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キャセイパシフィック航空
香港の航空会社 ウィキペディアから
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キャセイパシフィック航空(キャセイパシフィックこうくう、簡: 国泰航空, 繁: 國泰航空, 拼音: , 広東語イェール式: gwok taai hòhng hūng, 英: Cathay Pacific Airways Ltd., CPA, HKSE:0293)は、香港を拠点とする航空会社。香港のフラッグ・キャリアである。
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イギリス・スカイトラックス社による航空会社の格付けで、実質最高評価の「ザ・ワールド・ファイブ・スター・エアラインズ(The World's 5-Star Airlines)」の認定を得ている[2]。
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概要
香港国際空港(HKIA: Hong Kong International Airport: 香港國際機場)をベースとしている。同空港周辺には機材整備施設や本社機能、訓練施設などを持つキャセイシティ(Cathay City:國泰城)を形成している。イギリス系で香港の財閥『スワイヤー・グループ』 (Swire Group) が40%の株式を保有しており、事実上スワイヤーのグループ企業である。また、世界第3位の航空連合(アライアンス)であるワンワールドに加盟している。
1994年にランドーアソシエイツ社でCIを実施。ブラッシングウイングと呼ばれる中国伝統の書道をモチーフにしたロゴマークが特徴である。またCIを実施当初のテーマソングは坂本龍一が担当した。日本ではCI導入以前のCMでは、バリー・ホワイト作曲の「愛のテーマ」をBGMに広川太一郎のナレーションにて「着きごこち、さわやか。」というキャッチフレーズでも有名となった。
航空券の座席予約システム(CRS)は、アマデウスITグループが運営するアマデウスを利用している[3][4]。
2006年6月9日に、香港第二の航空会社、香港ドラゴン航空(DragonAir : 港龍航空公司)を買収し、100%子会社とした。イギリス植民地時代からの取り決めにより、中国への路線網は、北京とアモイしかなかったが、買収により中国全土へのネットワークが形成された。なお、後に香港ドラゴン航空は、「キャセイドラゴン航空(國泰港龍航空)」に改名することとなる。
キャセイは中国国際航空(エアチャイナ、国航)と戦略的に相互資本提携をしている。しかし、国航はスターアライアンスに加盟しているので、ワンワールドに加盟しているキャセイにとっては、航空連合としてはライバル関係にあたる。
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名称
社名にあるキャセイ (Cathay) とは、マルコ・ポーロによって有名になり、欧米の陸路貿易国を中心に使われていた、契丹に由来する中国の名称「カタイ」の英語訳で、英語では中国の旧称となっている。現地中国語名では、國泰航空公司と表記されている。台湾の国泰世華銀行などを抱える金融グループ「國泰金控」(Cathay Financial Holdings Co., Ltd.)や、かつて香港にあった映画製作会社「モーションピクチャー・アンド・ゼネラル・インベストメント」(Motion Picture and General Investments Limited, MP&GI; 國際電影懋業公司)を保有していたシンガポールの複合企業キャセイ・オーガニゼーション(Cathay Organisation Holdings Limited)とのグループ関係はない。
歴史
要約
視点
設立
中華民国で航空運送業を営んでいたアメリカ人のロイ・ファレルと、第二次世界大戦中にインドと中華民国を結ぶ航路のパイロットであったオーストラリア人のシドニー・カンツォが、ダグラスDC-3でカルカッタと重慶間の路線の運航を開始した。
その後国共内戦の激化に伴い、上海から移り住んだイギリスの植民地の香港にて、1946年9月24日に正式にキャセイパシフィック航空として創立した。香港からマカオやマニラ、バンコク、シンガポール、上海への旅客便の運航を始める。
急成長
その後、国共内戦に勝利した中国共産党により1949年に中華人民共和国が設立され、その後中国共産党の支配を嫌った多くの難民が香港へ流れてきた事や、1950年代初頭にイギリスが中華人民共和国を承認し国交を樹立した事から、香港の地位が「中国大陸への窓口」として高まったことにより事業は急速に拡大する事になる。
