国道5号(こくどう5ごう)は、北海道函館市から後志地方を経由して、札幌市中央区に至る一般国道である。北海道では唯一の一桁国道である。
函館市 - 山越郡長万部町間では北海道縦貫自動車道、寿都郡黒松内町 - 札幌市間では北海道横断自動車道のルートがこの道路に並行しており、函館市 - 亀田郡七飯町間(函館新道)、茅部郡森町 - 山越郡長万部町間(道央自動車道)、寿都郡黒松内町(黒松内新道)、余市郡余市町 - 小樽市間(後志自動車道)、小樽市 - 札幌市間(札樽自動車道)でそれぞれ供用している。なお、このルートは函館市 - 札幌市間の最短経路ではなく、途中、山越郡長万部町から札幌市まで国道230号を利用するルートが最短となる。
管轄
- 函館開発建設部
- 小樽開発建設部
- 倶知安道路事務所 : 長万部町・黒松内町界 - 倶知安町・共和町界
- 岩内道路事務所 : 倶知安町・共和町界 - 共和町・仁木町界
- 小樽道路事務所 : 共和町・仁木町界 - 小樽市・札幌市手稲区界
- 札幌開発建設部
- 札幌道路事務所 : 小樽市・札幌市手稲区界 - 札幌市中央区北1条東1丁目(北1西1・大通東1終点)
- 札幌本道は、北海道開拓に最も重要な路線として日本初の本格的な長距離馬車道として建設されたもので、国道5号の起源にあたる。函館から森まで現・国道5号、森から室蘭までは航路、室蘭から札幌まで現・国道36号のルートをとるものであった。
函館市から七飯町の赤松並木のあるあたりの国道5号は、札幌本道を現在もそのまま使用している区間である。この赤松並木の保護と自動車交通量確保の両立を目的に、赤松並木道の東側には並行する自動車専用道路の函館新道が建設され、2002年(平成14年)3月に暫定2車線で全線供用している[5]。
別名
- 札幌本道
- 赤松街道
- 函館市桔梗町から七飯町峠下の旧道区間。「歴史国道」「日本の道100選」に選定されるほか[6]、読売新聞社選定の「新・日本街路樹100景」にも選定されている[7]。函館市桔梗町から七飯町峠下までの旧道には、14.3キロメートル (km) にわたり1200本ほどのアカマツの並木が植えられており、通称赤松並木とよばれる[5]。正式には、1990年(平成2年)に道の日の愛称募集で「赤松街道」と名付けられた。赤松並木は幅員18メートル (m)、2車線(一部、峠下地区は両側4車線)の道路で、歩道およびその外側の道路敷に赤松を配したものとなっている[5]。江戸時代末期の1856年(安政3年)、箱館奉行支配組頭栗本瀬兵衛が故郷の佐渡のアカマツの種を取り寄せ、七重薬草園(後の官園)で育てたのが元になったものである。やがて苗となった後、1873年(明治6年)開拓使の手により札幌本道が完成し、大部分は1877年(明治9年)の明治天皇行幸のおり記念に札幌本道へ移植された。赤松並木のなかでも七飯町字大中山 - 同町字鳴川町の約2 kmの区間が最も良い状態でアカマツが残されているところで、この区間が1986年(昭和61年)度の「日本の道100選」に選定された。100年以上前に植えられた古木は樹形も良く、この並木を代表するものとなっている。
- 大沼国道
- 羊蹄国道
- 小樽中央線
- オロロンライン
- 札樽国道
- 北5条手稲通
- 札幌新道
- 創成川通
道路施設
主なトンネル
- 大沼トンネル(上り線 747 m、下り線 670.5 m)
- 湯の崎トンネル(464 m)
- 盤の沢トンネル(75 m)
- 国富トンネル(105 m)
- 島付内トンネル(225 m)
- 稲穂トンネル(1,230 m)
- 畚部トンネル(46 m)
- 新忍路トンネル(1,742 m)
- 新塩谷トンネル(1,063 m)
- 長橋トンネル(1,000 m)
- 砂留トンネル(460 m)
- 平磯トンネル(408 m)
- 新平磯トンネル(505 m)
- 張碓トンネル(633 m)
- 新張碓トンネル(669 m)
新忍路トンネルが2018年(平成30年)3月17日に開通して新道に切替わり、旧道にあった下の2つのトンネルは廃止[9]。
新塩谷トンネルが2021年(令和3年)3月20日に開通して新道に切替わり、旧道にあった下の2つのトンネルは廃止[10]。
- 笠岩トンネル(370 m)
- 塩谷トンネル(541 m)
交差する道路
現道
渡島総合振興局
- 函館市
- 亀田郡七飯町
- 茅部郡森町
- 二海郡八雲町
- 山越郡長万部町
後志総合振興局
- 寿都郡黒松内町
- 磯谷郡蘭越町
- 虻田郡ニセコ町
- 虻田郡倶知安町
- 岩内郡共和町
- 余市郡仁木町
- 余市郡余市町
- 小樽市
石狩振興局
- 札幌市
主な峠
- 目名峠(標高 214 m):後志総合振興局寿都郡黒松内町 - 後志総合振興局磯谷郡蘭越町
- 倶知安峠(標高 250 m):後志総合振興局虻田郡倶知安町 - 後志総合振興局岩内郡共和町
- 稲穂峠(標高 266 m):後志総合振興局岩内郡共和町 - 後志総合振興局余市郡仁木町
注釈
一般国道の路線を指定する政令の最終改正日である2004年3月19日の政令(平成16年3月19日政令第50号)に基づく表記。
出典
“占用制限を行う路線一覧(一般国道)” (PDF). 国土交通省北海道開発局 (2016年2月29日). 2016年10月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年10月14日閲覧。
“赤松街道”. 七飯町. 2014年5月10日閲覧。
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