栗原市
宮城県の市 ウィキペディアから
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栗原市(くりはらし)は、宮城県北西部に位置する市。市全域で栗駒山麓ジオパークをなす[1]。
宮城県の北西部にあり、気象庁の地震に関する速報や情報で用いられる区域では、大崎市・登米市と共に宮城県北部に区分されている[2]。北部は岩手県、北西部は秋田県と境界を接する。最高地点は奥羽山脈に属する市域北西端に位置する標高1,627.4mの栗駒山である。市域は、奥羽山脈から流れ下る迫川・二迫川・三迫川および、旧迫川の支流の流域におさまる。北西部は山地。中部・南東部では河川沿いの低地と丘陵線が東西に伸びて入り混じる。低地部分のほとんどは水田として利用されている。
栗原市は成立した2005年(平成17年)4月1日をもって、宮城県最大の面積を持つ地方自治体となった[3]。栗駒山を含む栗駒山地は栗駒国定公園に指定されている[4](cf.)。伊豆沼と内沼はラムサール条約の日本の登録湿地である (cf.)。
市内には合併前の町村を単位とする市街地が点在する。そのうち栗原市役所が設けられているのは築館である、その他、市民のため、各総合支所が設置されている。なお、ほぼ市内中心部には東北新幹線のくりこま高原駅がある。その他にも瀬峰から金成には東北本線が通り、市内には東北自動車道築館インターチェンジ・若柳金成インターチェンジの二つのインターチェンジさらに志波姫PA・金成PAを有している。また東北自動車道の築館インターチェンジ・若柳金成インターチェンジ経由で、仙台市と結ばれる高速バスが栗原市役所以遠で市内各方面【一迫・金成・若柳など】に分かれ運行されている。国道4号線が南北に走り大崎市古川〜栗原市内〜一関市を結び、国道398号線が東西に走り、栗原市(若柳〜花山湖を通り)〜秋田県湯沢市とつながっている。さらに登米市との道路網も整備され、栗原全域が交通の要衝の地である。
2005年の合併成立により市域が広域となったため、気象庁による気象予報では旧一迫町・旧鶯沢町・旧栗駒町・旧花山村の西部栗原と、旧築館町・旧若柳町・旧高清水町・旧瀬峰町・旧金成町・旧志波姫町は隣接する登米市とともに登米・東部栗原に区分されている[5]、さらに西部栗原は宮城県西部に、登米・東部栗原は宮城県東部に区分されている。[6]
旧瀬峰町を除く全域で豪雪地帯に指定されている。
アメダスは2ヶ所置かれており、太平洋側の築館と日本海側の駒ノ湯で気候に差が出る。
築館
寒暖の差が大きく気温の年較差、日較差が大きい顕著な大陸性気候である。近年でも2012年2月3日に-18.3℃、2018年1月27日に-17.0℃、2021年1月3日に-16.5℃、2021年1月9日に-15.2℃などの-15℃を下回る気温を観測しており、寒さが厳しい。
駒ノ湯
駒ノ湯はケッペンの気候区分で西岸海洋性気候(Cfb)に属しているが、1月の平均気温が-2.9℃となっており、亜寒帯湿潤気候(Dfb)に非常に近い。
築館(栗原)アメダス(1991-2020)の気候 | |||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
月 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 年 |
最高気温記録 °C (°F) | 15.0 (59) |
18.7 (65.7) |
22.9 (73.2) |
29.5 (85.1) |
33.5 (92.3) |
33.7 (92.7) |
36.6 (97.9) |
37.3 (99.1) |
34.7 (94.5) |
29.6 (85.3) |
23.9 (75) |
19.8 (67.6) |
37.3 (99.1) |
平均最高気温 °C (°F) | 4.1 (39.4) |
5.2 (41.4) |
9.3 (48.7) |
15.6 (60.1) |
20.9 (69.6) |
24.0 (75.2) |
27.1 (80.8) |
28.6 (83.5) |
24.9 (76.8) |
19.3 (66.7) |
13.0 (55.4) |
6.7 (44.1) |
16.6 (61.9) |
日平均気温 °C (°F) | −0.3 (31.5) |
0.4 (32.7) |
3.7 (38.7) |
9.2 (48.6) |
14.9 (58.8) |
18.9 (66) |
22.4 (72.3) |
23.6 (74.5) |
19.8 (67.6) |
13.6 (56.5) |
7.2 (45) |
2.0 (35.6) |
11.3 (52.3) |
平均最低気温 °C (°F) | −4.7 (23.5) |
−4.4 (24.1) |
−1.8 (28.8) |
2.9 (37.2) |
9.4 (48.9) |
14.6 (58.3) |
18.8 (65.8) |
19.8 (67.6) |
15.5 (59.9) |
8.3 (46.9) |
1.9 (35.4) |
−2.4 (27.7) |
6.5 (43.7) |
最低気温記録 °C (°F) | −17.0 (1.4) |
−18.3 (−0.9) |
−12.5 (9.5) |
