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赤い鳥

日本の雑誌 ウィキペディアから

赤い鳥
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赤い鳥』(あかいとり)は、鈴木三重吉が創刊した童話童謡の児童雑誌。1918年(大正7年)7月1日創刊、1936年(昭和11年)8月廃刊。

概要 赤い鳥, ジャンル ...
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原爆ドームそばの圓鍔勝三作、文学碑。左の文字は表紙の字型を用いている。

概要

日本の近代児童文学・児童音楽の創世期に最も重要な影響を与えた。1923年の10月号を関東大震災により全焼、12月号を雑誌組合の協定により休刊、1929年2月から1931年1月までの間一時休刊するが鈴木三重吉の死(1936年)まで196冊刊行され続けた。

鈴木三重吉の目から見て低級で愚かな政府が主導する唱歌や説話に対し、子供の純性を育むための話・歌を創作し世に広める一大運動を宣言し『赤い鳥』を発刊した。創刊号には芥川龍之介有島武郎泉鏡花北原白秋高浜虚子徳田秋声らが賛同の意を表明した。表紙絵は清水良雄が描いた。

その後菊池寛西條八十谷崎潤一郎三木露風らが作品を寄稿した。

この様な運動は誌名から「赤い鳥運動」と呼ばれるようになった。また、『金の船』(1919年、代表者:斎藤佐次郎)、『童話』(1920年、代表者:千葉省三)といった類似の児童雑誌が創刊された。

北原白秋は『赤い鳥』において自作の童謡の発表を行いながら、寄せられる投稿作品の選者として重要な役割を果たした。

1918年11月号に西條八十の童謡詩として掲載された『かなりや』に、成田為三作曲した、楽譜の付いた童謡がはじめて翌1919年の5月号に掲載された。元々童謡は文学的運動としてはじまり、当初は鈴木三重吉も童謡担当の北原白秋も、童謡に旋律を付けることは考えていなかったが、この5月号の楽譜掲載は大きな反響を呼び、音楽運動としての様相を見せるようになった。それまでの唱歌と違い、芸術的な香気が高い詩、また音楽的にも従来の唱歌と違い、単純な有節形式でない唱歌と異なる音楽に人々は衝撃を受け大評判となった。以後、毎号、歌としての童謡を掲載。この後、多くの童謡雑誌が出版されたことで、大人の作った子供のための芸術的な歌としての童謡普及運動、あるいはこれを含んだ児童文学運動は一大潮流となっていった。また『赤い鳥』が刺激となって次々と子供向けの雑誌が出版された。

大正9年(1920年)当時の最大発行部数は3万部[1]

1984年日本童謡協会は『赤い鳥』が創刊された7月1日を「童謡の日」と定めた。

豊島区立目白庭園内に、「赤い鳥」にちなんで命名された施設「赤鳥庵」がある[2]

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主な掲載作品

評価

一流の文学者による作品は、児童文学全体のレベルを高めるとともに、新美南吉をはじめとする次代の児童文学作家を発掘・育成した。一方「童心主義」と呼ばれる方針は、実際の子どもの姿から遊離していたという批判も後になされた[3]。また、寄稿を試みた宮沢賢治の作品を三重吉がまったく評価せず、掲載に至らなかった点も、本誌の限界と評されることがある。

漫画家やなせたかしは幼少時代、家に蓄音機があり、クラシックレコードのほか、「青い目の人形」や「かなりや」など「赤い鳥運動」の頃の童謡が揃っていて、小さな時からそうした音楽に親しんだと述べている。(出典:讀賣新聞、2007年6月12日)

周東美材は「グループ・サウンズ歌詞ファンタジックなイメージを持ち込んだ作詞家橋本淳の歌詞世界は、父・与田凖一が愛読した『赤い鳥』などの童謡や童話などにそのルーツがある」などと論じている[4]

テレビアニメ

要約
視点

1979年2月5日 - 7月30日テレビ朝日系、シンエイ動画制作で、毎週月曜19:00 - 19:30(JST)に、木下忠司の企画、音楽により、テレビ朝日開局20周年記念番組として『赤い鳥』に掲載された童話をアニメ化した『日本名作童話シリーズ 赤い鳥のこころ』(『まんが赤い鳥のこころ』)が放映された。第1回「天までとどけ」は1979年10月にミラノで開催された国際映画祭の短編アニメ部門の第1位に選ばれ、同年11月に国連から国際児童年のテーマにかなう作品として主人公「YAICHI」のタイトルで表彰されると同時にニューヨークのIYC映画祭でも上映された。

スタッフ

主題歌

  • オープニング「ルンルンルーの歌」
作詞 - 松山善三 / 作曲 - 木下忠司 / 編曲 - 宇都宮安重 / 歌 - 東京コンサーツ
  • エンディング「この夢だれにあげようか」
作詞 - 松山善三 / 作曲 - 木下忠司 / 編曲 - 宇都宮安重 / 歌 - 東京コンサーツ
  • 挿入歌「天までとどけ」(第一回放送 天までとどけ にて使用)
作詞 - 吉田絃二郎、木下忠司 / 作曲 - 木下忠司 / 編曲 - 宇都宮安重 / 歌 - 東京コンサーツ

各話リスト

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放送局

系列は本放送当時のもの、放送時間は個別に出典が提示されているものを除き1979年7月中旬 - 8月上旬時点のものを使用する[5]

さらに見る 放送地域, 放送局 ...
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脚注

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参考文献

関連項目

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外部リンク

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