飯塚市
福岡県の市 ウィキペディアから
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飯塚市(いいづかし)は、福岡県の中部に位置する市。筑豊三都の一つに数える。筑豊で最多の人口を擁し、同地域の中心機能を持つ都市でもある。
いいづかし 飯塚市 | |||||
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国 | 日本 | ||||
地方 | 九州地方 | ||||
都道府県 | 福岡県 | ||||
市町村コード | 40205-2 | ||||
法人番号 | 8000020402052 | ||||
面積 |
213.96km2 | ||||
総人口 |
122,934人 [編集] (推計人口、2024年12月1日) | ||||
人口密度 | 575人/km2 | ||||
隣接自治体 | 直方市、筑紫野市、田川市、宮若市、嘉麻市、嘉穂郡桂川町、糟屋郡篠栗町、須恵町、宇美町、田川郡糸田町、福智町、鞍手郡小竹町、朝倉郡筑前町 | ||||
市の木 | メタセコイヤ | ||||
市の花 | コスモス | ||||
飯塚市役所 | |||||
市長 | 武井政一 | ||||
所在地 |
〒820-8501 福岡県飯塚市新立岩5番5号 北緯33度38分48秒 東経130度41分28秒 | ||||
外部リンク | 公式ウェブサイト | ||||
特記事項 | 直方市・鞍手郡小竹町との間に境界未定あり | ||||
ウィキプロジェクト |
読み仮名は「いいづか」だが「イーヅカ」と読む場合が多い。
アクセントについては、テレビニュースなどでは「イーヅカ」と平板に発音されることが多いが、地元では「イーヅカ」のように語頭の「イ」の部分が高い頭高型のアクセントで発音することが多い[1]。なお、本市に隣接する直方市の「直方」の場合、NHKは頭高型の「ノーガタ」を「地元放送局アクセント」として登録しているが、「イーヅカ」は許容されていない[2]。
飯塚市は福岡県の中央部に位置する筑豊地方の中心都市で福岡市の東約35km、 北九州市中心部の南西約40kmの場所に位置する。市域中央部を一級河川の遠賀川が流れ、この付近は市街地を形成している。市域西北部から西部〜西南部にかけて三郡山 (935.9m)、 砥石山 (828m) などの400 - 900m級の山々が連なっており、三郡山地と呼ばれる山地を形成している。市域東部にも200 - 300m級の山がいくつかあり、小さな山地を形成している。よって市域中央部から北部は山に囲まれた盆地となっている。市域西端部の八木山峠やショウケ越、市域南端部の冷水峠は道路が整備されるまでは交通の難所であった。
盆地のため夏場は気温が上がりやすく暑く、冬場は放射冷却現象が強く最低気温が氷点下の冬日も多い。統計期間1991 - 2020年の現平年値での冬日は28.4日。全国的にも特に雪の少ない福岡市とは全く異なり、1972年 - 2001年の30年平均の年降雪量/最深積雪量は17cm/6cmと京都市の市街地と同程度あり、九州北部の都市としては同じく内陸部に位置する大分県日田市と並んで雪が多い。近年では2021年1月10日に24cm、2018年2月6日に12cm、2016年1月25日に15cm、2010年1月13日に17cmの積雪を観測(委託積雪の非公式記録)しており、寒波が来ると市街地でも積雪することが多く10cmを超えることもある。過去に2度、年降雪量が1mを超えたことがあり(1963年の185cm・1968年の118cm)、特に1963年(昭和38年1月豪雪時)の185cmは関東以西の太平洋側平地官署で現在でも最多の年降雪量記録となっている。
飯塚特別地域気象観測所(飯塚市川島字甘木、標高37m)の気候 | |||||||||||||
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月 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 年 |
最高気温記録 °C (°F) | 20.8 (69.4) |
23.7 (74.7) |
25.9 (78.6) |
30.3 (86.5) |
34.2 (93.6) |
35.7 (96.3) |
37.6 (99.7) |
38.3 (100.9) |
36.4 (97.5) |
32.9 (91.2) |
28.1 (82.6) |
25.3 (77.5) |
38.3 (100.9) |
平均最高気温 °C (°F) | 9.6 (49.3) |
11.0 (51.8) |
14.5 (58.1) |
20.0 (68) |
24.7 (76.5) |
27.3 (81.1) |
31.0 (87.8) |
32.1 (89.8) |
28.2 (82.8) |
23.2 (73.8) |
17.5 (63.5) |
11.9 (53.4) |
20.9 (69.6) |
日平均気温 °C (°F) | 5.3 (41.5) |
6.2 (43.2) |
9.4 (48.9) |
14.3 (57.7) |
19.1 (66.4) |
22.6 (72.7) |
26.6 (79.9) |
27.3 (81.1) |
23.4 (74.1) |
17.8 (64) |
12.3 (54.1) |
7.3 (45.1) |
16.0 (60.8) |
平均最低気温 °C (°F) | 1.3 (34.3) |
1.7 (35.1) |
4.6 (40.3) |
9.1 (48.4) |
14.0 (57.2) |
18.9 (66) |
23.3 (73.9) |
23.8 (74.8) |
19.7 (67.5) |
13.4 (56.1) |
7.7 (45.9) |
2.9 (37.2) |
11.7 (53.1) |
最低気温記録 °C (°F) | −9.7 (14.5) |
−8.1 (17.4) |
−6.0 (21.2) |
−2.4 (27.7) |
