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ネクストキング 恋の千年王国(ネクストキング こいのせんねんおうこく)は、1997年6月27日にバンダイから発売されたプレイステーション用ゲームソフト。1997年11月20日にセガサターンに移植された。企画、脚本、監督は桝田省治。開発はアルファ・システム、MARS。発売時のキャッチフレーズは「愛は惜しみなく奪い合え!」[1]。
このゲームのジャンルは「恋愛対戦RPG」と銘打ってあるがボードゲームの要素が非常に強く、移動距離、戦闘時のダメージ、女の子の好感度はすべてサイコロの目で決められる[2]。舞台は中世の(いわゆる剣と魔法の)王国ハーブランド[1]。プレイヤーは4人の王子のうちの1人となり次の王様を決める選挙に参加することになる。有権者である12人の可愛いが、一癖も二癖もあるヒロイン達の心を掴み、最終的に自分に投票させることが目的、となっているが、実は王様になれるかはさほど重要ではなく、最終的に投票の後、その自分に投票してくれたヒロインの中の1人に告白し、OKされるのが真の目的[3]。王様になれても告白に成功しなければ結果発表画面での扱いは悪い。また、複数人が同時にプレイ可能な恋愛ゲームという、他にあまり例を見ないユニークな一面を持つ[4]。
彼女達に気に入られるための方法は、彼女達の家に日参してデートに誘ったり、彼女達の親に気に入られるよう修行を積んだり、貢物を捧げたりと様々である[5]。
プレイ期間は一人用の場合は一年間、多人数プレイの場合は1ヶ月から3ヶ月まで選択でき[2]、1日を1ターンとして4人が1回ずつ移動、行動する。CPUの会話シーンや戦闘などはスキップされるが移動はスキップされない。当然ながら多人数プレイ時の人間のターンは全てスキップされず、一人用モードはイベントも多く期間が一年間あるため、プレイにかかる時間は総じて長め。
週の頭に、その週の後半に冒険に向かう場所が王様(初回はアンゼリカ)から発表される[2]。
プレイヤーは一週間のうち月曜から水曜までの3日間、サイコロを振って移動し、城下町にある有権者であるヒロインの家に赴き週後半の冒険に誘う[5]。基本的にはヒロインの自宅に訪問して誘う事になるが、外出していたり[2]、他のヒロインの家に遊びに行っている場合もある。ヒロインの性格にもよるが、先に約束していてもより好感度の高い王子から誘われればそちらを優先する事がある[2]。週の開始時にヒロインが王子全員or好感度の高い個人に同行の依頼に来る場合があり[2]、その週の冒険ではそのヒロインのイベントが発生する。デートの誘いに失敗した場合は週後半開始時にアンゼリカがパートナーを紹介してくれる[2]。
週後半の木曜から日曜の4日間には、その週の頭に王様から発表される指定の場所にパートナーと同行し、冒険をすることになる。この冒険は、双六の要領でサイコロを振りながら進み(サイコロの目の範囲内では好きなマスに止まる事が出来る)、ゴール地点で通常はボスキャラとの対決となる。ボス戦がなく特定のアイテムを探索する週もあり、1度で目標を達成できなかった場合の予備に設定されている週の場合は目的がない事もある。その冒険に関わるヒロインと同行してボスを倒せばイベントを見ることが出来る。冒険中にはモンスターを倒して同行のヒロインに格好いいところを見せたり、プレゼント用の宝物を手に入れたり、他の王子に決闘を申し込んで相手の足を引っ張り合うことも可能(勝てば相手の好感度を下げ、アイテムを一つ奪える)。
冒険中のフィールドは最初はそれぞれのマスのパネルが閉じており、通過することでパネルが裏返って宝箱やモンスターが現われる。最初から見えている場合もある。パネルを開けながら通過してモンスターを出現させた時点では戦闘にはならず素通りできるが、宝箱を開けることも出来ない。次に通るプレイヤーは宝箱を開けながら移動できるが、モンスターがいるマスでは必ず止まらなければならない。他の王子がいるマスでは決闘を申し込むか何もしないで止まるか選ぶ事が出来る。フィールドではヒロインが移動のサイコロを増やしてくれたり、移動終了後に再移動させてくれたり、アイテムをくれたりする場合もあるが、時には移動のサイコロを減らされたり、一回休みにさせられてしまう場合もある。そのマップに関わるイベントが発生するヒロインは再移動させてくれる確率が高くなる。
戦闘はお互い1度ずつサイコロを振って出た目がダメージになる。その戦闘中に倒せなかった場合は引き分けになり、消費したHPは回復しないので再戦すればいずれは倒せる(消耗した王子を決闘で倒したり、モンスターの止めを刺したりして漁夫の利を狙う事も可能)。ヒロインも戦闘に参加するが強さに違いがあり、それぞれ振るサイコロの数や良い目の出やすさが違う。中には逃げてしまうヒロインもいる。ヒロインの強さは好感度の順位でも変化するが、性格によっては逆に弱くなることもある。武器や防具を持っていればその数値ぶんの攻撃力増加やダメージ軽減の効果がある(複数持っていても一番強い物しか適用されない)。巻物や気合のサイコロなどのアイテムを使用することも可能。勝てば同行しているヒロインの好感度が上がるが、負ければ別のマスに飛ばされてそのマップに居る全員のヒロインの好感度が下がる。プレゼントするよりも戦闘で勝ったほうが好感度が上がりやすいヒロインもいる。
