国道10号(こくどう10ごう)は、福岡県北九州市門司区から、東九州の大分県、宮崎県を経由して、鹿児島県鹿児島市に至る一般国道である。
概要 全ての座標を示した地図 - OSM ...
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起点の福岡県北九州市門司区の老松公園前交差点から福岡県北九州市小倉北区の三萩野交差点までは、国道3号との重複区間となり、福岡県北九州市小倉北区の三萩野交差点からの単独区間等は南へ進路を取り、周防灘、別府湾、日向灘沿いの大分県、宮崎県沿岸部を走り、内陸部の鰐塚山地や都城盆地、鹿児島湾沿いを経由して、終点の鹿児島県鹿児島市に至る路線で、九州地方内で完結する国道では最長の距離を誇る東九州の大動脈である。大部分はJR九州日豊本線と並走しており、車窓から列車を見ることができる[注釈 1]。
路線データ
一般国道の路線を指定する政令[1][注釈 2]に基づく起終点および重要な経過地は次のとおり。
- 国道10号に相当する道は、江戸時代以前には日向街道などと呼ばれていた。
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- 福岡県内
- 北九州市から大分市までは北大道路が整備されている。特に北九州市内 - 行橋市 - 中津市の区間は交通量が多い。北九州市 - 苅田町 - 行橋市の一部北側は4車線となり、北九州市内では6車線となる区間も存在する。また福岡県豊前市においても、豊前バイパスの整備により4車線となっている。
- 大分県内
- 中津市区間では、中津バイパスの整備により4車線化された。また中津日田道路に伊藤田ICで接続しており、中津港方面・日田方面(東九州自動車道 中津ICまで)ともに供用中である。
- 別府市から大分市までの区間である通称「別大国道」は、九州有数の交通量を誇る交通の要所であり、6車線化が行われた(国道10号別大拡幅事業)[注釈 10]。また、この区間は、九州で初めての電車(大分交通別大線)が走った場所でもある。大分県宇佐市 - 杵築市、大分市南部 - 宮崎県延岡市にかけては、概ね山間部で峠(立石峠や宗太郎峠など)を越える区間も多い。
- 宮崎県内
- 延岡市 - 宮崎市の区間は、日豊本線や東九州道と並行しながら日向灘沿岸部を南下していく。交通量が多い延岡市 - 日向市、および宮崎市の周辺部では、4車線化やバイパスの整備が進められている。また日向市美々津から児湯郡新富町にかけては2車線の区間が多いが、随所にゆずり車線が設置されている。児湯郡都農町に道の駅つのが設置されている。
- 宮崎市高岡町から都城市高城地区までは、急峻な鰐塚山地を通るためトンネルや坂道などが多い。宮崎市高岡町花見に道の駅高岡が設置されている。
- 都城市街地に入ると交通量が増え、再び4車線となる。また地域高規格道路(都城志布志道路)の都城道路が同区間のバイパスとして建設中であり、このうち乙房IC - 五十町IC間が供用中である[8][9][10]。
- 鹿児島県内
- 曽於市から霧島市福山地区にかけては、シラス台地によるやや山なりの地形を通過する。霧島市の中心部である国分地区へ抜けてからは、鹿児島湾に沿うように平野部(国分平野・姶良平野)を通過していく。国分 - 姶良間は東九州道や九州道とも並行する。
- 鹿児島市付近では急峻な山地と鹿児島湾の間を日豊本線と並走している。この場所は1993年8月6日の平成5年8月豪雨災害の時に、車の渋滞する最中に土石流が多発し、多くの車が鹿児島湾に流された他、竜ヶ水駅に停車中の列車も土石流に巻き込まれる大災害が発生した場所である。
バイパス
- 高規格幹線道路等
- 旧道と並行し、複数経路となっている一般道路
- 旧道が降格し、単一経路となっている一般道路
重複区間
- 国道3号(福岡県北九州市門司区老松町・老松公園前交差点(起点) - 北九州市小倉北区黄金1丁目・三萩野交差点)
- 国道213号(大分県中津市大字佐野・佐野交差点 - 宇佐市大字岩崎・岩崎交差点)
- 国道213号(大分県速見郡日出町・堀交差点 - 別府市汐見町・九州横断道路入口交差点)
