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日本のオリジナルアニメ、メディアミックス作品 ウィキペディアから
『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』(あのひみたはなのなまえをぼくたちはまだしらない、英題:Anohana: The Flower We Saw That Day)は、A-1 Pictures制作による日本のアニメーション作品。岡田麿里脚本によるオリジナル作品である。略称は『あの花』[5]、『あのはな』[6]。2011年4月から6月までフジテレビ・ノイタミナ枠などで放送された全11話のテレビアニメであり、2013年8月31日には劇場版が公開された[7]。
あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。 | |
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ジャンル | 恋愛、ファンタジー |
アニメ | |
原作 | 超平和バスターズ |
監督 | 長井龍雪 |
脚本 | 岡田麿里 |
キャラクターデザイン | 田中将賀 |
音楽 | REMEDIOS |
アニメーション制作 | A-1 Pictures |
製作 | 「あの花」製作委員会 |
放送局 | フジテレビ・ノイタミナほか |
放送期間 | 2011年4月 - 6月 |
話数 | 全11話 |
小説 | |
著者 | 岡田麿里 |
イラスト | 田中将賀 |
出版社 | メディアファクトリー |
掲載誌 | ダ・ヴィンチ |
レーベル | MF文庫ダ・ヴィンチ |
連載期間 | 2011年3月号 - 7月号 |
刊行期間 | 2011年7月25日(上)[1] - 2012年8月10日(下)[2] |
巻数 | 全2冊(上・下) |
漫画 | |
原作・原案など | 超平和バスターズ |
作画 | 泉光 |
出版社 | 集英社 |
掲載誌 | ジャンプスクエア |
レーベル | ジャンプ・コミックス (JUMP COMICS SQ.) |
発表期間 | 2012年5月号 - 2013年5月号 |
巻数 | 全3巻 |
ゲーム | |
ゲームジャンル | おもいで探索アドベンチャー |
対応機種 | PlayStation Portable |
開発元 | ガイズウェア |
発売元 | 5pb. |
メディア | UMD |
プレイ人数 | 1人 |
発売日 | 2012年8月30日 |
売上本数 | 14,364本[3] |
レイティング | CERO:B(12才以上対象) |
ドラマ | |
原作 | あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。 |
演出 | 西浦正記 |
制作 | フジテレビジョン |
放送局 | フジテレビ |
放送期間 | 2015年9月21日 - 同日 |
話数 | 1 |
宿海仁太 本間芽衣子 松雪集 鶴見知利子 安城鳴子 久川鉄道 |
村上虹郎 浜辺美波 志尊淳 飯豊まりえ 松井愛莉 高畑裕太 |
テンプレート - ノート | |
プロジェクト | アニメ・ライトノベル・漫画・ゲーム |
ポータル | アニメ・文学・漫画・ゲーム |
アニプレックス、フジテレビ、A-1 Picturesが手がける完全オリジナルアニメーション企画「ANOHANA PROJECT」として2010年12月に始動した。監督は長井龍雪、脚本を岡田麿里、キャラクターデザインを田中将賀が務め、2008年に放送されたテレビアニメ版『とらドラ!』を手がけたスタッフ[10][11]が名を連ねている。また、テレビアニメ版と並行して、岡田による小説版が『ダ・ヴィンチ』で連載された[12]。タイトルロゴは「文学的な印象で縦書き4行」という要望をベースに楕円形の軌跡と「花」に青い花のマークを取り入れ軌跡の線に沿って「あのはな」の略称を読み取れる趣向とし、古くアナログ的に懐かしさを出したものとした[13]。
