横浜アリーナ
横浜市港北区の多目的施設 ウィキペディアから
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横浜アリーナ(よこはまアリーナ、英: Yokohama Arena)は、神奈川県横浜市港北区にある多目的ホール。1989年(平成元年)4月1日に開館した。株式会社横浜アリーナ(1986年設立、親会社:西武鉄道)が管理・運営を行う。略称「横アリ」[注 1]。
種類 | 株式会社 |
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本社所在地 |
222-0033 神奈川県横浜市港北区新横浜三丁目10番地 |
設立 | 1986年11月5日 |
業種 | サービス業 |
法人番号 | 4020001021923 |
事業内容 | 各種催し物のためのイベント施設の賃貸、各種催し物の企画実施 |
代表者 | 関 洋二(代表取締役社長) |
資本金 |
49億9999万9610円 (2022年11月17日時点) |
発行済株式総数 | 11万9000株(2022年3月31日時点) |
売上高 | 15億1231万9000円(2022年3月期) |
営業利益 | 3億2908万6000円(2022年3月期) |
純利益 | 1億8437万3000円(2022年3月期) |
純資産 |
117億5536万6000円 (2022年3月31日時点) |
総資産 |
124億2670万8000円 (2022年3月31日時点) |
従業員数 | 23人 |
決算期 | 3月末日 |
主要株主 |
西武鉄道 63% 横浜市 24.4% キリンホールディングス 8.4% アミューズ 4.2% |
外部リンク | 横浜アリーナ |
横浜市制施行100周年・横浜港開港130周年を迎える1989年に、横浜博覧会などと共に記念事業の一環として建設された。麒麟麦酒(初代法人、現キリンホールディングス)、横浜市、プリンスホテル(後に西武鉄道に譲渡)が出資する第三セクターとして運営される。横浜文化体育館(最大5,000席)を大きく上回る県内最大規模の屋内施設としてオープンし[注 2]、新横浜駅からのアクセスも良いことから、コンサートやスポーツ、企業式典など様々な用途で利用されており、アリーナ稼働率が9割を超えることもある[1]。日本音響家協会の「優良ホール100選」にも選ばれている。
2016年、老朽化改修工事のため半年間休業。電気・空調など設備更新、ロビーやトイレの改修、観客席の交換、照明のLED化など全面的な改修工事を行い、7月1日にリニューアルオープンした。正面エントランスに縦5m・横8mの大型LEDサイネージが設置された[2]。
2017年3月3日、株式会社横浜アリーナについて同年3月下旬を目処に西武鉄道がキリンホールディングスの保有する発行株式46.2%分を取得して筆頭株主になるとともに、西武鉄道の子会社となることが発表された[3]。また、西武鉄道の発表と同日に大手芸能事務所のアミューズが、西武鉄道と同じく2017年3月下旬にキリンホールディングスから横浜アリーナの株式4.2%を取得し、資本参加することが発表された[4]。
2022年、再び改修工事のため半年間休業。吊り天井の耐震化や屋上防水、映像・音響設備の更新など、施設の長寿命化に関する工事を行った。この工事により、今後10年以上は工事のために休業する必要がなくなった[5]。
メインアリーナは最大面積8,000m2、最大収容人数17,000人。コンピュータ制御のラムダシステムにより[6]、フロア床下に収納された可動式シート11,000席を昇降させ、イベントに適したレイアウトを3時間前後でセッティングすることが可能[7]。可動席の最大高さはフロア+5m。
一般に「アリーナ」と呼ばれる平面席を「センター席」、1階から2階にかけての可動席を「アリーナ席」、3階から4階にかけての固定席を「スタンド席」と呼ぶ[8]。アリーナ席は縦最大22列、6ブロックに分けられ、正面エントランス側が「A」、そこから時計回りに「B」から「F」まで区切られている。スタンド席は10列、東西南北の4ブロックに区切られている(正面エントランス側から時計回りに西・北・東・南)[8]。
アリーナ横にはライブハウス「新横浜NEW SIDE BEACH!!」と音楽スタジオ「Studio MUGIC」がある。
20周年を迎えた2009年、公式マスコットキャラクターとして「ヨコアリくん」が登場[9]。横浜アリーナに住む青いアリのゆるキャラで、誕生日は開館日と同じく1989年4月1日。横浜アリーナ内でのイベント開催時や設営時など人の集まる時に出没するほか、横浜市内の地域行事・学校行事への参加、FMヨコハマのラジオ番組へのレギュラー出演など、ご当地キャラクターとしても活動している。
毎年成人の日には、横浜市の成人式が開催される[注 3]。横浜市全域が対象となるため2万人以上が参加し、居住区を指定して午前・午後の2部制で行われる。2021年~2023年はコロナ禍における混雑回避のため、式典を30分に短縮し、4・5回に分けて開催した(2024年は午前・午後・夕方の3部制)。その模様は、日本最大規模の成人式としてテレビの報道番組で取り上げられている。近隣の新横浜プリンスホテルや新横浜国際ホテルは、新成人の晴れ着の着付け会場として早朝から混雑する。
