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三菱自動車工業の軽トールワゴン型乗用車 ウィキペディアから
eKクロス(イーケイ・クロス、eK X)は、三菱自動車工業が製造・販売するクロスオーバーSUV[1]軽トールワゴンである。
三菱・eKクロス B34W/B35W/B37W/B38W型 | |
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T | |
概要 | |
別名 |
三菱・eKクロスEV 三菱・eKワゴン(4代目) 日産・サクラ 日産・デイズ(2代目) |
販売期間 | 2019年3月 - |
ボディ | |
乗車定員 | 4名 |
ボディタイプ | 5ドア軽トールワゴン |
駆動方式 |
前輪駆動(2WD車) 四輪駆動(4WD車) |
プラットフォーム | CMF-Aプラットフォーム |
パワートレイン | |
エンジン |
BR06型: 659 cc 直列3気筒DOHC BR06型: 659 cc 直列3気筒DOHCターボ |
モーター | SM21型:交流同期電動機 |
最高出力 |
エンジン: 38 kW (52 PS)/6,400 rpm モーター: 2.0 kW (2.7 PS)/1,200 rpm (M、G) エンジン: 47 kW (64 PS)/5,600 rpm モーター: 2.0 kW (2.7 PS)/1,200 rpm (T) |
最大トルク |
エンジン: 60 N⋅m (6.1 kgf⋅m)/ 3,600 rpm モーター: 40 N⋅m (4.1 kgf⋅m)/100 rpm (M、G) エンジン: 100 N⋅m (10 kgf⋅m)/ 2,400 - 4,000 rpm モーター: 40 N⋅m (4.1 kgf⋅m)/100 rpm (T) |
変速機 | CVT |
サスペンション | |
前 | ストラット式 |
後 |
トーションビーム式(2WD車) トルクアーム式3リンク(4WD車) |
車両寸法 | |
ホイールベース | 2,495 mm |
全長 | 3,395 mm |
全幅 | 1,475 mm |
全高 |
1,640 mm(1,665 mm)[注 1] (2WD車) 1,660mm(1,685 mm)[注 1] (4WD車) |
車両重量 | 840 - 920 kg |
その他 | |
ブレーキ |
前:ディスク 後:リーディングトレーリング式ドラム |
プラットフォームを共用する車種 |
三菱・eKワゴン(4代目) 日産・デイズ(2代目) 日産・サクラ |
系譜 | |
先代 |
三菱・eKカスタム(3代目) 三菱・eKアクティブ(初代、直接上) 三菱・パジェロミニ(2代目、間接上) |
本記事では、BEV版である「eKクロス EV」(イーケイ・クロス イーヴイ、eK X EV)、軽スーパーハイトワゴンeKスペースのCUV仕様である派生車種「eKクロス スペース」(イーケイ・クロス スペース、eK X SPACE)も併せて述べる。
4代目eKワゴンと同時に市場に投入された「SUVテイストのクロスオーバーモデル」である。先代eKワゴンのスポーティ版である「eKカスタム」に代わり、三菱自動車の強みであるSUV的要素を取り入れた軽自動車として開発された[2]。
開発にあたり、三菱自動車と日産自動車の合弁会社NMKVがマネジメントを行い、三菱自動車が生産する点は先代eKワゴンと同様だが、三菱自動車主導で開発された先代と異なり、商品企画・車両開発を日産自動車主導で行うなど、新たな開発・生産プロセスにより誕生した。プラットフォーム・エンジン・CVTといった主要コンポーネントは新開発され、三菱自動車としては初採用となる「高速道路同一車線運転支援技術」を導入するなど、同社の軽自動車づくりのノウハウと、日産自動車の先進技術(日産・インテリジェントモビリティ)を融合させたモデルとなっている[1][3]。
4代目eKワゴンは先代に引き続き、日産自動車が販売するデイズが姉妹車として存在するが、「eKクロス」は三菱自動車の専売車種となっている(逆にデイズハイウェイスター相当のエアログレードは4代目eKには設定されない)。
