LINEヤフー
日本の東京都千代田区にある持株会社、初代ヤフー株式会社 ウィキペディアから
LINEヤフー株式会社(ラインヤフー、英: LY Corporation)は東京都千代田区紀尾井町に本社を置く、日本最大のインターネット企業である。ポータルサイト「Yahoo! JAPAN」やメッセージングアプリ「LINE」等を運営する。ソフトバンクと韓国・ネイバーの合弁企業であるAホールディングスの子会社。
本社が入る東京ガーデンテラス紀尾井町 紀尾井タワー | |
種類 | 株式会社 |
---|---|
機関設計 | 監査等委員会設置会社 |
市場情報 | |
略称 | LY |
本社所在地 |
日本 〒102-8282 東京都千代田区紀尾井町1番3号 東京ガーデンテラス紀尾井町 紀尾井タワー 北緯35度40分47.2秒 東経139度44分17.5秒 |
設立 |
1996年(平成8年)1月31日 (ヤフー株式会社) |
業種 | 情報・通信業 |
法人番号 | 4010401039979 |
事業内容 | インターネット広告事業、イーコマース事業、会員サービス事業などの展開、並びにグループ会社の経営管理業務など |
代表者 |
川邊健太郎(代表取締役会長) 出澤剛(代表取締役社長CEO) |
資本金 |
2481億4400万円 (2024年3月31日) |
発行済株式総数 |
7,637,068,000株 (2024年3月31日) |
売上高 |
連結:1兆8146億6300万円 単独:3781億6900万円 (2024年3月期) |
営業利益 |
連結:2081億9100万円 (2024年3月期) |
経常利益 |
連結:1390億7300万円 単独:782億6800万円 (2024年3月期) |
純利益 |
連結:1131億9900万円 単独:113億1100万円 (2024年3月期) |
純資産 |
連結:3兆370億8800万円 単独:2兆3474億3500万円 (2024年3月期) |
総資産 |
連結:9兆439億6900万円 単独:3兆9194億200万円 (2024年3月期) |
従業員数 |
連結:28,196名 単独:11,176名 (2024年3月期) |
決算期 | 3月31日 |
会計監査人 | 有限責任監査法人トーマツ |
主要株主 |
Aホールディングス株式会社 64.5% 日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)5.5% State Street Bank 4.4%(計) 株式会社日本カストディ銀行(信託口)2.4% Goldman Sachs International 0.6% JP Morgan Chase Bank 0.6% BNYM AS AGT/CLTS 10 PERCENT 0.5% (2024年3月31日) |
主要子会社 | |
外部リンク |
www |
特記事項:経営指標は、『第29期 有価証券報告書』(2024年6月17日)を参照。 |
日経平均株価およびTOPIX Large70の構成銘柄[1][2]。
概要
1996年1月、アメリカの大手インターネット企業のYahoo, Inc.と、日本の大手電気通信事業者のソフトバンク(初代。現:ソフトバンクグループ)の合弁会社として、ヤフー株式会社(以下、「ヤフー・ジャパン」)設立[3]。
2017年、アメリカの大手電気通信事業者のVerizon Communications Inc.(以下、「Verizon」)がYahoo, Inc.のインターネット事業を買収[4][5][6]。一方で、ヤフー・ジャパンの株式は、Altaba Inc.(旧Yahoo, Inc.)が引き続き保有することとなり、「Yahoo! JAPAN」など日本事業は継続された[7]。
2018年9月、ソフトバンク(初代)がAltaba Inc.より、同社の保有するヤフー・ジャパンの株式をすべて取得[8][9][10]。
2019年10月1日、純粋持株会社体制への移行[11][12]。
- Yahoo! JAPAN事業をヤフー(2代)[注釈 1]、金融事業の統括機能をZフィナンシャル[注釈 2] にそれぞれ承継
- 初代法人はZホールディングス株式会社として、グループ全体の経営機能を担う。
2021年3月1日、LINE(初代)との経営統合を実施。「新生Zホールディングス」誕生(詳細は、「LINEとの経営統合」を参照)。
