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日本のテレビアニメ番組 ウィキペディアから
『機動戦士ガンダム 水星の魔女』(きどうせんしガンダム すいせいのまじょ、英:Mobile Suit Gundam THE WITCH FROM MERCURY)は、サンライズ制作による日本のテレビアニメ。
機動戦士ガンダム 水星の魔女 | |
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ジャンル | ロボット |
アニメ | |
原作 | 矢立肇、富野由悠季 |
監督 | 小林寛 |
シリーズ構成 | 大河内一楼 |
キャラクターデザイン | モグモ(原案) 田頭真理恵、戸井田珠里 高谷浩利 |
メカニックデザイン | JNTHED、海老川兼武 稲田航、形部一平 寺岡賢司、柳瀬敬之 |
音楽 | 大間々昂 |
アニメーション制作 | サンライズ |
製作 | バンダイナムコフィルムワークス 創通、MBS |
放送局 | 毎日放送・TBS系列ほか |
放送期間 | Season1: 2022年10月2日 - 2023年1月8日 Season2: 2023年4月9日 - 2023年7月2日 |
話数 | 全24話 (Season1:全12話、Season2:全12話) |
小説 | |
原作・原案など | 矢立肇、富野由悠季 |
著者 | 高島雄哉 |
イラスト | 林絢雯(カバーイラスト) 高木秀英(挿絵) |
出版社 | KADOKAWA |
掲載誌 | 月刊ガンダムエース |
レーベル | 角川コミックス・エース |
連載期間 | 2023年1月号(2022年11月26日発売) - |
刊行期間 | 2023年2月25日 - |
巻数 | 既刊4巻(2024年7月現在) |
漫画:機動戦士ガンダム 水星の魔女 ヴァナディースハート | |
原作・原案など | 矢立肇、富野由悠季(原作) 米山昴(シナリオ) HISADAKE(企画協力) |
作画 | 東條チカ |
出版社 | KADOKAWA |
掲載誌 | 月刊ガンダムエース |
レーベル | 角川コミックス・エース |
発表号 | 2023年5月号 - |
発表期間 | 2023年3月25日 - |
巻数 | 既刊3巻(2024年9月現在) |
関連作品 | |
テンプレート - ノート | |
プロジェクト | アニメ |
ポータル | アニメ |
「ガンダムシリーズ」に属するロボットアニメであり、『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』(第2期)以来5年ぶりとなるTBS系列毎日放送製作日曜午後5時枠(『日5』枠)の新作アニメとして[1]、Season1が2022年10月2日から2023年1月8日まで[2]、Season2が2023年4月9日から7月2日まで放送された[3][4]。
2021年9月15日にバンダイナムコグループの「ガンダムプロジェクト」が開催した「第2回ガンダムカンファレンス」にて、同プロジェクトの「作品軸」の一環として発表された。このなかでバンダイナムコグループはガンダムを世界最大級のIPに成長させるために、「G-PARTNER」と称される外部パートナーとも協力しつつ、全世界の10代を中心とした若年層ファン獲得を目標に大型展開を実施するとしている[5]。
2022年3月29日には、ティザーPVやテレビシリーズ初となる女性主人公、主役機を含むモビルスーツの情報に加え、前日譚「PROLOGUE」を放送開始に先駆けて国内外で公開することが発表された[6]。同年6月17日には、基本的な世界観とあらすじ、主要人物、メインスタッフ、「PROLOGUE」の初公開されるイベント概要などが発表された[7]。エグゼクティブプロデューサーの小形尚弘はオンライン会見にて女性主人公や学園を舞台とするストーリーに言及しつつ、宇宙世紀に含まれない新しいガンダムであること、新規ファン増加を意識した作品作りをする旨を語っている[8]。同年7月14日、「PROLOGUE」の初公開イベントとなった「GUNDAM NEXT FUTURE -LINK THE UNIVERSE-」にて主要キャスト2名と「PROLOGUE」の情報が公開された[9]。
企画・制作 | サンライズ |
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原作 | 矢立肇、富野由悠季 |
監督 | 小林寛 |
副監督 | 安藤良、綿田慎也[注 1] |
シリーズ構成 | 大河内一楼 |
キャラクターデザイン原案 | モグモ |
メインキャラクターデザイン | 田頭真理恵 |
キャラクターデザイン | 戸井田珠里、高谷浩利 |
メカニカルデザイン | JNTHED、海老川兼武、稲田航 形部一平、寺岡賢司、柳瀬敬之 |
チーフメカアニメーター | 久壽米木信弥、鈴木勘太、前田清明 |
設定考証 | 白土晴一 |
SF考証 | 高島雄哉 |
メカニカルコーディネーター | 関西リョウジ |
設定協力 | HISADAKE |
プロップデザイン | 絵を描くPETER、えすてぃお |
コンセプトアート | 林絢雯 |
