日本プロゴルフ選手権大会

日本の男子プロゴルフメジャー大会 ウィキペディアから

日本プロゴルフ選手権大会(にほんプロゴルフせんしゅけんたいかい)は、毎年開催されている日本プロゴルフ協会主催の日本男子プロゴルフメジャー大会(公式戦)の1つ。

概要 日本プロゴルフ選手権大会, トーナメント情報 ...
日本プロゴルフ選手権大会
トーナメント情報
創設 1926年
開催地 持ち回り
主催 公益社団法人日本プロゴルフ協会
ツアー 日本ゴルフツアー機構(公式戦)
競技方法 ストロークプレー
賞金総額 1億5000万円(2023年)
開催月 5月(2025年)
最高記録
通算スコア -23 片山晋呉2008年[1]
最新優勝者
杉浦悠太
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概要

日本最古の歴史と伝統を誇るこの大会は1926年大阪毎日新聞社主催の「全日本ゴルフ・プロフェッショナル卅六ホール・メダルプレー争覇戦」として創設され、当初は6人だけで大阪府三島郡春日村(現・茨木市)の茨木カンツリー倶楽部で開かれた。優勝は宮本留吉選手。第5回(1930年)まではストローク形式だったが、第6回(1931年)〜第28回(1960年)まではマッチプレー方式(途中太平洋戦争のため1941年1943年1948年は休止。再開初戦となった1949年の第17回はストローク形式)であった。第29回(1961年)からストロークに戻した。

この大会からラリー・モンテス戸田藤一郎林由郎陣清水中村寅吉河野光隆島田幸作青木功尾崎将司中嶋常幸デビッド・イシイ倉本昌弘丸山茂樹片山晋呉など日本のゴルフ界をリードした名選手を多数輩出し、名実ともに日本プロゴルフ界の頂点を極めるビッグトーナメントになった。

この大会は以前は毎年7月から9月の間に開催されていたが、1992年以降は日本プロゴルフマッチプレー選手権2003年終了)と時期を入れ替え、毎年5月(2009年・2014年は6月、2016年は7月)に4日間72ホールズストロークプレーで開催。2019年より開催時期を再び7月に移行することになった。但し2022年は8月に開催されている。毎年開催する都道府県及びゴルフ場を変えて行う「サーキットトーナメント方式」を採用している[注釈 1]。競技は日本オープン選手権同様、54ホールで成立となっているが、2004年は悪天候と荒天の影響で54ホールに短縮された。なお、天災などの事情で日曜日までに72ホール決着出来ない場合は翌日(月曜日)にも開催する場合がある[2]

優勝者には、PGA優勝杯と文部科学大臣杯が授与される。また向こう5年間の日本ゴルフツアー機構の公認試合(メジャー大会含む)に無条件シード出場ができる。

2019年現在、賞金総額1億5000万円、優勝賞金3000万円[3]

2010年大会から2017年大会まで、本大会の冠協賛社として日清食品が就き、「日本プロゴルフ選手権大会・日清カップヌードル杯」として開催されていた[4]。優勝者にはカップヌードル10年分(3650杯)が副賞として贈られていた。また、開催に当たっては、各ホールのティーマークがカップヌードルをかたどったものに付け替えられていた。

2018年大会以降についてはメインスポンサーはつかないものの、複数社のスポンサードによりサポートする形になる[4]

大会のテレビ中継は後述の通り長らく日本テレビ系などで中継されてきたが2024年からはBSフジで中継する。日本国内の男子のプロゴルフメジャー大会(公式戦)ではテレビ中継を開始して以降初めて地上波で中継しない大会となった。

