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石ノ森章太郎による日本の漫画 ウィキペディアから
『サイボーグ009』(サイボーグ ゼロゼロナイン)は、石ノ森章太郎による日本のSF漫画。
サイボーグ009 | |||
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ジャンル | SF漫画 | ||
漫画 | |||
作者 | 石ノ森章太郎 | ||
出版社 | 秋田書店 メディアファクトリー 角川書店 講談社 小学館 ※現在単行本を発売しているもの | ||
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掲載誌 | 週刊少年キング 週刊少年マガジン 冒険王 週刊少年サンデー ほか | ||
レーベル | サンデーコミックス(秋田書店) 豪華版(秋田書店) 文庫版(秋田書店) MFコミックス(メディアファクトリー) 石ノ森章太郎 萬画大全集[注 1](角川書店) コンプリートコレクション[注 2] (秋田書店、角川書店、講談社、小学館) ※現在発売中のもの | ||
巻数 | サンデーコミックス:全15巻 豪華版:全23巻 文庫版:全23巻 MFコミックス:全36巻 石ノ森章太郎 萬画大全集:全26巻 コンプリートコレクション:全11巻 | ||
ゲーム | |||
対応機種 | メガドライブ メガCD | ||
発売元 | RiOT | ||
監督 | 牧由尚 | ||
キャラクターデザイン | 牧由尚 | ||
シナリオ | 牧由尚 | ||
音楽 | 湯浅稔、高野豪、甲斐浩昭 | ||
発売日 | 1993年7月30日 | ||
舞台 | |||
原作 | 石ノ森章太郎 | ||
脚本 | 亀田真二郎 | ||
演出 | 植木豪 | ||
音楽 | KEN THE 390 | ||
制作 | S-SIZE | ||
製作 | 舞台「サイボーグ009」製作委員会 | ||
上演劇場 | 日本青年館ホール | ||
上演期間 | 2024年5月18日 - 26日 | ||
テンプレート - ノート | |||
プロジェクト | 漫画・ゲーム | ||
ポータル | 漫画・ゲーム・舞台芸術 |
1964年7月19日の『週刊少年キング』にて連載開始。その後、『週刊少年マガジン』、『月刊少年ジャンプ』、『COM』、『週刊少年サンデー』、『マンガ少年』、『少年ビッグコミック』、『SFアニメディア』など、複数の出版社、複数の雑誌で連載された。2012年10月時点で累計発行部数は1000万部を突破している[1]。
『仮面ライダー』と並ぶ石ノ森の代表作。それぞれ特殊能力を持つ9人のサイボーグ戦士の活躍や日常を描く長・中・短編の作品群からなる。ただし完結編にあたるシリーズの完成前に作者が死去したため、作者自身による漫画作品は未完に終わっている。
当時の石ノ森(当時のペンネームは石森章太郎)は、上京しマンガ家生活を送っていたもののスランプに陥り、3か月間の世界一周旅行ののちに本作を執筆。旅行のため出版社から200万円の借金をしており、そのためにやむなく描き出したものである。それまでのマニアックな作品でなくもっと一般読者を対象にエンターテインメントに徹しようとした初の作品が本作だった[2][3]。石ノ森自身はこれを「まんが家としての(プロ意識を持って描いた)第一作」と表している。
石ノ森の本作に対する思い入れは相当強く、仮面ライダーシリーズなどでは作画を他人に任せたことが多いのに対し、本作は雑誌掲載作品のほとんどを自ら描いている。ただし例外として、映画『サイボーグ009超銀河伝説』のコミカライズ作品にシュガー佐藤や桜多吾作などの作画によるものが存在する。
石ノ森作品に多く見られる「力を授けた者(=親・同族)を裏切り、その野望に対し唯一対抗し得る存在として孤独な戦いを続ける」というテーマを持つ。1960年代の米ソ東西冷戦が背景になり、ベトナム戦争を舞台にするなど反戦色のあるテーマが色濃く出ているのが特徴である。それらと並び、世界各地の神話や古代文明に題材をとったシリーズ、人種問題や異文化同士の軋轢、文明社会の抱える問題について考えさせられるエピソードも多い。主人公たちが出会った人々の内面の葛藤や、人間と機械の狭間での悩みなどもテーマとして取り上げられるが、基本的には石ノ森作品に共通する、正義を守るヒーローの姿に哲学的な重みを持たせたシリーズである。
サイボーグという題材は、石ノ森が海外旅行の際に見た雑誌『LIFE』に掲載されたサイボーグの特集に触発されたものである[4]。