1989年4月1日に行われた杮落とし公演は、松任谷由実による「Delight Slight Light KISS 横浜アリーナオープニングセレブレイションコンサート」[注 4]。当初は地元横浜出身で、昭和の歌謡界を代表する歌手の一人である美空ひばりの公演が予定されていたが、ひばりの病状悪化(公演予定日の2か月後に逝去)に伴い中止となったため、松任谷由実が行う運びとなった[注 5]。松任谷は3月31日の竣工式のテープカットにも出席している(松任谷の公演回数は、64回(2023年11月現在))。これを皮切りに、これまで洋邦問わず数多くのアーティストがコンサートで利用している。公演実績については公式サイトの「過去の主なイベント」[10]を参照のこと。
横浜市出身のゆずは聖地としてデビュー以来ライブを行っており、音楽アーティストとして公演回数最多記録を持っている(77回・2022年8月現在[11])。
オープンした1989年以来、サザンオールスターズおよびそのメンバーである桑田佳祐のカウントダウンライブの恒例会場として使用され続けている。実施されない年[注 6]もあったが、毎年12月31日は、所属事務所であり、資本参加するアミューズが常に会場を確保しているともされ、1995年にはアミューズが主催する「アクト・アゲインスト・エイズ」のイベント(桑田も出演)が行われ、1998年・2003年・2008年には福山雅治、2010年にはポルノグラフィティ、2015年にはflumpool、2018年にはPerfumeと所属ミュージシャンがカウントダウンライブを行っている。また、福山雅治は横浜アリーナの男性ソロアーティスト公演回数の記録(33回・2019年2月現在)を持っている。
角松敏生は2003年にデビュー20周年コンサートの振り替え公演「TOSHIKI KADOMATSU 20th Anniversary Live BF-1981〜1993 “REVENGE”」を開催して以降、5年おきの周年記念ライブの恒例会場として使用している。2016年7月2日に行われたリニューアルオープン後の柿落とし公演は、角松のデビュー35周年ライブだった。
2019年は、前年までパシフィコ横浜国立大ホールで行われていたももいろクローバーZがメインとなって開催される『ももいろ歌合戦』をカウントダウンイベントとして開催。開場以来初めてアミューズ以外のアーティストによる年越し公演となる。『ももいろ歌合戦』は2023年にも実施された。
毎年5月の連休はSTARTO ENTERTAINMENT(旧ジャニーズ事務所)が会場を押さえており、所属グループによるコンサートも恒例となっている(2009年・2016年除く)。
1993年に東レ パン・パシフィック・オープン・テニストーナメントの試合会場として使用された。また、1998年のかながわ・ゆめ国体では体操会場として使用された。さらに、2008年バレーボール・ワールドグランプリ決勝ラウンド、2009年世界卓球選手権横浜大会、2018年バレーボール女子世界選手権プールA・ファイナルフォーの試合会場として使用された。2018年5月26日にはB.LEAGUEチャンピオンシップファイナルが開催された。2024年8月にはバドジャパンオープンも開催予定[12]。
また、1996年3月3日、辰吉丈一郎が指名挑戦者として、WBC世界スーパーバンタム級王座に挑んだ試合や、同年6月24日、かつて内装工事会社社員としてアリーナの建設に携わった、当時のWBA世界ミドル級王者竹原慎二の初防衛戦を皮切りに、プロボクシングの世界タイトルマッチの会場として頻繁に使われるようになる。1998年に行われた国内史上初となる「トリプル世界戦」の会場も横浜アリーナであり、ダブル世界戦も国内最多となる「7度」ここで開催された。同年、総合格闘技イベント「PRIDE.2」が開催。それ以降もPRIDEは何度か使用した。また、PRIDEの後継のRIZINも2020年までに2度の興行を開催した。
プロレスでは1989年5月6日の全日本女子プロレス[注 7]を皮切りにビッグマッチが多く組まれている。1993年4月2日に行われた女子オールスター戦は北斗晶 対 神取忍の遺恨試合で知られる。新日本プロレスも度々使用。2000年には初の電流爆破デスマッチが行われた。2001年12月2日には地元に本社を置く大日本プロレスが初めて興行を開いた。ファイティングオペラ「ハッスル」では「ハッスルマニア(2008年のみ有明コロシアム)」などが開催された。他の格闘技も数多く行われている。
横浜アリーナでは以下のテレビ番組の公開も行われている(過去に行われたものも含む)。
など
など多数
など
アリーナ本体以外にも、施設のエントランス周辺を使ったフリーマーケットも開催されている。
(参考資料:市ヶ谷出版社 建築計画・設計シリーズ30『スポーツ施設』ISBN 4-87071-260-1、C3052)
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