テクニカルディレクター | 宮原洋平 |
美術デザイン | 岡田有章、森岡賢一、金平和茂 玉盛順一朗、上津康義 |
美術監督 | 佐藤歩 |
色彩設計 | 菊地和子 |
3DCGディレクター | 宮風慎一 |
モニターグラフィックス | 関香織 |
撮影監督 | 小寺翔太 |
編集 | 重村建吾 |
音響監督 | 明田川仁 |
音楽 | 大間々昂 |
音楽プロデューサー | 松田隼典 |
音楽制作 | バンダイナムコミュージックライブ |
制作協力 | ADKマーケティング・ソリューションズ |
協力 | BANDAI SPIRITS ホビーディビジョン |
エグゼクティブプロデューサー | 小形尚弘、田村烈、丸山博雄 |
プロデューサー | 岡本拓也、前田俊博 |
製作 | バンダイナムコフィルムワークス 創通、MBS |
本作へとつながるガンダムの新作プロジェクトは2018年ごろに始動し、2020年初頭にバンダイナムコフィルムワークス[注 2]の岡本拓也がプロデューサーに就任した時点より企画がスタートした[12][13]。始動に際してはコンペティションが実施され、クリエイターチーム「モリオン航空」が提出した企画書が起点となった[14][15]。
全体の方向性として、小形は「思い切った作品」にするようにオーダーをかけており、シリーズ50〜60周年を見据えて次世代の少年少女に向けた物語にすることが企画当初から決定された。また女性を主人公にする案は2020年から浮上し、小形からも作品として必然性があるならば問題ないと判断された。以上の点と、オリジナルながらもガンダム作品であることを押さえながら、発想力や想像力、社会を捉える目線をもった人物として、監督には『鉄血のオルフェンズ』時から岡本と面識がある小林寛が起用された。シリーズ構成には「コードギアスシリーズ」や『プリンセス・プリンシパル』などのオリジナル作品でキャラクターや世界観の作り込みの経験があり、女性主人公のガンダムという特殊な題材と設定を組み替えつつ疾走感のある脚本を書ける人物として大河内一楼に声がかけられた。このほか、作品にとって良い刺激を与える目的で、モリオン航空のモグモとHISADAKEがそれぞれキャラクターデザイン原案と設定協力として、JNTHEDが主役機のメカニカルデザインとしてシリーズに初参加している。さらに今までガンダムに触れてこなかった若い世代が抵抗なく作品に入ってこられるようにとの配慮から、主題歌担当のYOASOBIを始め、PARCOなど放送時点のカルチャーを担うグループや団体とのタイアップも行われる(後述)[14][16][17][18]。
本作のストーリー設定はモリオン航空の企画案をベースに、岡本、小林、大河内、設定考証の白土晴一が具体的な内容を詰める方法で制作された。企画案は同人誌色が強かったため、タイトルワードやキャッチコピーはそのまま活用しつつ、小林が考えた「呪い」や「呪縛」というキーワードや、ウィリアム・シェイクスピア由来のモチーフが組み込まれた。『水星の魔女』というタイトルは最初から提案されたもので、HISADAKEは遠方から女の子がガンダムとやってくるイメージが先にあり、そこから既存の物語ではあまり開拓されてこなかった水星と、辺境の地で生まれ育った女の子より魔女が連想されたと語っている。また、魔女は異端かつ先進的な存在で、角の生えたシンボルを信仰していたことも踏まえて、ガンダムとの相性が悪くないと判断されてタイトル案となった[16][19][20][21]。
実際の脚本書きでは、ターゲットを若者のみならずガンダム初心者に広く定め、『ガンダム』ではなく『水星の魔女』というシンプルに面白い番組を作るという視点で制作が進められた[16][19]。当初、全体のストーリーは従来のシリーズを踏襲したハード路線で執筆されたが、第1話の脚本が完成した辺りの会議にて「物語を10代の若者たちがより身近に感じられる環境から始めたい」とのアイデアが生まれ、学園を舞台とした物語が新たに制作されるに至った。岡本はこのきっかけのひとつとして、制作以前に職場見学に来ていた中学生からの「ガンダムというだけで敷居が高く、自分たちに向けて作られた作品ではない」、「ガンダムだったら作品は見ない」とする意見を挙げており[注 3]、物語のメインとなる若い世代の人間模様と大人たちのドラマを同時に描く二層構造にすることで、全年齢が楽しめるように意識したと語っている。大河内は、小林たちの提案を皮切りに、MSを決闘に使用する案やMSメーカーの息がかかった寮などのアイデアが若いスタッフたちから積極的に生まれる様子から、面白いガンダム作品が生まれる確信をもつ一方で、決闘制度というシリーズ初の試みに関しては、白土やSF考証の高島雄哉、メカニカルコーディネーターの関西リョウジらとリアリティを重視しながら戦闘描写を打ち合わせをしたと語っている。時間帯および内容の重さや死亡シーンを敬遠する視聴者がいることとを考慮して見やすさも意識されているが、岡本はガンダムである以上は転換点や不穏な話もあると述べており、実際に物語が進むにしたがって、シリーズ特有の戦いのなかで成長する少年少女の群像劇要素や、複雑な親子関係が描かれる[12][13][14][16][21][22]。
