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『幕張サボテンキャンパス』(まくはりサボテンキャンパス)は、みずしな孝之による日本の4コマ漫画。サボキャンと略される。『まんがくらぶ』、『まんがライフオリジナル』、『まんがくらぶオリジナル』(いずれも月刊、竹書房・刊)に連載された。単行本全11巻(文庫版は全6巻)。
8年にわたる長期連載で多くの個性的なキャラクターが誕生し、作者の代表作となる。千葉県千葉市花見川区幕張周辺にある架空の大学が舞台で、大学生活の日常を描いた内容。
ストーリーは主人公・柏明日香の入学から始まり、大学生活、大学職員時代、大学院生としての日々が描かれる[1]。基本的にはギャグでありながら、その端々で登場人物の友情や成長、将来の進路など学生時代特有のドラマがストーリー4コマ形式で展開し、子供から大人まで幅広い人気を得た。
キャラクターの苗字あるいは名前は、千葉県内に実在する駅名や地名をもとにしている。また、ほぼ毎回の扉絵には千葉県の名所を描いていた。他にもマックスコーヒー、なのはな体操、鴨川シーワールド、マザー牧場など千葉県に関するネタが随所に含まれ、地元民なら一層楽しむ事ができる。登場人物たちは何度か旅行等で千葉県からの脱出を試みたものの、遂に作中では千葉県外を舞台とする事はなかった[2]。
なお連載開始時、作者は現役大学生であったが、連載中はたびたび千葉県出身と勘違いされたようである。自身は「千葉県内の特定の大学を舞台にしたわけでも、通っていたわけでもない」と述べている[3]。また各キャラクターの所属する学部および研究科の概念も曖昧で、大部分のキャラクターの所属学部・研究科が明示されていない。
連載を経るにつれ、画風の変遷という以上にキャラクターの顔や体型がかなり変化している。作者自身も11巻の描き下ろし4コマで自らネタにしており、曰く「自分で描いた漫画を後々見直さない」のが原因との自己分析がある。
作中では作者の別漫画のキャラクターがカメオ出演している場合がある[4]。また連載終了から3年後の『まんがくらぶオリジナル』2006年7月号にて『けものとチャット』とのコラボレーション漫画『けものとサボテンキャンパス』が掲載された(バンブーコミックス『けものとチャット』第3巻に収録)
完結後5年が経った2008年に文庫版が発売され、作者にとって初の文庫化作品となった。
2016年から2018年まで『まんがライフオリジナル』で連載されていた『猫喫茶いぬい』では一部の主要キャラクター達がレギュラーキャラやゲストキャラとして登場している。
※人名のリンク先は元ネタとなった千葉県内の駅名。
竹書房より「バンブーコミックス」として刊行。
作者の学生時代および卒業以降の旅行記である「実録サボテンキャンパス」「しなしなぶらり旅」が巻末に収録されている(明日香と桜子のモデルとなった人物が登場することがある)。またカバー下には描き下ろし4コマ「サボテン仮面コピアポア」「サボテン仮面ユーフォルビア」が収録されている。
竹書房より「竹書房漫画文庫」として刊行されている。毎巻書き下ろし4コマ(4巻では『まんがくらぶオリジナル』2008年5月号で描かれた復活漫画も収録)が掲載され、各巻の表紙を飾ったキャラのしおりが封入されている。しかしコミックス版と違い、本編は5巻までで、「サボテン仮面コピアポア」「サボテン仮面ユーフォルビア」は5巻末に、「実録サボテンキャンパス」「しなしなぶらり旅」は6巻に収録。セリフ等に細かい修正が入っている箇所がある。
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