平戸市
長崎県の市 ウィキペディアから
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平戸市(ひらどし)は、長崎県の北西部、平戸島とその周辺を行政区域とする市。具体的には、平戸島、生月島(いきつきじま)、的山大島(あづちおおしま)、度島(たくしま)、高島の有人島と、九州本土に位置する田平地区、これらの周辺の島々からなる[1]。
現在の平戸市は2005年10月1日に(旧)平戸市と周辺の北松浦郡田平町・生月町・大島村とが合併(新設合併)して発足したもので、市役所は旧平戸市役所の建物が引き続き使用されている。
平戸市は九州のほか本州・北海道・四国・沖縄本島を総称する日本本土において、本土内に領域を持ちながら行政中心地は島嶼部に所在する自治体のひとつである。これは他に山口県上関町、北海道浜中町の2つしかない。(旧)平戸市は平戸島および度島など離島のみを市域としていたが、九州本土側を町域としていた田平町が合併に加わったため現在の形となった。
平戸市は長崎県の北部、北松浦半島の北西端の地域、および同半島と平戸瀬戸を挟んで西向かいにある平戸島、そして平戸島の北西にある生月島、平戸島の真北にある度島、度島のさらに真北にある的山大島を主な市域とする。位置は佐世保市から北西約25km、長崎市から北北西約80kmの距離である。平戸大橋で九州本土と平戸島がつながり、生月大橋で平戸島と生月島がつながっている。
平戸島の西端部は九州の最西端である神崎鼻(旧北松浦郡 小佐々町)よりも西にあり、日本本土(北海道・本州・四国・九州)または日本本土との間を陸上交通のみで移動できる全地域の中で最も西にあたる。
平戸市は九州地方の中でも典型的な海洋性気候であり、冬は温暖で夏も気温が上がりにくい。平年の真夏日は24.7日で冬日は2.3日しかなく、年較差・日較差は非常に小さい。猛暑日の観測例は1960年の1例しかなく、60年間以上も観測されていない。年降水量は多く2000mm以上に達するが、3分の1以上が梅雨の期間に集中している。
平戸特別地域気象観測所(平戸市岩の上町、標高58m)の気候 | |||||||||||||
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月 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 年 |
最高気温記録 °C (°F) | 18.7 (65.7) |
20.4 (68.7) |
22.3 (72.1) |
25.7 (78.3) |
29.3 (84.7) |
30.7 (87.3) |
34.4 (93.9) |
35.1 (95.2) |
33.6 (92.5) |
30.1 (86.2) |
26.9 (80.4) |
23.1 (73.6) |
35.1 (95.2) |
平均最高気温 °C (°F) | 9.6 (49.3) |
10.6 (51.1) |
13.5 (56.3) |
17.7 (63.9) |
21.6 (70.9) |
24.1 (75.4) |
27.8 (82) |
29.6 (85.3) |
26.3 (79.3) |
22.1 (71.8) |
17.2 (63) |
12.1 (53.8) |
19.4 (66.9) |
日平均気温 °C (°F) | 7.0 (44.6) |
7.6 (45.7) |
10.3 (50.5) |
14.2 (57.6) |
18.0 (64.4) |
21.1 (70) |
25.1 (77.2) |
26.5 (79.7) |
23.5 (74.3) |
19.2 (66.6) |
14.2 (57.6) |
9.3 (48.7) |
16.3 (61.3) |
平均最低気温 °C (°F) | 4.4 (39.9) |
4.7 (40.5) |
7.1 (44.8) |
11.0 (51.8) |
15.0 (59) |
18.9 (66) |
23.2 (73.8) |
24.2 (75.6) |
21.2 (70.2) |
16.4 (61.5) |
11.1 (52) |
6.4 (43.5) |
13.6 (56.5) |
最低気温記録 °C (°F) | −5.7 (21.7) |
−5.8 (21.6) |
−4.0 (24.8) |
1.8 (35.2) |
7.3 (45.1) |