乗客数の急激な伸びに対応するために、より大型なダグラス DC-4BやDC-6を導入するとともに、イギリス系財閥のスワイヤー・グループの資本を受け財務体制を強化させた。その後1959年には、英国海外航空とジャーディン・マセソンの合弁会社で、最大のライバルであった香港航空(後のエア・ホンコンや香港航空(元CRエアウェイズ)とは別会社)を吸収し規模を拡大した。
世界へ
1970年代に入り香港がアジア地域の貿易、金融センターとしての地位を確実なものとするとともに、より大型なボーイング707を導入しアジア地域の主要都市に直行便を就航させた他、初のワイドボディ機であるロッキード・トライスターを導入する。
1979年には、ボーイング747-200型機の導入により宗主国の首都であるロンドンへの乗り入れを週1便で開始した。まもなく同便は1日1便に増強され、キャセイパシフィック航空有数のドル箱路線となる。2025年現在、香港 - ロンドン/ヒースロー空港線は同社だけで最大6往復運航されており、エアバスA350XWBとボーイング777-300ER型機の長距離機材で運航されている[5]。
その後1980年代にかけて、パリやフランクフルト、アムステルダム、ローマをはじめニューヨーク、バンクーバーと言った北米路線、ブリスベン等のオーストラリア路線を開設し、世界的にネットワークを拡げていった。
現在
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2006年には、香港の第2の航空会社である香港ドラゴン航空を買収し傘下に収めた。現在は香港のフラッグキャリアとして、南アメリカ大陸を除く全大陸の主要都市への路線を運航している。さらに、ワンワールドの主要メンバーとなり多数のコードシェア便を運航している。またそのサービスは世界的に高い評価を受け、世界各国の様々な賞を受賞している。
最近ではボーイング777-300ERと新規に発注したエアバスA330-300を契機に全てのクラスのシートや新型のAVODパナソニックアビエーション社製eX2(StudioCX)にリプレースしている2年〜3年にかけて更新する予定。
2010年にはエアバスA350 XWBを発注をした。更に保有機の全機材にパナソニックアビエーション製の「eXConnect」を導入する事を決め2012年以降機材でのブロードバンド接続が可能となる予定である。
2019年3月27日には、中国本土海南航空グループ傘下でライバルの香港エクスプレス航空の買収を発表し[6]、7月21日に買収完了を発表した[7]。
2019年-2020年香港民主化デモに関連して、8月に空港がデモ隊に占拠され12、13日多くの運航便が欠航し、中国民用航空局よりデモに参加した従業員を中国路線から排除すること、事前に中国に向かう便に搭乗するクルーの情報を提出することを求められた[8]。また、デモ参加者の解雇が相次いでおり、労働組合は「文化大革命」式の政治的粛清を実行しているとして同社を非難している[9][10]。一部の中国国営企業は、従業員に対してキャセイ航空の利用禁止命令を出している[11]。8月16日にはこれら従業員によるデモ参加者対応で最高経営責任者(CEO)ルパート・ホッグ氏と最高顧客・商務責任者(CCO)のポール・ルー氏が辞任しCEOはキャセイの主要株主であるスワイヤーグループのオーガスタス・タン氏が後任となり[12]、11月6日には会長ジョン・スローサー氏も退任し、スワイヤー・パシフィックの幹部、パトリック・ヒーリー氏が就任するとした[13]。また、デモによる業績への影響が出てきていて2019/20冬期ダイヤの一時減便[14]や導入機体の受領延期、運航機体の早期退役[15]などで収支改善施策を強いられている。さらに、2020年に入り猛威を振るっている新型コロナウイルス感染症の影響で、中国、香港両政府による渡航制限により、中国本土便の9割を削減する計画で[16]、従業員に対して無給休暇取得を要請する事態となっている[17]。
香港の厳格なコロナ対策を受けて、キャセイは2022年12月期まで3期連続で最終赤字だった[18]。キャセイの林紹波(ロナルド・ラム)最高経営責任者は、2023年の『日本経済新聞』のインタビューに対し、「過去3年間、世界の航空会社のなかで最も厳しい状況に直面した」と回想している[18]。
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保有機材
要約
視点
かつて香港がイギリスの植民地であった事や、親会社のスワイヤー・グループがイギリス資本であった事などから他の豪などイギリス連邦加盟国と同じくロールス・ロイス社製のエンジンを選択することを好んだ。しかし、近年の旅客機メーカーが、エンジンメーカーを単一にする事によってエンジン開発のリスクマネージメントする方針などから機種によって選択不可になったり、他航空会社の中古機材導入によって括れなくなってきている。
