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日本のホテルチェーン ウィキペディアから
東急ホテルズ(とうきゅうホテルズ)は、東急株式会社(旧・東京急行電鉄)の完全経営子会社である東急ホテルズ&リゾーツ株式会社が運営する日本のホテルチェーンである。東急グループのホテル事業を担う。本項では経営会社である株式会社東急ホテルズについても扱う。
東急グループの国内のホテル事業は、1960年に開店し2001年に閉店した銀座東急ホテルから始まる。当初は東急の直営事業だったが、1968年に子会社「株式会社東急ホテルチェーン」を設立し、シティホテル部門を同社が担うことになる。一方で、東急本体の別の部署が1973年(昭和48年)にビジネスホテルチェーン「東急イン」を手がけ、東急の国内のホテル事業は、この2種類が長く存在することになった。
2001年、東急イン事業を本体から分離し「株式会社東急ホテルマネジメント」を設立。東急ホテルチェーンとの間で予約販売業務など一部業務の統合をすすめ、2002年に「東急ホテルズ」のホテルブランドを掲げて、事実上の事業統合。2005年に、東急ホテルマネジメントが東急ホテルチェーンや東急電鉄からホテル運営事業の譲渡を受けるとともに、現在の商号に変更された[注釈 1]。
2023年「TKホテル準備会社」を一旦設立の上、東急ホテルズの運営機能を吸収分割。その上で、東急シェアリングを吸収・合併するとともに、会社再編を行い、4月1日に商号を「東急ホテルズ&リゾーツ株式会社」に変更した[2]。
以下のようなポイントサービスがある[注釈 3]。
東急ホテルズ独自の会員組織。東急インチェーンの会員組織「東急REIクラブ」と、東急ホテルチェーンの会員組織「ウエルカムメンバーズ」を2002年(平成14年)4月1日に一元化したもの。年会費無料(最初に加入料が必要)で、最終利用日の翌々年末までに利用する限り半永久的に会員資格が持続する。TOP&カードに付帯したタイプもある。
会員ステータスは「スタンダード」「ゴールド」「プラチナ」の3つ(2023年7月からは「ダイヤモンド」「ブラック」が加わり、5つ)[4]。毎年1月1日から12月31日までに獲得したポイントに応じて会員ステータスが決定し、その翌年4月1日から翌々年3月31日までの1年間にわたって新ステータスが適用される。ステータスに応じて、東急ホテルズ傘下ホテルの宿泊優先予約受付や料金の割引、チェックアウト延長サービスなどの会員特典がある。パートナーホテルに関してはポイント付与及びポイント利用のみの対応となる。
ホテルでの宿泊・飲食等に応じて付与されるポイントシステムが付帯しており、たまったポイントは宿泊・飲食料金への充当やギフトカードとの交換。TOP&カード付帯形会員はTOKYUポイントへの振り替えが可能。ポイントの有効期限はポイントごとの加算日の翌々年の12月31日まで。
コンフォートメンバーズカードを提示することで、東急グループ運営のゴルフ場の利用料金割引やNHK学園の生涯学習通信講座の受講料金割引、読売日本交響楽団主催の演奏会のチケット料金割引などの優待措置がある。
東急などの株主は、「株主ご宿泊優待券」(無記名式)が配付される。1枚に付き1泊1室限り宿泊料金が30%割引になる。利用の際は宿泊先のホテルか予約センターに直接電話で予約し(旅行代理店経由不可)、事前に「株主優待を使う」旨を伝えなければならない。他の割引との併用不可。残額分についてはコンフォートメンバーズへのポイント加算対象になる。
2024年7月16日現在、以下のブランドのホテルを運営、及び運営委託している。2023年4月1日に行われた社名変更及び統合に伴い、一部のホテルにおいてブランドの転換が行われている[5]。