また、物語では企業がひとつのファクターとなっており、それまでのシリーズではあまり見られなかった企業間競争が描かれる。これは今の時代を動かしているのが必ずしも国家ではないという世界の状況や、国家間の戦争が実感しにくい現状において、大人たちの対立関係を想起できる身近な世界として想起されたためである。そのため大河内は本作を学園ものであると同時に企業ものと称し、一方で主人公の周りが平和に見えるだけで、戦争が根絶された世界ではないと説明している[16][19][21]
キャラクター設定は小林のイメージを起点にスタッフ間のやりとりをもって肉付けが行われ、MSも含めてドラマがばらばらにならないように配慮されている。テレビシリーズ初の女性主人公に関しては、作為的なものを入れたり、ジェンダーに配慮して描くことはせず、あくまでひとりのキャラクターとして話を描くことが意識されている。また、本作は未来を舞台としているため、多様性が当たり前になっている世界に多様なキャラクターが出てくるのは必然という理由から、小林の意向でさまざまなキャラクターが登場する[注 4][12][20]。
「PROLOGUE」は、プロデュースサイドが本放送までに作品を知らない視聴者の興味を引きたいという考えをもち、本編を楽しみにしている従来のファンに向けて少しでも映像を届けたいとの観点から制作された。限定的な本編の情報しか出せない時期の発表だったこともあり、最終的には作中世界の構造や本編の起点となる物語が描かれた。このため作中に登場する企業やMS、各種設定は本作におけるガンダムを描くうえで重要な情報が含まれており、物語のテーマとも関連付けられている[12][16][17][21][24]。
初参加となるデザイナーに関しては、コンセプトイラストの色使いや画面設計が既存のどのガンダム作品とも異なる切り口だったモグモや、良い意味で型にはまっていないガンダムをコンペティションで提出したJNTHEDなど、「新しいガンダム」というテーマに合致することが起用の基準となった[16]。
登場人物が多いことからキャラクターデザインはモグモを含めた4人体制で実施されており、モグモが小林とのやり取りを通じて主要人物たちの原案を担当し、アニメーション用のメインキャラクターを田頭真理恵、サブキャラクターを戸井田珠里と高谷浩利がそれぞれ分担してデザインしている。モグモは特定のものを参考にしない一方で、特徴を立たせつつほどよいフェティシズムを入れるというバランスでデザインを落としこみ、自然な印象になるように意識したと語っている。また、シンプルさと分かりやすさも考慮され、パーツや線の数を極力抑えつつ、シルエットのみでもキャラクターが分かるような造形となっている[13][15]。
メカニカルデザインは作中の勢力ごとにデザイナーが割り振られ、ガンダム・エアリアルを中心とする主役系MSをJNTHED、ジェターク社製を形部一平、ペイル社製を稲田航、グラスレー社製を海老川兼武、そのほかの勢力を柳瀬敬之と寺岡賢司が担当する。JNTHEDは、「背面から脇下に武器移動用のレールが装備されること」や「上半身が戦車の砲塔のように腰を基点として360度回転すること」にこだわってデザインを行ったことを明かしており、前者はガンダムF91に類似することからデザインのみが名残として残されたが、後者はほぼすべてのMSに採用された。また、JNTHEDは海老川たちとのやり取りを通じて、関節構造やガンビットの合体ギミック、さらに商品化を見越した設計などをデザインに落とし込んでいる。なお、JNTHEDは「ガンド(魔術)」と「アーム(兵器)」を組み合わせて「ガンダム (GUND-ARM)」にするなどの設定面でも提案を行っている[24][25][26]。
作画面では戦闘シーンの多くが手描きによって描写され、3DCGはコックピット周辺や戦艦、ガンビットの有機的な動きを表現する目的などで部分的に使用される。当初は『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』および『機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島』のように本格的な3DCG導入も検討されたが、サンライズの手描きロボットに精通したアニメーターの魅力を作品に融合させること、サンライズ以外で手描きのロボットアニメをやる会社がほとんどなく、その文化を絶やしたくないとする観点などから採用された。結果としてMSの作画に関わる情報量は増加しているが、小林による塗り分けの最少化やパーツの描きやすさなどを意識した機体デザインなどによって調整が行われている[27][28]。
また本作では、アニメ作品では珍しいコンセプトアート担当としてフリーの映像クリエイターである林絢雯が参加しており、実写をイメージした画面構成のイラストをもとに美術が画面を作る手法が取られる。林の起用は、製作開始時点から色味や撮影処理までを見据えて最終画面を作りたいとする小林の意向によるものであり、カットを起こす際の色味や雰囲気の起点となっている[29]。
本作の音楽は『機動戦士ガンダム Twilight AXIS』への参加経験もある大間々昂が担当する。収録には世界各国のアーティストが参加し、東京、ブダペスト、ウィーンなどで収録が行われた[30]。
