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毎年1月に日本の広島県広島市・廿日市市で開催される駅伝大会 ウィキペディアから
天皇盃 全国都道府県対抗男子駅伝競走大会(てんのうはい ぜんこくとどうふけんたいこうだんしえきでんきょうそうたいかい)は、毎年1月の第3日曜日(正月3が日に日曜日が重なった場合は1月の第4日曜日)に広島県の広島市~廿日市市で開催される男子の駅伝大会。略称は「全国男子駅伝」、愛称は「ひろしま男子駅伝」。日本陸上競技連盟主催。
京都新聞社主催による全国都道府県対抗女子駅伝競走大会が1992年(平成4年)の第10回大会を終えた際に、青木半治日本陸連会長が、「男子でも同様の大会をできないだろうか」と帖佐寛章陸連副会長に検討を指示[1]。男子はロードレース、駅伝過多で充電期間が少なく、新たに全国大会が増えれば強化育成に問題をきたすことから、既成の大会を中止して新大会を誕生させるという方法が取られることになった[1]。ここで候補に挙がったのが中国駅伝で、同大会は"駅伝のメッカ"である広島県で開催される大会で[1]、箱根駅伝に次いで日本で2番目に古い駅伝であったが[1]、主催の中国新聞社、広島陸協は、苦渋、苦難の選択により要請を受け入れた[1]。1931年(昭和6年)以来、62回続いた中国駅伝を中止したため、非難の声も渦巻いた[1]。こうして1996年(平成8年)に"改革駅伝"として「全国都道府県対抗男子駅伝競走大会」がスタート[1]。NHKも加わり[注 1]、地元広島放送局を制作局として、放送業務を担うこととした。
広島市中区の平和記念公園前にスタート・フィニッシュ地点を設定。スターターを広島県知事が務めている。コースは女子大会と若干違っていて、女子大会の半数に当たる公道(平和大通り・宮島街道・宮島口・駅前・城南・中広)を往復。廿日市市(旧・大野町)のJR前空駅東側を折り返し点として、総距離48kmを7人でつないでいく。
女子大会と2週連続で開催されるように日程を設定。例年は、本大会の翌週に大阪国際女子マラソン、翌々週に別府大分毎日マラソンと、4週連続で日曜日に大きなロードレース大会が実施されている。2021年(令和3年)にも1月24日に2020年度(第26回)大会の開催を予定していたが、前年(2020年)の大会直後から日本国内で新型コロナウイルス(COVID-19)感染症が流行している影響で、女子大会と共に中止された[2]。2022年には、COVID-19感染の再拡大を背景に広島県がまん延防止等重点措置を適用したことを受けて、1月23日に予定されていた男子大会のみ中止[3][注 2]。
本大会の優勝チーム(県)には天皇盃(2010年以降)が賜與される他、駐日チェコ共和国大使杯(2023年以降)、中国新聞優勝旗、日本陸連会長杯、NHK杯、文部科学大臣杯が授与される。
最多優勝は、長野県の10回である。
原則として、選手は「日本陸上競技連盟の登記登録者」かつ「日本国籍を有する男子競技者であること」となっている。ただし外国籍競技者であっても、日本で生まれ、引き続き生活拠点を日本国内としている場合は出場できる。
出場チームは原則として、現在登録している陸上競技協会(陸協)の都道府県チームからとなる(おおむね下記)。
本大会(及び全国女子駅伝)独自の特徴的な制度として、郷土色の濃いレースを演出するための『ふるさと競技者制度』が導入されている。社会人・大学生選手は、出身高等学校または出身中学校の所在都道府県から当該年の登録にかかわらず特別に出場することができるという制度であり、これにより社会人・大学生選手は生まれ育った都道府県からもおおむね出場可能となっている。
導入後に何度か適用基準が見直されており、第13回大会(2008年)から各競技者の適用回数上限(4回)が撤廃されたほか、選手の出身中学校と出身高等学校の所在都道府県が異なる場合、出身高校所在地からの出場に限定されていたものが、第15回大会(2010年)以降は出身中学校所在地からの出場も選択可能となった。また、現在は適用年齢制限なし、適用区間は各チーム1区間までとなっている。
本制度は結果的に有力競技者が特定都道府県だけに集まり、日本全体での競技レベル向上には必ずしもつながらないという反省から生まれたものでもある。この点については箱根駅伝が抱える問題の項も参照。
チームは監督1名、コーチ2名、選手10名の合計13名。競技者にはジュニアA選手が3名以上、ジュニアB選手が2名以上含まれていなければならない。