幼馴染の死という過去を抱えた若者たちの淡い恋や罪の意識、絆や成長といった内容を扱う、ドラマ性を重視した内容が志向されており、物語の展開に従って複雑化していく人間関係なども描かれる[14]。死んだはずの幼馴染であるヒロインが幽霊として主人公の前に現れるというファンタジー的な題材が用いられてはいるが、作中では彼女をアニメ的な幽霊のように描写することは避けられており、生きた人間と変わらず振る舞う姿を描写しながらも、その姿が鏡に映らなかったり、主人公以外の人物たちにその姿が見えていないことを示すことで、彼女が霊的な存在であることを描写している[14]。
埼玉県秩父市が舞台設定のモデルとなっており[15][14][16][17][注釈 1]、実在する建物、風景などが多く登場する[注釈 2][15][18]。監督を務めた長井龍雪は舞台について、東京との微妙な距離感や山に囲まれた土地の閉塞感といった雰囲気を舞台に重ねたとしている[14]。放送前は舞台が秩父であることは伏せていた[19]。アニプレックスのプロデューサー斎藤俊輔によれば、理由は「作品を見て評価してほしいという、すごくシンプルな考えからです」と述べている[19]。しかし秩父市や西武鉄道[注釈 3]とは2010年秋から協議を進めており、電車の中吊り広告や沿線のポスター、秩父市の街に立てるフラッグなど一斉に展開できるように準備は整っていた[19]。
先述の西武鉄道や秩父鉄道が本作に対して協力的であり、劇中で同社の電車(西武4000系電車)や駅(飯能駅・西武秩父駅)などが登場する。また、放送開始後には同駅構内や中吊り広告などで番組宣伝ポスターが掲示されている。2011年9月に開催されたイベント(後述)でも協力として加わったほか、記念乗車券なども発売している(後述)。
渋谷パルコPart.1にあるノイタミナショップや[20]、秋葉原UDX内にある東京アニメセンターで作品の中で登場する秘密基地が再現された[21]。なお、作中の小道具の一部は実在する商品を使用している[注釈 4]。
監督の長井は、本作品の内容があまりアニメらしくないことから、視聴者に受け入れられるのかという不安や葛藤も抱いていたとしているが、放送が始まると丁寧な演出などが話題になったという[14]。2011年6月29日に発売されたBlu-ray第1巻の初動売り上げは約3万1000枚で、Blu-rayメディアにおけるテレビアニメ第1巻の初動売り上げとしては発売当時で史上3番目という記録を残した[22]。2012年8月5日に開催されたファンイベントにおいて、2013年夏に劇場版アニメが公開されることが発表された[23]。
平成23年度(第15回)文化庁メディア芸術祭審査委員会推薦作品アニメーション部門/長編(劇場公開・テレビアニメ・OVA)に選出[24]。2012年、この作品の功績により、長井監督が芸術選奨新人賞メディア芸術部門を受賞した。
じんたん(宿海仁太)、めんま(本間芽衣子)、あなる(安城鳴子)、ゆきあつ(松雪集)、つるこ(鶴見知利子)、ぽっぽ(久川鉄道)の6人は、小学校時代に互いをあだ名で呼び合い、「超平和バスターズ」という名のグループを結成して秘密基地に集まって遊ぶ間柄だった。しかし突然のめんまの事故死をきっかけに、彼らの間には距離が生まれてしまい、超平和バスターズは決別、それぞれ後悔や未練や負い目を抱えつつも、中学校卒業後の現在では疎遠な関係となっていた。
高校受験に失敗し、底辺高校に入学したじんたんは引きこもり気味の生活を送っていた。そんな彼の元にある日、死んだはずのめんまが現れ、彼女から「お願いを叶えて欲しい」と頼まれる。めんまの姿はじんたん以外の人間には見えず、当初はこれを幻覚だとやりすごそうとしたじんたんも、その存在を無視することはできず、困惑しつつもめんまの願いを探っていくことになる。やがて「超平和バスターズ」の面々がかつての秘密基地に集結、めんまを成仏させるため考えを巡らす。
本間家からめんまの日記を借りた一同は、昔打ち上げロケット花火を手作りしようとしたことを思い出し、めんまの願いは手作りの花火をあげることではないかと推測する。めんまの母親の反対、法律の壁をクリアし、超平和バスターズはめんまの前で花火を打ち上げる。だがめんまは成仏しなかった。じんたんたちはかつて遊び場にしていた寺の境内に集まり、「本当にめんまの願いを叶えたかったのか」と自問自答し、それぞれがめんまへの負い目や嫉妬を告白する。ひとり家にいためんまは叶えてほしかった「お願い」の内容を思い出すが、体が透けはじめていた。