作曲にあたり、大間々は日常のシーン用の曲はキャラクターを際立たせるべく役者の演技を邪魔しない空気感を目指し、逆に戦闘シーン用の曲は攻めるような曲調となるように制作を行っている。また使用する楽器には、小林からの「土臭い音楽が欲しい」とする要望をもとに、人間らしさを表現する目的で民族楽器が取り入れられている。さらに異端者やマイノリティー側の人物が抑圧された自分をさらけ出すような声が欲しいとする要望をもとにして、大切なシーンで使用される楽曲にはイタリア人歌手のClara Soraceによるボーカルを入れるなどの工夫が凝らされている[22]。
主要キャストはテープオーディションとスタジオオーディションで選考が行われた[31][32]。
主人公のスレッタ・マーキュリー役には市ノ瀬加那が、スレッタの相棒となるミオリネ・レンブラン役にはLynnがそれぞれ起用された[33]。物語内で描かれる戦闘は、生死によらない決闘であり、収録においてもシリアス具合を減らしてほしいという指示があったことを市ノ瀬とLynnが対談で明かしている[31]。
本作は女性主人公や学園を舞台とする点などから、放送前より注目を集めた。放送開始後は主人公が花婿として迎えられる展開がSNS上で話題を呼び[33]、放送のたびに「ダブスタクソ親父」、「ロミジュリ」といった劇中の台詞や単語がTwitterのトレンドに上がるなどした[34]。このため『月刊ニュータイプ』(KADOKAWA)が行っている集計では、本放送期間中のツイート数が同時期放送のテレビアニメ作品のなかで1位を記録している[35]。
Season1放送開始後は、本編との繋がりが曖昧なかたちで描かれた「PROLOGUE」と本編の登場人物たちが同一人物なのか、主人公の親子関係が本当のものなのかといったストーリー面での疑問が、ミステリの要素として視聴者の注目を集めた[36][37][38]。また小形は国外からも反響があるとインタビュー内で語っており、ニューヨークのアニメイベントにて『こういう作品を待ち望んでいた』というリアクションや『ダイバーシティーな作品だ』という声があったと語っている[18][23]。このほか、第10話で描かれた地球の風景が兵庫県加古川市の浜の宮駅や市民プールなどに酷似し、登場したマスコットが同市のご当地グルメ・かつめしのマスコットキャラクターを連想させるとしてSNS上で話題となり[39]、同市の岡田康裕市長もFacebookなどで言及している[40]。
ランキング関係では、「ダブスタクソ親父」のワードが「ガジェット通信 アニメ流行語大賞2022」の銅賞に選出された[41]。2022年12月12日発表の「ネット流行語100 2022」ではトップ20単語賞の15位に本作がランクインし、9位には主人公のスレッタ・マーキュリーがランクインした[42]。2024年の第18回声優アワードでは、本作の話題からスレッタ役の市ノ瀬加那が主演声優賞を、グエル・ジェターク役の阿座上洋平とプロスペラ・マーキュリー役の能登麻美子が助演声優賞をそれぞれ受賞した[43][44]。
放送期間中、本作は大河内が小説家として初めてノベライズ版を担当した『少女革命ウテナ』との共通項を挙げられており[45]、テレビまんが研究家の加々美利治は、何らかのセルフオマージュをしている可能性を指摘した[46]。また加々美は、明るい作風を評価する10代の視聴者と、過去に大河内が『コードギアス』のようなアンハッピーエンドな作品を担当したことを根拠に今後の展開を不安視する従来のファンを紹介したうえで、いつ作品が戦争路線に舵を切ってもおかしくないと評した[47]。
また脚本家の深見真は、『月刊ガンダムエース』上で連載する自身のコラムで、本作が本格的な恋愛や青春ものを描きつつ、ただの学園ものでは終わらない点でストーリーテリングが巧みであるとしている[48]。
アニメコラムニストの小新井涼は、ロボットものや重いストーリーに慣れていない視聴者が身構えずに楽しめる「間口の広さ」と、物語や前述の台詞などに反応して感想やファンワークをさまざまな媒体形式で発信し、トレンドを賑わすほどになる「SNSでの盛り上がりとの相性の良さ」が、作品の話題性の要因になっているとしている。その上で小新井は本作を、現代ならではの広がり方をする「最新のガンダム」と評している[49]。
批判的な意見としては、BPOの「青少年委員会」にて、第12話におけるラストシーンの残虐性に関して議題に上がったことが公式ホームページで報告された[50]。また放送終了後、「『ガンダムエース2023年9月』号に掲載されたインタビュー」でスレッタとミオリネの関係について『結婚』という言葉が使用されていた部分が、電子版では消去されたことによる記述の食い違いがSNSを中心に広がった[51]。スレッタとミオリネが結婚したと解釈できるにもかかわらず、バンタイナムコフィルムワークスが校正ミスである旨を発表したため、「クィアベイティングではないかという批判が国内外から上がっている」という[51]。
作中でのスペーシアン側の武器・兵器は、有害なスペースデブリとなる薬莢を出さないケースレス式やビーム兵器が主流である一方で、アーシアン側は旧来の排莢構造をもつ銃火器を多用しており、これに対するスペーシアンの嫌悪感とともに陣営ごとの区別と思想の違いを描いている[83]。