- 国道57号(大分県大分市新町・大道入口交差点 - 豊後大野市犬飼町久原)
- 国道210号(大分県大分市畑中1丁目・府内大橋北交差点 - 大分市大字宮崎・宮崎交差点)
- 国道502号(大分県臼杵市野津町大字宮原・日当三差路交差点 - 臼杵市野津町大字野津市・明治橋交差点)
- 国道326号(宮崎県延岡市北川町川内名・曽立交差点 - 延岡市昭和町1丁目)
- 国道388号(宮崎県延岡市和大門町 - 東臼杵郡門川町中須2丁目・門川町中須交差点)
- 国道269号(宮崎県宮崎市橘通西3丁目・橘通3丁目交差点 - 宮崎市大工1丁目)
- 国道269号(宮崎県都城市平江町・都城駅入口交差点 - 都城市大岩田町・大岩田交差点)
- 国道504号(鹿児島県霧島市福山町福山・牧之原交差点 - 霧島市隼人町真孝・国道223号入口交差点)
道路施設
トンネル
- 大分県
- 古城山トンネル(大分市)
- 上尾(あがりお)トンネル(大分市)
- 中の谷隧道(高さ制限4.2 m、臼杵市 - 佐伯市)
- 桃原隧道(佐伯市)
- 大原隧道(佐伯市)
- 前畑隧道(佐伯市)
- 宗太郎隧道(佐伯市)
- 宮崎県
- 市棚トンネル(延岡市)
- 和田越トンネル(延岡市)
- 熊田隧道(延岡市)
- はゆまトンネル(延岡市)
- 高岡トンネル(宮崎市)
- 鹿児島県
事前通行規制区間
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区間 | 距離 | 規制内容 | 備考 |
宮崎市高岡町内山 - 都城市高城町本八重 | 01.5 km | 連続雨量が200 mmに達した場合通行止 | |
鹿児島県姶良市重富 - 鹿児島県鹿児島市吉野町磯 | 11.3 km | 平成5年8月豪雨で知られる竜ヶ水地区にあたる。 |
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交通規制を参照
特殊通行規制区間
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区間 | 距離 | 規制内容 | 危険内容 |
鹿児島県姶良市白浜 | 1.0 km | 越波があり通行が危険と判断される場合。 | 波浪 |
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主な峠
- 立石峠(標高147 m、大分県杵築市)
- 赤松峠(標高130 m、大分県速見郡日出町)
- 中ノ谷峠(標高168 m、大分県臼杵市 - 大分県佐伯市)
- 宗太郎峠(大分県佐伯市 - 宮崎県延岡市)
大分市地点(西大分地区)
佐伯市地点
(門司から200キロ地点 2010年5月4日撮影)
大分・宮崎県境
(宗太郎峠)
延岡市地点1
(延岡大橋)
延岡市地点2
(土々呂バイパス入口)
都城市地点
(中央通り)
宮崎・鹿児島県境1
(宮崎県側より曽於方面を望む)
宮崎・鹿児島県境2
(鹿児島県側より都城方面を望む)
曽於市地点1
(門司から400キロ地点 2010年5月5日撮影)
曽於市地点2
(道の駅すえよし付近)
亀割バイパス
姶良・鹿児島市境
(左手に
錦江湾と
桜島。右手には
日豊本線が並走している)
鹿児島市地点
(国道10号終点)
注釈
一般国道の路線を指定する政令の最終改正日である2004年3月19日の政令(平成16年3月19日政令第50号)に基づく表記。
平成11年度道路交通センサスによると、平日12時間交通量は別大国道区間中の国道10号別府市南的ヶ浜町が九州一であった[11]。また、平成17年度道路交通センサスによると、平日24時間交通量は九州では国道3号糟屋郡新宮町大字三代、国道202号長崎市大黒町長崎駅前についで多かった[12]。
出典
『南日本新聞』 2013年1月3日付 25面(前を向いて かごしま 8・6水害20年)
『南日本新聞』 2012年3月25日付 13面(平塚-五十町が開通)
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