冒険中、モンスターを倒して一定の経験値を稼げばレベルアップしてその場でHPが全快する。レベルアップで上がるパラメータ自体はゲームに直接の影響を及ぼさないが、低いとヒロインの親が娘に会わせてくれない場合がある。パラメータはそれぞれのヒロインの家の親の元で修行して上げる事も可能。
日曜日が終わると冒険は終了し、その週で一番活躍した王子が週間MVPに選ばれ[2]、王様から気合のサイコロを1つ貰える。MVPは冒険だけではなく週前半の行動も考慮される。MVPとは別に、王様の依頼を達成していれば特別な褒賞が貰える場合もある。その週での順位が次の週の行動順となる。
水曜と日曜終了後にデータセーブが行えるが、一般的なゲームと違って「セーブしなくてもいいよね?」と聞いてくるのでボタンを連打しているとセーブせずに先に進む事になってしまう(このゲームはランダム性が強く、特に一人プレイ時は頻繁にロードする必要があるため、セーブは重要)。
サイコロは移動の他にも、戦闘時の攻撃力、好感度上下の数値、修行の成否など、多数の要素の判定で使用する。数値が大幅に変化する場合などは大量のサイコロを振ることになる。好感度が下がる時はサイコロを振らずに「サイコロ○個分下がった」と表示され、実際にどれだけ下がったかは非表示となっている。
このゲームの重要アイテムに「気合のサイコロ」という物があり、それを使うことで移動・攻撃時に一度に振るサイコロの数を増やすことが出来る。通常の移動・攻撃時は2個だが、気合のサイコロは持っている数を全て費やすことが可能。移動にサイコロを使用すれば素早くボスの所まで行けるが苦戦する可能性がある。移動に使わずに地道に行けば当然ボス戦が楽になるが、モタついていると他の王子がボスを倒してしまうかもしれない、というようなジレンマが生まれる(ヒロインが移動回数を増やしてくれる可能性も考慮する必要がある)。どこで使うかで個人のプレイスタイルの違いを生じ、自由度が高くなっている。
アイテムは装備品、消耗品、プレゼント、キーアイテムなど全てを含めて10個までしか持てず、その枠内でやり繰りする事になる。
ヒロイン達には好みのアイテムの種類が設定されており、複数の好みの特徴が重なっているアイテムをプレゼントすると、より好感度上昇率が高い。アイテムの特徴が複数ある関係で、好みの特徴を持つアイテムを渡さなかったヒロインの好感度は若干下がるため、どれを誰にプレゼントするか考える必要がある。ヒロインに会った時や冒険中、そのヒロインが好きなアイテムを所持しているとねだられることがあり、その時にプレゼントすれば好感度が通常時よりも大きく上がるが断れば大きく下がる。それが装備品や重要アイテムの時は悩みどころ。また、ヒロインによっては強制的にプレゼントさせられる(奪われてしまう)場合もある。
規定の日数がすぎると次期国王の投票となる。有権者のヒロインが誰に投票するかは好感度で決まる。同票になった場合はアンゼリカが投票に参加する。自分に投票してくれたヒロインの中から告白相手を選べるが、好感度が足りずに断られる場合もある。また、一人用時はヒロインごとに結婚の条件が設定されており、それを達成しないと結婚できない。断られても他に結婚条件を満たしているヒロインが居れば王様が相手を紹介してくれる事もあり、それによりエンディングが変化する場合がある。また、王様になっていないが告白が成功した時にエンディングが変化する場合もある。
舞台のハーブランドという名の通り、キャラにはハーブの名前が付けられている(特にヒロインは、姓名それぞれに別のハーブの名前が用いられている)[6]。それぞれの名前の元になったハーブについては、名前のリンク先を参照。WEB、攻略本、マニュアル記載のプロフィールに食い違いがある物は、マニュアル記載の物を優先した。
1997年4月から同年10月まで、文化放送にて『PARAGEKI-2 古本新之輔の俺がネクストキング』が放送された。パーソナリティーは古本新之輔、アシスタントは篠原恵美。この番組内で、本作のラジオドラマが放送され、後にCDとして市販されることになった。
文化放送 土曜22:30-23:00 | ||
---|---|---|
前番組 | 番組名 | 次番組 |
古本新之輔のパラシュート遊激隊
(1995年10月-1997年3月) |
古本新之輔の俺がネクストキング
(1997年4月-1997年10月) 初回のみナイターのため 放送時間を18:20 - 18:50に変更 |
銀河お嬢様電波ユナラジオ
(1997年10月-1998年3月) |
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