ガンダム・エアリアル GUNDAM AERIAL[90] | |
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型式番号 | XVX-016[137] |
頭頂高 | 18.0m[137] |
重量 | 43.9t[137] |
武装 | ヘッドビームバルカン×2 ビームライフル(ビームブレイド×1)×1 ビームサーベル×2 エスカッシャン(ビットステイヴ×11)×1 |
追加装備 | ミラソウル社製フライトユニット |
搭乗者 | スレッタ・マーキュリー ミオリネ・レンブラン |
ガンダム・エアリアル(改修型) GUNDAM AERIAL REBUILD[137] | |
型式番号 | XVX-016RN[137] |
頭頂高 | 18.2m[137] |
重量 | 53.2t[137] |
武装 | ヘッドビームバルカン×2 ビームライフル×1 ビームサーベル×2 エスカッシャン(ビットステイヴ×11)×1 |
搭乗者 | スレッタ・マーキュリー プロスペラ・マーキュリー |
ガンダム・ルブリス GUNDAM LFRITH[91] | |
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型式番号 | XGF-02[91] |
頭頂高 | 18.0m[91] |
重量 | 49.3t[91] |
武装 | ビームバルカン×2 レシーバーガン(ビームブレイド×1)×1 ビームサーベル×2 コンポガンビットシールド(ビットステイヴ×7)×1 |
搭乗者 | エルノラ・サマヤ エリクト・サマヤ |
ガンダム・ルブリス 量産試作モデル GUNDAM LFRITH PRE-PRODUCTION MODEL[70] | |
型式番号 | XGF-01[145][70] |
頭頂高 | 18.0m[145][70] |
重量 | 49.1t[145][70] |
武装 | ビームバルカン×2 ビームライフル×1 キローニアン×20 |
搭乗者 | ナディム・サマヤ ウェンディ・オレント |
ガンダム・ルブリス・ウル GUNDAM LFRITH UR[137] | |
型式番号 | EDM-GA-01[137] |
頭頂高 | 21.2m[137] |
重量 | 75.9t[137] |
武装 | ビームガトリングガン×1 ビームサーベル×2 フェーズドアレイキャノン×1 マシンガン×2 大型ビーム切断ユニット×1 |
搭乗者 | ソフィ・プロネ 強化人士5号 |
ガンダム・ルブリス・ソーン GUNDAM LFRITHR THORN[137] | |
型式番号 | EDM-GA-02[137] |
頭頂高 | 14.4m[137] |
重量 | 41.2t[137] |
武装 | ビームディフューズガン×1 ビームサーベルユニット×2 シールド×1 フェーズドアレイキャノン×1 大型ビーム切断ユニット×1 |
搭乗者 | ノレア・デュノク |
ガンヴォルヴァ GUNDVÖLVA[137] | |
型式番号 | EDM-GB[137] |
頭頂高 | 18.5m[137] |
重量 | 42.9t[137] |
武装 | ビームカービン×1 ビームサーベル×2 シールド×1 |
ディランザ DILANZA[154] | |
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型式番号 | MD-0031[137] |
頭頂高 | 18.2m[137] |
重量 | 85.3t[137] |
武装 | ビームライフル×1 ビームトーチ×1 ビームバルカン×2 シールド×1 |
搭乗者 | フェルシー・ロロ グエル・ジェターク |
ディランザ グエル専用機 GUEL'S DILANZA[113] | |
型式番号 | MD-0032G[137] |
頭頂高 | 18.2m[137] |
重量 | 89.4t[137] |
武装 | ビームパルチザン×1 ビームライフル×1 ビームトーチ×1 ビームバルカン×2 スパイクシールド×2 |
搭乗者 | グエル・ジェターク |
ディランザ ラウダ専用機 LAUDA'S DILANZA[137] | |
型式番号 | MD-0031L[137] |
頭頂高 | 18.2m[137] |
重量 | 91.1t[137] |
武装 | 大型ヒートアックス×1 ビームライフル×1 ビームトーチ×1 ビームバルカン×2 シールド×2 |
搭乗者 | ラウダ・ニール グエル・ジェターク |
ディランザ・ソル DILANZA SOL[137] | |
型式番号 | MD-0031UL[66] |
頭頂高 | 18.4m[66] |
重量 | 94.9t[66] |
武装 | HCミサイルランチャー×6 ビームライフル(ビームバヨネッタ×1)×1 ビームトーチ×1 ビームバルカン×2 シールド×2 |
搭乗者 | ヴィム・ジェターク |
ハイングラ HEINGRA[169] | |
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型式番号 | CCP-068[170] |