1.1 (34) |
7.8 (46) |
13.1 (55.6) |
15.0 (59) |
7.1 (44.8) |
−0.4 (31.3) |
−2.3 (27.9) |
−5.1 (22.8) |
−9.7 (14.5) |
降水量 mm (inch) | 76.5 (3.012) |
78.6 (3.094) |
115.5 (4.547) |
128.6 (5.063) |
149.0 (5.866) |
281.8 (11.094) |
347.1 (13.665) |
209.6 (8.252) |
178.0 (7.008) |
89.5 (3.524) |
89.1 (3.508) |
70.3 (2.768) |
1,813.4 (71.394) |
平均降水日数 (≥0.5 mm) | 11.8 | 11.1 | 12.4 | 11.1 | 9.8 | 13.2 | 13.5 | 11.0 | 11.0 | 8.2 | 10.3 | 10.9 | 134.1 |
% 湿度 | 72 | 71 | 70 | 69 | 70 | 78 | 80 | 78 | 79 | 76 | 76 | 73 | 75 |
平均月間日照時間 | 103.0 | 119.4 | 156.6 | 181.9 | 199.8 | 137.3 | 161.0 | 191.2 | 154.5 | 171.0 | 136.9 | 115.6 | 1,825.9 |
出典:気象庁 (平均値:1991年-2020年、極値:1935年-現在)[3][4] |
可住地人口密度は1249.1人/km2となっている。
遠賀川水系の肥沃な沖積平野で弥生時代より稲作が行われ、各地に古墳が点在する。立岩式石包丁の製作工場跡や人骨を収めた甕棺が話題を呼んだ甕棺墓群等で有名な立岩遺跡がある。日本国内での鋳銅技術発祥の地としても知られている。
現在の市域に長崎街道が整備された。現在の市中心部に飯塚宿が、市南部(旧・筑穂町町域)に内野宿が整備され、それぞれ宿場町として栄えた(筑前国内区間には全部で6箇所の宿場町があり、「筑前六宿」と呼ばれた)。この頃から、農業中心から商業中心になってきた。
近代に入り、石炭がエネルギー資源としての利用価値を帯びるようになると、石炭発掘が盛んになり、周辺一帯は筑豊炭田と呼ばれ発展し、国の基幹産業となった。飯塚市は筑豊地域の中心部となり、全国各地や外地から多くの炭坑労働者が移住し、人口が急増した。
しかし、戦中戦後の乱掘と昭和30年代のエネルギー革命によって石炭産業は衰退し、炭鉱の閉山による急激な過疎化が進んだ。近畿大学や九州工業大学が飯塚にキャンパスや附属高等学校や附属幼稚園を設置して以来、飯塚は学生を中心に人口が増加し、過疎化は止まった。しかし2000年代に入り、人口は再び減少に転じている。
飯塚市は、下記のように新設合併によって3度設置されている。初代は1932年に飯塚町が市制施行して飯塚市になっており、その後は1963年と2006年に新設合併している。
なお、旧穂波町とは、8回にも及ぶ合併案が出たが、すべて破談となっている。平成期の合併案はじつに9回目であり、ついに実現に至った。(参考・・・昭和に学ぶ 合併ものがたり<1>飯塚・穂波 7回の破談を重ねて)
合併して福岡県下4番目の都市になったが、一部地域では、2021年11月まで電話が市内通話対応されていなかった(後述)。
※2022年度までに消防体制が見直され、飯塚消防署が片島から菰田に移転予定。また派出所を廃止し、片島分署・庄内元吉出張所を設置予定。
炭鉱跡地に工業団地を造成し、製造業の誘致が行われている。また、2003年4月に「飯塚アジアIT特区」と呼ばれる経済特区の指定を受け、市域北部の幸袋地区に先端産業向け工業団地「飯塚リサーチパーク」が建設されており、市内の九州工業大学と連携して先端産業の育成を図っている。
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飯塚市内に店舗のあるスーパーマーケットチェーン
アルゾ、A-プライス、川食、極東ファディ、スーパーASO、スーパーセンタートライアル、ハローデイ、フードウェイ、ゆめマート、ルミエール
飯塚市と全国の年齢別人口分布(2005年) | 飯塚市の年齢・男女別人口分布(2005年) | |||||||||||||||||||||||||||||||||
■紫色 ― 飯塚市
■緑色 ― 日本全国 | ■青色 ― 男性 ■赤色 ― 女性 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
飯塚市(に相当する地域)の人口の推移
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総務省統計局 国勢調査より |
福岡県立嘉穂高等学校附属中学校※2015年4月1日開校、高等学校も併設している。
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飯塚駅は旧市街地の中心駅であり、現在の市中心部や市役所は新飯塚駅が最寄りである。
また、以下の区間には福北ゆたか線の愛称が付けられている。
飯塚市を通っている鉄道交通の中心は福北ゆたか線で、主に北九州市の主要駅(門司港駅、小倉駅、黒崎駅、折尾駅)から鹿児島本線を出発し筑豊本線を経由、桂川駅から篠栗線に乗入れし、博多駅を終着駅とする電車が主流となる。(直方駅や折尾駅で乗換が多い)なお、博多駅や小倉駅から折返し運転である。
市内に高速道路は通っていない。鳥栖・福岡方面からは九州自動車道福岡インターチェンジから八木山バイパスもしくは長崎自動車道鳥栖インターチェンジ、大分自動車道筑後小郡インターチェンジから冷水トンネルを使うと便利。山口・北九州方面からは九州自動車道八幡インターチェンジか北九州高速4号線金剛出入口から国道200号を使うと便利。大分方面からは東九州自動車道行橋インターチェンジから国道201号を使うと便利。
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