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東京都港区の地名 ウィキペディアから
青山(あおやま)は、東京都港区西北部に位置する北青山および南青山の総称。青山という行政上の地名は存在しない。
現行行政地名は、北青山一丁目から三丁目、および南青山一丁目から七丁目。郵便番号は、107-0061(北青山)・107-0062(南青山)である。
現在の明治神宮外苑から青山霊園まで含む地に、徳川家康の重臣であった青山家の青山忠成(1551 - 1613年)の広大な下屋敷(現在における別荘に該当)が置かれたことにちなみ、この付近一帯の町名に青山を冠した(赤坂青山○○町)ことが地名の起こりである。江戸時代中期までに幾度かの配置転換を繰り返した後、青山通りを挟んで北面に宗家の篠山藩の下屋敷や、現在の赤坂御用地の一画に中屋敷があった。南面には分家の屋敷が点在し、旗本屋敷や郡上藩の下屋敷があった。
青山家の支族が江戸時代中期に郡上藩(現岐阜県郡上市)を所領とした縁で、幸成系青山家(青山忠成の四男の家系)の菩提寺である南青山の梅窓院では、年に一度「郡上おどり in 青山」が催される。
江戸の街外れとして大名の下屋敷、庶民の町屋、雑木林などが広がる地域であったが、明治以降は中流の住宅街として発展。 第二次世界大戦直後は青山南町に戦災者向けのアパート(住宅営団戦災者住宅)が建設されたが、1948年2月15日に火災が発生してアパート3棟が全焼。死者4人、負傷者6人の被害が出た[1]。
1964年東京オリンピックに合わせ大幅に拡張した厚木街道(大山街道)は青山通り(国道246号)として呼称が定着、以後は徐々に個人商店や民家、そしてアパートが雑居ビル、オフィスビル、マンション、高級ブティックや飲食店、あるいは美容院などに取って代わられた。庶民の住宅街だった青山は今日のおしゃれなイメージの街へと変貌を遂げるものの、南青山2 - 4丁目にはかつての庶民的な面影が昔日ほどではないが色濃く残る(高級住宅街の様相としては#関連項目参照)。
1970年6月23日に行われた70年安保に抗議するデモでは、青山が明治公園から日比谷公園に向かうデモ隊の通過点となり、青山三丁目や青山墓地下では学生らが機動隊に向け火炎瓶の投擲や投石を行い一帯が騒然となった[2]。
表参道交差点・表参道駅からみゆき通り、骨董通り、キラー通りなどにわたって感度が高いブランドの旗艦店やブティック、セレクトショップなどのアパレル店舗が軒を並べる。70年代半ばから後半にパリコレに参加した故君島一郎や森英恵のほか、コシノジュンコ、イッセイミヤケ、コム・デ・ギャルソン、ヨウジヤマモト、ツモリチサトといった日本を代表する錚々たるブランドの旗艦店や、バレンシアガ、プラダ、ミュウミュウ、ジル・スチュアート、マックスマーラ、デュベティカ、モンクレール、アニエス・ベーから、ドルチェ&ガッバーナ、アクネ、ステラ・マッカートニーまで世界的ハイブランドの店舗が軒を連ねる。特に南青山5丁目界隈は付近の表参道・原宿エリアと並んで東京を代表する「ファッションの街」として知られる(神宮前 (渋谷区)#施設・名所も参照)。
表参道交差点付近はアパレルショップや飲食店などが多い一方で、北東部(北青山1〜2丁目・南青山1〜2丁目)の青山通り沿いはビジネス街としての性格が強く、本田技研工業や伊藤忠商事などが本社を置く。
1947年の港区成立後、後述する住居表示実施前は町名に複数の色名(赤坂の赤および青山の青)を含んでいた。
江戸時代初期には武家地、寺地であったが、江戸の拡大に伴い、主に外苑前駅北側を中心に町屋が成立した。
武家地にも青山百人町等の通称が存在した。
明治初年に細かな町名変更があった。
明治5年には武家地、寺地も含め以下の19町に整理された。
明治11年赤坂区に属した。明治22年このうち青山北町七丁目、青山南町七丁目は南豊島郡渋谷村に編入されてその大字となり、現在も渋谷区に属する。
1966年(昭和41年)10月、住居表示実施に伴い町名と町域が変更され、この地区を横断する青山通りを境に北青山と南青山が成立した。
現在の北青山一丁目から三丁目と南青山一丁目から七丁目の範囲は、住居表示実施前の赤坂青山北町と赤坂青山南町のほぼ全域と、赤坂青山三筋町、赤坂青山高樹町を加えた範囲に相当する(このほか、隣接する麻布笄町、麻布新龍土町、原宿一丁目、赤坂檜町、赤坂新坂町のごく一部の区画を編入した)。赤坂青山六軒町の東側と赤坂青山権田原町だけは元赤坂二丁目への編入となる。
赤坂青山高樹町の名前は、首都高速道路のランプ『高樹町』や、六本木通りと骨董通りの交差点『高樹町交差点』などにその名を留めている。
また、かつては東京都電車の電停(青山一、青山三、青山四、青山五、明治神宮前、青山六、青山南町が所在していた。
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