出場資格

大会歴代優勝者

要約
視点
さらに見る 回数, 開催時期 ...
回数開催時期優勝者開催地開催ゴルフコース
第1回1926年7月4日[注釈 2]日本の旗 宮本留吉大阪府茨木カンツリー倶楽部
第2回1927年7月9日[注釈 2]日本の旗 中上数一
第3回1928年11月30日日本の旗 浅見緑蔵兵庫県鳴尾ゴルフ倶楽部
第4回1929年7月20日21日日本の旗 宮本留吉千葉県武蔵野カンツリー倶楽部六実コース[5]
第5回1930年10月18日19日日本の旗 村木章兵庫県宝塚ゴルフ倶楽部
第6回1931年10月26日 - 28日日本の旗 浅見緑蔵千葉県藤ヶ谷カントリークラブ
第7回1932年10月3日 - 5日フィリピンの旗 ラリー・モンテスオランダ語版兵庫県鳴尾ゴルフ倶楽部猪名川コース
第8回1933年10月2日 - 4日神奈川県藤沢ゴルフクラブ
第9回1934年9月27日 - 30日日本の旗 宮本留吉兵庫県廣野ゴルフ倶楽部
第10回1935年10月23日 - 26日日本の旗 戸田藤一郎神奈川県相模カンツリー倶楽部
第11回1936年9月14日 - 17日日本の旗 宮本留吉愛知県名古屋ゴルフ倶楽部和合コース
第12回1937年9月13日 - 16日日本の旗 上堅岩一千葉県鷹之台カンツリー倶楽部
第13回1938年9月12日 - 15日日本の旗 戸田藤一郎兵庫県宝塚ゴルフ倶楽部
第14回1939年10月18日 - 21日静岡県川奈ホテルゴルフコース富士コース
第15回1940年9月16日 - 20日福岡県福岡ゴルフ倶楽部(現、古賀ゴルフ・クラブ)
第16回1942年8月25日 - 29日中華民国の旗 陳清水東京都小金井カントリー倶楽部
第17回1949年9月14日、15日日本の旗 林由郎千葉県我孫子ゴルフ倶楽部
第18回1950年10月5日 - 8日
第19回1951年10月8日 - 11日日本の旗 石井哲雄兵庫県廣野ゴルフ倶楽部
第20回1952年6月5日 - 8日日本の旗 井上清次神奈川県相模カンツリー倶楽部
第21回1953年6月15日 - 18日中華民国の旗 陳清水千葉県我孫子ゴルフ倶楽部
第22回1954年7月6日 - 9日日本の旗 石井茂兵庫県廣野ゴルフ倶楽部
第23回1955年5月24日 - 27日日本の旗 小野光一神奈川県相模カンツリー倶楽部
第24回1956年6月5日 - 8日日本の旗 林由郎愛知県名古屋ゴルフ倶楽部和合コース
第25回1957年7月23日 - 26日日本の旗 中村寅吉神奈川県程ヶ谷カントリー倶楽部
第26回1958年10月8日 - 11日兵庫県鳴尾ゴルフ倶楽部猪名川コース
第27回1959年7月7日 - 10日大阪府茨木カンツリー倶楽部
第28回1960年5月23日 - 26日日本の旗 棚網良平茨城県大洗ゴルフ倶楽部
第29回1961年5月16日 - 18日日本の旗 林由郎福岡県古賀ゴルフ・クラブ
第30回1962年5月22日 - 24日日本の旗 中村寅吉三重県四日市カンツリー倶楽部
第31回1963年5月21日 - 23日日本の旗 橘田規茨城県龍ヶ崎カントリー倶楽部
第32回1964年5月26日 - 28日大阪府枚方カントリー倶楽部
第33回1965年7月15日 - 17日日本の旗 河野光隆埼玉県川越カントリークラブ
第34回1966年8月5日 - 7日千葉県総武カントリークラブ
第35回1967年9月2日 - 4日日本の旗 宮本省三愛知県三好カントリー倶楽部
第36回1968年9月6日 - 8日日本の旗 島田幸作千葉県習志野カントリークラブ
第37回1969年9月5日 - 7日日本の旗 石井裕士愛知県春日井カントリークラブ
第38回1970年8月26日 - 28日日本の旗 佐藤精一茨城県水海道ゴルフクラブ
第39回1971年9月16日 - 19日日本の旗 尾崎将司宮崎県フェニックスカントリークラブ
第40回1972年10月19日 - 22日日本の旗 金井清一千葉県紫カントリークラブすみれコース
第41回1973年10月18日 - 21日日本の旗 青木功岐阜県岐阜関カントリー倶楽部
第42回1974年8月15日 - 18日日本の旗 尾崎将司宮城県表蔵王国際ゴルフクラブ
第43回1975年10月16日 - 19日日本の旗 村上隆岡山県倉敷カントリー倶楽部
第44回1976年9月23日 - 26日日本の旗 金井清一熊本県球磨カントリー倶楽部
第45回1977年9月22日 - 25日日本の旗 中島常幸岐阜県日本ラインゴルフ倶楽部
第46回1978年8月17日 - 20日日本の旗 小林富士夫北海道小樽カントリー倶楽部
第47回1979年9月13日 - 16日中華民国の旗 謝敏男茨城県浅見ゴルフ倶楽部
第48回1980年10月2日 - 5日日本の旗 山本善隆群馬県ノーザンカントリークラブ赤城ゴルフ場
第49回1981年7月30日 - 8月2日日本の旗 青木功北海道札幌後楽園カントリークラブ
第50回1982年7月22日 - 25日日本の旗 倉本昌弘滋賀県名神八日市カントリー倶楽部
第51回1983年7月28日 - 31日日本の旗 中島常幸新潟県紫雲ゴルフ倶楽部
