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日本の北海道の道路 ウィキペディアから
北海道道343号蘭越ニセコ倶知安線(ほっかいどうどう343ごう らんこしニセコくっちゃんせん)は、北海道磯谷郡蘭越町と虻田郡倶知安町を結ぶ一般道道(北海道道)である。未開通区間がある。
路線中のうち、倶知安町内の一部の地名については道路台帳図では「倶知安町字山田」と表記されている[2]が、2022年(令和4年)に倶知安町がニセコ東急 グラン・ヒラフを含めた周辺の地名を、これまでの「字山田」から「ニセコひらふ」に変更することを同年1月20日に公示[3]及び10月1日に施行[4]していて、公式資料に記載されている地名表記がまちまちなことから、当記事での路線内で該当する地名表記は道路台帳図の記載内容を第一表記として《倶知安町による変更後の地名表記[5]》の形で併記している。
当路線の前身となる道路はいくつかあり、蘭越町・ニセコ町・倶知安町の歴史を紐解くと、一つが蘭越町字昆布の昆布駅から尻別川を渡って掘谷農場(現在の蘭越町字黄金)を経由して狩太村(現在のニセコ町)本町に至る里道[11][12][13][14]、もう一つが「倶知安ニセコアン道路」と呼ばれる、1906年(明治39年)に当時の北海道庁が開削し、起点が倶知安村(当時)、終点が狩太村字ニセコアン(現在のニセコ町字ニセコ)よりなる路線[15][16]となっている。
蘭越町字豊国の該当道路部分に明確な歴史は見られないものの、「新蘭越町史」によれば1892年(明治25年)にその地区に初めて入植者が入ったとあり、1918年(大正7年)の『沿革史』には尻別川北岸一帯にその記録がある事[17]と、1916年(大正5年)に、現北海道道229号北尻別蘭越停車場線の一部である豊国橋が出来るまで渡船場があった事[17]から、その頃から里道として存在していたとみられる。
現路線の前身となった各町道は尻別川の右岸に位置していることから(#地理参照)長らく「右岸道路」と呼ばれていた[18]。その後記録に残るところで、倶知安町においては1930年(昭和5年)以降のニセコアンヌプリを含めたニセコ連峰のスキー客や湯治客の増加といった観光面[19]と、後の1950年(昭和25年)8月5日の北海道告示692号によってニセコが道立公園(後にニセコ積丹小樽海岸国定公園)に制定された事情があり、それに加えて1952年(昭和27年)の時点で路線が狭小かつ急勾配で、排水不良による雨水の氾濫がはなはだしく決壊被害を生じ、当時の村民が協力して道路の維持管理や補修を行うも限界となり、これらも相まって車両や馬の通行も困難な悪路となっていたことから、維持管理と観光の面で整備を求める陳情書提出が1950年頃より行われていた[20]。ニセコ町においては観光道路よりも農作物運搬の産業道路としてのウエイトが高く、その点を重視した陳情が1948年(昭和23年)から翌年にかけて行われ[21]、これらの経緯から1954年(昭和29年)3月30日に北海道道への昇格が決定したと記されている[21]。
路線改良工事のうち、ニセコ町内については1938年(昭和13年)6月7日に村費5,000円を札幌土木事務所に寄付する事で翌年から2年間の計画で着工されたが、日中戦争などの戦況拡大による影響で一時中断され[22]、後の1951年(昭和26年)北海道開発局の設置、翌年の道路法の大改正による準地方費道から北海道道への変更および前述の北海道道昇格運動によって完成をみる[23]。倶知安町内については1964年度(昭和39年度)から1968年度(昭和43年度)にかけて道路幅員を4mから6mにする拡幅、岩尾別橋(永久橋)の架設を経て、1971年度(昭和46年度)から1975年度(昭和50年度)にかけて当時のニセコひらふ国際スキー場までの路線(北海道道631号ニセコ高原比羅夫線ひらふ坂)を含めた当時の樺山小学校(現、倶知安町立西小学校樺山分校[24])までの区間の舗装工事を行い[25]、1983年(昭和58年)から翌年9月3日にかけて岩尾別跨線橋が建設されて函館本線の踏切を廃して高架化された[26]といった、各種の記録がある。
蘭越町内と倶知安町の終点付近は、尻別川右岸に沿って走る。
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