−6.6 (20.1) |
0.7 (33.3) |
5.6 (42.1) |
6.2 (43.2) |
11.2 (52.2) |
3.8 (38.8) |
−2.7 (27.1) |
−6.0 (21.2) |
−14.9 (5.2) |
−18.3 (−0.9) |
降水量 mm (inch) | 42.1 (1.657) |
35.1 (1.382) |
73.0 (2.874) |
87.3 (3.437) |
111.9 (4.406) |
134.2 (5.283) |
185.4 (7.299) |
151.6 (5.969) |
166.3 (6.547) |
131.2 (5.165) |
62.9 (2.476) |
49.8 (1.961) |
1,230.8 (48.457) |
平均降水日数 (≥1.0 mm) | 8.0 | 7.2 | 9.2 | 9.3 | 9.8 | 10.5 | 13.9 | 11.7 | 11.7 | 9.4 | 8.6 | 9.0 | 118.1 |
平均月間日照時間 | 138.7 | 144.2 | 171.6 | 186.3 | 184.9 | 141.2 | 115.9 | 129.9 | 122.4 | 139.4 | 138.5 | 122.1 | 1,734.9 |
出典:気象庁[8] |
駒ノ湯(栗原)アメダス(1991-2020)の気候 | |||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
月 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 年 |
最高気温記録 °C (°F) | 11.3 (52.3) |
14.3 (57.7) |
17.4 (63.3) |
28.2 (82.8) |
30.6 (87.1) |
30.8 (87.4) |
32.1 (89.8) |
33.3 (91.9) |
31.3 (88.3) |
26.7 (80.1) |
20.4 (68.7) |
15.7 (60.3) |
33.3 (91.9) |
平均最高気温 °C (°F) | 0.1 (32.2) |
0.8 (33.4) |
4.5 (40.1) |
11.4 (52.5) |
17.3 (63.1) |
20.4 (68.7) |
23.7 (74.7) |
24.9 (76.8) |
21.1 (70) |
15.6 (60.1) |
9.4 (48.9) |
3.0 (37.4) |
12.7 (54.9) |
日平均気温 °C (°F) | −2.9 (26.8) |
−2.4 (27.7) |
0.6 (33.1) |
6.3 (43.3) |
12.0 (53.6) |
15.9 (60.6) |
19.7 (67.5) |
20.7 (69.3) |
17.0 (62.6) |
11.2 (52.2) |
5.2 (41.4) |
−0.2 (31.6) |
8.6 (47.5) |
平均最低気温 °C (°F) | −6.3 (20.7) |
−6.2 (20.8) |
−3.4 (25.9) |
1.3 (34.3) |
6.8 (44.2) |
11.6 (52.9) |
16.2 (61.2) |
17.2 (63) |
13.3 (55.9) |
6.8 (44.2) |
0.8 (33.4) |
−3.6 (25.5) |
4.6 (40.3) |
最低気温記録 °C (°F) | −15.5 (4.1) |
−14.1 (6.6) |
−12.7 (9.1) |
−7.9 (17.8) |
−1.2 (29.8) |
1.7 (35.1) |
6.3 (43.3) |
8.7 (47.7) |
1.0 (33.8) |
−1.7 (28.9) |
−7.2 (19) |
−13.6 (7.5) |
−15.5 (4.1) |
降水量 mm (inch) | 126.8 (4.992) |
96.8 (3.811) |
125.8 (4.953) |
135.7 (5.343) |
164.8 (6.488) |
228.2 (8.984) |
263.5 (10.374) |
253.9 (9.996) |
261.6 (10.299) |
187.0 (7.362) |
137.4 (5.409) |
152.9 (6.02) |
2,124.9 (83.657) |
降雪量 cm (inch) | 268 (105.5) |
207 (81.5) |
169 (66.5) |
37 (14.6) |
0 (0) |
0 (0) |
0 (0) |
0 (0) |
0 (0) |
0 (0) |
36 (14.2) |
208 (81.9) |
924 (363.8) |
平均降水日数 (≥1.0 mm) | 19.8 | 16.9 | 15.9 | 13.4 | 12.5 | 13.8 | 16.7 | 16.4 | 15.5 | 13.4 | 15.4 | 19.0 | 188.3 |
平均月間日照時間 | 82.0 | 88.7 | 128.9 | 168.1 | 178.3 | 127.4 | 100.6 | 111.3 | 100.2 | 122.9 | 113.5 | 80.3 | 1,401 |
