日本のテレビドラマ番組、メディアミックス作品、その主人公たる架空のヒーローグループの名前 ウィキペディアから
『ジャッカー電撃隊』(ジャッカーでんげきたい)は、1977年4月9日から12月24日まで、テレビ朝日系列で毎週土曜19:30 - 20:00(JST)に全35話が放送された、テレビ朝日と東映制作の特撮テレビドラマ、および作中で主人公たちが変身するヒーローたちのチーム名。
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スーパー戦隊シリーズ | ||
第1作 | 秘密戦隊 ゴレンジャー |
1975年4月 - 1977年3月 |
第2作 | ジャッカー 電撃隊 |
1977年4月 - 同年12月 |
第3作 | バトル フィーバーJ |
1979年2月 - 1980年1月 |
ジャッカー電撃隊 | |
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ジャンル | 特撮テレビドラマ |
原作 | 石森章太郎 |
脚本 | 上原正三 他 |
監督 | 竹本弘一 他 |
出演者 | |
声の出演 | |
ナレーター | 大平透 |
音楽 | 渡辺宙明 |
オープニング |
「ジャッカー電撃隊」 歌:ささきいさお、こおろぎ'73 |
エンディング |
「いつか、花は咲くだろう」 歌:ささきいさお |
言語 | 日本語 |
製作 | |
プロデューサー |
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制作 | テレビ朝日 |
放送 | |
放送局 | テレビ朝日系列 |
音声形式 | モノラル放送 |
放送国・地域 | 日本 |
放送期間 | 1977年4月9日 - 12月24日 |
放送時間 | 土曜 19:30 - 20:00 |
放送枠 | スーパー戦隊シリーズ |
放送分 | 30分 |
回数 | 全35話 |
特記事項: 「スーパー戦隊シリーズ」 第2作 |
「スーパー戦隊シリーズ」第2作である。
4人のサイボーグ「ジャッカー電撃隊」が犯罪組織「クライム」の起こした事件を捜査した末、変身してクライムと戦う姿を描く。スーパー戦隊シリーズでは唯一のサイボーグで構成される戦隊である[1]。
大ヒットとなった前作『秘密戦隊ゴレンジャー』の路線を継承しつつ犯罪組織と特捜隊の対立を描くスパイアクションとメカニック描写を重視したシリアスな作品となったが、視聴率の低迷により前作レギュラーであった宮内洋を新レギュラーに迎えるなど大幅な路線変更が行われた[出典 1]。
アクションは前作の後半から引き続きジャパンアクションクラブが担当[出典 2]。トランポリンを多用したアクションと、カメラワークを意識した素早い動き、統制されたチームの動きなどは、その後のシリーズの基本となっている[5][7]。
大人気となり2年間放送された『ゴレンジャー』であったが、新たなマーチャンダイジング展開や番組の長期化によるマンネリ化対策として新たな作品が制作されることとなった[8][6]。前作の大きな特徴である色分けされたグループヒーローという要素は継承しつつ、前作との差別化として人数をトランプをモチーフとした4人に変更[8]。また、娯楽性の強まっていった前作へのアンチテーゼも込めて、企画書ではドラマ性とメカニックを重視した作風とすることが強調されている[8]。ドラマ性については、前作序盤で追求しきれなかったスパイアクション要素を発展させ、よりリアルな犯罪捜査を描き、さらに主人公側の人間像を描写することでアクション面以外で視聴者を惹きつけることを意図していた[8][注釈 1]。
メカニック要素としては、サイボーグという設定が導入されたほか、当時のスーパーカーブームを反映してメカデザインに取り入れている[出典 3]。第7話と第14話では実在のスーパーカーを登場させている[6][10]。
企画段階のネーミングとして『科学特捜隊ボーグハンター(科学防衛隊ボーグハンター)』および『電撃戦隊グロスボンガー』が挙げられていた[8][6]。「ジャッカー電撃隊」の名称は、トランプのイメージを強調するため「J・A・K・Q」から命名された[11]。
視聴率は放送開始当初こそ20パーセント台を記録したものの次第に低迷していったため[注釈 2]、子供の出番を増やすなどのテコ入れが行なわれた[出典 4]。前半の内容について、メインライターの上原正三は主人公をサイボーグとしたことで自然に話がシリアスになってしまい、計算外の暗さがつきまとったことを述べており[9]、東映プロデューサーの吉川進も『ゴレンジャー』に対する1つのアンチテーゼという狙いであったが主題歌が暗くなるなど暗いイメージが波及したことを語っている[12]。
石森プロは、クライムの背後にいた悪の未来人「エムペリアン」を追って来た未来人「ペイジワン」が、ジャッカーとともにタイムマシンで時間移動して悪の陰謀を砕くという案「タイムファイターの謎」を提案した[11][6]が、それまでの世界観と異なるためにNGとなった[11]。そこで、ジョーカーに代わる行動隊長として『ゴレンジャー』に出演していた宮内洋を新たにレギュラーとして起用し、テコ入れで途中参加したテレビ朝日プロデューサーの小泉美明の提案により、新キャラクターのビッグワンが創作され[13][11][注釈 3]、第23話から登場。作劇面以外でも、オープニング・エンディング映像の再構成やアイキャッチの変更が行なわれた。