帰宅したじんたんはめんまを背負い、急いで皆が待つ秘密基地に走るが、着いたときじんたんにもめんまの姿は見えなくなっていた。山の中でめんまの名を呼び探し回る一同。めんまは最後の力を振り絞って5人に手紙を書く。手紙を読んだ5人の前にめんまが姿を現す。
じんたんが願いを叶えてくれた礼を言うと、めんまは泣きながら、生まれ変わるからみんなとお別れすると言う。「めんま、みーつけた」5人の声でめんまはようやく姿を消す。そして5人はそれぞれの道を歩みだした。
仁太を中心に幼馴染六人組で結成した何でも平和目的とするグループ。命名者は仁太。芽衣子の死によって自然解散していたが、物語を通して再結成することとなった[注釈 5]。
タイトル | 絵コンテ | 演出 | 作画監督 | |
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第1話 | 超平和バスターズ | 長井龍雪 | 田中将賀 | |
第2話 | ゆうしゃめんま | 篠原俊哉 | 室井ふみえ | 奥田佳子 |
第3話 | めんまを探そうの会 | 森田宏幸 | 吉村愛 | 荒木弥緒、緒方美枝子 |
第4話 | 白の、リボンのワンピース | 今泉賢一 | 道下康太、岡崎洋美 | |
第5話 | トンネル | 田中孝行 | 中村直人 | |
第6話 | わすれてわすれないで | 藤森カズマ | 原田孝宏 | 本村晃一 |
第7話 | ほんとのお願い | 伊藤智彦 | 山崎秀樹 | |
第8話 | I wonder | 吉村愛 | 荒木弥緒、井口真理子 緒方浩美、斉藤美香 | |
第9話 | みんなとめんま | 伊藤智彦 | 今泉賢一 | 岡崎洋美、道下康太 山本篤史 |
第10話 | 花火 | 篠原俊哉 | 坂崎忠、奥田佳子 | |
最終話 | あの夏に咲く花 | 長井龍雪 | 田中将賀、中村直人 本村晃一、山崎秀樹 大舘康二、道下康太 奥田佳子 |
スペシャルオンエア版は北海道文化放送以外『ノイタミナ』枠第2部。劇場版主題歌「サークルゲーム」が新オープニングテーマとなり、映像も新作となる。さらに下記の通り、第1話 - 第4話は副音声によるオーディオコメンタリーを実施。
放送期間 | 放送時間 | 放送局 | 対象地域 [43] | 備考 |
---|---|---|---|---|
2011年4月15日 - 6月24日 | 金曜 1:15 - 1:45(木曜深夜) | フジテレビ | 関東広域圏 | 製作委員会参加 / 『ノイタミナ』第2部 |
2011年4月20日 - 6月29日 | 水曜 2:28 - 2:58(火曜深夜) | 関西テレビ | 近畿広域圏 | 『アニメわ〜く!』第2部 |
2011年4月22日 - 7月1日 | 金曜 2:35 - 3:05(木曜深夜) | 東海テレビ | 中京広域圏 | |
2011年5月22日 - 7月31日 | 日曜 2:00 - 2:30(土曜深夜) | BSフジ | 日本全域 | BS放送 |
2011年7月12日 - 9月20日 | 火曜 2:00 - 2:30(月曜深夜) | テレビくまもと | 熊本県 | |
2011年7月18日 - 10月3日 | 月曜 1:45 - 2:15(日曜深夜) | 北海道文化放送 | 北海道 | |
2012年5月13日 - 7月22日 | 日曜 0:00 - 0:30(土曜深夜) | フジテレビTWO | 日本全域 | CS放送 / リピート放送あり |
2015年10月18日 - 12月27日 | 日曜 0:30 - 1:00(土曜深夜) | TOKYO MX | 東京都 | 東京都内では実質再放送 |
とちぎテレビ | 栃木県 | 栃木県内では実質再放送 | ||
群馬テレビ | 群馬県 | 群馬県内では実質再放送 | ||
BS11 | 日本全域 | BS放送 / 『ANIME+』枠 / 実質再放送 |
放送期間 | 放送時間 | 放送局 | 対象地域 [43] | 備考 |
---|---|---|---|---|
2013年7月12日 - 9月20日 | 金曜 1:15 - 1:45(木曜深夜) | フジテレビ | 関東広域圏 | [45] |