出典:気象庁[9] |
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合併後の選挙で市長が選出されるまでは佐藤覚次郎(前・一迫町長)が市長職務執行者を務めた。旧町村の各役場はそれぞれ総合支所として機能する。ただし、旧築館町役場は、栗原市役所と築館総合支所が併設されていたが、2010年(平成22年)1月に築館総合支所が移転し、栗原市役所本庁舎となった。旧金成町役場には栗原市役所金成庁舎と金成総合支所が併設される。
栗原市では総合支所方式を採用し、10ヶ所の総合支所を設けている。
駐在所
交番・駐在所
栗原市消防本部(管轄:栗原市)
栗原市と全国の年齢別人口分布(2005年) | 栗原市の年齢・男女別人口分布(2005年) | |||||||||||||||||||||||||||||||||
■紫色 ― 栗原市
■緑色 ― 日本全国 | ■青色 ― 男性 ■赤色 ― 女性 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
栗原市(に相当する地域)の人口の推移
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総務省統計局 国勢調査より |
2022年(令和4年)3月時点の各地区の人口と世帯数[19]。
増減率は5年前の2017年(平成29年)3月時点との比較[20]。
地区名 | 人口 | 世帯 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|
男性 | 女性 | 計 | 増減 | 世帯数 | 増減 | |
築館 | 6,331人 | 6,516人 | 12,847人 | -6.58% | 5,396世帯 | 2.70% |
若柳 | 5,408人 | 5,921人 | 11,329人 | -7.42% | 4,358世帯 | 0.29% |
栗駒 | 4,824人 | 5,104人 | 9,928人 | -10.75% | 3,818世帯 | -2.65% |
高清水 | 1,645人 | 1,798人 | 3,443人 | -7.09% | 1,338世帯 | 3.96% |
一迫 | 3,252人 | 3,477人 | 6,729人 | -10.32% | 2,520世帯 | -1.94% |
瀬峰 | 2,002人 | 2,103人 | 4,105人 | -8.02% | 1,545世帯 | -1.27% |
鶯沢 | 975人 | 1,110人 | 2,085人 | -14.75% | 814世帯 | -6.22% |
金成 | 3,030人 | 3,097人 | 6,127人 | -10.34% | 2,252世帯 | -1.61% |
志波姫 | 3,211人 | 3,383人 | 6,594人 | -4.50% | 2,394世帯 | 3.81% |
花山 | 440人 | 475人 | 915人 | -15.66% | 412世帯 | -5.72% |
合計 | 31,118人 | 32,984人 | 64,102人 | -8.50% | 24,847世帯 | 0.01% |
※主な施設のみ掲載。
築館・一迫地区
若柳・金成地区
瀬峰・高清水地区
栗駒・鶯沢地区
1000年以上の歴史を誇る細倉鉱山のほか、20世紀初頭には褐炭を産出する岩倉炭鉱が稼働するなど、地下資源が豊富で盛んに開発が進められてきたが、現在は全ての事業が終了しており、鉱業施設の跡を偲ぶ細倉マインパークなどが残るのみである。
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ラムサール条約に登録された伊豆沼、内沼が築館地域を流れる荒川の下流に存在するため、市中心部の工業化は遅れている。一方で、迫川が流れる旧・金成町地区、旧・若柳町地区などに工場は集中している。
大規模な市街地がある築館地区を通る国道4号沿いと若柳地区に複数の大型店やロードサイド店が集中している。また、その他の地区にも小売店が複数所在する。若柳地区にはかつて市区域で唯一の総合スーパーである「若柳ジャスコ」が2005年まで存在した。
主な商業施設
※以下は廃校
※以下は廃校
※以下は廃校
保育所
幼稚園
市立
私立
職業能力開発大学校
自動車教習所
無集配局
市内には、東北新幹線、東北本線といった鉄道路線、東北自動車道、国道4号、398号、457号などの主要な道路が存在している。
築館町(=築館)バス停に待合室や高速バスきっぷ販売があり中心ターミナルの扱いとなっている。
かつては仙北鉄道築館線が瀬峰駅から築館駅(移転前の宮城交通築館営業所付近にあった)まで伸びていたが、アイオン台風によって路床に被害を受けて廃止され、バス路線に転換された。
また、くりはら田園鉄道も2007年(平成19年)3月31日をもって廃止となり、バスに転換された。そのため、市の中心部である旧築館町に駅はなく、JTB時刻表には、築館町バス停が中心駅として記載されている。
詳細は、東日本急行及び当該路線の記事を参照のこと。
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