執筆が石ノ森が世界旅行をした直後ということもあって、9人の戦士の出身国は世界の国々となった[5]。9人という人数設定は、野球の“ナイン”から構想を得たもので、制作ノートで、それぞれ該当のポジションを当てキャラクター像を練っていた。
初出の1960年代から断続的に50年以上メディア展開されており、掲載誌やメディアの事情、石ノ森自身の構想の変更、時代や社会の変化などによって、設定について多くの揺らぎが存在している。
単行本[6] | 収録タイトル |
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1巻 | 誕生編 |
2巻 | 暗殺者編 |
3巻 | オーロラ作戦編、放浪編、高い城の男編 真空戦争編、新型爆弾「雷電」編、深海の放浪者編 |
4巻 | ベトナム戦争編、黄金のライオン、まぼろしの犬 |
5巻 | ミュートス・サイボーグ編 |
6巻 | 地下帝国ヨミ編 |
7巻 | |
8巻 | 怪物島編、中東編 |
9巻 | 中東編、移民編 |
10巻 | 移民編、ローレライの歌編、海の底編 |
11巻 | 海の底編、天使編 |
12巻 | 神々との戦い編、サイボーグ009対三億円犯人 「たの幼」テレビきょく・サイボーグ009 |
13巻 | 風の都編、雪のカーニバル編、グリーン・ホール編 ディノニクス編、エッダ編 |
14巻 | エッダ編、怪奇星編、幻影島編 |
15巻 | 海底ピラミッド編 |
16巻 | 海底ピラミッド編、サンジェルマン伯爵 |
17巻 | 北の巨人コナン編、黄金の三角地帯編、サルガッソー異次元海編 |
18巻 | 極北の幽霊編、愛の氷河編 機々械々編、眼と耳編 |
19巻 | アステカ編、誘拐編、未来都市編 |
20巻 | 父と子編、凍る秋編、パッシング・ショット編、血の精霊編 めるへん星の花編、走れ!兄ちゃん編、ベビー・ポピンズ編、結晶時間編 |
21巻 | 裸足のザンジバル編、水霊の泉編、機械仕掛けの心臓編 サイボーグ戦士、誰がために闘う!編、張々湖飯店繁盛録編 |
22巻 | 赤い靴編、さらば、ネッシー編 イシュタルの竜編、動物園にて…編 |
23巻 | 雪割草交響曲編、ファラオ・ウイルス編、ザ・モダーン・ナルシス編 七ツの子編、見えない糸編、コスモ・チャイルド編 |
24巻 | コスモ・チャイルド編、山手線梅雨風景編、星祭りの夜編 幻の蝶編、イルカと少年編、変身編 |
25巻 | アフロディーテ編、スターマーメイド伝説編 |
26巻 | ザ・ディープ・スペース編 |
27巻 | 時間漂流移民編 |
掲載 | 収録巻数 | タイトル名 | 備考 | |||
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雑誌 | 開始 | 終了[注 3] | 単行本 | 文庫版 | ||
少年画報社 『週刊少年キング』 | 1964年30号 | 1965年39号 | 『誕生編』[注 4]『暗殺者編』『放浪編』 『ベトナム編』『ミュートス・サイボーグ編』 | |||
少年画報社 『別冊少年キング』 | 1965年1月号 | 1966年2月号 | 『誕生編』[注 4]『真空戦争の巻』[注 5]『オーロラ作戦の巻』 『黄金のライオン編』『まぼろしの犬編』[注 6] | |||
少年画報社 『週刊少年キング』 | 1966年4号 | 『高い城の男編』 | ||||
講談社 『週刊少年マガジン』 | 1966年27号 | 『プロローグ』 | ||||
1966年30号 | 1967年13号 | 『地下帝国ヨミ編』 | ||||
講談社 『別冊少年マガジン』 | 1966年初秋特大号[注 7] | 『新型爆弾「電電」』 | ||||
秋田書店 『冒険王』 | 1967年5月号 | 1969年6月号 | 『地下帝国ヨミ編』(8章「地下帝国ヨミ」以降)『怪物島編』 『中東編』『移民編』『ローレライの歌編』『海の底編』『天使編』 | |||
虫プロ商事 『COM』 | 1969年10月号 | 1970年12月号 | 『神々との戦い編』 | |||
『中一時代』 | 1971年1月号 | 『サイボーグ009対三億円犯人』 | ||||
『たのしい幼稚園』 | 1972年3月号 | 『きょうりゅうサイボーグ編』 | ||||
小学館 『週刊少女コミック』 | 1975年38号 | 『風の都編』 | ||||
1976年8号 | 『雪のカーニバル編』 | |||||
集英社 『月刊少年ジャンプ』 | 1976年6月号 | 『ディノニクス編』 | ||||
