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2017年の日本プロ野球日本シリーズ ウィキペディアから
2017年の日本シリーズ(2017ねんのにっぽんシリーズ、2017ねんのにほんシリーズ)は、2017年(平成29年)10月28日から11月4日まで開催された横浜DeNAベイスターズ(以下、DeNA)と福岡ソフトバンクホークス(以下、ソフトバンク)による第68回日本選手権シリーズである。
テレビ番組・中継内での各種情報(終了した番組・中継を含みます)は、DVDやBlu-rayなどでの販売や公式なネット配信、または信頼できる紙媒体またはウェブ媒体が紹介するまで、出典として用いないで下さい。 |
2017年の日本シリーズ | |
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SMBC日本シリーズ2017 | |
胴上げされる工藤監督 | |
ゲームデータ | |
日本一 福岡ソフトバンクホークス 2年ぶり8回目 4勝2敗 | |
スポンサー | 三井住友銀行 |
試合日程 | 2017年10月28日 - 11月4日 |
最高殊勲選手 | デニス・サファテ |
敢闘賞選手 | 宮﨑敏郎 |
チームデータ | |
福岡ソフトバンクホークス(パ) | |
監督 | 工藤公康 |
シーズン成績 |
94勝49敗0分 (シーズン1位/CS優勝) |
横浜DeNAベイスターズ(セ) | |
監督 | アレックス・ラミレス |
シーズン成績 |
73勝65敗5分 (シーズン3位/CS優勝) |
クライマックスシリーズ | |
セントラル・リーグ | |
パシフィック・リーグ | |
« 2016 2018 » |
2014年から4年連続で、NPBパートナーの三井住友フィナンシャルグループ(三井住友銀行、SMBC)を冠スポンサーに迎え「SMBC日本シリーズ2017」として開催された[1]。
ソフトバンクは2015年以来2年ぶりとなる日本シリーズ出場、一方のDeNAは2010年の千葉ロッテマリーンズ以来2球団目、セ・リーグでは初めてリーグ3位からクライマックスシリーズを勝ち上がり、1998年以来19年ぶりとなる日本シリーズ出場を決めた。リーグ優勝チームではない球団の日本シリーズ出場は、2014年の阪神タイガース(同年のセ・リーグクライマックスシリーズ優勝・レギュラーシーズンはリーグ2位)以来3年ぶり。また、ソフトバンクとDeNAの組み合わせは両球団の前身も含め初めてとなった。これにより2015年以来日本シリーズは初対戦の組み合わせが史上最長の3年連続となった(翌2018年に4年連続に記録更新)。出場する両チーム親会社がIT企業同士の組み合わせも史上初である。なおソフトバンクの工藤公康監督と主将の内川聖一はいずれもDeNA前身の横浜に選手として在籍経験があり、古巣との対戦となった。
このシリーズでセ・リーグ6球団は全て、21世紀になってから1度は日本シリーズ出場を果たしたことになった[注 1]。同一の十年代でセ・リーグ6球団が全て日本シリーズに1度は進出したのも初めてのことである。
2018年から延長戦が12回までに短縮されたことにより、延長15回制限はこの年が最後となった。また平成時代でのリーグ優勝球団の日本一は今大会が最後となった[注 2]。パ・リーグの日本シリーズ5連覇もこれが初となり、その後2020年の8連覇まで記録更新を続けた。
今シリーズはDeNAが2勝して本拠地横浜スタジアムでのソフトバンクの日本一を阻止したため、横浜スタジアムはセ・リーグの本拠地で唯一、ホークスが前身の南海やダイエー時代を含めて日本一の胴上げの経験がない[注 3][注 4][注 5] 球場となっている(2024年終了時点)。
日付 | 試合 | ビジター球団(先攻) | スコア | ホーム球団(後攻) | 開催球場 |
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10月28日(土) | 第1戦 | 横浜DeNAベイスターズ | 1 - 10 | 福岡ソフトバンクホークス | 福岡 ヤフオク!ドーム |
10月29日(日) | 第2戦 | 横浜DeNAベイスターズ | 3 - 4 | 福岡ソフトバンクホークス | |
10月30日(月) | 移動日 | ||||
10月31日(火) | 第3戦 | 福岡ソフトバンクホークス | 3 - 2 | 横浜DeNAベイスターズ | 横浜スタジアム |