2021年7月、VerizonよりYahoo!事業を買収したアメリカの大手PEファンドのApollo Global Management, Inc.[13]との間で、日本における「ヤフー」の商標権などを1785億円で取得[14][15]。
2023年10月1日、グループ再編を実施し、LINEヤフー株式会社に商号変更(詳細は、「LINEとの経営統合」を参照)。
沿革
要約
視点
参照:[16]
1990年代
- 1996年(平成8年)1月31日 - Yahoo,Inc.(米国。後のAltaba Inc.、2019年11月4日解散)とソフトバンク(現:ソフトバンクグループ)の合弁会社として、ヤフー株式会社を設立。
- 1996年(平成8年)4月1日 - 国内初のポータルサイト「Yahoo! JAPAN」のサービス開始。
- 1996年(平成8年)5月 - 東京都中央区日本橋箱崎町24-1に本社移転。
- 1997年(平成9年)11月 - 店頭市場(ジャスダック)に登録[17]。
- 1998年(平成10年)7月 -「Yahoo!ゲーム」などの登録サービスを開始
- 1999年(平成11年)9月 -「Yahoo!オークション」および「Yahoo!ショッピング」が開始
2000年代
- 2000年(平成12年)3月1日 - いずれもソフトバンク系のジオシティーズと、ブロードキャスト・コムの両社を合併[18]。
- 2000年(平成12年)9月 - ピー・アイ・エムを吸収合併のうえ、同社子会社の電脳隊(現:スポーツナビ)を子会社化。
- 2001年(平成13年)3月23日 - Yahoo! Cafe1号店が表参道にオープン[19]。
- 2002年(平成14年)8月20日 - オンライン決済会社のネットラストを子会社化[20]。
- 2003年(平成15年)1月 - 国内初となる個人間クレジット決済サービス「Yahoo!ペイメント」(現:Yahoo!かんたん決済)が開始。
- 2003年(平成15年)4月 - 東京都港区六本木6丁目10-1に本社移転。
- 2003年(平成15年)7月 - 有料制会員サービス「Yahoo!プレミアム」が開始。
- 2003年(平成15年)10月28日 - 東証第一部市場に新規上場[21][22]。
- 2004年(平成16年)2月 - アメリカの大手保険会社のAon Corporationとのオンライン保険代理店の合弁会社として、ワイズ・インシュアランス(現:PayPay保険サービス)を設立[23][24]。
- 2004年(平成16年)7月 - 全国で初めて、東京都主税局の公売をインターネット(Yahoo!オークション)で実施。
- 2007年(平成19年)2月28日 - ジャスダック証券取引所に上場(東証とジャスダックへの重複上場は、日本駐車場開発に次いで2例目となる)。
- 2007年(平成19年)4月 - Yahoo! JAPAN研究所を設立[25]。
- 2008年(平成20年)11月 - 大阪支社を大阪市北区梅田2丁目4-9 ブリーゼタワーに開設。
- 2009年(平成21年)4月 - 東京都港区赤坂9丁目7-1 東京ミッドタウンに本店移転。
- 2009年(平成21年)4月 - 大手有線放送サービスのUSENより、GyaO(後のGYAO)株式51.0%を取得[26]。
- 2009年(平成21年)7月 - 名古屋支社を名古屋市西区名駅2丁目27-27 名古屋プライムセントラルタワーに開設。
2010年代
- 2012年(平成24年)4月 - オフィス用品通販最大手のアスクルとの間で、コマース関連事業における資本業務提携を締結[27]。
- 2012年(平成24年)7月 - 大阪支社を大阪市北区小松原町2番4号 大阪富国生命ビルに移転。
- 2012年(平成24年)8月7日 - ベンチャーキャピタルの事業子会社として、YJキャピタル(現:Z Venture Capital)を設立[28]。
- 2012年(平成24年)10月19日 - ASP最大手のバリューコマースの株式50.0%を取得[29]。
- 2015年(平成27年)1月 - ワイジェイカード(現:PayPayカード)を連結子会社化。
- 2016年(平成28年)2月 - TOBにより、大手ホテル・旅館予約サイトの一休を子会社化[30]。
- 2016年(平成28年)5月 - 千代田区紀尾井町1番3号 東京ガーデンテラス紀尾井町紀尾井タワーへの本社移転を開始(同年9月12日に移転完了)[31]。
- 2016年(平成28年)9月5日 - TOBにより、大手電子書籍配信会社のイーブックイニシアティブジャパンを連結子会社化[32][33]。
