見事やっつけたりした際には、「やるじゃない、ばいきんまん!」と褒める。
アンパンマンに敗れて退散するばいきんまんの後を追いながら逃げる時に「まってよ〜!」と言い捨てる。
しょくぱんまんのことが大好き[16]。2020年(令和2年)前後のポータルサイトのキャラクター紹介ページにあるGIFアニメーションも、しょくぱんまんのぬいぐるみ人形に顔をすりすりして可愛がっている女の子っぽい仕草を描いたものになっている[16]。テレビアニメ第16話Bパート「アンパンマンとぱんどろぼう」(1989年〈平成元年〉1月23日放映)で、騙そうとして近付いたしょくぱんまんの姿を初めて目にして、そのイケメンぶりにドキドキして頬を朱く染めるが、思いがけず優しくされ、その紳士的態度にすっかり「恋する乙女」になってしまったドキンちゃんは、それ以来、彼のことを「しょくぱんまん様」と呼ぶようになった。しかし、告白する勇気がないのか、変装をして接近することが多い。終始変装して登場する話もある。しょくぱんまんとの距離は近付いては離れるの繰り返しで、ほかの女の子がしょくぱんまんと仲良くしているのを見ると激しく嫉妬してしまい、場合によっては邪魔をすることもあるが、ゲストキャラクターの料理や特技を弟子入りして教えてもらい、それを振る舞ってしょくぱんまんを喜ばせることもある。また、ばいきんまんと一緒に悪さをしている際にしょくぱんまんに危害が及ぶと「しょくぱんまん様に何するのよ!」と、ばいきんまんに制裁を加え、挙げ句の果てには寝返る場合もある。テレビアニメ版初期の頃は、話によってはしょくぱんまんに好意を持っている設定があるにもかかわらず敵視していたこともあった。しょくぱんまんのことをよく妄想しており、ドキンちゃんの妄想の中でのみ登場する話も多い。3倍マシーンによって、3人になったしょくぱんまん各々の絵を描いたことがある。
アンパンマン(※そういう設定で受けた関係者)は白泉社の月刊誌『MOE 2003年12月号』のインタビューで、ドキンちゃんとしょくぱんまんは「絶対結ばれることはありません。なぜなら片方はバイキンで片方は食品ですから。でもかなわなくても恋をすることはある。」と答えていた[23]。
ホラーマンとは初対面の頃から彼に一方的に好意を寄せられており、常に付きまとわれているので、基本的に彼のことを鬱陶しく思っている。彼の好意を逆手に取ってばいきんまんよりも従順な彼に家事や食べ物を探させることも多いが、食べ物を探したり、ゲストキャラクターから料理を習って振る舞ったりなど、彼女のために懸命に努力する姿勢は評価している。
傍若無人な妹分のコキンちゃんとはよく喧嘩をし、扱いに手を焼いているが、内心ではとても気に掛けており、最初はばいきんまんに捜索してもらうが、その後に自分も捜索しに行って最後は必ず仲直りしている。
しらたまさんにも非常に憧れており、彼女のことも「しらたま様」と呼び、彼女の芝居は最前列で観賞する。芝居に参加することもある。
ばいきんまんの悪事に加担していない時は、アンパンマンを初めとするパン工場の面々とも仲良くしている回も見られる[注 10]。つららちゃんやカレン、ゆきんこゆきちゃんなどの女の子の友達も多い。ただし気まぐれの気質ゆえに、かつて仲良くしていても再びいたずらの標的にされるケースもある(バタコさん、なまいきナマコなど)。
ポッポちゃんやゆず姫のような小さくて可愛い子が好きで、お腹を空かしたあかちゃんまんをバイキン城に連れて帰ったり、ばいきんまんに追い出されたピカルンルンを優しく迎えてあげたりすることもある。クリームパンダが初登場した回では彼のことも可愛がっていた[24]が、のちにはアンパンマン達と同じく敵対関係になった。
決して引く手数多とは言えないが、ばいきんまんやホラーマンを初め、はさみどり、ペロペロこぞうなど、彼女に一目惚れしたり好意を寄せたりする男性キャラクターはこれまでに少なからずいる。
ドキ子(ドキこ)
ウーロン姫(ウーロンひめ)
うどん姫(うどんひめ)
おくら子ちゃん(おくらこちゃん)
おむすびっ子(おむすびっこ)
空っ風のドキ次郎(からっかぜのドキじろう)
カレーパン子(カレーパンこ)
ギョーザ女王(ギョーザじょおう)
クリームパン子(クリームパンこ)
グルメ女王(グルメじょおう)
黒子(くろこ)
ショウガ姫(ショウガひめ)
旅人(たびびと)
ちゃわんむし姫(ちゃわんむしひめ)
鉄火のドキちゃん(てっかのドキちゃん)
ドキ子(ドキこ)
ドキ子太夫(ドキこだゆう)
ドキドキクレヨン姫(ドキドキクレヨンひめ)
ドキドキ先生(ドキドキせんせい)
ドキンキャンディ姫(ドキンキャンディひめ)
ドキンしらたき姫(ドキンしらたきひめ)
ドキンもくもく仙人(ニセもくもくせんにん)
茶碗蒸し姫(ちゃわんむしひめ)
なでドキ子(なでドキこ)
