宮崎駅
宮崎県宮崎市錦町にある九州旅客鉄道の駅 ウィキペディアから
宮崎県宮崎市錦町にある九州旅客鉄道の駅 ウィキペディアから
宮崎駅(みやざきえき)は、宮崎県宮崎市錦町にある、九州旅客鉄道(JR九州)の駅である。事務管コードは▲940504[2]。
宮崎県の県庁所在地である宮崎市の代表駅で、全列車が停車する。特急「海幸山幸」の全列車と、「にちりん」「ひゅうが」「きりしま」の一部が当駅発着で運行される。
当駅は路線名称上としては日豊本線の単独駅であるが、日豊本線南宮崎駅を起点とする日南線の列車の約半数、日南線田吉駅を起点とする宮崎空港線の列車の大半が乗り入れており、日豊本線と日南線・宮崎空港線との実質的な接続駅の機能も持っている。宮崎駅 - 宮崎空港駅間には「空港線」の愛称が付けられている。
宮崎駅へは、当時鹿児島本線の途中駅であった鹿児島県の吉松駅から吉都線・日豊本線の経路で国鉄が線路を順次建設した。これに合わせる形で宮崎駅の工事も進められていたが、青井岳付近の工事が遅延し、1913年(大正2年)2月の時点で宮崎駅だけ先に完成して宙に浮いた状態となっていた。この国鉄の駅を宮崎県が借り受けて宮崎県営鉄道の駅として1913年(大正2年)12月15日にまず開業した[4]。さらに1915年(大正4年)3月20日、国鉄が建設を進めて完成させていた清武 - 宮崎間の線路を宮崎県が借り受けて、宮崎県営鉄道として運行を開始した[4]。この時点では中間の未完成区間を馬車で連絡していた。
1916年(大正5年)10月25日、最後に残されていた青井岳駅 - 清武駅間が完成して国鉄宮崎線が全通し、清武 - 宮崎間の宮崎県営鉄道による借受営業が終了して、国鉄が宮崎駅に乗り入れてきた[4]。これにより、宮崎駅は国鉄と宮崎県営鉄道の駅となった。1917年(大正6年)に宮崎県営鉄道が国有化されて、国鉄のみの駅となった[4]。
1945年(昭和20年)8月12日に空襲を受けて被災したが、1950年(昭和25年)に建て替えられて本復旧した。この建物は昭和末期まで用いられた。駅と線路が東西方向の交通を遮断している状態を解消するために高架化工事が1988年(昭和63年)10月に着工され、1993年(平成5年)10月1日に現在の駅舎が完成した[4]。
島式ホーム2面4線を持つ高架駅[20]。1番・4番のりばは9両編成、2番・3番のりばは8両編成に対応する[21]。県庁所在地の中心駅としてはJR九州で唯一自動改札機が導入されていなかったが、宮崎エリアでのSUGOCA導入に合わせて、2015年11月7日に自動改札機が導入された[8][9]。またSUGOCAの利用エリアについても、2012年12月1日に九州全域の都市圏近郊に拡大された時点では宮崎都市圏のみ導入されなかったが、2015年11月14日よりサービスが開始した[8]。以前は各ホームから階段を下った所にそれぞれの改札があったが、2020年(令和2年)3月19日より1箇所に集約された[10][22]。すべてのホームから上下いずれの方向にも出発が可能。
構内に留置線はなく、留置の際は宮崎神宮駅の留置線へ回送あるいは宮崎車両センターへ入区を行う(南宮崎駅まで営業運転を行う場合もある)。
直営駅でみどりの窓口、SUGOCA券売機(特別デザインカードのみ)が設置されており、自動放送も導入されており、向谷実がメロディ用に編曲した「フェニックス・ハネムーン」が接近・発車メロディとして使用されている。駅長・副駅長配置。
コンビニ「ファミリーマート」[注釈 1]が入っているが24時間営業ではない。KIOSKは、ホーム上ではなく改札外にある[23]。かつてはホーム上にもあったが後に撤去された。
高架化に伴い1993年に完成した新しい駅舎は、太陽と空を表現しており、J・フェルナンド・テルヤによる設計である[24]。デザインの都合上、開業後暫くは「宮崎駅」という漢字表記を掲げられなかった[22]。また完成当時、市民からは駅舎のデザインに対して賛否両論の声があった[24]。高架化以前は、宮崎機関区や貨物の取り扱いもあり、かなり規模の大きな駅だった。その一方で、駅および線路が市街地を東西に分断していたため、東西間の往来には人も車も大きく迂回する必要があった。
商業施設アミュプラザみやざきの「ひむか きらめき市場」(旧:「フレスタ宮崎」→「えきマチ1丁目宮崎」)が駅構内に併設されており[23]、雑貨店、土産店、居酒屋やファーストフード店などの飲食店、24時間営業のフィットネスジム等がある。
また、KITEN建築当初には駅施設と直結する連絡通路を建設する計画があったものの、建設計画自体が大幅に見直された際に連絡通路計画も廃止となり、アクセスには一度駅の外へ出る必要がある。KITEN完成当初は屋根なども無く雨天時に不便が発生していたが、その後の改修により屋根が取り付けられ、濡れること無くKITENへのアクセスが可能となっている。
のりば | 路線 | 行先 | 備考 |
---|---|---|---|
1 | ■日豊本線 | 延岡・佐伯方面[25] | |
南宮崎・都城・隼人・鹿児島・鹿児島中央方面[25] | 普通列車3本 | ||