金曜 2:10 - 2:40(木曜深夜) | テレビ静岡 | 静岡県 | [45] | |
金曜 2:40 - 3:10(木曜深夜) | 東海テレビ | 中京広域圏 | [45] | |
2013年7月13日 - 9月21日 | 土曜 1:35 - 2:05(金曜深夜) | サガテレビ | 佐賀県 | [45] |
土曜 2:35 - 3:05(金曜深夜) | テレビ西日本 | 福岡県 | [45] | |
2013年7月14日 - 9月22日 | 日曜 1:35 - 2:05(土曜深夜) | さくらんぼテレビ | 山形県 | |
日曜 2:05 - 2:35(土曜深夜) | 秋田テレビ | 秋田県 | [45] | |
鹿児島テレビ | 鹿児島県 | [45] | ||
日曜 2:35 - 3:05(土曜深夜) | テレビくまもと | 熊本県 | [45] | |
2013年7月16日 - 9月24日 | 火曜 1:40 - 2:10(月曜深夜) | 福島テレビ | 福島県 | [45] |
火曜 2:00 - 2:30(月曜深夜) | テレビ新広島 | 広島県 | [45] | |
2013年7月17日 - 9月25日 | 水曜 1:10 - 1:40(火曜深夜) | テレビ愛媛 | 愛媛県 | [45] |
水曜 2:05 - 2:35(火曜深夜) | 新潟総合テレビ | 新潟県 | [45] | |
水曜 2:15 - 2:45(火曜深夜) | 仙台放送 | 宮城県 | ||
水曜 2:28 - 2:58(火曜深夜) | 関西テレビ | 近畿広域圏 | [45] | |
2013年7月18日 - 9月26日 | 木曜 2:20 - 2:50(水曜深夜) | 岩手めんこいテレビ | 岩手県 | |
2013年10月21日 - 12月30日 | 月曜 1:00 - 1:30(日曜深夜) | 北海道文化放送 | 北海道 |
2011年10月にはフジテレビ関東ローカルで4夜連続一挙再放送が実施された[46]。同じ秩父市を舞台とし、同じメインスタッフによる劇場版アニメ『心が叫びたがってるんだ。』公開を控えて、2015年9月にフジテレビで特別編集版が、同年10月期にはTOKYO MX・群馬テレビ・とちぎテレビ・BS11にて実質再放送される[47]。フジテレビ系列以外の関東地上波・BSでノイタミナ作品が放送される初の事例となる。
スペシャルオンエア版では、第1話から第4話まで新規録音の副音声コメンタリーを放送した[49]。
Blu-ray Discは完全生産限定版、DVDは完全生産限定版と通常版が発売。両者とも全6巻。限定版は田中将賀描き下ろし三方背ケース&デジジャケット&ピンナップ仕様で、特典CD、絵コンテ集、6Pライナーノーツが付属される。副音声として追加されるオーディオコメンタリーは、入野自由、茅野愛衣、戸松遥と各巻ごとのゲストが担当する。なお第1巻は、テレビ未放送のオリジナルエンディングバージョンであり、またイベントチケット優先販売申し込み券が封入。
2013年8月21日にはBlu-ray BOXが発売された。2012年夏にお台場で開催された『あの花夏祭〜超平和バスターズのお楽しみ会〜』の映像などを新規収録した特典ディスクなどが付属。
巻数 | 収録話 | コメンタリーゲスト | 特典CD | 規格品番 | 発売日 | ||
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BD限定版 | DVD限定版 | DVD通常版 | |||||
1 | 第1話 | REMEDIOS オリジナルサウンドトラックVol.1 | ANZX-9901 | ANZB-9901 | ANSB-9901 | 2011年6月29日 | |
2 | 第2・3話 | 近藤孝行 | REMEDIOS オリジナルサウンドトラックVol.2 | ANZX-9903 | ANZB-9903 | ANSB-9903 | 2011年7月27日 |
3 | 第4・5話 | 櫻井孝宏、早見沙織 | REMEDIOS オリジナルサウンドトラックVol.3 | ANZX-9905 | ANZB-9905 | ANSB-9905 | 2011年8月24日 |
4 | 第6・7話 | 櫻井孝宏、早見沙織 近藤孝行 |