なべ将軍の付き人(なべしょうぐんのつきびと)
ニセカステラ姫(ニセカステラひめ)
ニセサラダ姫(ニセサラダひめ)
ニセスパイス王子(ニセスパイスおうじ)
ニセ春菊さん(ドキンしゅんぎくさん)
ニセドレミ姫(ニセドレミひめ)
バク子(バクこ)
はるまき女王(はるまきじょおう)
メンデレラ姫(メンデレラひめ)
幼稚園児(ようちえんじ)
老婆(ろうば)
小鳥のドキンちゃん(ことりのドキンちゃん)
大怪鳥ドキンちゃん(だいかいちょうドキンちゃん)
ドキン悟空(どきんごくう)
ドキン人魚姫(ドキンにんぎょひめ)
ニセトランプの国の女王様(ニセトランプのくにのじょおうさま)
アニメのアンパンマン役が決まっていた戸田恵子は、監督に対して鶴ひろみをドキンちゃん役に推薦したという[30]。そうして決まったドキンちゃん役を、鶴は1988年(昭和63年)12月26日のテレビアニメ初登場回から2018年(平成30年)1月19日放送までの約29年に亘って担当した。役作りに関しては、ばいきんまん役の中尾隆聖が言うには、台本に書いてあったドキンちゃんの口調は「〜して」「〜して来て」という全く特色の無い感じだったのを、「〜しな」「〜して来な」という粗野で印象的な口調に換えたのは鶴だった[31]。
2017年(平成29年)11月16日に鶴は急逝し(詳細はこちらを参照)、その時点でアフレコの収録が済んでいた回は鶴の声のままでテレビ放映されたが、未収録であった同年12月22日放送のクリスマススペシャル回だけは、バタコさん役の佐久間レイが代役を務めた。そのため、この回のエンディングではドキンちゃん役の名前はクレジットされなかった。佐久間は亡くなった鶴への思いを自身のブログで語っている。2018年(平成30年)の1月26日放送からはロールパンナ役の冨永みーなが正式な後任として役を引き継いだ[6]。これに伴い、冨永はロールパンナを除くそれまでの持ち役(レアチーズちゃん、しろかぶくん、ニャンコック、たまごどんまんなど)を降板し、別の声優に引き継いでいる。なお、鶴の没後もアフレコ収録現場には鶴の使用していた席が残されており、ドキンちゃんの人形などが置かれている[30]。
クレジットタイトルでは、初期には第1画面にアンパンマンとばいきんまんに続いて「ドキンちゃん」が3人目に表示されるのが通例であった。2000年代以降は物語の内容に関係なくジャムおじさん達[注 12]と共に第2画面に表示されるようになり、長らくこの形で固定されている。
アンパンマンシリーズのキャラクターの姿を象ったオブジェは、日本各地にいくつか点在しており、数は少ないもののドキンちゃんの像も例外ではない。ただ、高知市はりまや町のものを例外として、他は同じ規格で作られた石像である(2020年時点)。同じ規格で作られているほうの各キャラクターは御影石でできており、高さは約1.2 - 1.4メートル[32]。右に画像で示した「やなせたかしロード」の石像もその一つ。
Googleマップなどで確認できるものを以下に列記するが、これらが設置されているものの全てではない。また、これらのオルジェがいつまでも同じ場所に設置されているという保障は無い。「やなせたかしロード」の7体を数える石像は商店街の範囲内で配置換えされることがある[32]。
四国旅客鉄道(JR四国)はJR四国2000系気動車にラッピングを施し、ドキンちゃんをテーマにした車両である「ドキンちゃん号」(2000形2004)を「予讃線アンパンマン列車」として運行していた[34]。車内も指定席の区画はドキンちゃんの部屋をイメージした装飾が施されていた[35]。
2000系のアンパンマン列車は大きく予讃線系統と土讃線系統があり、予讃線には11両のアンパンマン列車が配属されていたが[36][37]、2016年3月26日のダイヤ改正により「予讃線アンパンマン列車」はJR四国8000系電車で運行されることになり、「ばいきんまん号」を初め、大半の車両が予讃線の2000系アンパンマン列車から引退した[38]。「ドキンちゃん号」もその内の1両で、ラッピングを解除され、一般色である四国色に戻された[39]。運行開始より何度かデザインが変更され、廃止直前のデザインは四代目であった。
JR四国バスは、2000年(平成12年)10月から、路線バスの大栃線で運行する一部の車両をアンパンマンシリーズの主要キャラクターをあしらったラッピング車両として運用し始めた。2005年(平成17年)10月からは大栃線で運行する全車両にアンパンマンシリーズのボディラッピングが施されるようになり、「アンパンマンラッピングバス」と銘打って運用されるようになった。「ドキンちゃん号」もその中の1台である。
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