広島市平和記念公園前を出発、平和大通り・宮島街道を西進し、JR前空駅東を折り返し、平和大通り・城南通りを経由、広島市平和記念公園前を決勝とする7区間、48.0 km。
女子大会とは異なり、各区間毎に起用できる選手の年齢区分が固定されている[注 7]。2・6区はジュニアB選手を、1・4・5区は高校生を必ずエントリーしていなければならない。このため1区に実業団選手や大学生を配置したりするなどといった戦略をとることはできず、オーダーの自由度は女子大会よりも低めで、その点では戦略の幅は女子大会より小さめといえる。
高校生が全48kmの内、20.5kmを担当するので若手の層の厚さが重要視される。
NHKが総合テレビ(NHKプラスと同時)とNHKワールド・プレミアムにて生放送する。ハイビジョン制作(アナログ総合テレビとNHKワールド・プレミアムは、2006年と2011年以降は16:9のレターボックス形式で、2007年から2010年までは14:9の画像サイズでそれぞれ放送)。かつては衛星ハイビジョン(BShi)でも放送されていた。
解説は第1回から第20回(2015年)までは宗茂(九州保健福祉大学客員教授・旭化成陸上部顧問)、第21回(2016年)からは尾方剛(広島経済大学陸上競技部監督)が担当。
なお、広島県内向けには事前告知番組として、関連イベントとして行われている「駅伝ふるさとひろば」の様子を伝える『がんばれ!ふるさとランナー〜駅伝ふるさとひろばから〜』がレース前日の土曜日昼に放送される。2010年までは当日(日曜日)の18時台に大会のダイジェスト番組(『NHK海外ネットワーク』との差し替えで、同番組は中国地方では放送休止)も中国地方向けに放送していたが、同時刻の番組が『MUSIC JAPAN』に替わった2011年からは広島県のみの放送に縮小された(『MUSIC JAPAN』はその週の土曜日に6日遅れで振り替え放送)。その後、2013年度に『MUSIC JAPAN』が枠移動し、再び『NHK海外ネットワーク』に戻り、同番組の終了後『これでわかった! 世界のいま』を放送するようになった後も、差し替えによるハイライト番組の放送は広島県のみのままであった。2019年度はハイライト番組の制作・放送を行わず『これでわかった! 世界のいま』を通常通り放送している。
いずれも駅伝中継を含めてNHK広島放送局制作(ただしメイン実況担当アナウンサーは大阪局から派遣されるケースがある[注 8])。
中止の決定が遅かった2022年は、事前に1月23日の放送枠を確保していたことから、急遽『あなたが主役 50ボイス』の2022年1月3日放送分(後述の番組に関連)とNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』の第1話・第2話の再放送を編成した。
2024年の第29回大会は能登半島地震に伴う非常放送体制に伴い、テレビ放送では一部時間帯でマルチ編成を行い、サブチャンネルにて放送した[7]。
中国放送(RCC)をキーステーションにJRN系列全国38局にネットする(NRN系列とのクロスネット局を含む。JRN系列局が複数ある大阪エリアはMBSラジオにネット)。特別協賛社の冠「○○スポーツスペシャル」を付けるとともに、その特別協賛社や大会協力社のマツダなどの複数協賛制である。また、NRN系列単独加盟のLuckyFM茨城放送・栃木放送・KBS京都[注 9]の他、独立局の岐阜放送(ぎふチャン)・ラジオ関西にもネットする。
RCCでは、新型コロナウイルス感染拡大の影響で本大会が中止された2020年度(2021年)と2021年度(2022年)に、大会中継の代替番組を全国38局ネット向けに制作した。中継と同じくダイソーが冠スポンサーに付いたうえで、中継を予定していた時間帯に、『ダイソースペシャル 原晋のふるさとおしゃべり駅伝』を同時生放送番組として編成している(パーソナリティ:原晋、アシスタント:田村友里<RCCアナウンサー>)。
第3回大会(1998年)前に最初のテーマ曲「きっと翔べる」(作詞:小椋春平、作曲:大矢知華、歌:バッキー守岡)が製作される[12]。第15回大会(2010年)からは「Rainbow」(作詞・作曲:岡野昭仁、編曲:ak.homma・ポルノグラフィティ、歌:ポルノグラフィティ[注 20])を使用している[13]。放送では、NHK総合テレビ・RCCラジオの双方で使用されている。
JR横川駅から
広島港から
高速バス・郊外バス
自家用車で行く場合
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