結局、これらの措置でも視聴率の上昇にはつながらず、35話で打ち切りとなった[要出典]。そのため、スーパー戦隊シリーズで最も話数が短い作品となっている。
終盤の第34話・第35話は初期のようなハードなストーリーに戻り、特に第34話ではビッグワンを除くメンバーの変身後の姿が一切登場しないという異色回となっている[11]。
テレビシリーズ終了後の1978年3月18日には、『ゴレンジャー』とのクロスオーバー作品である劇場用オリジナル作品『ジャッカー電撃隊VSゴレンジャー』が公開された。
巨大な組織力と機械怪物で構成され、首領のアイアンクロー(鉄の爪)に率いられる犯罪シンジケートクライムの暗躍に際し、国際科学特捜隊日本支部長官の鯨井大助(ジョーカー)に招集された桜井五郎・東竜・カレン水木・大地文太の4人は、核・電気・磁力・重力のエネルギーを持つサイボーグ戦士ジャッカーとして生まれ変わり、トランプのコードネームを持つジャッカー電撃隊となる。ジャッカーはクライムの陰惨な組織犯罪を捜査して壊滅を目指すが、宇宙的科学力にスケールが拡大していくその攻勢に苦戦を強いられる。そんな中、行動隊長の番場壮吉(ビッグワン)が加わり、5人になったジャッカーは、クライムと雌雄を決するべく戦いを繰り広げていく。
巨大犯罪組織クライムに対抗すべく、国際科学特捜隊日本支部が結成したテロや組織犯罪に対応したサイボーグ部隊[15][16]。トランプのA(エース)、J(ジャック)、Q(クイーン)、K(キング)を並べ替えたJAKQと表記し、ジャッカーと読む。メンバーは全員サイボーグであり[注釈 4]、変身前でも能力(探査能力、怪力など)を発揮できるため、相当の戦闘力を持っている。飛行要塞スカイエースによって運ばれる強化カプセルの中で、各々の強化エネルギーを浴びることによってチェンジする。
大地と番場以外の3名は民間出身(カレンは警察出身者)であり、ジャッカー加入後、国際科学特捜隊に入隊した。
変身後・集合時の名乗りは、「我ら、ジャッカー電撃隊!」[17]。初期メンバー4人には、自分のパーソナルカラーが織り込まれた決め口上が前期・後期の2種類ずつある。
変身後は全員マントを羽織っている。初期メンバーはマスク表面には各々のトランプマークが描かれている[注釈 5]。ビッグワンは、外観自体が初期メンバーとは大きく異なり、マントも大きく、マスク表面には赤・青・緑・黄も描かれている。
首領
※漢字表記は、秘密戦隊ゴレンジャー大全集 1988226 - 227頁に拠る。
スペードエース役の春田三三夫(現・春田純一)は、途中、負傷により降板し[5]、岡本美登に交代した[88]。第13話からは、春田の名前は出演クレジットには出てこない。復帰後は岡本と交代でビッグワンを担当した[88]。
この節の加筆が望まれています。 |
音楽を担当した渡辺宙明は、並行していた『大鉄人17』が重厚な音楽であったのに対し、本作品はロック調としており、前作よりも大人っぽさをイメージしている[91]。
本作品のアイキャッチ音楽は3種類あるが、以下の通りすべて他作品からの流用である。
このうち『キカイダー』録音分は劇場版『ジャッカーVSゴレンジャー』でも、鯨井長官がキカイダーの活躍を紹介する場面で流された。
サブタイトルは全篇通して「○○!![注釈 34]××」というフォーマットに統一されており、また感嘆符の前に入る語句は時期によって以下の3パターンに大別される。
放送日 | 放送回 | サブタイトル | 登場ロボット | クライムボス | 脚本 | 監督 |
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1977年 | 4月 9日1 | 4カード!! 切り札はJAKQ |
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上原正三 | 竹本弘一 |
4月16日 | 2 | 2テンジャック!! 秘密工場を電撃せよ |
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4月23日 | 3 | 5フラッシュ!! ほえろパンサー |
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奥中惇夫 | |
4月30日 | 4 | 1ジョーカー!! 完全犯罪の死角 |
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5月 | 7日5 | 3スナップ!! 裏切りのバラード |
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竹本弘一 | |
5月14日 | 6 | 9ポーカー!! 美女の罠 | 押川国秋 | |||
5月21日 | 7 | 8スーパーカー!! 超速300キロ |
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上原正三 | 奥中惇夫 |
5月28日 | 8 | 6ターゲット!! 爆発する花 |
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押川国秋 | |
6月 | 4日9 | 7ストレート!! 地獄の必殺拳 |
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上原正三 | 竹本弘一 |
[注釈 36]6月18日 | 10 | 11コレクション!! 幸福への招待 |
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曽田博久 | ||