なお、キャセイパシフィック航空が発注したボーイング社製航空機の顧客番号(カスタマーコード)は67で、航空機の形式名は747-467, 747-467F, 777-267, 777-367, 777-367ER などとなる。また、機体の機体記号について香港では中国返還以前英国租借当時はVR-H**で登録されていたが、中国(台湾を含む)本土との混乱を避けるべくB-H**としていた[19]。しかし香港航空、香港エクスプレス航空、運航停止済みのオアシス香港航空、子会社に当たるキャセイドラゴン航空までもが使用してきた関係上B-H**だけでは手一杯となってしまったなどの背景から最近の登録機材ではB-K**、B-L**などで対処している。
運航機材
カラーリングについては、エメラルドグリーンの背景に赤いストライプと、白い筆文字で翼をイメージしたブラッシュ・ストロークと呼ばれるロゴが入ったものになっており、これは機体にも描かれている。
2015年11月1日に新塗装を発表[30][31]。垂直尾翼が全面緑で塗られたところにブラッシュストロークが大きく入ったほか、胴体はシンプルなデザインに仕上げられた。この新塗装第1陣となったボーイング777-300ER(機体番号:B-KPM)は、東京 - 香港線のCX548便(香港8:45発東京羽田行き)にてデビューを果たしている今後5年間で約150機を新しい塗装に塗り替える他、2016年受領のエアバスA350XWBは最初から新塗装で受領する[32]。2023年から機体塗装はそのままに「CATHAY PACIFIC」のロゴを巨大化(※「member of oneworld」塗装はそのまま)、また貨物機については「CATHAY CARGO」の表記に変更されている。
香港という地勢柄、実質国内線(中国本土は除く)運航は提供しておらず、香港返還前は国際線が専らであることで殆どがワイドボディ機のみによるフリート構成となっていたが、返還以降中国国際航空の増資もあり以前は子会社香港ドラゴン航空がナローボディ機で運航していた路線ごと吸収したため、一部ナローボディ機も運用するようになっていて、使用される機体年齢は若いものが多く、最新鋭の機材を積極的に導入している。同社は最新鋭のボーイング777-300ERも30機以上導入して747-400を置き換えた。また同機導入に伴い、運用上制限のあったエアバスA340-600を退役させフリートを統一した[33]。また、これ以前には米国イースタン航空から購入したロッキードトライスターL-1011やボーイング707なども存在したほか、日本航空からコンベア880を導入し運航していた。2010年にはエアバスA350 XWBを発注をした。
現在、欧米路線などの長距離便がメインであるボーイング777-300ERの運航機数は、中東のエミレーツ航空に次いで、世界で2番目に多い。
貨物部門はボーイング747-400Fとボーイング747-400ERFを運用していて、以前は旅客機型を改修したボーイング747-400BCFを運用していた。最新型のボーイング747-8F[34]を発注し、2011年より受領を開始した。
- エアバスA321neo
- エアバスA330-300
- エアバスA350-900
- エアバスA350-1000
- ボーイング747-400ERF
- ボーイング747-8F
- ボーイング777-300
- ボーイング777-300ER
退役機材
- エアバスA320-200
- エアバスA321-200
- エアバスA340-200/300/600
- ボーイング707-320C
- ボーイング747-200B/200F/200SF
- ボーイング747-300
- ボーイング747-400/400BCF/400F
- ボーイング777-200
- コンベア880
- ダグラス DC-3
- ダグラス DC-4
- ダグラス DC-6B
- ロッキード L-188 エレクトラ
- ロッキード L-1011 トライスター
2016年10月1日、東京発香港行CX543便(機体番号はB-HUJ)をもって旅客型のボーイング747-400が全機退役した[35]。この退役をもって同社のフリートから旅客型のボーイング747が姿を消し、37年間の運航に終止符が打たれた[36]。2017年3月、エアバスA340-300が全機退役。この退役により、同社の旅客運航用フリートから四発エンジン機が姿を消すこととなった。
いずれも現行塗装を纏った機体は登場せず、旧塗装での退役となった。
- エアバスA340-200
- エアバスA340-300
- エアバスA340-600
- ボーイング707-320C
- ボーイング747-200B
- ボーイング747-200F
- ボーイング747-300
- ボーイング747-400