11月1日(水) | 第4戦 | 福岡ソフトバンクホークス | 0 - 6 | 横浜DeNAベイスターズ | |
11月2日(木) | 第5戦 | 福岡ソフトバンクホークス | 4 - 5 | 横浜DeNAベイスターズ | |
11月3日(金) | 移動日 | ||||
11月4日(土) | 第6戦 | 横浜DeNAベイスターズ | 3 - 4x | 福岡ソフトバンクホークス | 福岡 ヤフオク!ドーム |
優勝:福岡ソフトバンクホークス (2年ぶり8回目) |
いずれも18:30。ただし、行われなかった第7戦については18:15開始を予定していた。
CS1st | CSファイナル | 日本選手権シリーズ | ||||||||
(6戦4勝制<含・アドバンテージ1>) MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島 | ||||||||||
広島(セ優勝) | ☆○●●●● | |||||||||
(3戦2勝制) 阪神甲子園球場 |
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DeNA | ★●○○○○ | |||||||||
阪神(セ2位) | ○●● | |||||||||
(7戦4勝制) 横浜スタジアム 福岡 ヤフオク!ドーム | ||||||||||
DeNA(セ3位) | ●○○ | |||||||||
DeNA(セCS優勝) | ●●●○○● | |||||||||
ソフトバンク(パCS優勝) | ○○○●●○ | |||||||||
(6戦4勝制<含・アドバンテージ1>) 福岡ヤフオク!ドーム |
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ソフトバンク(パ優勝) | ☆●●○○○ | |||||||||
(3戦2勝制) メットライフドーム |
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楽天 | ★○○●●● | |||||||||
西武(パ2位) | ○●● | |||||||||
楽天(パ3位) | ●○○ | |||||||||
福岡ソフトバンクホークス | ||||
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役職 | 背番号 | 名前 | 投 | 打 |
監督 | 81 | 工藤公康 | - | |
コーチ | 79 | 達川光男(ヘッド) | - | |
70 | 佐藤義則(チーフ投手) | - | ||
98 | 髙村祐(投手) | - | ||
83 | 立花義家(打撃) | - | ||
76 | 藤本博史(打撃) | - | ||
88 | 鳥越裕介(内野守備走塁) | - | ||
93 | 村松有人(外野守備走塁) | - | ||
84 | 清水将海(バッテリー) | - | ||
86 | 森浩之(作戦兼バッテリー補佐) | - | ||
94 | 倉野信次(投手統括) | - | ||
投手 | 11 | 中田賢一 | 右 | 右 |
16 | 東浜巨 | 右 | 右 | |
17 | 岩嵜翔 | 右 | 右 | |
20 | 寺原隼人 | 右 | 右 | |
21 | 和田毅 | 左 | 左 | |
29 | 石川柊太 | 右 | 右 | |
30 | 武田翔太 | 右 | 右 | |
35 | L.モイネロ | 左 | 左 | |
38 | 森唯斗 | 右 | 右 | |
41 | 千賀滉大 | 右 | 左 | |
44 | R.バンデンハーク | 右 | 右 | |
48 | 岡本健 | 右 | 右 | |
50 | 攝津正 | 右 | 右 | |
53 | 五十嵐亮太 | 右 | 右 | |
57 | 嘉弥真新也 | 左 | 左 | |
58 | D.サファテ | 右 | 右 | |
67 | 笠谷俊介 | 左 | 左 | |
捕手 | 12 | 髙谷裕亮 | 右 | 左 |
22 | 斐紹 | 右 | 左 | |
31 | 栗原陵矢 | 右 | 左 | |
33 | 鶴岡慎也 | 右 | 右 | |
62 | 甲斐拓也 | 右 | 右 | |
内野手 | 0 | 髙田知季 | 右 | 左 |
2 | 今宮健太 | 右 | 右 | |
3 | 松田宣浩 | 右 | 右 | |
4 | 川島慶三 | 右 | 右 | |