- 2016年(平成28年)10月1日 - 東京ガーデンテラス紀尾井町紀尾井タワーに本店移転。
- 2018年(平成30年)2月1日 - ネット銀行のジャパンネット銀行(現:PayPay銀行)を連結子会社化[34][35]。
- 2018年(平成30年)7月11日 - レシピ動画サービス「クラシル」の運営会社のdelyの株式(計)45.6%を追加取得[36]。
- 2018年(平成30年)9月14日 - Altaba Inc.(旧Yahoo, Inc.)が、ヤフー・ジャパンの保有株式をすべて売却(上記)。
- 2018年(平成30年)10月5日 - キャッシュレス決済サービス「PayPay」を開始[37]。
- 2019年(令和元年)6月 - ソフトバンクを引受先とする第三者割当増資を実施、同社がヤフー・ジャパンの親会社となる[38]。
- 2019年(令和元年)10月1日 - 純粋持株会社へ移行、Zホールディングス株式会社へ商号変更(上記)。
- 2019年(令和元年)11月12日 - ビズリーチとの共同求人検索エンジンとして、スタンバイを設立[39]。
- 2019年(令和元年)11月13日 - ZOZOに対するTOBが成立、同社の発行済み株式50.1%を取得[40]。
2020年代
- 2020年(令和2年)6月 - 商品比較サイト「mybest」の運営会社のマイベストとの資本業務提携を締結[41]。
- 2020年(令和2年)11月 - 世界的ESG投資指標「Dow Jones Sustainability Indices (DJSI) World Index」の構成銘柄に選定。
- 2021年(令和3年)3月16日 - ZOZO、バリューコマースおよび一休の株式を、Zホールディングス中間に移管[42]。
- 2021年(令和3年)4月1日 - YJキャピタルとLINE Venturesが合併、Z Venture Capitalを設立[43]。
- 2021年(令和3年)6月 - ESG投資の主要指標「MSCIジャパンESGセレクト・リーダーズ指数」の構成銘柄に選定。
- 2021年(令和3年)9月 - 出前仲介サイト最大手の出前館の第三者割当増資を引受[44]。
- 2021年(令和3年)12月 - クレジットカード「PayPayカード」の提供開始。MSCI ESG格付けにおいて最上位「AAA」を獲得。
株式
重複上場
2007年(平成19年)2月16日、現在の上場先である東京証券取引所第一部市場に加え、ジャスダックにも同月28日に重複上場すると発表した[50]。東証とジャスダックへの重複上場は、日本駐車場開発に次いで2例目となる。背景としては、ソフトバンクと本国Yahoo!の持株比率が、東証の上場廃止基準である少数特定株主の上限比率75%に近いことが挙げられる。しかし2013年(平成25年)7月16日、東京証券取引所・大阪証券取引所の現物市場統合に伴い、重複上場は解消された。
株価1億円を突破
2000年(平成12年)1月19日に東京株式市場で、ヤフーの株価は1株1億140万円で取引が成立し、史上初となる1株1億円を突破した。その当時のネットバブルを大きく反映したヤフーによる株価1億円の突破は、大きなニュースとして取り上げられ、世間でのヤフーの認知度がこのことにより一層に高まることになった。
同年2月22日に東京株式市場でヤフーの株価は1株1億6790万円の最高値を記録した。これは、初値(200万円)で株を取得していた場合、上場後1対2の株式分割を2度(1999年5月20日、11月19日)実施していることを考慮すると実質の株価は335.8倍に上昇し、(上場時の)1株当たり6億6960万円の含み益を有していたことを意味する(ともに手数料や税金などを考慮していない)。
その後は、株式分割が何度も繰り返され1株当たりの単元株価は低くなった(2023年6月現在、上場時の1株は819,200株になっている)。しかし、分割前の株価に単純換算すると当時からあまり変動しておらず、ヤフーは高い株価を保っている[51][52]。
ソフトバンクとの関係
ソフトバンク(2代)とNAVER Corporationの共同出資会社であるAホールディングス(63.59%)の子会社であるため、実質的にソフトバンクグループの連結子会社である[53]。
会社の時価総額がソフトバンクグループを上回った時期もあった。そのため"Yahoo!"の商標は、その知名度から提携等の形で、ソフトバンクグループ関連のブロードバンドサービス(Yahoo! BB)、ソフトバンクモバイルのIP接続サービス名(Yahoo!ケータイ)などに使われている。また休刊したインターネット専門誌「Yahoo! Internet Guide」などにも使われていた。
