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日本のシンガーソングライター、作詞家、作曲家、編曲家 ウィキペディアから
コトリンゴ(ローマ字表記はkotringo、本名:三吉里絵子、1978年7月17日 - )は、日本の音楽家[1]。
大阪生まれ。5歳でピアノを始め、7歳で作曲をするようになる[1]。大阪、福岡、名古屋と転居し、高校卒業後、神戸の甲陽音楽院に入学。同校を卒業ののち特別奨学金を得て1999年、バークリー音楽大学に留学、ジャズ作編曲科/ピアノ演奏科専攻[1]。
コトリンゴという名前は、自身が大好きな「小鳥」と、曲作りの際に使っていたAppleのMacを合わせてできたもので、坂本龍一のラジオ番組に送ったデモテープでの表記は『kotori+apple(コトリンゴ)』としていた。また、1日1個食べると医者が一日遠のくと聞いた事でニューヨークにいた頃よく食べていた「りんご」の意も含まれる[2][3]。本人はインタビューで「本名でやりたいと言ったが、一曲目だけコトリンゴでリリースして、後で変えてもいいからと言われて結局そのままに」と語っている。
ピアノを始めたきっかけは、幼稚園で多くの子が習い始めたり、教室のオルガンでテレビアニメ『スプーンおばさん』(NHK総合)のエンディングテーマ「リンゴの森の子猫たち」を弾いている姿を見て自身も弾きたいと思ったため。 なお、ヤマハ音楽教室ではピアノのレッスンの他にアンサンブルのクラスがあり、そこで初めて演奏したバリー・マニロウの「コパカバーナ」ではYAMAHA DX7を使ってベースを担当。その様々なパートを全て鍵盤を使って行うというスタイルが、現在の音楽制作にも活かされている[4]。
人生を変えた1曲は、マイルス・デイヴィスの「Freddie Freeloader」(『カインド・オブ・ブルー』)。これは、家にはアルバムが全て揃っていたり、家でこの曲が大音量でかかっている割合が多かったりと、ジャズが好きな父親の影響がある[3][4]。
コトリトナンバとして一緒にライブ出演もしている南波志帆が家族と共にボランティアで動物の保護活動をしていた関係で、猫の「ゆき」を譲り受け2020年9月から一緒に暮らしている。この名前は南波志帆の母親が猫を保護し育てていた時に呼んでいたもので、そのまま名前も受け継ぐ事となった[5]。 なお、コトリンゴのオリジナルグッズの折りたたみエコバッグには、造形作家の石田敦子 のデザインによる「ゆき」が描かれたものも存在する。 また、2021年秋頃からは「ゆき」と同様に南波志帆の実家で保護されていた猫の「まちこ」も家族に加わった[6]。
20年ほど悩んでいたという車の運転免許証を2019年11月に取得した事を、『ALL GOOD FRIDAY(PART2)』(2020年3月13日、J-WAVE)内の「CITIZEN NEW TIME FOR YOU」のコーナーに出演した際に報告[7]。 当初はなんとなく犬を迎え入れたいという漠然とした想いがあり、犬はいざという時の移動には車が必要との思いから取得に至った。
宝塚が好きな母親の希望もありクラシック・バレエを習い始めたが、自身ではあまりのめり込めなかった[3][4]。
中学ではバレーボール部、高校ではテニス部に所属し、学生時代にバンド活動は行わなかった[3][4]。
エアロスミスが好きでよく聴いていたが、バークリー音楽大学の卒業式ではスティーヴン・タイラーが講演し、卒業証書も渡された[3]。
2003年学位取得後、4年程ニューヨークに生活拠点を移し、ピアノ教室で先生のアルバイトをしたりしていたが、その頃から飼っていたオスのセキセイインコ「マシュマロ」には精神的に助けてもらったことも多かった。[3]
2005年秋より、バークリー音楽大学の卒業祝いに父親が買ってくれたPowerBook G4とGarageBandを使って、自宅で曲作り/デモテープ作りを始める[1][3]。
2006年3月5日、坂本龍一のラジオ番組『RADIO SAKAMOTO』(J-WAVE)のオーディション・コーナー宛に送った「にちよ待ち」が坂本の耳に留まり、オンエアされる[1]。
同年6月6日、坂本龍一に初めて会った際に誘われた「第1回 ロハスクラシック・コンサート2006」の東京公演(王子ホール)にて、コトリンゴとしての初ステージを踏む[3]。
同年11月29日、commmonsより『こんにちは またあした』でデビュー。なお、6月の「第1回 ロハスクラシック・コンサート2006」には月桂冠のCM監督が来ており、月桂冠「つき」のCMタイアップ曲となった[1][3]。
2009年11月28日、東京での初のバンド・ワンマンライブ「trick&tweet tour ~コトリンゴのいたずらとさえずりバンドライブ~」を代官山UNITにて行う[8]。
2013年、8月11日に東京・夢の島公園で開催された音楽フェスティバル「WORLD HAPPINESS 2013」を皮切りにメンバー6人の新体制となったKIRINJIに加入。2017年12月14日の大阪・味園ユニバース公演まで活動[9]。
2016年11月、映画『この世界の片隅に』の音楽を担当。 毎日映画コンクール音楽賞[10][11]、日本アカデミー賞優秀音楽賞[12]、おおさかシネマフェスティバル2017音楽賞[13] を受賞。
2017年1月、『小林さんちのメイドラゴン』劇伴制作参加時より、伊藤真澄、コトリンゴ、Babi、良原リエからなるトイピアノカルテット「toi toy toi」として活動。2017年4月、『アリスと蔵六』では、toi toy toiでエンディングテーマを担当。シングル『Chant』をリリース[14]。
同年11月、アルバム『雨の箱庭』を自身のレーベルkoniwaからリリース[15]。
2018年10月、初の海外ツアー、南米アルゼンチン公演を行う[16]。作家・有川浩の小説『旅猫リポート』が映画化されるのに伴い音楽を担当。自らが歌う挿入歌「奇跡は」、主題歌「ナナ」を担当[17][18]。