小学館 『週刊少女コミック』 | 1976年31号 | 1976年33号 | 『エッダ編』 | |||
秋田書店 『プレイコミック』 | 1976年8月12日号 | 『グリーンホール編』 | ||||
秋田書店 『冒険王』 | 1977年お正月増刊号 | 『怪奇星編』 | ||||
朝日ソノラマ 『月刊マンガ少年』 | 1977年7月号 | 1979年9月号 | 『海底ピラミッド編』 | 1978年11月号、 12月号は休載 | ||
単行本書き下ろし | 1979年書き下ろし | 『サンジェルマン伯爵考』 | ||||
講談社 『少年マガジン』 | 1978年2号 | 『幻影島』 | ||||
小学館 『週刊少年サンデー』 | 1979年9号 | 1981年11号 | [注 8] | |||
小学館 『少年ビッグコミック』 | 1979年7号 | 1980年6号 | 『サルガッソー異次元海編(7号)』『眼と耳編(11号)』『誘拐編(14号)』 『父と子編(17号)』『走れ!兄ちゃん編(22号)』 『機械仕掛けの心臓編(24号)』『動物園にて……編(1980年6号)』 | |||
学習研究社 『SFアニメディア』 | 1985年2月号 | 1986年9月号 | 『時空間漂流民編』 | |||
産経新聞 | 1992年1月1日 | 『緊急シミュレーション1992編』 | [注 9] |
主人公の少年・島村ジョーは、少年鑑別所からの脱走中、謎の男たちに捕らえられサイボーグに改造された。世界の影で暗躍する死の商人「黒い幽霊団(ブラックゴースト)」は画期的な新商品・サイボーグ兵士の試作品を作るために世界各国から素材となる人間を秘密裏に拉致しており、素材集めの場に偶然居合わせたジョーをも素材として選んだのだった。しかし、彼よりも前に世界各国から強制的に集められ改造されていた8名のサイボーグや、そして自分たちを改造したギルモア博士からブラックゴースト団の真の野望を教えられたジョーは、彼らと共にブラックゴーストを脱走する。
ブラックゴーストの野望を知り彼らを阻止できるのは、彼らと同じ力を持つサイボーグ戦士たちしかいない。人の心を持ちながらヒトでも機械でもない存在となった悲しみを胸に、サイボーグ戦士たちはブラックゴーストの野望を打ち砕くために戦い続ける。
『クラブサンデー』2012年 - 2014年 - 作画:早瀬マサト(第1話 - 第9話)→シュガー佐藤(第10話 - 第30話)
『コミッククリア』連載 - 作画:木村明広、脚本:神山健治・檜垣亮・砂山蔵澄・土城温美
2010年1月26日に小学館は『サイボーグ009まんが賞』を設立した。009のキャラクターおよび世界観をモチーフにした漫画やシナリオを募集し、作品はWEBコミックサイト「クラブサンデー」や小学館発行の媒体に掲載された。
テレビアニメシリーズはこれまでに1966年 - 1968年(旧昭和版)、1979年 - 1980年(新昭和版)、2001年 - 2002年(平成版)の3回にわたり製作・放送。さらに「サイボーグ009」と題された劇場版アニメーション作品が3つ、1966年・1967年・1980年に公開されている。
21世紀以降は原典を大幅にアレンジしている作品がいくつか作られ、それらの作品は「009」の部分はそのままにしつつも、題名にもアレンジが加えられている。
いずれも映像、音楽、声は2001年版。
2009年は、009が西暦に含まれる1000年に一度の年ということで、様々なイベントや企画が催された。この2009年のイベントは009イヤーの一環とされ、『神々との戦い』が2012年を舞台としているため、2012年まで各種イベントが続いた。
10月11日に東京・渋谷C.C.LEMONホールで『原画と朗読で綴るサイボーグ009の世界 〜海底ピラミッドの謎を追え!〜』が行われた。アニバーサリーイヤーと声優プロダクションの青二プロ40周年を記念した合同制作であり、歴代のアニメや映画と声優陣は異なる。映像や音楽と一体となり、単なるマンガや純粋な朗読ではない新しいイベントとなった。また2009年12月にはDVDが発売され同時にラジオドラマCD『青山二丁目劇場 サイボーグ009 誕生編』も収録される。
『舞台「サイボーグ009』のタイトルで、2024年5月18日から26日まで日本青年館ホールにて上演[119]。
「誕生編」「暗殺者編」「地下帝国ヨミ編」を基にアメリカン・コミックスとしてリライトしたもの。2013年7月19日、小学館集英社プロダクションより日米同時発売。
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