■日南線 | 青島・油津・志布志方面[25] | 10:30発南郷行き | |
2 | ■日豊本線 | 延岡・佐伯方面[25] | 一部列車 |
南宮崎・都城・隼人・鹿児島・鹿児島中央方面[25] | |||
■宮崎空港線 | 宮崎空港方面[25] | 15:03発 | |
■日南線 | 青島・油津・志布志方面[25] | 「海幸山幸」1号はこのホームから | |
3 | ■日豊本線 | 延岡・佐伯方面[25] | 8:13発宮崎神宮行き |
南宮崎・都城・隼人・鹿児島・鹿児島中央方面[25] | 多くの「きりしま」 | ||
■宮崎空港線 | 宮崎空港方面[25] | 普通列車5本 | |
■日南線 | 青島・油津・志布志方面[25] | 普通列車3本 | |
4 | ■日豊本線 | 南宮崎・都城・隼人・鹿児島・鹿児島中央方面[25] | |
■宮崎空港線 | 宮崎空港方面[25] | 特急列車は全てこのホーム | |
■日南線 | 青島・油津・志布志方面[25] | 「海幸山幸」3号はこのホームから |
宮崎駅弁当が調製・販売する。炊き込みご飯の上に椎茸・そぼろ・錦糸卵を乗せた「椎茸めし」が有名[26]。主な駅弁は下記の通り[27]。
2023年(令和5年)度の1日平均乗車人員は5,438人である[28]。宮崎県内の駅では最多。
近年の1日平均乗車人員推移は以下の通り。
年度 | 1日平均 乗車人員 |
出典 |
---|---|---|
1995年(平成 | 7年)5,463 | [29][30] |
1996年(平成 | 8年)5,756 | |
1997年(平成 | 9年)5,525 | |
1998年(平成10年) | 5,388 | |
1999年(平成11年) | 5,316 | |
2000年(平成12年) | 5,263 | |
2001年(平成13年) | 4,952 | |
2002年(平成14年) | 4,624 | |
2003年(平成15年) | 4,671 | |
2004年(平成16年) | 4,745 | |
2005年(平成17年) | 4,822 | |
2006年(平成18年) | 4,686 | |
2007年(平成19年) | 4,564 | |
2008年(平成20年) | 4,565 | |
2009年(平成21年) | 4,401 | |
2010年(平成22年) | 4,370 | |
2011年(平成23年) | 4,485 | |
2012年(平成24年) | 4,715 | |
2013年(平成25年) | 4,866 | |
2014年(平成26年) | 4,781 | |
2015年(平成27年) | 4,878 | |
2016年(平成28年) | 4,773 | [31] |
2017年(平成29年) | 4,782 | [32] |
2018年(平成30年) | 4,952 | [33] |
2019年(令和元年) | 4,958 | [34] |
2020年(令和 | 2年)3,762 | [35] |
2021年(令和 | 3年)4,206 | [36] |
2022年(令和 | 4年)4,931 | [37] |
2023年(令和 | 5年)5,438 | [28] |
中心街は当駅南西方向に広がる。駅の東西に出入り口があるが西口方面が商業的に発展した宮崎市中心街へとなり、東口方面は住宅街となっている。
宮崎駅西口・東口にそれぞれバス乗り場が設けられている[23]。
なお、2011年10月1日に駅西口にバスターミナル(正式名称:宮崎駅西口バスターミナル[38])を兼ね備えた複合施設「KITEN」(正式名称:宮崎グリーンスフィア壱番館)が全面開業したことにより県外高速バスは一部を除き全てここから発着する。かつては一般路線バスと空港リムジンバス、高速バス長崎線と鹿児島線においては当駅舎から向かい側にあった旧宮崎交通宮崎駅前バスセンター発着とし、それ以外の県外高速バスは駅構内西口に乗り場が設けられていたが、「KITEN」開業とともに発券窓口を移転・集約したことにより県外高速バスは全て「KITEN」1階高速バスターミナルに統一、他のバスは駅西口1 - 4番乗り場へ系統別に分散された。
全て宮崎交通の運行。
到着(降車専用)
宮崎交通が運行に関与している高速バスは、KITEN1階からの発着である。なお、夜行便は当初から一度も当駅へは乗り入れていなかったが、2011年3月12日から2013年3月31日まで試験的に夜行便の運行を再開していた福岡線「フェニックス号」が初めて乗り入れて以降、2016年4月22日から2020年5月31日(新型コロナウイルスの世界的感染拡大の影響により同年4月以降は運休となったため実質的には3月28日が最終運行)まで「宮崎・延岡 - 福岡線」として金・土のみの運行により当駅へ乗り入れていた。
宮崎交通が運行に関与していないその他の高速バスは東口からの発着である。
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