第52回1984年8月2日 - 5日静岡県ミナミ菊川カントリークラブ
第53回1985年8月8日 - 11日日本の旗 尾崎健夫茨城県セントラルゴルフクラブ東コース
第54回1986年7月24日 - 27日日本の旗 青木功岐阜県日本ラインゴルフ倶楽部西コース
第55回1987年7月23日 - 26日アメリカ合衆国の旗 デビッド・イシイ千葉県浜野ゴルフクラブ
第56回1988年7月21日 - 24日日本の旗 尾崎健夫愛媛県愛媛ゴルフ倶楽部キング・プリンスコース
第57回1989年8月3日 - 6日日本の旗 尾崎将司栃木県烏山城カントリークラブ本丸・三の丸コース
第58回1990年8月2日 - 5日日本の旗 加瀬秀樹大阪府天野山カントリークラブ[6]
第59回1991年8月15日 - 18日日本の旗 尾崎将司栃木県プレステージカントリークラブ西コース
第60回1992年5月14日 - 17日日本の旗 倉本昌弘群馬県下秋間カントリークラブ
第61回1993年5月13日 - 16日日本の旗 尾崎将司兵庫県スポーツ振興カントリークラブ山の原コース
第62回1994年5月12日 - 15日日本の旗 合田洋岐阜県レイクグリーンゴルフ倶楽部レイクコース
第63回1995年5月11日 - 14日日本の旗 佐々木久行青森県夏泊ゴルフリンクス
第64回1996年5月9日 - 12日日本の旗 尾崎将司岡山県山陽ゴルフ倶楽部
第65回1997年5月15日 - 18日日本の旗 丸山茂樹茨城県セントラルゴルフクラブ西コース
第66回1998年5月14日 - 17日アメリカ合衆国の旗 ブラント・ジョーブ奈良県グランデージゴルフ倶楽部EAST(イースト)・NORTH(ノース)コース
第67回1999年5月13日 - 16日日本の旗 尾崎直道石川県ゴルフクラブツインフィールズダイヤモンドコース
第68回2000年5月11日 - 14日日本の旗 佐藤信人千葉県カレドニアン・ゴルフクラブ
第69回2001年5月10日 - 13日アメリカ合衆国の旗 ディーン・ウィルソン福岡県ザ・クイーンズヒルゴルフクラブ
第70回2002年5月16日 - 19日日本の旗 久保谷健一奈良県KOMAカントリークラブ
第71回2003年5月15日 - 18日日本の旗 片山晋呉茨城県美浦ゴルフ倶楽部
第72回2004年5月13日 - 16日大韓民国の旗 S・K・ホ高知県Kochi黒潮カントリークラブ 暖流・太平洋コース
第73回2005年5月12日 - 15日熊本県玉名カントリークラブ[7]
第74回2006年5月11日 - 14日日本の旗 近藤智弘岐阜県谷汲カントリークラブ
第75回2007年5月10日 - 13日日本の旗 伊澤利光沖縄県かねひで喜瀬カントリークラブ
第76回2008年5月15日 - 18日日本の旗 片山晋呉群馬県レーサムゴルフ&スパリゾート
第77回2009年6月11日 - 14日[注釈 3]日本の旗 池田勇太北海道恵庭カントリー倶楽部 支笏・阿寒コース
第78回2010年5月13日 - 16日日本の旗 谷口徹長崎県パサージュ琴海アイランドゴルフクラブ
第79回2011年5月12日 - 15日日本の旗 河井博大兵庫県小野東洋ゴルフ倶楽部
第80回2012年5月10日 - 13日日本の旗 谷口徹栃木県烏山城カントリークラブ 本丸・三の丸コース[8]
第81回2013年5月16日 - 19日大韓民国の旗 金亨成千葉県総武カントリークラブ 総武コース[9]
第82回2014年6月5日 - 8日日本の旗 手嶋多一兵庫県ゴールデンバレーゴルフ倶楽部
第83回2015年5月14日 - 17日オーストラリアの旗 アダム・ブランド[10]埼玉県太平洋クラブ 江南コース
第84回2016年7月7日 - 10日[11]日本の旗 谷原秀人[12]北海道北海道クラシックゴルフクラブ
第85回2017年5月11日 - 14日[11]日本の旗 宮里優作[13]沖縄県かねひで喜瀬カントリークラブ[11]
第86回2018年5月10日 - 13日日本の旗 谷口徹[14]千葉県房総カントリークラブ 房総ゴルフ場 東コース[11]
第87回2019年7月4日 - 7日[注釈 4]日本の旗 石川遼[3]鹿児島県いぶすきゴルフクラブ 開聞コース[11][15]
第88回2021年7月1日 - 4日大韓民国の旗 金成玹[16]栃木県日光カンツリー倶楽部[17]
第89回2022年8月4日 - 7日日本の旗 堀川未来夢[18]静岡県グランフィールズカントリークラブ[17]
第90回2023年7月27日 - 30日日本の旗 平田憲聖北海道恵庭カントリー倶楽部 阿寒・摩周コース[17]
第91回2024年7月4日 - 7日日本の旗 杉浦悠太 [19]岐阜県富士カントリー可児クラブ 志野コース[17]
第92回2025年三甲ゴルフ倶楽部 谷汲コース
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2020年の開催は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止された。