8 | 明石健志 | 右 | 左 | |
46 | 本多雄一 | 右 | 左 | |
69 | 曽根海成 | 右 | 左 | |
外野手 | 1 | 内川聖一 | 右 | 右 |
6 | 吉村裕基 | 右 | 右 | |
7 | 中村晃 | 左 | 左 | |
9 | 柳田悠岐 | 右 | 左 | |
23 | 城所龍磨 | 右 | 左 | |
24 | 長谷川勇也 | 右 | 左 | |
32 | 塚田正義 | 右 | 右 | |
37 | 福田秀平 | 右 | 左 | |
43 | 江川智晃 | 右 | 右 | |
51 | 上林誠知 | 右 | 左 | |
54 | A.デスパイネ | 右 | 右 |
横浜DeNAベイスターズ | ||||
---|---|---|---|---|
役職 | 背番号 | 名前 | 投 | 打 |
監督 | 80 | A.ラミレス | - | |
コーチ | 83 | 青山道雄(総合) | - | |
73 | 小川博文(打撃) | - | ||
77 | 坪井智哉(打撃) | - | ||
76 | 篠原貴行(投手) | - | ||
73 | 木塚敦志(投手) | - | ||
82 | 万永貴司(内野守備走塁) | - | ||
75 | 上田佳範(外野守備走塁) | - | ||
90 | 光山英和(バッテリー) | - | ||
投手 | 14 | 石田健大 | 左 | 左 |
15 | 井納翔一 | 右 | 右 | |
17 | 三嶋一輝 | 右 | 両 | |
19 | 山﨑康晃 | 右 | 右 | |
20 | 須田幸太 | 右 | 右 | |
21 | 今永昇太 | 左 | 左 | |
26 | 濵口遥大 | 左 | 左 | |
28 | 福地元春 | 左 | 左 | |
29 | 尾仲祐哉 | 右 | 左 | |
30 | 飯塚悟史 | 右 | 左 | |
34 | 平田真吾 | 右 | 右 | |
35 | 三上朋也 | 右 | 右 | |
46 | 田中健二朗 | 左 | 左 | |
47 | 砂田毅樹 | 左 | 左 | |
53 | S.パットン | 右 | 右 | |
56 | J.ウィーランド | 右 | 右 | |
62 | E.エスコバー | 左 | 左 | |
68 | 藤岡好明 | 右 | 左 | |
捕手 | 10 | 戸柱恭孝 | 右 | 左 |
32 | 髙城俊人 | 右 | 右 | |
39 | 嶺井博希 | 右 | 右 | |
内野手 | 2 | J.ロペス | 右 | 右 |
5 | 倉本寿彦 | 右 | 左 | |
6 | 白崎浩之 | 右 | 右 | |
7 | 石川雄洋 | 右 | 左 | |
31 | 柴田竜拓 | 右 | 左 | |
38 | 山下幸輝 | 右 | 左 | |
44 | 佐野恵太 | 右 | 左 | |
51 | 宮﨑敏郎 | 右 | 右 | |
55 | G.後藤武敏 | 右 | 右 | |
67 | 田中浩康 | 右 | 右 | |
98 | A.シリアコ | 右 | 右 | |
外野手 | 3 | 梶谷隆幸 | 右 | 左 |
4 | 荒波翔 | 右 | 左 | |
25 | 筒香嘉智 | 右 | 左 | |
33 | 乙坂智 | 右 | 左 | |
37 | 桑原将志 | 右 | 右 | |
52 | 細川成也 | 右 | 右 | |
60 | 白根尚貴 | 右 | 右 | |
63 | 関根大気 | 左 | 左 |
ソフトバンクが2桁得点で大勝した。1回にデスパイネの左前適時打で1点を先制。2回には長谷川の本塁打で2点を追加、5回には7点を加えて突き放した。DeNAは先発の井納が打たれ、得点も桑原の遊ゴロの間に生還した1点に留まった。
国歌独唱はEXILEのTAKAHIRO[8]。世界体操女子種目別ゆかで金メダルを獲得した村上茉愛(日本体育大学)が始球式を行い、バック転のパフォーマンスも披露した[9]。
ソフトバンクが連勝した。デスパイネの左前適時打でソフトバンクが第1戦と同じような流れで先制するが、DeNAは6回に梶谷と宮崎の本塁打で逆転に成功する。しかしソフトバンクがDeNAの中継ぎ陣を攻め立て、中村の右前適時打で3塁走者が生還して同点となり、さらに逆転を狙った2塁走者の今宮がホームでアウトになった。しかし、ビデオ判定に縺れた末に今宮の生還が認められ再逆転し、最後はサファテで逃げ切った。DeNAの先発・今永も粘りの投球を見せたが報われず、敗戦投手のパットンは併殺打と思われた打球が倉本の拙守で1つのアウトも取れず、先述の逆転打に繋がった。そして本拠地横浜スタジアムでの胴上げはなくなった。