同年11月、初のライブアルバム『Slow LIVE at HONMONJI ~箱庭でピチカート~』を発表[19][20]。
2019年7月、アルゼンチンのフォルクローレグループPAULA Y LOS PAJAROS(パウラ・イ・ロス・パハロス)のアルバム『LO INVISIBLE(ロ・インビジブル(目に見えざるもの))』に共演曲「Calling (with コトリンゴ)」が収録[21][22]。
同年8月、韓国で公開の日本・中国・韓国の三か国共同制作のアニメーション映画『안녕, 티라노: 영원히, 함께(My TYRANO: Together, Forever)』のエンディング曲「낙원으로 둘이서(楽園をふたりで)」(ボーカルは요조(YOZOH)と생각의 여름(Summer of Thoughts))の作編曲を担当[23]。朝鮮語翻訳は요조(YOZOH)[24]。
同年10月、映画『駅までの道をおしえて』の挿入歌「また会うときは」、主題歌「ここ」を担当[25][26][27][28]。
同年12月、映画『この世界の片隅に』に約40分の追加シーンを加えた新作映画『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』の音楽を引き続き担当。既存の33曲に加え、新曲4曲と「たんぽぽ」の一部を新たにレコーディング[29]。また、自身の選曲による2枚組からなる初のベストアルバム『小鳥観察 Kotringo Best』をリリース[30]。
2020年3月28日、「SAKURA MUSIC NIGHT - The Tree of Light feat.コトリンゴ -」と題した生配信ライブを行い、事前募集した桜の写真とのコラボレーションを実現させた。なお、当初は8万球のLEDが施されたデジタルアート作品「The Tree of Light -灯桜-」とその下に設置されたストリートピアノによるコラボレーションを予定していたが、雨天等により急遽会場が都内スタジオに変更された[31][32]。
同年12月20日、『新しいオンラインフェスティバル・布博』 でのスペシャル音楽ライブ(配信ライブ)にて、CDやオリジナルグッズを販売するオフィシャルオンラインストア kotringo Online Store を開設した事を発表。
同年12月31日、KIBO宇宙放送局 にて生配信された宇宙ライブエンターテイメント番組『THE SPACE SUNRISE LIVE 2021』に生出演。地上スタジオ(テレビ東京 六本木第1スタジオ)から副田整歩のバリトンサックスと共に「こんにちは またあした」をピアノで生演奏・生歌唱し、その模様は国際宇宙ステーション(ISS)上に開設されたスタジオを経由し生配信された[33]。
2021年1月23日、アルゼンチンのアーティストCribasと一緒に録音した「Ludmila」(同じくアルゼンチンのルイス・アルベルト・スピネッタ(Luis Alberto Spinetta)のスピネッタ(Spinetta Jade)名義の楽曲カバー)を彼の誕生日に合わせてYouTubeにて公開[34][35]。
同年3月19日、公式YouTubeチャンネル を開設[36]。
同年3月29日放送の『いないいないばあっ!』(NHK Eテレ)より、toi toy toiとしてコーナー音楽、BGM、ジングルなど番組内の音楽の一部を担当[37][38]。
同年3月31日、コトリンゴ名義としては初のライブ映像作品となる『小鳥一会「小鳥観察 kotringo Best」発売記念ライブ 2020』をリリース[39][注 1]。
同年12月10日、当初2020年初夏公開予定[注 2] だった映画『さよなら、ティラノ』[注 3] のエンディング曲「楽園をふたりで」をハナレグミと共に担当[40]。
同年12月19日、湯山玲子プロデュースのもと、アルバム『ツバメ・ノヴェレッテ』を自身の手でオーケストラ化した「爆クラ! presents ツバメ・ノヴェレッテ ~コトリンゴ×首藤康之×オーケストラ・アンサンブル金沢で送る、新時代のダンス交響詩~」を高山市民文化会館 大ホールにて開催。 この公演ではコトリンゴは演奏・歌唱・詩の朗読を担当し、他に演奏をオーケストラ・アンサンブル金沢(指揮:鈴木織衛)、歌唱をTHE LEGENDの3人(志村糧一/吉田知明/菅原浩史)、ダンスによる白いツバメを首藤康之が演じた[41][42]。
同年12月29日、30日、2022年1月1日の3回に渡り、自らが進行も務めたラジオ番組『コトリンゴパーク』(NHKラジオ第1・NHK-FM)が放送。それぞれ「かわいい」「映画」「チャレンジ」をテーマに、トーク・選曲・演奏で構成され、この番組のために書き下ろされたテーマ曲やジングルの他、演奏ではピアノと歌唱による新録されたものが披露された[43]。
2022年1月、広島電鉄とON THE TRIPによるまち歩きオーディオガイドコンテンツ『あなたがそこで降りるなら』用に、テーマソング「あなたがここでおりるなら」と5つの駅をイメージした楽曲を制作。このテーマソングはGPS機能によって広島の実地でないと聴く事ができない仕様になっている他、位置情報を使用したデジタルスタンプラリーを完成させることで、本人の直筆コメントを読む事ができるコンテンツとして提供された[44][45]。
発売日 | タイトル | 規格品番 | 収録曲 | 備考 | |
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1st | 2006年11月29日 | こんにちは またあした | RZCM-45470 | 全4曲
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2nd | 2007年2月28日 | にちよ待ち | RZCM-45509 | 全3曲
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3rd | 2013年3月5日 | 誰か私を | RZCM-59564 | 全2曲