テレビ放送

2024年

  • 2024年の中継体制は次の通りである。
    • BSフジで全日程中継[20]。地上波のフジテレビ系での中継は録画を含め行わない。
    • 放送時刻は7月4・5日の予選ラウンドは14:00 - 16:00、7月6・7日の決勝ラウンドは12:00 - 15:00に生中継[21]
    • 予選ラウンドから無料放送のテレビ局で中継するのは当大会ではBS日テレ以来2年ぶりであり大会初日から生中継するのは初めてである。

2023年までは日本テレビで中継していた。

2023年までの中継体制

  • 本大会は昭和時代より日本テレビ及びその系列ネットワーク局にて放送されていた。
    • 2023年は、日本テレビをキーステーションに放送される地上波の中継が最終日(生中継)のみに縮小[注釈 5]。これに代わって、BS日テレが決勝ラウンドの3日目(生中継)を放送するほか、最終日についても地上波とのトップ&リレーでの生中継を行う[注釈 6]
    • 日テレジータスでは予選ラウンド・決勝ラウンド4日間を通して、日テレ系地上波・BS日テレが放送しない時間帯に生中継を行う。なお、2023年については一部ホールに限定した生中継に縮小している[注釈 7]
    • 石川県では、テレビ金沢開局直前の1989年まで北陸放送TBS系列)で放送されていた。
    • 2007年の第75回大会と2017年の第85回大会は沖縄県での開催だったため沖縄テレビが技術協力に参加した。
    • 2018年までは、3日目も日本テレビ系全国ネットにて放送されていた。また、2018年は3日目を55分番組、最終日を85分番組として放送するとともに、最終日は地上波放送終了後に引き続きBS日テレにて90分番組として放送し、実質3時間にわたって放送する形になった。
    • 放送時間は、2010 - 2017年は3日目と最終日をいずれも85分番組として放送されていた。さらに、それ以前は3日目・最終日とも115分番組として放送され、最終日は生放送で最大30分まで延長した。また、最終日は2017年まで録画中継での放送となっていた。
    • 2010年からは、CSのゴルフネットワークで「とことん1番ホール生中継」第2弾として、3日目・最終日の1番ホールのみを放送。

脚注

外部リンク

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