「secret base 〜君がくれたもの〜 (Summernoise Ver.)」 「secret base 〜君がくれたもの〜 (those dizzy days Ver.)」 |
ANZX-9907 | ANZB-9907 | ANSB-9907 | 2011年9月21日 |
5 | 第8・9話 | 「あの花」ラジオ出張版 「あの日聞きたかったセリフをゆきあつはまだ知らない。」 |
ANZX-9909 | ANZB-9909 | ANSB-9909 | 2011年10月26日 | |
6 | 第10・11話 | 入野自由、長井龍雪 岡田麿里、田中将賀 |
「あの花」ラジオ特別編 「あの日作ったあの花の話を僕達はまだしてない。」 |
ANZX-9911 | ANZB-9911 | ANSB-9911 | 2011年11月23日 |
2013年8月31日公開。副タイトルは「めんまへの手紙」。
キャッチコピーは「前を向けばきっと会える。」。
芽衣子(めんま)が成仏した夏の日から1年。めんまが超平和バスターズの面々に残した手紙の「お焚き上げ」が企画された。めんまの手紙とともに燃やすめんまへの思いを記した手紙を、超平和バスターズ各人が綴る中、めんまとの思い出がよみがえる。
本作品は当初テレビシリーズの総集編として企画立案されたが[51]、単純な再編集版を嫌ったスタッフ一同により、後日談+テレビシリーズで描かれなかった過去のエピソードが加えられることとなった。
全国64スクリーンで公開され、2013年8月31日、9月1日の初日2日間で興収1億9,817万7,700円、動員16万1225人となり映画観客動員ランキング(興行通信社調べ)で初登場第3位となった。また、ぴあ初日満足度ランキングでは第1位となっている。さらにスクリーンアベレージ(1スクリーンあたりの興行収入)は309万6527円で、同時期公開中の作品の中ではトップの成績となっている[52]。その後もデートムービーとして定着するなど、20代から40代を中心に幅広い年齢層に広がりを見せ、延べ上映館数も公開当初の約2倍となる全国122スクリーン(11月22日現在)まで拡大。公開55日目の10月25日には、深夜アニメ映画としては『映画けいおん!』に次いで2作品目となる興行収入10億円を突破し、ロングランヒットとなっている[53]。
アニメと同じくフジテレビ系列にて2015年9月21日21:00 - 23:18に単発のスペシャルドラマとして実写ドラマ化が発表された[8][59]。“ANOHANA PROJECT ”からは独立した作品として作られており、「あの花」製作委員会(超平和バスターズ)は「原作」という形でのみ関わっている。
ひきこもっているじんたんの元に、7年前に事故で死んだめんまが現れた。じんたんは昔を思い出したくないとめんまを追い出す。めんまは自分の家族の家に行くが、めんまの家族にはめんまの姿が見えなかった。そこには、めんまが死んだことが受け入れられず、カレーを作るたび、めんまのために人参を大きめに切って仏前に供える母の姿があった。また、めんまのことばかりで自分の方をみてくれない母にイライラする弟がいた。
じんたんがコンビニに買い物に行くと、海外から一時帰国中でめんまの墓参りに行っていたぽっぽに3年ぶりに会う。めんまに会ったことを伝えると、めんまがこの世に残した望みをかなえるために超平和バスターズのゆきあつ、つるこ、あなるにメールを送り集まることにした。
めんまは再びじんたんの部屋に行き、じんたんだけに姿が見えていることを話し、じんたんもめんまが成仏できるようにめんまの願い探しを始める。
一方、ぽっぽのメールで集まった超平和バスターズだったが、めんまをみつけるとそれは女装したゆきあつだった。そこにもまた、めんまは自分のせいで事故にあったという自責の念にかられるそれぞれの姿があった。
2022年2月2日から6日、あうるすぽっとにて上演[9]。初日2月2日と末日2月6日の公演はStreaming+による配信も実施[66]。
2023年8月9日から8月15日まで博品館劇場で上演[67]。
