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日本の女性声優 (1963-) ウィキペディアから
荒木 香衣(あらき かえ、 1963年[7]11月6日[8] - )は、日本の女性声優。大阪府生まれ[1]、北海道育ち。旧芸名:荒木 香恵。音域はメゾソプラノ[8]。
大阪府に生まれる[1]。小学校2年生で北海道に引っ越し、3年生で1か月だけ香川県、次に大阪の門真市、4年生で北海道の苫小牧市に引っ越す[1]。父親の仕事の都合で北海道苫小牧南高等学校[6]卒業までに7回転校を繰り返している[1]。祖母がイギリス人[2]。
幼少の頃からテレビの影響で演劇の世界に憧れていた。主演女優になって脚光を浴びたいという気持ちではなく、ただ本当に芝居がしたかったという[9]。高校3年生の秋に演劇の道に進む決意をする[1]。北海道の高校を卒業後、舞台役者になるために上京。東京俳優生活協同組合(俳協)養成所に入所し、俳優科に半年間在籍した[10]。進級試験で上のクラスに上がれなかったため、劇団に入団する。そこで荒木の舞台を観た声優事務所のマネージャーにスカウトされたことがきっかけで、声の仕事を始める[1]。テレビアニメの初仕事は『めぞん一刻』の園児役[1]。セリフは「つまんない」の一言のみだったが、前日から緊張で「つまんない、つまんない」とセリフが頭の中を回っていたという[1]。その後、賢プロダクションに所属。声の仕事よりもNHKのリポーターやステージの司会など、顔出しの仕事を中心に行う[1]。次にアーツビジョンに移籍し、アニメの仕事が中心となった[1]。
1993年、テレビアニメ『美少女戦士セーラームーン』で、急病で入院した三石琴乃に代わり7話にわたって主人公の月野うさぎ(セーラームーン)役を代演。(オーディションにて代役として抜擢[11])代役が決まってからアフレコまで数日しかなかったため、急遽現場に入ることになる[10]。最終話付近の大事な場面、うさぎはすでに完成されたキャラクターで、荒木は役作りのために精神的にかなり追いつめられたという[10]。演じることに必死で、自分ができることはすべて出しつくしたが、うさぎには似せられず、「荒木の味」というまでには持っていけなかったと振り返っている[10]。しかし、第1シリーズ最終回のうさぎのセリフである「普通の生活に戻りたい」は本当に頭を真っ白にして心から言えたと述べている[10]。後にシリーズ続編で荒木の初メインキャラちびうさ(セーラーちびムーン)役を担当した。ちびうさ役は、オーディションなしで決定している。最初にマネージャーからこういう役だと原作を見せてもらい、「この役を私が演らせてもらえるのか」と嬉しかったことを覚えているという[12]。
1995年、『ふしぎ遊戯』の夕城美朱役で、テレビアニメでは初めての主役に抜擢される[10]。
フリーを経て、2003年8月頃から2010年5月まで81プロデュースに所属していた[13]。その後フリーで活動し、芸名を荒木香恵から荒木香衣に改名[2]。
近年は新人声優への講師が仕事の中心となっている[14]。
初対面の人に素の自分を見せるのがあまり得意ではないという[9]。人見知りな自分を何とかしたいと思ったことも、演劇の道に入った理由の1つだとしている[15]。荒木は何かを決めるまでは長いが、1度決心すれば、とことん進む猪突猛進だと自己分析している[15]。大阪で2日後に公演する舞台に急遽出演を誘われて、その日のうちに大阪に出発したこともある[15]。自他ともに似ていると認めるキャラクターは『ふしぎ遊戯』の美朱で、共演者の坂本千夏からは「ほんとにあなたは、ばか正直で、どこまでもまっすぐ走って転んじゃう。美朱そっくり」とコメントされたと述べている[15]。
趣味は、神社仏閣参り、ゲーム、物作りなど。好きな色は水色。好きな俳優は、マリリン・モンロー、ヴィヴィアン・リー、ジョニーデップ、ゲイリー・オールドマン。好きな映画は、ある日どこかで、ギルバート・グレイプ。好きな作家は、太宰治、星新一、氷室冴子、吉本ばなな、竹宮恵子[16]。
セーラームーンシリーズに参加して1番変化したことは、声優業で「食べられるようになりました」と答えている[17]。2020年12月5日に放送された『全美少女戦士セーラームーンアニメ大投票』では、三石が第1作最終話を演じることになったが、プレッシャーを乗り越えてうさぎの代役を務めた荒木に申し訳なさがあり、「香恵ちゃんの了承がいただけたらやりましょう」と提案したという[18]。三石は「当時の空気の中で、共演者たちと一緒に収録した香恵ちゃんの芝居には敵わない」と述べている[18]。
太字はメインキャラクター。