頭頂高 | 18.6m[169] |
重量 | 54.7t[169] |
武装 | ビームライフル×1 ビームサーベル×2 シールド(ビーム機関砲×4)×1 |
搭乗者 | ドミニコス隊員 |
ハインドリー HEINDREE[137] | |
型式番号 | CFP-010[137] |
頭頂高 | 18.4m[137] |
重量 | 52.0t[137] |
武装 | ランタンシールド(ビームハンドガン×1+ランス×1)×1 ラウンドシールド×1 |
搭乗者 | サビーナ・ファルディン レネ・コスタ イリーシャ・プラノ メイジー・メイ |
ハインドリー・シュトルム HEINDREE STRUM[137] | |
型式番号 | CFP-013[68] |
頭頂高 | 18.8m[68] |
重量 | 55.9t[68] |
武装 | ロングビームライフル×1 ビームキャノン×1 ビームサーベル×1 シールド×1 |
搭乗者 | ドミニコス隊員 ベネリット防衛部隊 |
デミトレーナー DEMI TRAINER[137] | |
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型式番号 | MSJ-121[137] |
頭頂高 | 16.2m[137] |
重量 | 59.3t[137] |
武装 | ビームガン×1 サーベルスティック×1 コンバットナイフ×1 シールド×1 大型ビームライフル×1 ガトリング×1 4連装ミサイルランチャー×1 ほか |
搭乗者 | アスティカシア学園生 |
デミトレーナー チュチュ専用機 CHUCHU'S DEMI TRAINER | |
型式番号 | MSJ-105CC[137] |
頭頂高 | 17.4m[137] |
重量 | 63.5t[137] |
武装 | 大型ビームライフル×1 ビームバルカン×2 ビームガトリング×1 |
搭乗者 | チュアチュリー・パンランチ |
デミトレーナー YOASOBIコラボ Ver. DEMI TRAINER YOASOBI Collaboration Ver.[174] | |
型式番号 | MSJ-121[174] |
頭頂高 | 16.2m[174] |
重量 | 59.3t[174] |
このほかクレジットはされないが、「ハッピーバースデートゥーユー」を登場人物が歌唱する場面が存在する[199]。
話数 | サブタイトル | 脚本 | 絵コンテ | 演出 | キャラクター | メカニック | 初放送日[注 9] | |||||||||||||||||
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- | PROLOGUE | 大河内一楼 | 小林寛 | 佐藤照雄 |
| 2022年 7月14日 |
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Season1 | ||||||||||||||||||||||||
第1話 | 魔女と花嫁
The Witch and the Bride | 大河内一楼 | 小林寛 | 安藤良 |
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| 10月2日 | |||||||||||||||||
第2話 | 呪いのモビルスーツ
Cursed Mobile Suit | 京田知己 | 南川達馬 |
| 平岡雅樹 | 10月9日 | ||||||||||||||||||
第3話 | グエルのプライド
Guel's Pride | 安藤良 |
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|
| 10月16日 | ||||||||||||||||||
第4話 | みえない地雷
Unseen Trap | 西澤晋 | 池野昭二 | 菱沼義仁 | 戸部敦夫 | 10月23日 | ||||||||||||||||||
第5話 | 氷の瞳に映るのは
Reflection in an Icy Eye | 江上潔 | 西村博之 |
| 10月30日 | |||||||||||||||||||
第6話 | 鬱陶しい歌
A Gloomy Song | 齋藤昭裕 |
|
| 11月6日 | |||||||||||||||||||
第7話 | シャル・ウィ・ガンダム?
Shall We Gundam? | 米山昂 | 大倉雅彦 | 吉沢俊一 | 片山学 | 11月20日 | ||||||||||||||||||
第8話 | 彼らの採択
Their Choice | 中西やすひろ | 金澤洪充 |
|
| 中島竹流 | 11月27日 | |||||||||||||||||
第9話 | あと一歩、キミに踏み出せたなら
If I Could Take One More Step Toward You |
|
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| 12月4日 | ||||||||||||||||||
第10話 | 巡る思い
Circling Thoughts | 大河内一楼 | 京田知己 |