2011年4月15日から2012年8月6日までアニメ公式サイトにて配信。タイトルは『あの日聞いたラジオの名前を僕たちはまだ知らない。』(通称:あの花ラジオ)。隔週金曜2時(木曜深夜)ごろ更新(第12回までは、関東広域圏でのアニメ放送直後である毎週金曜2時(木曜深夜)ごろ更新されていた。また、地域による放送日時の違いから生じるネタバレ防止のためにオープニングが3パターン存在していた。)。パーソナリティは茅野愛衣(本間芽衣子〈めんま〉役)。
2013年4月16日から2014年8月6日まで「劇場版 あの日聞いたラジオの名前を僕たちはまだ知らない。」を記念して配信。月1回更新。
劇場版 あの花 から
ラジオ本編とは別に、『楽屋裏ラジオ「ひみつきち」』が配信されている(ラジオ本編配信ページの、花びらのマークをクリックすると『楽屋裏ラジオ「ひみつきち」』配信ページにジャンプできる)。
「劇場版 あの日見た花の名前を僕たちはまだ知らない。」と「テレビシリーズ再放送」を応援のため、配信:2013年7月11日から2013年9月20日 音泉にて、別枠のノイタミナwebラジオと同日配信、毎週金曜日更新。
劇場映画『心が叫びたがってるんだ。』の上映記念として、『劇場版 あの日見た花の名前を僕たちはまだ知らない。』サイト内ラジオにて2015年7月11日から11月14日まで隔週土曜に配信。
劇場映画『空の青さを知る人よ』の上映記念として、同作入場者特典のアクセスカード経由限定で、同作が公開された2019年10月11日から配信された[69][70]。
放映10周年記念プロジェクトの一環として、2021年7月16日から同年12月24日まで隔週の金曜日に全10回配信された[71]。毎回の冒頭は、第5回を除いて過去の『あの花ラジオ』(第1回から第8回まではその回のゲストの過去の出演回)のイントロ部分を流すという趣向になっている(第5回は過去のビデオグラム特典として収録された座談会の音声)。
2024年に、『あの花』と同じメインスタッフによる劇場アニメ『ふれる。』が同年10月に公開されることを記念して[72]、同年8月9日から[73]、11月8日まで全5回配信された[74][75]。今回は「ニックネームのコーナー」以外にはコーナー名がない。なお、第5回は早稲田大学の大学祭(早稲田祭)での公開録音でメール紹介がなく、独自の内容である[76][77]。また第2回は『ふれる。』の舞台である高田馬場でのスタジオ外録音だった[78](メール紹介はあり)。
テレビアニメの脚本を手がけた岡田麿里により小説化。『ダ・ヴィンチ』(メディアファクトリー)にて2011年3月号から7月号まで連載された。その後、MF文庫ダ・ヴィンチより上・下2巻にまとめられ、2011年7月[1]に上巻が、2012年8月には下巻が刊行された。文章の一部はノイタミナ公式サイトでも公開中。
岡田によれば、テレビアニメ版は企画当初、スラップスティックで性的な要素を含んだ作風が想定されていたが、長井や田中の意見を取り入れる過程で友情の話に絞り込むことになった[79]。一方の小説版は、テレビアニメ版よりも岡田が当初想定していた作風に近いものになっているという[80]。小説版では、テレビアニメ版では明言されなかった登場人物の心情や、小説独自のエピソードなども描かれている[1][2]。
泉光による漫画化作品が『ジャンプスクエア』(集英社)2012年5月号から2013年5月号まで連載された。話数カウントは「第○話」。原作アニメ本編をほぼ忠実に描いている。
2012年8月30日に5pb.より、PlayStation Portable用ソフトとして発売。アニメ本編を基本としつつゲームオリジナルストーリーへの分岐、独自エンディングなどが実装されている。
各社でフィーチャーフォン・スマートフォン向けのきせかえテーマ・着ボイス・マチキャラ・デコメ・デコフレーム・スキンサービス・めざましなど配信された。2012年8月10日に2Reality.より、オリジナル声優ボイスを取り入れた位置連動機能搭載AR(拡張現実)アプリ「あの花ARプロジェクト」がiPhone向けに発売。
2011年9月23日に、西武秩父駅限定で1冊1500円の記念きっぷを5000セット限定販売した[81]。
2011年10月に、龍勢まつり記念乗車券として第二弾を5000セット販売した。販売駅は池袋・所沢・西武秩父。西武秩父駅が10月7日に先行発売し、10月8日に池袋駅、所沢駅で発売[82]。
