秋北バス
秋田県の一般乗合・貸切旅客自動車運送業者 ウィキペディアから
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秋北バス株式会社(しゅうほくバス)は、秋田県大館市に本社を置くバス会社。秋田県北部を営業地域とする。かつては国際興業グループに属していたが、グループを離脱[1](後述)、現在は国際東北グループに属する。日本バス協会傘下の秋田県バス協会・岩手県バス協会会員。
秋北バス本社 | |
種類 | 株式会社 |
---|---|
略称 | 秋北 |
本社所在地 |
日本 〒017-8585 秋田県大館市御成町1丁目11番25号 北緯40度17分13.7秒 東経140度33分29.7秒 |
設立 | 1944年1月17日 |
業種 | 陸運業 |
法人番号 | 3410001006019 |
事業内容 |
一般乗合旅客自動車運送事業 一般貸切旅客自動車運送事業 自動車整備業 不動産業ほか |
代表者 | 代表取締役社長 小畑 保彦 |
資本金 | 9,600万円 |
従業員数 | 308名(2016年4月現在) |
主要株主 | 国際東北株式会社 |
主要子会社 |
秋北観光 秋北タクシー 秋北航空サービス |
外部リンク | https://shuhokubus-gr.co.jp/ |
1943年4月、戦時下の政府による陸運統合策に基づき、秋田県北部の山本郡、北秋田郡、鹿角郡3郡の13業者が統合。秋北乗合自動車の商号で資本金60万円で発足する。1944年1月に設立登記。1954年3月、秋北バスに商号を変更した[2]。
1962年春、丸善石油(現:コスモ石油)が、東北における石油販売基地にしようと秋北バスを系列化した[3]。当時、営業免許キロ数は850キロ、900名の従業員と貸切車両を含めバスは260台擁していた[4]。しかし、その年に丸善石油がシンガポール進出で躓き、関西財閥が救済に向け奔走する事態となり、なんとか倒産はまぬがれたものの、傍系事業は助けないという条件が示された。丸善石油にはメインバンクの三和銀行(現:三菱UFJ銀行)から、整理担当の重役が乗り込み、関連事業を切り捨て始めた[3]。
秋北バスは、寄り集まった13業社がそれぞれ役員を構成し、経理もまったくばらばらで[5]、経営陣の主導権争いや訴訟沙汰に発展した労使紛争(秋北バス事件を参照)の泥沼化により倒産寸前の状態に追い込まれていた[4]。秋北バスの元経営陣は上京し、三和銀行の担当者に「秋北バスの株を返してほしい」と要求するが、三和銀行側は「秋北バスを買うなら、(丸善石油の子会社である)大阪、神戸のタクシー会社もいっしょに買ってほしい。一括して売るつもりなので秋北だけとはいかない」と条件を出した。だが中央の大資本家ならともかく、地方の実業家にすぎない元経営陣らは「それはとてもできない」と応じ交渉は難航した。そうしているうちに国際興業のメインバンクの三和銀行が秋北バスの買収を国際興業に持ちかけた[6]。
要請を受けた国際興業では反対意見もあったが、小佐野賢治が開発が遅れていた北東北に進出する好機と捉え、要請に応じることに決定。国際興業が丸善石油保有の秋北バス株式を譲り受け、1962年12月18日に小佐野が会長に就任し、秋北バスは国際興業グループ入りした[2][4]。1964年9月12日には秋北観光が、続いて、同年12月25日に能代市で旅館やハイヤー業を営んでいたゆりかご観光の全株式を秋北バスが取得。商号を秋北タクシーに改め、それぞれが国際興業グループ傘下に入った[7]。
国際興業グループ入り後、秋北バスでは過疎化やモータリゼーションの進行でバスの乗客が減る傾向にあったため、国際興業は貸切部門の充実や観光施設の拡充に重点を置く方針を打ち出した。これに沿って1973年5月、大館市の旧本社跡地に秋北バスターミナル併設で地上12階、地下1階の秋北ホテルをオープンさせた。同ホテルの施設規模は開業時には、北東北随一といわれた[8]。このほか、1965年10月には大湯温泉スキー場(鹿角市)の経営に乗り出したほか、1975年5月からは十和田湖で遊覧船の運行も開始した。また、1982年10月には八幡平・秋北レストハウス(鹿角市八幡平)を装いを新たに再オープンした[9](後年、大湯温泉スキー場と八幡平・秋北レストハウスは閉鎖し、十和田湖での遊覧船事業は撤退した)。
さらに1998年7月18日の大館能代空港の開港に併せ、全日空と大館能代地区総代理店契約を締結し、同年4月1日、子会社の秋北航空サービスを設立した。2014年7月、全日空が青森空港に伊丹、新千歳線を就航させる際には、青森地区総代理店契約も締結している。