LINEとの経営統合
要約
視点
2019年11月18日、LINE(初代)との経営統合で合意[54][55]
2019年12月18日、親会社のソフトバンク(2代)が、保有するZHD株式を汐留Zホールディングスに移管[56]。
2019年12月23日、ソフトバンク(2代)、NAVER CorporationおよびLINE(初代)との間で、経営統合に関する最終合意[57]。
2021年1月21日、LINE(初代)のZHDに対するTOBが開始[58]。
2021年2月18日、LINE(初代)のZHDに対するTOBが終了。ZHDはLINE(初代)の子会社となる[59]。
2021年3月1日、LINE(初代)との経営統合実施[60]
- ZHD親会社の汐留Zホールディングスが、LINE(初代)の親会社であるNAVER Corporationとの共同TOB等によりLINE(初代)を非公開化。
- LINE(初代)が、汐留Zホールディングスを吸収合併(以下、「統合新会社」)
- 統合新会社の(グループ経営管理を除く)事業を、LINE(2代)に承継。また、同社の全株式をZHDに譲渡。
- 統合新会社は、ソフトバンク(2代)とNAVER Corporationの合弁会社(折半出資)Aホールディングスとして、ZHDの株式の過半数以上を有する親会社となる。
以上のように、LINE・ZHDともに上場会社であったことや税制面の問題から、非常に複雑かつ段階的な経営統合が行われ[注釈 4][61]、最終的には、NAVER CorporationとソフトバンクがLINE株式(36.3%)と、ZHD株式(44.6%)を交換した形となる。
2023年10月1日、グループ再編を実施し事業会社へ移行。グループにおいて重複する事業体制を解消し、インターネット関連サービス事業の競争力を高める狙い[62][63][64]。
- 慎ジュンホが、代表取締役CPOに職位変更[65]。
- ZHDが、ヤフー(2代)、Z EntertainmentおよびZデータを吸収合併。LINEヤフー株式会社に商号変更。
- 会社分割により、LINE(2代)の(海外子会社の経営管理を除く)事業をLINEヤフーに承継。
- LINE(2代)は、グループ海外事業の統括会社、Z中間グローバルとなる。
- 金融事業の再編
- 会社分割により、LINE Financialの保有する(LINE Bankを除く)LINE証券やLINE Creditなどの株式をZフィナンシャルに移管。これにより、実質的に国内金融部門の統括機能をZフィナンシャルに集約した形となる。
- LINE Financialの海外事業統括部門を、LINE Financial Plus Corporationに集約。
- 完全子会社のLINE Marketing Partnersが、LINEヤフーマーケティングに商号変更[66]。
- 完全子会社のLINE Fukuokaが、LINEヤフーコミュニケーションズに商号変更[67]。
事件・不祥事・問題
要約
視点
Yahoo! BB顧客情報漏洩事件
2004年(平成16年)、Yahoo! BBの顧客情報が漏洩した事件。逮捕された元社員の中に創価学会幹部が2名含まれていたことが明らかとなる。また逮捕された創価学会幹部の一人は以前宮本顕治宅盗聴事件でも逮捕・起訴されていた。個人情報が漏洩した原因として、ソフトバンク社員であれば誰でも閲覧し入手できるような状況であったことを改めて発表。後日、社内における個人情報の管理を厳守するように徹底されることになった。
→詳細は「Yahoo! BB顧客情報漏洩事件」を参照
国民生活センターADRに協力拒否
2009年(平成21年)8月 - 当初年会費無料だった「Yahoo! JAPAN ETCカード」を一方的に有料化したことから消費者紛争が発生、カード会員の一人が国民生活センターにADRを申請したがヤフーがセンター側の出頭要請に応じなかった(手続を拒否した)ため、国民生活センターに公表された[68]。
ステルスマーケティング
100%子会社のTRILL株式会社が運営する女性向けファッション情報のキュレーションサイト「TRILL(トリル)」で、2014年11月~2015年5月までの期間、「広告表記のない記事広告」を掲載しており、外部メディアに配信されていたことが発覚した[69]。これは広告を編集コンテンツと誤認させて届ける行為である。