2011年12月10日に秩父鉄道にて、「ANOHANA X’mas Train」の運転を記念して、羽生・熊谷・寄居・大野原・秩父・御花畑の6駅にてポストカード付き入場券を販売したが、全ての駅にて当日完売した。また、12月25日に秩父鉄道がクリスマス☆ミニイベント限定記念入場券を秩父駅にて販売した[83]。
2012年1月21日から羽生・寄居・秩父の3駅でポストカード付き記念乗車券を各駅10,000枚全3種で発売した。同じ埼玉県(久喜市(旧:鷲宮町)、春日部市など)を舞台にする『らき☆すた』およびその沿線を舞台に持つ東武鉄道との共同コラボ企画として行われ、秩父鉄道・東武鉄道双方の記念乗車券6枚を購入すると両作品のイラストが入ったクリアファイルがもらえるようになっていた[84]。
2012年4月14日から大野原・秩父・御花畑の3駅でポストカード付きSL&急行「あの花×芝桜」号運転時刻と記念入場券が発売された[85]。
2013年7月20日より秩父鉄道にてうちわ型劇場版公開記念入場券を羽生、熊谷、寄居、大野原、秩父、御花畑駅窓口ならびにウェブショップにて発売した[86]。また、8月25日・31日のSLパレオエクスプレスは劇場版公開記念列車として運行した他、8月25日の運行の際は記念乗車証明証をあの花コスプレイヤーが配布した[87]。
2015年3月14日から「あの花×SLパレオエクスプレス記念乗車券」を発売した他、3月22日のSLパレオエクスプレスは「あの花×SLパレオエクスプレス記念乗車券」発売記念号として運行しあの花コスプレイヤーによる記念乗車証明証が配布された。
2021年7月21日から9月12日まで、「放映10周年記念デザイン」の西武鉄道の1日フリーきっぷが発売された[88]。
西武鉄道では、劇場版公開を控えた2013年7月1日より6000系6057Fを、本作品のラッピングトレインとしている[89]。また、関係会社で秩父市に路線を持つ西武観光バスにより、秩父札所巡礼と「あの花」聖地巡礼客を狙った「ちちぶ巡礼バス」が2014年2月22日から11月24日まで運行された[90]。これに合わせてレトロバス1台と中型路線バスに1台「あの花」ラッピングが施された[90]。これらのバス車両は2022年2月をもって運行終了となり、同年8月に改めて同社の別のバス1台にラッピングが施された[91][92]。
西武鉄道にて、2014年3月31日より当分の間4000系4005編成を、本作品のラッピングトレインとした(終了時期不明)[93]。
秩父鉄道では2021年4月より「超平和バスターズトレイン」として、1編成3両に本作及び『心が叫びたがってるんだ。』『空の青さを知る人よ』のラッピング(1両1作品)を施している[94][注釈 11]。
2015年8月には、ソニーのポータブルオーディオ「ウォークマン」のNW-A16に、2015年9月19日公開の本作品スタッフが携わった映画『心が叫びたがってるんだ。』と本作品がコラボレーションした『「ここさけ」×「あの花」コラボレーションモデル』をソニーストアで限定発売[95]。オリジナル背面デザインと壁紙、『あの花』のOPとED音源のハイレゾ収録、そしてめんまのオリジナルハイレゾボイスが収録されており、パッケージもオリジナル仕様となっている。
2011年9月25日に、秩父市および秩父郡小鹿野町にまたがる秩父ミューズパーク野外ステージにて、主要声優陣およびアーティストによるイベント「ANOHANA FES.」が開催された[96]。BD/DVD第1巻に優先販売申込券が同梱。本イベントのチケットで西武秩父駅から会場までのシャトルバスに乗車できた。このイベントの模様は、単独商品としてBD/DVDが発売されたほか、先述のBlu-ray Disc BOXにも収録されている。
また、2011年、2012年、2013年、2014年の龍勢祭りでも、「超平和バスターズ」名義の龍勢が実施された。2011年・2014年は茅野愛衣、2012年は早見沙織、2013年は茅野愛衣・近藤孝行がゲストとして来場[97]。
2011年11月16日から12月15日までネクソンのオンラインゲーム『マビノギ』にてタイアップイベントが開催された[98]。
2012年7月14日から9月2日までお台場アクアシティにて「あの花夏祭」が開催され、同年8月5日には、お台場合衆国内のMY BEAT スタジアムにて主要声優陣およびアーティストによるイベント「あの花夏祭 超平和バスターズのお楽しみ会」が開催された[99]。