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| - | 12月11日 | |||||||||||||||||
第11話 | 地球の魔女
The Witches from Earth |
|
|
| 12月25日 | |||||||||||||||||||
第12話 | 逃げ出すよりも進むことを
Keep Marching On Instead of Running Off |
|
|
|
| 2023年 1月8日 |
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Season2 | ||||||||||||||||||||||||
第13話 | 大地からの使者
Envoys from the Earth | 中西やすひろ |
|
| 西村博之 |
| 4月9日 | |||||||||||||||||
第14話 | 彼女たちのネガイ
What They Wish For |
|
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| 4月16日 | ||||||||||||||||||
第15話 | 父と子と
Father and Child | 米山昂 |
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| 4月23日 | |||||||||||||||||
第16話 | 罪過の輪
Cycle of Sin | 大河内一楼 |
| 池野昭二 |
| 松田寛 | 4月30日 | |||||||||||||||||
第17話 | 大切なもの
Precious Things |
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| 5月7日 | ||||||||||||||||||
第18話 | 空っぽな私たち
Our Empty Selves |
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| 5月21日 | |||||||||||||||||
第19話 | 一番じゃないやり方
Not the Best Way |
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| 5月28日 | |||||||||||||||||
第20話 | 望みの果て
The End of Hope | 中西やすひろ |
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| 6月4日 | |||||||||||||||||
第21話 | 今、できることを
What We Can Do Now |
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| 6月11日 | |||||||||||||||||
第22話 | 紡がれる道
The Woven Path |
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| 6月18日 | |||||||||||||||||
第23話 | 譲れない優しさ
Unrelenting Tenderness |
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| - | 6月25日 | ||||||||||||||||||
第24話 | 目一杯の祝福を君に[注 10]
May All Blessings Find Their Way To You, I'm Wishing It | 大河内一楼 |
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| 7月2日 |
プロジェクト:放送または配信の番組#放送に基づき、本放送期間内の放送局および配信サイトのみを記載しています。 |
放送期間 | 放送時間 | 放送局 | 対象地域・備考 [200] |
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2022年10月2日 - 2023年1月8日[201] | 日曜 17:00 - 17:30 | 毎日放送(製作局)をはじめとする TBS系列全28局 | 日本国内[注 11] 連動データ放送[202] 『日5』枠 |
2022年10月11日 - 2023年1月3日 (第1話 - 第11話) 2023年1月13日(第12話[203]) |
火曜 22:00 - 22:30 金曜 23:30 - 土曜 0:00 |
AT-X | CS放送 リピート放送あり[204] |
2022年11月5日 - 2023年1月28日 | 土曜 20:00 - 20:30 | アニマックス | BS/CS放送[205] |
2023年1月6日 - 2023年3月24日 | 金曜 19:00 - 19:30 | BS11 | BS放送 『アニメ+』枠[206] |