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4th | 2019年10月11日 | ここ | 全1曲
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配信シングル | |
5th | 2019年10月11日 | また会うときは | 全1曲
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配信シングル | |
2019年3月29日 | つながるハピネス | 全1曲
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配信シングル |
発売日 | タイトル | 規格品番 | 収録曲 | 備考 |
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2007年6月27日 | songs in the birdcage | RZCM-45556 | ||
2008年1月23日 | nemurugirl | RZCM-45785 | 全6曲
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2008年9月10日 | Sweet Nest | RZCM-46010 | ||
2009年9月16日 | trick & tweet | RZCM-46317 | ||
2010年9月22日 | picnic album 1 | RZCM-46608 | 全8曲
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カバーアルバム |
2011年1月19日 | picnic album 2 | RZCM-46713 | 全8曲
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カバーアルバム |
2012年3月17日 | La mémoire de mon | RZCM-59012 | ||
2013年1月16日 | ツバメ・ノヴェレッテ | RZCM-59222 | ||
2014年4月30日 | birdcore! | RZCM-59575B(CD+DVD) RZCM-59576(CD) |
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2017年11月8日 | 雨の箱庭 | KNW-001 |
発売日 | タイトル | 規格品番 | 収録曲 | 備考 |
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2019年12月18日 | 小鳥観察 Kotringo Best | RZCM-86979 | 全31曲
[Disc.1] -オリジナル編-
[Disc.2] -コラボ/カバー編-
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2023年11月22日 | 小鳥百景 Kotringo Works | COCB-54363 | 全25曲
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2024年1月10日 | 小鳥 mini 百景 kotringo Works | COKM-44772 | 全13曲
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配信限定 |
※コトリンゴ個人名義のサウンドトラックのみ
発売日 | タイトル | 規格品番 | 収録曲 | 備考 |
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2010年12月8日 | くまのがっこう 〜ジャッキーとケイティ〜 オリジナル・ソングブック | RZCM-46679(初回生産限定盤) RZCM-46680(通常盤) |
全17曲
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2015年3月25日 | Edible melodies〜TVアニメ「幸腹グラフィティ」オリジナルサウンドトラック〜 | VTCL-60393 | 全35曲
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2016年11月9日 | 映画『この世界の片隅に』 オリジナルサウンドトラック | VTCL-60438 | ||
2018年10月24日 | 旅猫リポート オリジナル・サウンドトラック | SOST-1032 | ||
2019年5月31日 | 同居人はひざ、時々、頭のうえ。 オリジナル・サウンドトラック | EYCA-12312 | 全34曲
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2019年12月18日 | 映画『この世界の片隅に』 さらにいくつものサウンドトラック | VTCL-60514 | 全37曲
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2019年08月07日 | NHKプレミアムドラマ 長閑の庭 オリジナル・サウンドトラック | KNW-002 | 全23曲
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2020年3月5日 | NHK信州発地域ドラマ「ピンぼけの家族」オリジナル・サウンドトラック | 全17曲
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2022年11月16日 | オリジナル・サウンドトラック 母性 | RBCP-3458 | 全22曲
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