- ボーイング747-400BCF
- ボーイング777-200
- コンベア880
- ダグラス DC-3
- ダグラス DC-4
- ロッキード L-1011-1 トライスター
特別塗装機
- 「THE SPIRIT OF HONG KONG 香港精神号(2代目)"SAME TEAM, SAME DREAM.,積極進取 飛越更高理想"[41]」
- ボーイング747-400(B-HOX)[40]
- 「THE SPIRIT OF HONG KONG 香港精神号(3代目)」
- ボーイング777-300ER(B-KPB)
- 「THE SPIRIT OF HONG KONG 香港精神号(4代目)」
- ボーイング777-300(B-HNK)
- 「Asia's world city」
- 「Progress Hong Kong 100th Aircraft[43]」
- エアバスA330-300(B-LAD)[42]
- 「member of oneworld」(ワンワールド塗装)
- ボーイング777-300ER(B-KQL、B-KQM、B-KQN、B-KQI)
- ボーイング777-300ER(B-KPL)[44]
- エアバスA330-300(B-HLU)
- エアバスA340-300(B-HXG)[40]
- ボーイング747-8F(B-LJA)
- ボーイング747-400(Asia's World City)
- ボーイング777-300(Asia's World City)
- ボーイング777-300(香港精神号)
- エアバスA330-300(ワンワールド塗装)
- ボーイング777-300ER(ワンワールド塗装、B-KQI)
特徴ある機体
- VR-HOK

米イースタン航空から1989年7月に購入したトライスターで、1993年8月から1995年6月までの約2年間傘下のドラゴン航空へ移籍しドラゴン航空塗装で北京/上海線専用機材として運用された後、 再びキャセイへリースバックされ、垂直尾翼のみグリーンのキャセイカラー、胴体はロゴ以外白塗りのハイブリッド塗装で1996年に退役するまで運航された。その姿から、本邦のスポッターの間では「白トラ」という愛称をつけられていたようである[47]。
- VR-HKG

1979年に導入されたB747-200B型。啓徳空港(閉港)の3レターコード「HKG」が付けられた、ユーモアのある機体番号の機体。
- ZK-NBS
1989年12月にニュージーランド航空からリースした機体。緑色のラインが機体前方下部にかけて広がっていた通常塗装機と塗り分け方が違い、ニュージーランド航空の塗装の帯を上からなぞったように一本の帯状に塗装されていた。1991年2月に同社にリースバックされた。なお同機は2010年9月にアメリカで解体されたようであるが、これは、(事故抹消機を除く)B747-400シリーズで初めて解体された機体との事である。
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就航都市
要約
視点
香港国際空港を拠点とし、南アメリカ大陸を除く全大陸の主要75都市へ就航している。また、下記以外の都市へも他社とのコードシェアで就航している便もある。
2025年6月5日(木)から、香港とローマ/フィウミチーノ空港を結ぶ直行便の運航を再開。キャセイパシフィック航空の最高顧客・商務責任者であるラヴィニア・ラウ氏は、「キャセイパシフィック航空は1986年に香港〜ローマ線を初めて開設し、イタリアへの歴史を40年近く持ちます。この路線の再開を待ち望んでいたお客様も多く、ビジネス、観光、さらには聖年の行事を目的とした旅行など、さまざまなニーズに応えることができることを嬉しく思います」とコメントしている。[49]
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日本との関係
要約
視点
運航便
機材などは変更となることがあるので、正確な情報は公式サイトを参照。
※コードシェア
- AA-アメリカン航空
- FJ-フィジーエアウェイズ
- JL-日本航空
- QF-カンタス航空
- QR-カタール航空
羽田空港、成田空港とも自前のキャセイパシフィック・ラウンジを運営している。
日本との歴史
- 1959年7月に、ダグラス DC-6を使用して、羽田線に週2便で就航した[50]。
- 1960年4月1日に、ダグラスDC-6を使用して、台北経由の大阪/伊丹線を運行開始した。伊丹空港にとって、初の国際線乗り入れ会社となった[51]。
- 1965年9月2日に、福岡空港へ週2便で乗り入れた。香港-台北-福岡-ソウル-福岡-香港というルートで運航していた[52]。
- 1966年3月11日に、コンベア880を使用して、大阪/伊丹経由の名古屋/小牧線を開設した。名古屋/小牧空港にとっても、日本航空と並んで最初期の国際線定期便となった[53][54]。