この問題を受け、ヤフー株式会社が自社およびグループ会社を調査したところ、Yahoo!ロコ、carview!、みんカラ、Yahoo!映像トピックス、TRILL、Yahoo! BEAUTY、スポーツナビなどで同様に「広告表記のない記事広告」を掲載しており、Yahoo!ロコ、TRILL、スポーツナビでは記事広告が外部メディアに配信されていた[70]。
TRILLにおける著作権侵害
2016年秋に、DeNAのヘルスケア情報キュレーションサイト(まとめサイト)「WELQ」が、不適切な内容や不適切な引用で問題になり、他社のキュレーションサイトにも厳しい目が向けられるようになった。ヤフーは10月、「TRILL(トリル)」で記事の画像が他サイトから無断で転用されていたとして、外部ライターに外注した記事を全て削除した[71]。
Yahoo!ショッピングにおける不正表示
2017年6月28日付の朝日新聞朝刊は、 通販サイト「Yahoo!ショッピング」が、出店者が広告料を多く払う商品を商品検索結果の一つ「売れている順」の最上部にくるように優遇しながら、「広告」と表示していないと報じた[72]。この問題で消費者庁から「広告の表記としては不十分」と指摘されたことも判明している[73]。
偽Yahoo! JAPAN事件
2005年(平成17年)6月、Yahoo! JAPANを装った偽の検索サイトを作成し、利用者のパスワードなどを盗み取るフィッシング詐欺行為を行ったとして、警視庁などは著作権法違反と不正アクセス禁止法の疑いで大阪市平野区在住の当時42歳の会社員の男を逮捕した。このフィッシング行為での摘発は日本初の事だった。男は「Yahoo!」のスペルを「Yafoo!」に変えたサイトをYahoo! JAPANに無断で作成した著作権侵害行為に加え、利用者の本家・Yahoo![疑問点]のパスワードを不正に入手し個人情報を盗み取った上で利用者の電子メールを盗み見た。
2005年10月18日、Yahoo! JAPANが行っているYahoo!ニュースを装った偽のニュースサイトが作成され、偽のニュースを流したページが公開されYahoo! JAPANがこのサイトについて警告を出した。これは、共同通信社発信で、「アメリカ国防総省は10月18日未明に、中国軍が、沖縄に侵攻したことを発表した」とするもので、翌10月19日に長崎市内在住の男から共同通信長崎支局に「9月中旬、ネットの掲示板に同じ内容の虚偽のニュースを書いたが満足が出来ず、Yahoo! JAPANに似せたページに書き込むことを考えた」「Yahoo! JAPANのページをパソコンに取り込んで改ざんした内容でネット上に公開した」との説明があった。男はその後、11月28日に著作権法違反で逮捕されている。
公正取引委員会による調査
公正取引委員会はニュースコンテンツ配信分野に関する実態調査報告書[74] において、ヤフーと提携メディアとの軋轢を取り上げ[75]、「ヤフーが著しく不利益な要請等を行ってもこれを受け入れざるを得ない場合があると考えられる」と記載した、これについて公正取引委員会の担当者は「読者が質の高いニュースを読むことができなくなる」という問題意識を基に調査を行ったとしている[76]。
セキュリティー問題
LINEヤフーの情報漏えい問題について、総務省は2024年3月5日に行政指導を行った。漏えいした情報は約51万件にのぼり、原因は韓国の企業との資本関係にあるとされる。総務省は、LINEヤフーの経営体制の見直しを求め、再発防止策を講じるよう指導した。LINEヤフーは、セキュリティガバナンス体制の強化を検討するとコメントしている[77]。
しかし2024年4月、総務省はLINEヤフーに対し、通信の秘密の保護とサイバーセキュリティ対策が不十分とし異例の二回目の行政指導を行った[78]。総務省の今川基盤局長は行政指導文書について「LINE社のシステムについてNAVERへの委託の見直しが行われるかが明確でない」と指摘し[79]、「省として重大な事案」だとしている[80]。 週刊文春はデータが更にLINEチャイナに委託されたことを報道し百度元取締役でLINEヤフー社のナンバー3である舛田CSMOにリスクについて質問したが回答を拒否、利用者側の神奈川県はこの問題について説明は受けていないが直ちにリスクとなるわけではないと回答した[81]。
提携メディアのランク付け