2003年頃から国際興業の経営危機が取り沙汰された。その影響から秋北バスは同年度からバス事業に経営を集中する合理化計画を策定、同年10月1日にホテル運営を手がける秋北ホテルを新設して会社から分離し、同年11月1日に秋田市内でホテルパールシティ秋田などを運営するホテルマネージメントインターナショナルに秋北ホテルを譲渡[10]。譲渡に伴い、秋北ホテルはホテルクラウンパレス秋北に改称した。
2013年11月、秋北バス、岩手県交通、十和田観光電鉄はMBOによって国際興業から独立し、統括会社として設立された国際東北が、3社を含め11社を置く体制となった。
営業所 | 所在地 | 最寄停留所 | 沿革 |
---|---|---|---|
大館営業所 | 大館市御成町2丁目17-21 | 自動車営業部→自動車営業課→ | |
花輪営業所 | 鹿角市花輪字上中島114 | 花輪営業所 | |
花輪営業所 小坂車庫 | 鹿角郡小坂町 | 小坂操車場 | 花輪営業所 小坂操車場→(花輪営業所へ統合) |
能代営業所 | 能代市浜通町3-10 | ||
米内沢営業所 | 北秋田市米内沢字ヲツコ沢27 | 米内沢営業所 | 鷹巣営業所 米内沢操車場→(鷹巣営業所を統合) |
米内沢営業所 鷹巣車庫 | 北秋田市材木町 | 鷹巣駅前 | 鷹巣営業所→(米内沢営業所へ統合・移転縮小) |
田山営業所 | 岩手県八幡平市亦戸川原 | 貸切のみ。岩手県へと進出。 | |
青森営業所 | 青森県南津軽郡大鰐町蔵舘 | 貸切のみ。青森県へと進出。 |
能代 - 秋田間の高速バスは、一般路線用のものを使用する。
大館・花輪 - 盛岡(岩手県北バスとの共同運行。定員制)
秋北地区と東京を直結する夜行高速バスである。運行開始初日のセレモニーでの発言によると、秋北バスは「日ごろお世話になっている地域の皆様への恩返し」として路線開設を決定したといい[28]、セレモニーには多くの市民が集まったという[29]。
運行開始当初は国際興業バスと共同運行していたが、後に国際興業側は運行を撤退し、現在は予約・運行支援のみ継続している。ただし多客期の続行便に国際興業観光バスの車両が応援運用される場合がある。
予約指定制。なお、前述のとおり大宮・池袋側では国際興業が予約・発券業務のみを担当しているが、同社で予約を行った場合に限り関東バス新宿駅西口案内所でも発券可能である。
年度 | 運行日数 | 運行便数 | 年間輸送人員 | 1日平均人員 | 1便平均人員 |
2002(平成14)年度 | 365 | 1,603 | 39,975 | 109.5 | 24.9 |
2003(平成15)年度 | 366 | 1,614 | 40,495 | 110.6 | 25.1 |
2004(平成16)年度 | 365 | 1,709 | 43,586 | 119.4 | 25.5 |
2005(平成17)年度 | 365 | 1,676 | 42,390 | 116.1 | 25.3 |
2006(平成18)年度 | 365 | 1,682 | 42,634 | 116.8 | 25.3 |
2007(平成19)年度 | 366 | 1,679 | 42,518 | 116.2 | 25.3 |
大館・花輪 - 仙台(秋北バスの単独運行。ただし、仙台側ではかつての共同運行先であったJRバス東北が、仙台駅東口バス案内所における発券等の業務支援を担当。予約指定制)
秋北バスの単独運行。大館発、秋田発それぞれ1日2便の運行されていた[17]。2021年12月15日をもって廃止された。
弘南バスと共同運行。
秋北バスの単独運行。ただし、仙台側ではJRバス東北が仙台駅東口バス案内所における発券等の業務支援を担当。予約指定制。
年度 | 運行日数 | 運行便数 | 年間輸送人員 | 1日平均人員 | 1便平均人員 |
2006(平成18)年度 | 9 | 18 | 221 | 24.6 | 12.3 |
2007(平成19)年度 | 366 | 739 | 8,126 | 22.2 | 11.0 |
主要停留所のみ記載。毎年1月1日は全路線運休[37]。
時刻表・路線は年2回(春・秋)に改訂する[38]。
国際興業グループ傘下だったことから、いすゞ自動車製の車両がかなりの割合を占めているが、貸切・高速車には少数ながら日野自動車・三菱ふそう製の車両も在籍する。
自社発注車のほか、国際興業バスからの移籍車も多数存在する。国際興業グループ離脱後は、国際興業バス以外の移籍車も広く受け入れるようになったが、その結果、国際興業バスでは採用しなかった富士重工業製車体と国際興業カラーの組み合わせが出現している。
川崎市バス、川崎鶴見臨港バス、小田急バス、京浜急行バス、東武バス、神奈川中央交通、名古屋市営バス、阪急バス、京都市営バス、ヤサカバス、名鉄バス、豊栄交通などからの移籍車が在籍する。[要出典]
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