東急ホテルズ最上位のシティホテルのブランドである。かつて「東急ホテルチェーン」が展開していたブランド名で、現在も使用する。開業時は「東急ホテル」ブランドだが建物の老朽化などにより「エクセルホテル東急」などへ転換したホテルも存在する。2015年4月1日に「東急リゾート」を併合し、シティホテルとリゾートホテルを包括するブランドとなった。
ホテル名の後の■はフランチャイズ契約店舗、●はマネジメントコントラクト契約店舗、無印は直営店舗である[6]。
ミドルクラスホテル。従前から東急電鉄(現在の東急)直営の東急インチェーンの上級ブランドとして存在していたものと、他のブランドから転換したもの(赤坂・成田・松江など)がある。かつて存在した米沢エクセルホテル東急を除き、全て直営店舗となっている[6][8]。
ビジネスホテル。旧「東急イン」ブランドと旧「ホテル東急ビズフォート」を併合して誕生した。
東急インは、かつての「東急イングループ」(東急電鉄直営ホテル)の主力業態。業態としてはビジネスホテルでありながら、「宿泊・料飲・宴会」の機能を備える所も多い(ホテルによって異なる)[注釈 5]。サンルート(現相鉄フレッサイン)、ワシントンホテルと合わせて「ビジネスホテル御三家」と称されていた。
ホテル東急ビズフォートは、2009年に新設された宿泊主体型ハイグレードビジネスホテル。基本的に宴会場や料飲施設等は持っておらず、専用キーが無ければエレベーターが停止できない女性専用フロア(あるいは、女性専用ルームがあるフロア)の存在や、朝食を宿泊者専用ラウンジにて提供する形式を取っているなど、他の東急ホテルズのブランド(の店舗)とは異なる点が多いのが特徴となっている。
ホテル名の後ろに■のあるものはフランチャイズ契約店舗、●のあるものはマネジメントコントラクト契約店舗、他は直営店舗となっている[6]。また、★のあるものが旧ホテル東急ビズフォート、他は旧東急インを表す。
東急ホテルズの各ホテル同様、「東急ホテルズ予約センター」で空室・料金の照会や予約をできる。「コンフォートメンバーズ」や法人契約などの各種割引・特典を利用できる。
いずれも東急ホテルズとの提携を解消し、別ブランドとして運営されている。
かつては「リンクホテル」の名称で、「東急ホテルズ以外のホテルで、東急ホテルズがおすすめするホテル」という形態で、東急ホテルズのホームページ等で該当ホテルを紹介していた。ただし、コンフォートメンバーズや法人契約等、東急ホテルズの各種割引・特典は一切適用されなかった。東急ホテルズ予約センター及び各ホテルではリンクホテルの予約は受け付けてはいなかった。
現在、下記が新規発行を受け付けている。2009年(平成21年)3月19日から入会受付が開始された。いずれも東急電鉄の子会社である東急カードと三菱UFJニコスのDCブランド提携カードで、JMB機能やPASMOの機能を統合した多機能型カードである。
株式会社東横インが運営するホテルチェーン「東横イン(東横INN)」は、東急ホテルズの「東急イン」と名称が似ていることや、閉鎖された旧東急インの建物が東横インとしてリニューアルオープンした物件が現状複数存在すること、東急グループの東急電鉄に東横線(東急東横線)という路線が存在すること[注釈 10]など、様々な理由により混同される可能性があるが、東横インは東急電鉄をはじめとする東急グループとは設立当初より全く無関係の別会社である。
2006年(平成18年)に東横イン不法改造問題が発生した際や[40]、2008年(平成20年)に東横インの前社長が廃棄物処理法違反で逮捕されたときには[41]、東急ホテルズのウェブサイトや各ホテルの店頭では、「東横インは東急グループとは関係ありません」という告知の掲載がなされている。
「東急」に類似した名称を(ホテル名の一部分に)使用したホテルは、東横イン以外にも存在するが、東急ステイ(東急グループの東急リゾーツ&ステイ運営)を除きいずれも東急ホテルズや東急グループと関係は無い。
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