ヤフーニュースの1日の配信記事は7500以上で2021年8月には月間220億PVに達し、提携メディアへの報酬は2021年時点で1000pvあたり平均124円、最大251円、最小49円[76]、1pvあたりの平均報酬は、主要紙で0.21円、民放キー局は0.1円、その他は0.025円であるが、読売新聞は破格の0.35円でこれは元ヤフートピックス編集長の奥村東京都市大学教授によると2007年に朝日日経と「あらたにすを立ち上げる際に二社に撤退を求められた当時の内山社長に孫正義が引き留めた結果であるとしている[82]。 このような提携メディアのランク付けについてLY社は回答を拒否した[83]。 なおヤフートピックスに掲載される提携メディアから配信された記事の見出しはヤフートピックス編集部が作成している[84]。
コメント欄の一方的な閉鎖
2022年5月頃から東スポ、NEWSポストセブン、週刊女性PRIMEのYahoo!ニュース#コメント機能を一方的に閉鎖したが理由については回答を拒否した[84]。
カノニカルタグ
自社の記事にはカノニカルタグという元記事であることを示すタグをつけるが、ヤフーは他社の配信記事であるにもかかわらずカノニカルタグをつけている[84]。
情報操作疑惑
2018年に会長である川邊の元恋人の結婚報道が出た際は川邊が編集部に要求してヤフートピックスから外させたと報道された[84]。
関連企業・団体
要約
視点
親会社
Aホールディングス株式会社 - 旧LINE(初代)
国内グループ会社
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- 株式会社出前館【東証スタンダード・2484】(LINEヤフー 35.8%)
Zホールディングス中間株式会社 - 下記子会社を統括する中間持株会社
- 株式会社ZOZO【東証プライム・3092】(ZHD中間 51.0%)
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Zフィナンシャル株式会社 - 国内金融事業の統括
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Z Venture Capital株式会社 - ベンチャー企業を対象とした投資ファンドの運営
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アスクル株式会社【東証プライム・2678】(LINEヤフー 44.9%)
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海外グループ会社
Z中間グローバル株式会社 - 旧LINE(2代)。海外事業の統括
- LINE Xnesis株式会社(Z中間グローバル 92.4%)
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- LINE Plus Corporation(Z中間グローバル 100.0%)
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- IPX Corporation(Z中間グローバル 70.0%)
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LINE Financial Plus Corporation - 海外金融事業の統括
- LINE Financial. Asia Corporation Limited(LINE Financial Plus Corp. 100.0%)
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持分法適用会社
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過去の関連企業・団体
合併
- 株式会社アルプス社 - 2008年、ヤフー(初代)に吸収合併
- オーバーチュア株式会社 - 2009年、ヤフー(初代)に吸収合併
- ソフトバンクIDCソリューションズ株式会社[注釈 5] - 2009年3月30日、ヤフー(初代)に吸収合併。
- 株式会社インディバル(初代) - リクルートとの合弁企業だったが、2012年に合弁を解消。2015年3月31日、主要事業を同名の新会社に承継させ、ツナグ・ソリューションズに譲渡(従前の会社は2015年7月1日に吸収合併)
- LINE Ventures株式会社 - 2021年4月1日、Z Venture Capitalに吸収合併