1回に内川が右中間フェンス直撃の適時二塁打を放ち、3戦連続でソフトバンクが先制した。4回には伏兵・髙谷の中前適時打で2点を加えた。DeNAはその裏、ロペスの左翼ボール側への本塁打で1点を返すと、6回の好機では倉本が前の試合のミスを帳消しにする執念の内野安打で1点差に詰め寄った。しかし、続く桑原の良い当たりは右翼手の正面に飛び、反撃もここまでに終わった[13]。これでソフトバンクが日本一に王手をかけた一方、DeNAは過去2度の日本シリーズで負けがなかった本拠地でも敗北を喫した。なお、ソフトバンクは3試合続けて育成出身の投手が勝利投手となった。石川の今シリーズ2勝目は育成出身選手として初の快挙であった。
DeNAは前身球団である大洋、横浜時代を通じ過去日本シリーズにおいて本拠地では5戦無敗(ただし大洋時代は川崎球場)だったが、この試合で日本シリーズ本拠地初の敗戦を喫した。
国歌斉唱は神奈川フィルハーモニー管弦楽団の演奏で行われ、1998年の日本シリーズ当時横浜のクローザーを務めた「ハマの大魔神」こと佐々木主浩が始球式を行った[14]。
DeNAがシリーズ初勝利。ルーキーの濵口が8回一死までノーヒットノーランの快投を見せ、シリーズ初出場の髙城が3打点とバッテリーの活躍が光った。ソフトバンクは4連勝での日本一は逃した。
世界パラ陸上ロンドンにて2種目で銅メダルを獲得した上與那原寛和が始球式を担当した。
DeNAが接戦をものにし、横浜スタジアムでのソフトバンクの胴上げを阻止した。4回に筒香のシリーズ第1号本塁打で逆転するとその後再度リードを許したが、6回に再び筒香が適時二塁打を放ち、宮崎の中前適時打で同点とした。更に嶺井の二ゴロをソフトバンクの明石がファンブルし、再逆転に成功した。DeNAは8回表2死から抑えの山崎康を投入、ソフトバンク柳田を空振り三振に仕留め、9回も山崎が続投し抑えた[17]。なお、この試合の勝利投手である砂田は育成出身であり、第1戦~第3戦に続く育成出身投手が勝利投手となる試合となった。
ソフトバンクがサヨナラ勝ちで日本一を掴んだ。ソフトバンクは2回、松田の本塁打で先制した。一方のDeNAも白崎の本塁打やロペスの左前適時打で逆転。9回に内川が山崎から起死回生の同点本塁打を放つと延長11回に川島が右前適時打で勝負を決めた。サファテは来日初となる3イニングを投げ、チームの勝利に大いに貢献した[19]。DeNAの今永は再び好投したものの、リリーフ陣が打たれた。
ソフトバンクはこれで2年ぶり8度目の日本一となり、優勝回数は巨人の22回、西武(前身の西鉄を含む)の13回に次ぐ歴代3位となった。また本拠地で開催された3試合に全て勝利したことから、2011年対中日第7戦以降日本シリーズ本拠地9連勝を達成し1987年-1991年の西武、および1995年-2015年のヤクルトによる本拠地8連勝を抜き、1970年-1973年(V9最後の4年)にかけて巨人が達成した本拠地10連勝(当時は後楽園球場)に次ぐ歴代2位となった。DeNAは、前身である大洋ホエールズの球団創設以来初めて日本シリーズにおける敗退を経験した。さらに史上初めて「セ・リーグ6球団とも最後に出場した日本シリーズで敗退」となった[注 6]。「日本シリーズ未出場または」を付け加えても第1回日本シリーズでセ・リーグ代表の松竹が敗退した年(1950年)以来である。また、2014年の阪神に続く「下克上チームの敗退」となった。なお、サヨナラゲームでの日本一決定は1950年の毎日(松竹のエラー)、1965年の巨人(土井正三のタイムリー)、1988年の西武(伊東勤のタイムリー)に次いで29年ぶり4チーム目、平成以降では初となった[20]。ソフトバンク監督の工藤は、投手出身の監督として藤田元司(巨人)以来2人目となる2度目の日本シリーズ優勝を達成した監督となった[21]。
NPBガールズトーナメント2017にFUKUOKAガールズのエースとして出場した、当時八女市立星野小学校6年の児童が始球式を担当した[22]。
※出典:[25]
※第7戦が行われた場合、日本テレビ系列≪地上波≫・NHK BS1≪BS放送≫・日テレジータス≪有料CS≫[29]にて放送予定であった
※第7戦が開催された場合は以下の放送予定であった。
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