2013年8月17日には、西武ドームで開催の埼玉西武ライオンズ対東北楽天ゴールデンイーグルス戦にて、「劇場版 あの花 〜超平和ライオンズデー〜」と題し、茅野愛衣による始球式やメイン女性声優3名による場内アナウンスを行い[100]、試合終了後には外野グラウンドで声優陣によるトークショーが開催された。
2013年8月24日には、秩父市内にて「あの花夏祭 in ちちぶ」が開催され、声優陣によるトークショーおよびアーティストによるライブなどが行われた。また、事前抽選による当選者限定で、全国公開に先駆けて劇場版の上映会が行われた[101]。
2014年3月21日から2014年3月30日までアニメイト池袋本店にて周遊型の体感型ゲーム「劇場版 あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。×ナゾメイト」が行われた[102]。ナゾメイトとは「アニメ(キャラクター)で謎解き」をコンセプトに謎解きイベントを主催しているイベンター。
2014年8月31日には、道の駅ちちぶをメイン会場に、「あの花夏祭 in ちちぶ Final」が開催され、声優陣によるトークショーおよびライブ、劇場版リバイバル上映などが行われた[103][104]。
なお、この「〜Final」イベントをもって“ANOHANA PROJECT”は完結したと公式に宣言された。同時に本作品のメインスタッフによる『あの花。』では無い劇場版オリジナル新作アニメ制作を発表[105]。2014年12月3日、秩父夜祭花火大会にて題名『心が叫びたがってるんだ。』を発表。同時に2015年公開と“ANOHANA PROJECT”サイトで告知された。
2015年9月21日から10月13日までgumiの育成シミュレーションゲーム『ファントム オブ キル』でコラボイベントが開催され[106]、2017年5月8日から5月22日まで復刻に加えてパワーアップしたイベントが行われた[107]。
2016年8月25日から10月5日までセガ・インタラクティブの音楽ゲーム『チュウニズム』でコラボイベントが開催され[108]、同イベントは2017年2月9日から3月8日まで復刻した[109]。
放映から10周年となる2021年には記念プロジェクトが実施され[110]、「10年後の超平和バスターズ」に置き換えたキービジュアルの発表[111]、「10thアニバーサリープロジェクト あの日聞いたラジオの名前を僕たちはまだ知らない。」の配信をはじめ[112]、同年8月28日にはメインキャスト・スタッフ出演のイベント「ANOHANA 10 YEARS AFTER Fes.」が秩父宮記念市民会館(第1部)および秩父市役所前駐車場(第2部)で開催された[42][113]。このイベントの第1部では、岡田麿里の書き下ろしによる『十年後の八月、秘密基地にて。』と題した朗読劇が上演され、めんまを除く超平和バスターズ5人の「10年後」の姿が描かれた[42][114](この朗読劇は、10周年記念でリリースされたビデオグラムボックス「10 years after BOX」に収録[115])。
「あの花龍勢」の打上げは2015年以後も継続したが、コロナ禍により2020年と2021年は行事自体が中止[116][117]、2022年は縮小開催となり[118]、「あの花龍勢」は発射されなかった[119]。通算10回目の射出となる2023年が公式の「あの花龍勢」としては最後と告知された[120]。以前より龍勢保存会との申し合わせでコラボレーションは10回までと決められていたという[119]。10月8日の当日には茅野愛衣(口上担当)や近藤孝行、監督の長井龍雪や脚本の岡田麿里ら関係者が見守る中、無事発射に成功した[119][121][122]。「公式」の「あの花龍勢」は終了したが、2024年にはボランティアも募る新たな形で「あの花龍勢」奉納を実施する(主管は秩父アニメツーリズム実行委員会で、制作会社からの許可を得た)旨が秩父市観光課から告知された[123][124]。
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