- 株式会社クラシファイド - 2021年4月1日、ヤフー(2代)に吸収合併
- LINEモバイル株式会社 - 2022年3月1日、ソフトバンクに吸収合併
- TRILL株式会社 - 2022年4月1日、delyに吸収合併
- 株式会社カービュー - 2022年7月1日にヤフー(2代)に吸収合併[85]
- LINE Growth Technology株式会社 - 2023年8月1日、LINE(2代)に吸収合併
- ヤフー株式会社(2代) - 2023年10月1日、旧Zホールディングスに吸収合併
- Z Entertainment株式会社 - 2023年10月1日、旧Zホールディングスに吸収合併
- Zデータ株式会社 - 2023年10月1日、旧Zホールディングスに吸収合併
- 株式会社GYAO - 2024年1月1日付で、LINEヤフーに吸収合併[86]
他社との合併
売却・譲渡
- 株式会社インターネット総合研究所 - 2007年11月1日、オリックスへ譲渡
- 株式会社オールアバウト - 2004年9月に資本提携。2011年12月に大日本印刷へ譲渡
- 株式会社マクロミル(初代)- 2013年11月、ベインキャピタルグループへ譲渡
- 株式会社デジミホ - 2015年12月、バリューコマースによる完全子会社化
- ファーストサーバ株式会社 - 2018年3月30日、ソフトバンクへ譲渡
- 株式会社IDCフロンティア - 2018年5月1日、ソフトバンクへ譲渡
- 株式会社Jコミックテラス - 2018年7月10日、メディアドゥホールディングスに譲渡
- 株式会社コマースニジュウイチ - 2020年1月、Eストアーに売却
- ブックオフコーポレーション株式会社 - 2018年11月12日、資本業務提携を解消
- シナジーマーケティング株式会社 - 2019年7月、同社創業者による買収
- GMO外貨株式会社 - 旧ワイジェイFX。2021年9月27日、GMOフィナンシャルホールディングスに売却
- SREホールディングス株式会社 - 2022年3月、業務提携の見直しで保有株の8割以上を売却[89]
- 株式会社イーブックイニシアティブジャパン - 2022年3月31日、LINE Digital Frontier(NAVER Corporation連結子会社)へ全株式譲渡
- BuzzFeed Japan株式会社 - 2022年5月16日、朝日放送グループホールディングスおよびバリューコマースに譲渡
- 株式会社ライブドア(3代)- 2022年12月28日にミンカブ・ジ・インフォノイドに全株式を譲渡
清算
- GameBank株式会社 - 2017年8月29日、解散[90]
- Epic Voyage株式会社 - 2021年6月30日、解散[91]
- LINE Pay北海道株式会社 - 2021年7月14日、清算結了[92]
- LINE Book Distribution株式会社 - 2021年8月10日、解散[93]
- 紀尾井町第二金融準備合同会社 - 2021年9月、清算結了
- 紀尾井町第五金融準備合同会社 - 2021年9月、清算結了
- ネクストライブラリ株式会社 - 2021年12月24日、解散[94]
- 紀尾井町第一金融準備合同会社 - 2022年3月24日、清算結了
- 紀尾井町第三金融準備合同会社 - 2022年12月20日、清算結了
- LINE TICKET株式会社 - 2023年1月4日、解散[95]
- PayPayインベストメンツ株式会社 - 2023年3月28日、解散
- LINE Bank設立準備株式会社 - 2019年5月、LINE Financialとみずほ銀行の合弁会社として設立、ネット銀行の開設に向けた準備を進めていた。しかし社会情勢などから、2023年3月30日付で事業は中止、同年6月30日をもって解散[96]
関連項目
- 神戸総合運動公園野球場(2004年度まで Yahoo!BBスタジアム の命名権を所有[97])
- 福岡ドーム(2005年度から命名権を取得。2012年まで「福岡Yahoo!JAPANドーム」、2013年から「福岡ヤフオク!ドーム」、2020年2月29日から「福岡PayPayドーム(ふくおかペイペイドーム)」の呼称を使用[98])
テレビ番組
- 日経スペシャル カンブリア宮殿 爆走する国民的サイト!これがネットの底力だ!(2014年11月27日、テレビ東京)[99]
脚注
外部リンク
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