- 1978年、成田国際空港開港に伴って、羽田線を成田発着に移管した。
- 1990年10月28日、新千歳空港便を運行開始。日本航空との共同運行だった[55]。
- 1993年から、新千歳線を週2便(冬季週3便)で単独での運航を開始した[55]。
- 1994年、関西国際空港開港に伴って、伊丹発着路線を関空発着に変更した。
- 1998年には市場環境の変化により、新千歳線の運航を停止した[55]。
- 2001年、新千歳線を再開[55]。
- 日本と香港の航空自由化協定の締結により、羽田再国際化後の2010年に羽田線を開設した。羽田に乗り入れるのは32年ぶり。
- 2018年12月19日より、徳島-香港線に季節運航で就航[56]。
- 2019年10月30日より、季節限定で香港-新潟線を開設。
- 2020年3月13日から、新型コロナウイルスのため日本路線は全便運休した。
- 2020年4月2日より、東京/成田-香港線の運航を週3便で再開[57]。
- 2020年6月21日より、大阪/関西-香港線を運航再開した。また成田線も毎日運航へ増便した[58]。
- 2022年11月1日から羽田-香港線、12月1日から新千歳-香港線、12月16日から福岡-香港線を週3便で再開。また、関西/香港線を毎日2便に増便。羽田/香港線は、毎日運航する[59]。
- 2023年5月1日から、東京/成田-台北経由-香港線の運航を再開した。
- 2023年5月3日より福岡-香港線を毎日運行から週10便に増便。
- 中部-香港線において、2024年10月27日から、毎日運行の2往復(1往復は台北経由)に加え、新たに中部を午前に出発する直行便を週3往復運航[60]。
- 2025年3月30日より、大阪/関西への直行便を1日4往復から1日5往復化に、名古屋/中部への直行便を週10便から週14便(1日2便)に増便する。加えて、関西も名古屋も、台北経由便を1便ずつ運行[61]。
その他
- 1990年3月24日、ロッキード式L1011-385-1型航空機が、成田国際空港着陸時にハード・ランディングして、左主翼翼根部などが破損し、第1燃料タンクから燃料が流出し、航空事故と認定された[62]。
- 2024年1月16日、大韓航空の機体が乗客乗員289人を乗せて移動中、キャセイパシフィック航空機と接触する事故が起きた[63]。
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サービス
要約
視点



キャセイパシフィック航空は、2005年、2006年と続けて2年連続、さらには2009年にもイギリスのスカイトラックス社のランキングで最高賞であるエアライン・オブ・ザ・イヤー賞を獲得するなど世界でもシンガポール航空、カタール航空、エミレーツ航空などと並びトップクラスのサービスで定評がある。日本に就航している外資系航空会社の中では、日本人客室乗務員の在籍人数が最も多く、日本人乗務員も香港発着の同社就航路線全てに乗務しているため、どの路線においても日本語が通じるケースが多い。
また同社の安全性は非常に高いことでも知られ、重大事故は1972年以降一件も起こしていない。最新鋭の技術を常に取り入れ、例えば機内エンターテイメントに関してはStudioCXと呼ばれるパーソナルテレビがかなり早い段階からエコノミークラスにも装備された。
2007年からボーイング777-300ERを導入を機に機内エンターテイメントやシートをリニューアルするプロジェクトが進んでいて2009年度までにほとんどの機体でリニューアルが完了される予定。改修後はビジネスクラスがフルフラット化やエコノミークラスにはPC電源とリクライニングしても後部座席に影響を与えないデザインになっている。更にStudioCXの最新版としてパナソニックアビエーション社製eX2のAVOD対応のシートテレビを全機材にリプレースしている。2年〜3年にかけて更新する予定。
マイレージプログラム
マイレージプログラムとして、「アジアマイル」と上級組織にあたる「ザ・マルコポーロクラブ」の2種類がある。どちらもワンワールド加盟航空会社でマイルを獲得できる。数あるマイレージプログラムの中でも「ザ・マルコポーロクラブ」は他社のように年間で規定のマイルを貯めて入会できるというものではなく、入会金の支払により入会できる珍しいシステムを採用している(入会後は年間最低4セクター以上搭乗しないと会員資格を喪失する)。ただし、初期のレベルではワンワールドのステータスはなく、ルビークラス以上になるためにはやはり規定のマイルを貯めなくてはならない。また、アジアマイルにはランクが存在しないので、いくらマイルを貯めても、アジアマイル会員のままでは上級会員とならない。
ワンワールド加盟各社以外に、下記の航空会社と提携している。
