前田 昌明(まえだ まさあき、1932年7月6日[6][3][2] - 2024年2月27日[7])は、日本の俳優、声優。山梨県出身[3][2][注 1]。旧芸名は前田健。妻は女優の阪口美奈子[9](2016年死別)、娘は舞踏家・振付師の前田新奈。
概要 まえだ まさあき 前田 昌明, 本名 ...
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山梨県甲府市で生まれ、神奈川県藤沢市で育つ[4]。藤沢商業高等学校卒業[2][8]。
俳優座養成所8期生を経て[10]、劇団新人会に入団[2]。1969年7月の劇団解散後、1970年に発足した第二次劇団新人会の代表となる[11]。1994年に劇団新人会が朋友に改称した後、前田は新たに劇団新人会を発足[12]。同劇団にて演出家としても活動した。
六芸社[8]、岩淵ぐるうぷ[13]、東京俳優生活協同組合[10][14]、プロダクション・エムスリー[3]、ぷろだくしょん★A組(声のみ預かり)を経て、希楽星に所属していた[15]。
晩年まで現役俳優として活動していた[16]。
『ケンちゃんシリーズ』でのお父さん役や『事件記者』の青海記者役が当たり役。
洋画吹き替えではジャン=ポール・ベルモンドを山田康雄に先駆けて数多く担当し、初期はほぼ専属起用であった。モーガン・フリーマンは、坂口芳貞・池田勝・菅生隆之に次いで多く担当していた。
2024年2月27日、虚血性心不全のため東京都内の自宅で死去[7]。91歳没。
映画
- 新・事件記者 大都会の罠(1966年、東宝) - 青海記者
- 新・事件記者 殺意の丘(1966年、東宝) - 青海記者
- おもちゃ屋 ケンちゃん(1973年、東宝) - 田中信一
- 四年三組のはた(1976年、日活) - ゆう子の父
- 希望の船(1981年) - 機関士
- 現場からのオフコンリポート(1982年、カジマビジョン / 鹿島建設) - ダム工務主任[17]
- ラッコ物語(1987年、東宝) - 声の出演
- 1999年の夏休み(1988年) - ナレーション
- 催眠(1999年、東宝) - 初老の男
- 感染(2004年、東宝) - 安楽死の老人
- 絶対恐怖 Booth ブース(2005年、東宝)
オリジナルビデオ
- 探偵事務所5 Another Story 2nd Season(2007年)
舞台
- 明智光秀(1957年、文学座) - 織田方の士族※前田昌亮名義[18]
- マリアの首(1960年) - 巡査※ 前田昌亮名義[19]
- 太鼓とらつぱ(1961年、劇団新人会) - ブルーム大尉[20]
- 伐る勿れ樹を(1961年、劇団新人会) - 岩吉[21]
- オッペケペ(1963年、劇団新人会) - 土田富吉[22]
- さすらい(1964年、劇団新人会) - 口上[23]
- いのちある日を(1967年、劇団新人会) - 森清次郎[24]
- 光はまだ遠い(1969年、劇団新人会) - 武市半平太[25]
- その妹(1969年、劇団新人会) - 高峰[26]
- 初蕾(1982年、劇団新人会) - 梶井良左衛門[27]
- 唐人およし(1983年、帝国劇場) - 政吉[28]
- 深川安楽亭(1983年、劇団新人会) - 与兵衛[29]
- 女の暦(1983年、明治座) - 源次[30]
- 鹿鳴館物語(1984年、新橋演舞場) - 唐沢龍造[31]
- ああ、妻のしあわせ(1985年、三越劇場)- 千石耕介[32]
- ミュージカル公演「はだしのゲン」(2004年) - 案内役
- 正直私は立派な軍国少年でした〜青い空とM少年〜(2021年、横浜桜座)[4][注 2]
その他多数
ラジオドラマ
- NHK-FM 青春アドベンチャー
- 黄金海峡(1989年) - 鷹森浩三
- 青春の神話(1986年)
- 最後の惑星(1990年) - クック船長
- 夏の魔術(1997年) - 執事
- 古井戸(1997年)
- タイム・リーパー(1998年) - 語り
- 封神演義(1999年 - 2000年) - 比干
- NHK-FM FMシアター
- アナグマたちと冷たい月(1994年)
- かつて海だった街(1999年)
- 東の国よ!(2013年) - 年老いたモロウ
- 寺山修司ラジオドラマ「コメット・イケヤ」(1966年)
ゲーム
- 1990年代
-
- 2000年代
-
- 2010年代
-
- 2020年代
-
- いのちある日を(1980年、劇団新人会)[36]
- 白衣のポケット(1994年、劇団新人会)[37]
- 紙屋悦子の青春(1997年、劇団新人会)[38]
- 正直私は立派な軍国少年でした〜青い空とM少年〜(2021年 - 2022年、横浜桜座)- 製作総指揮[39]
- 女の家族(2021年、劇団新人会)[40]
- 白い墓(2021年、劇団新人会)[41]
- 人形の家(2022年、劇団新人会)[42]
注釈
2022年の公演にも出演予定だったが、体調不良のため、降板。小笠原良知が代役を務めた[33]。
シリーズ一覧
『ZERO』(1999年)、『F』(2000年)、『F.I.F』(2001年)、『PORTABLE』(2006年)、『SPIRITS』(2007年)、『WARS』(2009年)、『WORLD』『3D』(2011年)、『OVER WORLD』(2012年)
出典
「新劇俳優名鑑」『新劇便覧』テアトロ、1965年、311頁。
“前田 昌明”. 日本タレント名鑑. 2023年8月18日閲覧。
「ほ-ま」『タレント名鑑』《NO2》芸能春秋社、1963年、87頁。
『日本タレント年鑑70』日本タレント年鑑刊行会、1970年、129頁。
キネマ旬報社 編 編『日本映画俳優全集』 女優編、キネマ旬報社、1980年、320頁。
扇田昭彦「十字路日録--1970年7~1971年1月」『季刊同時代演劇』第四号、晶文社、1971年2月、114頁。
『声優名鑑 アニメーションから洋画まで…』近代映画社、1985年、144頁。
「文学座年譜」『文学座々史 1963』文学座、1963年、224頁。
芸能学会(編)『芸能』1月号、芸能発行所、1961年、83頁。
田中千禾夫『田中千禾夫戯曲全集』《第5巻》白水社、1967年、399 - 401頁。
芸能学会(編)『芸能』12月号、芸能発行所、1963年、72頁。
田中千禾夫『田中千禾夫戯曲全集』《第7巻》白水社、1967年、343 - 345頁。
芸能学会(編)『芸能』1月号、芸能発行所、1968年、48頁。
芸能学会(編)『芸能』5月号、芸能発行所、1969年、54頁。
芸能学会(編)『芸能』9月号、芸能発行所、1969年、68頁。
芸能学会(編)『芸能』12月号、芸能発行所、1982年、35頁。
芸能学会(編)『芸能』5月号、芸能発行所、1983年、34頁。
芸能学会(編)『芸能』11月号、芸能発行所、1983年、39頁。
芸能学会(編)『芸能』12月号、芸能発行所、1983年、35頁。
芸能学会(編)『芸能』2月号、芸能発行所、1984年、35頁。
芸能学会(編)『芸能』9月号、芸能発行所、1984年、45頁。
『Join』第22巻、日本劇団協議会、1998年9月、18頁。