6月25日 | 11 | 13ジャックポット!! 燃えよ!友情の炎 |
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奥中惇夫 | |
7月 | 2日12 | 10ピラミッド!! 黄金仮面の迷路 |
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上原正三 | ||
7月9日 | 13 | 青いキークイズ!! 密室殺人の謎・なぞ |
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平山公夫 | ||
7月16日 | 14 | オールスーパーカー!! 猛烈!! 大激走!! |
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平山公夫 | ||
7月23日 | 15 | 真赤なオカルト!! 怪談・吸血鬼 |
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上原正三 | 奥中惇夫 | |
7月30日 | 16 | 黒いベースボール!! 襲撃する魔球 |
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[注釈 37]8月13日 | 17 | 黒い悪魔つき!! 怪談・地獄の家 |
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竹本弘一 | |
8月20日 | 18 | 青いうず潮!! 秘密スパイの顔 |
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8月27日 | 19 | 真赤な大冒険!! 底なし魔境の鬼退治 |
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― | 平山公夫 | |
9月 | 3日20 | 暗黒の使者!! 透明怪物が闇を走る |
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押川国秋 | ||
9月10日 | 21 | バラ色の野球時代!! クライムの強打者 |
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― | 上原正三 | 竹本弘一 |
9月17日 | 22 | 赤い大逆転!! 自爆軍団を攻撃せよ |
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新井光 | ||
[注釈 38]10月 1日 | 23 | 白い鳥人!ビッグワン |
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上原正三 | ||
10月 | 8日24 | 悪魔か?天使か?! 不思議な笛吹き男 |
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10月15日 | 25 | 勝利か?死か?! 鬼将軍と機械化軍団 |
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田口勝彦 | ||
10月22日 | 26 | インベーダーか!? 謎の宇宙海賊船 |
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10月29日 | 27 | 独裁者の野望!! 砕け!死の収容所 |
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竹本弘一 | ||
11月 | 5日28 | ぼくの秘密!ポケットの中の宇宙怪物 |
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11月12日 | 29 | 行くぞ七変化!鉄の爪対ビッグワン |
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山田稔 | ||
11月19日 | 30 | 死を呼ぶ暗号!猛毒コブラツイスト |
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11月26日 | 31 | 赤い衝撃!スパイは小学四年生 |
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竹本弘一 | ||
12月 | 3日32 | どっちが本もの?! 危うしビッグワン |
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長坂秀佳 | ||
12月10日 | 33 | 電撃隊全滅か?! クライムのお料理教室 |
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押川国秋 | 山田稔 | |
12月17日 | 34 | 潜入!クライム要塞島 |
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上原正三 | ||
12月24日 | 35 | 大勝利!さらばジャッカー |
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