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『第55回NHK紅白歌合戦』(だいごじゅうごかいエヌエイチケイこうはくうたがっせん)は、2004年(平成16年)12月31日にNHKホールで行われた、通算55回目のNHK紅白歌合戦。19時30分 - 21時20分および21時30分 - 23時45分にNHKで生放送された。
この節に雑多な内容が羅列されています。 |
小野・堀尾は初司会。阿部は4年連続の白組司会。
司会発表後、『ゲンダイネット』(2004年11月18日付)が「当初紅組司会はここ3年間の担当者である有働由美子(東京アナウンス室)が続投する予定だったが、この年起こったNHKの不祥事により当時NHK会長の海老沢勝二の肝煎りだった有働の起用案が流れ、有働の後輩である小野に変更となった」と報じた。
堀尾はこの以前、第51回(2000年)で白組司会の候補に挙がっていたとされる。総合司会について、「選ばれたのは、この年にオリンピックキャスターをやったのが大きかった」と語っている[6]。
海老沢による「NHK色を強めたい」との強い意向により、第52回(2001年)から続いていたNHKアナウンサーのみの司会体制は翌年海老沢が会長職を辞任したことで結果的に今回が最後となった。
阿部の連続司会が今回までとなったことを始め、小野と堀尾も翌年司会担当を降りている[7]。小野と阿部は後に総合司会として司会復帰している[8]が、堀尾は2008年度末でNHKを退職した事で結果的に今回1度限りとなっている。
NHK番組制作局長が務めていた審査委員長は今回で撤廃となった。
初出場、 返り咲き。
NHKの不祥事に絡んで出場者選考の透明性が求められたため、紅白に出て欲しい歌手のアンケート結果を久々に公表する(上位15組には出演交渉を行う)など新しい試みを取り入れた[13][14]。
この年、デビュー50周年を迎えた島倉千代子も、アンケートで上位にランクインしたことから第47回(1996年)以来8年ぶりの復帰となり、紅組歌手史上初の35回出場を達成した。今回の島倉(当時66歳9か月)は、当時紅組歌手の最年長出場記録となっていた(島倉の死後から3年後、第67回〈2016年〉に出場した当時67歳9か月の髙橋真梨子に塗り替えられた。)。島倉は今回の出場について、「50年歌手活動を続けてきて良かった」と思ったという[15]。島倉にとっては、これが生涯最後の出場となった。(島倉は2013年11月8日にガンのため75歳で死去した。)
上位にランクされた歌手のうち、出場を辞退したのは宇多田ヒカル(「スケジュールが合わないため」)、柴咲コウ(「女優業に専念したいため」)、松田聖子(「カウントダウンコンサート開催のため(デビュー25周年突入の瞬間はファンと迎えたい)」)、SMAP(「この年新曲を発表しなかったため」[16])、サザンオールスターズ(「横浜でのカウントダウンコンサート開催のため」)、Mr.Children(「年末年始を次の音楽活動の準備期間にしたいため」)[17]。なお、Mr.Childrenは裏番組『第46回日本レコード大賞』(TBS系列)に生出演し大賞を受賞している。
続いて、翌年の第56回では『スキウタ〜紅白みんなでアンケート〜』が実施された。
順位 | 紅組 | 白組 | ||
---|---|---|---|---|
歌手 | 出場 | 歌手 | 出場 | |
1位 | 天童よしみ | ○ | 氷川きよし | ○ |
2位 | 宇多田ヒカル | × | SMAP | × |
3位 | 柴咲コウ | × | 北島三郎 | ○ |
4位 | 坂本冬美 | ○ | 平井堅 | ○ |
5位 | 浜崎あゆみ | ○ | 五木ひろし | ○ |
6位 | 石川さゆり | ○ | サザンオールスターズ | × |
7位 | 小林幸子 | ○ | 森進一 | ○ |
8位 | 森山良子 | ○ | 細川たかし | ○ |
9位 | 夏川りみ | ○ | ポルノグラフィティ | ○ |
10位 | 大塚愛 | ○ | ゆず | ○ |
11位 | 和田アキ子 | ○ | ORANGE RANGE | ○ |
12位 | 松田聖子 | × | Mr.Children | × |
13位 | aiko | ○ | 鳥羽一郎 | ○ |
14位 | 島倉千代子 | ○ | 美川憲一 | ○ |
15位 | BoA | ○ | さだまさし | ○ |
SMAPの辞退について、視聴者からNHKに問い合わせが殺到した。同メンバーの草彅剛は「ファンの方や寂しく思ってくれる方に申し訳ない。来年はSMAPの新しい音楽活動を見せたい」と陳謝[18]。紅白なしの大晦日については「メンバーで鍋パーティーをしたい」と述べた[19]。なお、番組側はSMAPにギリギリのタイミングまで出演交渉を行ったという[18]。また、SMAPが辞退したため、ジャニーズ事務所からの出場はTOKIOのみとなった。
安室奈美恵(多忙のため)[20]、谷村新司(自身の中国・上海音楽学院での教授業優先のため)は辞退した。
ハロー!プロジェクトのユニット・後浦なつみが初出場する予定であったが、メンバーである安倍なつみが自作の詩の盗作問題により出場を辞退したため、後藤真希&松浦亜弥として出場するという事態になった。
初出場の氣志團は、メンバーの星グランマニエが転落事故による療養中だったことで5人での参加となった。星のいるはずだった位置には、ギターを弾いている星を模したマネキン人形が置かれた。
デビュー15周年を迎えたDREAMS COME TRUEが、第48回(1997年)以来7年ぶりに紅白に復帰。
それまで隔年出場だったポルノグラフィティが今回から第65回(2014年)まで毎年出場した。
出場歌手発表前、週刊誌でMISIA(この年上期の連続テレビ小説『天花』の主題歌「名前のない空を見上げて」を担当)、タッキー&翼(同メンバーの滝沢秀明が翌年の大河ドラマ『義経』で主演)の出場が取り沙汰されたものの、実現せず。滝沢は特別審査員として出演した。また、この年下期の連続テレビ小説『わかば』の主題歌「泣いたりしないで」を担当した福山雅治の出場も実現しなかった。
この年「片道切符」がヒットした北山たけしは不選出となったが、翌年の第56回で初出場を果たした。
4年連続出場(初出場以来)のGackt、3年連続出場(通算4回)の平井堅、2年連続出場(初出場以来)のEXILE・ゆずは翌年いずれも出場を辞退したため、今回で連続出場が途絶える。Gackt・平井・EXILEは第58回(2007年)、ゆずは第60回で再出場を果たしている。同じく今回返り咲き出場をした中村美津子も翌年と第57回(2006年)は不出場となったが、第58回で復帰した。
初出場以来8年間で連続出場をしていたEvery Little Thingや返り咲き出場以来5年連続出場(通算13回)していた山本譲二は今回が最後の出場となっている。
本紅白は、関東地区における視聴率が史上初めて40%を割った(第1部30.3%、第2部39.3%、ビデオリサーチ社調べ、以下同じ)。さらに、仙台地区では30%も割った史上最低平均視聴率(第1部26.6%、第2部27.2%)を記録。なお、本紅白放送からわずか1ヶ月後の2005年(平成17年)1月25日に海老沢はNHK会長を辞任した。一方、過去2年間は民放番組に奪われていた年間視聴率1位の座を奪還した。
また、裏番組の視聴率はK-1 PREMIUM 2004 Dynamite!!(TBS)の20.1%が最高だった。
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