12.4 (54.3) |
16.1 (61) |
17.0 (62.6) |
13.6 (56.5) |
5.9 (42.6) |
1.7 (35.1) |
−3.6 (25.5) |
−5.8 (21.6) |
降水量 mm (inch) | 84.9 (3.343) |
93.6 (3.685) |
148.7 (5.854) |
189.0 (7.441) |
198.4 (7.811) |
319.0 (12.559) |
345.7 (13.61) |
289.1 (11.382) |
223.5 (8.799) |
116.6 (4.591) |
112.3 (4.421) |
85.3 (3.358) |
2,206 (86.85) |
平均降水日数 (≥0.5 mm) | 10.1 | 9.4 | 10.8 | 10.7 | 9.8 | 13.6 | 13.9 | 11.0 | 10.7 | 7.8 | 9.4 | 10.1 | 127.3 |
% 湿度 | 65 | 65 | 69 | 74 | 79 | 87 | 89 | 85 | 81 | 72 | 69 | 65 | 75 |
平均月間日照時間 | 94.0 | 115.8 | 157.7 | 179.0 | 194.3 | 125.3 | 146.9 | 196.7 | 158.9 | 174.6 | 132.8 | 104.6 | 1,777.7 |
出典:気象庁 (平均値:1991年-2020年、極値:1940年-現在)[2][3] |
平戸市と全国の年齢別人口分布(2005年) | 平戸市の年齢・男女別人口分布(2005年) | |||||||||||||||||||||||||||||||||
■紫色 ― 平戸市
■緑色 ― 日本全国 | ■青色 ― 男性 ■赤色 ― 女性 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
平戸市(に相当する地域)の人口の推移
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総務省統計局 国勢調査より |
古代の遺構として市内には入口遺跡があるほか前方後円墳が2基ある[1]。
飛鳥時代には遣隋使や遣唐使の寄港地として知られた[1]。さらに16世紀にはポルトガル船が来航し、17世紀前半にはオランダやイギリスの商館が置かれた[1]。また江戸時代後半には西海捕鯨の拠点であった[1]。
平戸城下町の名所旧跡を中心としていた観光業は、平戸大橋開通前後のブームが過ぎてから一時沈滞していたが、観光資源の再開発や隣接地域との連携、体験型観光への対応を図っている。鉱工業はふるわず、農業及び漁業が重要な産業となっているものの、他産地との競争が激しく苦闘を強いられている。ふるさと納税制度に力を入れた結果、2014年度のふるさと納税制度の寄付申込額が14億円で日本一になった。市は、寄付額に応じてポイントを寄付者に付与し、ウチワエビ、平戸牛などの特典をカタログから選べる制度を導入した。しかし自治体間での競争が過度なものとなり制度が見直され2016年度は12億円程度となった[11]。
すべて県立。総数3校。(2018年(平成30年)4月現在)。閉校した高等学校(分校)は長崎県高等学校の廃校一覧#平戸市を参考。
すべて市立。総数8校(2021年(令和3年)4月現在)。統廃合・休校になった中学校は長崎県中学校の廃校一覧#平戸市を参考。
すべて市立。総数15校(2018年(平成30年)4月現在)。統廃合・休校になった小学校は長崎県小学校の廃校一覧#平戸市を参考。
いずれも旧田平町域(本土側)にある駅である。
かつては平戸口・平戸・薄香 - 的山間に美咲海送の航路があった。また、野母商船の博多(福岡市) - 福江(五島市)航路が上り便のみ舘浦港(生月島)に寄港していたが、2007年以降は通過している。
平戸防衛戦隊ひらどしマン。現在活動休止中。2000年に町おこしの一環として結成された。あごレッド、鬼ようちょうブルー、かまぼこイエロー、ごぼうもちグリーン、平戸牛ピンク、オランダトリコロールの6人のヒーローからなる。宿敵イジメンガーと闘い日夜平戸の平和を守り続けているという。その活動は平戸だけにとどまらず、長崎県内各地のイベントをはじめ、時には県外でも活動していた。
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