BS11以外の放送局では字幕放送を実施[207][208][209]。また、全局で本放送前週に『PROLOGUE』をテレビ放送[112][204][205][206]。 |
配信開始日 | 配信時間 | 配信サイト |
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2022年10月2日 | 日曜 18:00 更新 | |
2022年10月6日 | 木曜 12:00 更新 | ふらっと動画 |
木曜 18:00 更新 | ||
木曜 18:00 - 18:30 | ABEMA | |
木曜 23:00 - 23:30 | ニコニコ生放送 | |
2022年10月7日 | 金曜 0:00(木曜深夜) 更新 |
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金曜 12:00 更新 | ムービーフルPlus |
配信開始日 | 配信時間 | 配信サイト |
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2023年4月9日 | 日曜 18:00 更新 |
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2023年4月13日 | 木曜 12:00 更新 | ふらっと動画 |
木曜 18:00 更新 |
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木曜 18:00 - 18:30 | ABEMA | |
木曜 22:30 - 23:00 | ニコニコ生放送 | |
2023年4月14日 | 金曜 0:00(木曜深夜) 更新 |
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金曜 12:00 更新 | ムービーフルPlus |
外伝作品は後述する。
巻 | 発売日[218] | 収録話 | 規格品番 | |
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BD | DVD | |||
Season1 | ||||
1 | 2023年3月24日 | 第1話 - 第3話 | BCXA-1822 | BCBA-5135 |
2 | 2023年4月26日 | 第4話 - 第6話 | BCXA-1823 | BCBA-5136 |
3 | 2023年5月26日 | 第7話 - 第9話 | BCXA-1824 | BCBA-5137 |
4 | 2023年6月28日 | 第10話 - 第12話 | BCXA-1825 | BCBA-5138 |
Season2 | ||||
1 | 2023年9月27日 | 第13話 - 第15話 | BCXA-1826 | BCBA-5139 |
2 | 2023年10月27日 | 第16話 - 第18話 | BCXA-1827 | BCBA-5140 |
3 | 2023年11月22日 | 第19話 - 第21話 | BCXA-1828 | BCBA-5141 |
4 | 2023年12月22日 | 第22話 - 第24話 | BCXA-1829 | BCBA-5142 |
発売日 | タイトル | 収録内容 | 仕様 | 規格 |
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2023年11月29日 | 『機動戦士ガンダム 水星の魔女~アスティカシア高等専門学園 ラジオ委員会~』vol.1 | DISC1 新規取り下ろしラジオ | オーディオCD | TBZR-1350/1351 |
DISC2 第1回~第17回のラジオアーカイブMP3データ | データCD-ROM | |||
2024年3月27日 | 『機動戦士ガンダム 水星の魔女~アスティカシア高等専門学園 ラジオ委員会~』vol.2 | DISC1 新規取り下ろしラジオ | オーディオCD | TBZR-1360/1361 |
DISC2 第18回~第34回のラジオアーカイブMP3データ | データCD-ROM | |||
2024年5月予定 | 『機動戦士ガンダム 水星の魔女~アスティカシア高等専門学園 ラジオ委員会~』vol.3 | DISC1 新規取り下ろしラジオ | オーディオCD | TBZR-1388/1389 |
DISC2 第35回~第53回のラジオアーカイブMP3データ | データCD-ROM |
本放送に合わせるかたちで、スマートフォンゲームアプリやアーケードゲームに本作のキャラクターやメカニックが登場する[248]。
『機動戦士ガンダム 水星の魔女 ヴァナディースハート』のタイトルで、『月刊ガンダムエース』2023年5月号(2023年3月25日発売)より連載中[252]。シナリオは米山昴、漫画は東條チカがそれぞれ担当するほか、企画協力としてHISADAKE、キャラクターデザイン原案としてモグモ、メカニカルデザインとして海老川兼武、形部一平、寺岡賢司がクレジットされる。物語は、ヴァナディース事変から5年が経過したA.S.106の地球を舞台とする。
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