ラウンジ

上級クラスまたは「ザ・マルコポーロクラブ」の上級会員向けの乗客に空港ラウンジのサービスを提供している。 ラウンジの名称は空港ごとに異なる。
ソファー、無料のアルコールやソフトドリンク、新聞や雑誌が提供される。
ラウンジによっては、ホットミール、軽食、「ヌードルバー」で出来立ての麺類を注文することができる。
本拠地香港では複数のラウンジを提供している。
- The Wing First Class / Business Class Lounge
- ファーストクラスラウンジとビジネスクラスラウンジで場所が異なる。
- ファーストクラスラウンジではダイニングエリア「ザ・ヘイヴン」でレストラン形式でメニューから注文することができる。また、ザ・カバナで入浴することもできる。
- The Pier First Class / Business Class Lounge
- The Deck
- The Bridge(2025年5月7日再開)
日本では、東京国際空港(キャセイパシフィック羽田ラウンジ)、成田国際空港(Cathay Pacific First and Business Class Lounge)でサービスを提供している。 その他の関西国際空港、新千歳空港、福岡空港では、空港会社運営のラウンジが、中部国際空港では提携先のJALサクララウンジが利用できる。
機内誌
機内誌「キャセイ」(CATHAY)があり、英語と中国語で書かれている。エコノミークラスを含むすべてのクラスに搭載されている。また、電子書籍としてiPadにも無料で配信している。
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事件・事故
- キャセイ・パシフィック航空機ハイジャック事件(1948年)
- キャセイ・パシフィック航空機撃墜事件(1954年)
- キャセイ・パシフィック航空700Z便爆破事件(1972年)
- キャセイパシフィック航空780便事故(2010年)
エピソード・その他
- BBCワールドニュースで放送している「アジア・ビジネスレポート」のスポンサーである。
- CIは、アメリカ合衆国の大手デザイン事務所ランドーアソシエイツの手によるものである[64]。コーポレートカラーは翡翠色とも呼ばれる深い緑色である。
- 現拠点空港であるチェク・ラップ・コク空港が開港するまでは、世界で最も着陸が難しい空港と謳われた啓徳空港(閉港)を拠点空港で使用していた為、香港カーブにより訓練されたパイロットの技術レベルは他社と比較して高いと言われる。
- コーポレートイメージソングとして「愛のテーマ」(作曲:バリー・ホワイト、演奏:ラブ・アンリミテッド・オーケストラ)があり、テレビコマーシャルなどで使用されていた。
- イギリス統治時代は、日本において「英国の伝統、信頼の翼」というキャッチフレーズで、テレビコマーシャルを実施していた。
- 1998年に同社の機内で泥酔して暴言を吐く、喫煙するなどしたオアシスのボーカル、リアム・ギャラガーを永久利用禁止にしている。
- 1998年9月、アジア通貨危機などの影響によりフィリピン航空が全面的に運航を停止したことを受け、フィリピン政府からの要請を受ける形でフィリピン国内の一部路線を代替運航した。世界的に見ても、一時的とはいえ「国内線の運航を国外の航空会社に全面的に任せる」事態は珍しく、ニュース等で話題となった[65]。
- 2011年、機内で乗務員が猥褻な行為に及んでいるとされる写真が流出、同社が始める予定だったキャンペーンが延期となった。
- 2012年、客室乗務員組合が労使交渉が妥結しない場合、乗客に「笑顔」でのサービスを拒否すると通告した[66]。
- 2018年9月19日、B777-300型機(B-HNO)の塗装を新塗装に変更した際に、本来なら「CATHAY PACIFIC」であるはずの社名の塗装が「CATHAY PACIIC」と「F」が抜けているという重大なスペルミスが発覚。その後同社はこのハプニングを公式Twitterで自虐ネタにしたところ、大きな反響を呼んだ。[67]
- 2023年5月21日、中国四川省成都市から香港へ向かう機内で中国の乗客に対する差別事件が発生した。乗務員が「英語で毛布と言えないなら渡せません」と答えた録音が中国のSNSの小紅書で流され、炎上になって、23日、CEOの林紹波が深夜に処分を発表し、自ら指揮を執ってサービス改善と再発防止に努めると表明した。香港の李家超行政長官も24日に「極めて悪質で残念」な出来事であり、香港のイメージを落としたという声明を発表した。事件関連の3人の乗務員は23日に解雇された。[68](詳細は中国語版の記事を参照)
脚注
関連項目
外部リンク
Wikiwand - on
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