お台場
東京臨海副都心の1エリア ウィキペディアから
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お台場(おだいば)は、東京都の特別区南部東京港に位置するエリア。
港区台場・品川区東八潮・江東区青海からなる埋立地「東京港埋立第13号地」北部の商業地を指す。南部全域を占める青海三丁目・四丁目を除く。
また広義では、隣接する「東京港埋立第10号地」北部を含む「東京臨海副都心」全体や「東京港埋立第13号地」全体を指す。
1853年(嘉永6年)、ペリー艦隊が来航して幕府に開国要求を迫る。これに脅威を感じた幕府は、老中首座の阿部正弘の命で品川台場(お台場)を築造した[1]。江戸の直接防衛のために海防の建議書を提出した伊豆韮山代官の江川英龍に命じて、洋式の海上砲台を建設させた。品川沖から深川洲崎にかけての海上に11基[2]ないし12基[3] の台場を一定の間隔で築造する計画であった。工事は昼夜兼行で進められ[4] [注釈 1]、およそ8か月にわたる工期で1854年(嘉永7年)にペリーが2度目の来航をするまでに砲台の一部は完成し、品川台場(品海砲台)と呼ばれた[3]。お台場という呼び方は、幕府に敬意を払って台場に「御」をつけ、御台場と称したことが由来である[注釈 2] 。埋め立てに用いる土は高輪の八ツ山や御殿山、泉岳寺の山を切り崩して調達し、それらの前の海岸から船で運ばれた[2]。また、そのために東海道の高輪通りを昼間は通行止めにした[5]。
ペリー艦隊は品川沖まで来たが、この砲台のおかげで横浜まで引き返し、そこでペリーが上陸することになった。台場は石垣で囲まれた正方形や五角形の洋式砲台で、まず海上に第一台場から第三台場が完成、その後に第五台場と第六台場が完成した[3]。第七台場は未完成、第八台場以降は未着手で終わった[3]。第四台場は7割ほど完成していたが工事は一旦中断され、7年後に工事が再開されて完成した[3]。第四台場は後日、造船所の敷地となった。また第四台場の代わりに品川の御殿山のふもとに御殿山下台場が建設され、結局、合計8つの台場が建設された。[要出典]現在は台場公園として開放されている第三台場と、他の埠頭などとつながっていない第六台場が残されている。
完成した台場の防衛は江戸湾の海防を担当していた譜代大名の川越藩(第一台場)、会津藩(第二台場)、忍藩(第三台場)の3藩が担った。
この砲台は十字砲火に対応しており、敵船を正面から砲撃するだけではなく、側面からも攻撃を加えることでその損傷を大きくすることを狙ったものである。2度目の黒船来襲に対し、幕府はこの品川台場建設を急がせ、佐賀藩で作らせた洋式砲を据えたが、結局この砲台は一度も火を噴くことなく開国することとなった。
東京都は、都心の混雑を緩和するため、東京臨海副都心として臨海部の開発を進めた[注釈 3]。レインボーブリッジの建設や世界都市博覧会の開催予定により、企業進出が誘致された。
13号埋立地は港区・品川区・江東区に分割されている。管轄区の決定にあたり地先ルールと[注釈 4]、交通上の接続が考慮された。その項目をクリアしている3区が相互に退かず、1982年10月に出された調停案により分割した[8]。
なお、埋立地の南東にある中央防波堤内側埋立地および同外側埋立地も江東区と大田区の間で帰属に関する協議が長期間に渡った結果、2019年9月の東京地方裁判所判決に基づいて分割された。そのさらに南側にある新海面処分場は現在も帰属未確定である。
沿岸地域にはカモメが生息し、水上バス発着所に良く見られる。多くの面積が公園になっていて、樹木が多い公園では野鳥が散見される[9]。
1950年代、秋の行楽シーズンには周囲の海域に50隻以上のハゼを目当てにした釣り船が出るほど賑わった時期もあった[10]。主に1970年代に整備されたお台場海浜公園には「釣りエリア」が設けられており[11]、ハゼ、シーバス(スズキ)、クロダイ、コノシロなど一般になじみの深い種類が多く見られる。2004年には上海ガニ(チュウゴクモクズガニ)が見つかっている[12]。
お台場は昭和時代に潮干狩りのために蜆がたくさん放された。そのため現在お台場付近の海岸は潮干狩りができる隠れたスポットである。
お台場エリア付近(東京臨海副都心)は港区・江東区・品川区のちょうど境界線にあり、場所によって区が異なる。またお台場に程近い東京ビッグサイトとテレコムセンターは江東区にあり船の科学館は品川区に属している。フジテレビは港区にある。ゆりかもめは港区からレインボーブリッジを通りお台場に入り港区、江東区に入り豊洲へと続く(東京港も参照のこと)。
ここでは、お台場エリアへのアクセスルートとして記載する。
なお、お台場エリアへ直接アクセスする経路ではないが羽田空港発着の航空機が近隣の江東区青海上空を通過すること、域内を東西に湾岸道路が通ること、東京港に寄港する旅客・貨物の船舶があること、そしてそれらの交通量はどれも非常に多いことから、屋外ではそれぞれの交通機関の音がしばしば騒音に感じられる。
お台場エリアを題材とした創作作品
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