デザインコンセプトは「THE CUTE BEAST(キュート・ビースト)」。eKワゴンをベースに存在感のあるSUVテイストを表現した。フロントフェイスは三菱自動車のフロントデザインコンセプトである「ダイナミックシールド」を採用。LEDポジションランプは視認性の良いボンネットフード下に、また、縦型デザインの3灯式LEDヘッドライトは上2段がロービーム、その下にハイビームを配置した。サイドビューは、先代eKワゴン/eKカスタムに対し65mm延長されたホイールベースを活かしたシルエットと、彫刻的なキャラクターラインにより力強さを表現。また、ベースとなったeKワゴンに対して、サイドシルガーニッシュとホイールアーチをブラック色としたほか、メーカーオプションでルーフレールを設定する等、SUVらしさを強調したデザインとした[1]。リヤは、ルーフスポイラーやシルバー色のテールゲートガーニッシュが専用品。「G」と「T」はリヤバンパーにもシルバーのアクセントを施した。ドアミラーサイドターンランプ(LED)やフロントフォグランプ(「M」を除く)、15インチタイヤ&アルミホイール(「M」を除く)などeKワゴンには未設定の装備を採用している。
インテリアでは、ブラックを基調にブルーを差し色とした内装色とし、シートには、凹凸感のある生地にハニカム調エンボス加工を施したデザインを採用した。また、プレミアムインテリアパッケージをメーカーオプションとして設定(「M」を除く)。ストライプパターンの生地とタン色の合成皮革を組み合わせたカラーコンビネーションを採用した[1]。
パッケージング面では、先代eKワゴン/eKカスタム比で65mm延長したホイールベースにより、後席のニールームを70mm拡大。後席の足元は出っ張りのないフラットなデザインとし、乗降性が向上したほか、荷物を安定して置くことも可能。また、リヤシートはテールゲート側からもスライド操作ができるようにしたほか、運転席はシートバックの角度を最適化し、身体の胸郭部分と骨盤部分を積極的にサポートするスパイナルサポートを採用したことで長距離走行でも疲れにくいシートとした[1]。
エンジンは日産の親会社であるルノーが新興国向けAセグメントクラスの小型車専用に開発したBR08型を基にスケールダウンした新開発の「BR06」型を搭載。先代eKワゴン/eKカスタムが搭載した「3B20」型に対し、低フリクション化・高圧縮比化を実現。トランスミッションもエンジンと同様に新開発。高効率オイルポンプと低フリクションベルトを採用しワイドレシオ化された新型CVTを搭載した。また、モーターがエンジンをアシストするマイルドハイブリッドシステムを全車に採用した。加速時は専用のリチウムイオンバッテリーに蓄えた電力を利用し、モーターが駆動力をアシスト、減速時には回生ブレーキで生じた電気エネルギーをリチウムイオンバッテリーに効率的に充電するほか、車速が約13 km/h以下になるとエンジンを停止させるオートストップ&ゴー(AS&G・コーストストップ機能付)を採用した[1]。
エンジン単体のスペックでは先代eKワゴン/eKカスタムに対し、自然吸気仕様は最高出力が2kW(3PS)、最大トルクが1 - 4 N・m(0.1 - 0.4kgf・m)向上。また、ターボチャージャー仕様は最大トルクが2.0N・m(0.2 kgf・m)向上。さらに、両エンジンともにモーターとして「SM21」型(最高出力:2.0kW(2.7PS)、最大トルク:40N・m(4.1kgf・m))を組み合わせることで、加速性能・燃費性能・静粛性の向上を図った。
プラットフォームも新開発とし、2WD車のリヤサスペンションはトーションビーム式に変更[注 2]。駆動方式は全車、2WDとVCU(ビスカスカップリング方式)の4WDを設定。また、滑りやすい路面での発進・加速を支援するグリップコントロールを全車に標準装備とした。雪道やぬかるんだ路面で片側の駆動輪が空転した際、スリップした駆動輪にはブレーキ制御、グリップしている駆動輪にはより大きな駆動力を与えることで走破性を高める機能である[1]。
予防安全技術「e-Assist」を全車に標準装備。衝突被害軽減ブレーキシステム[FCM][注 3]、踏み間違い衝突防止アシスト、車線逸脱警報システム[LDW][注 4]、オートマチックハイビーム[AHB][注 5]に加え、車線逸脱防止支援機能[LDP][注 6]を新採用。車線を外れそうになった際、車線内に戻す方向に制御力を短時間発生させて、車両を車線内に戻す操作をアシストする機能である[1]。
また、SRSサイドエアバッグ、SRSカーテンエアバッグを全車に標準装備としたほか、ベルトに一定以上の力が加わると胸部にかかる負担を緩和するフォースリミッター付のシートベルトを前席だけではなく後席にも採用するなど、パッシブセーフティ機能の向上を図った。
高速道路同一車線運転支援技術「MI-PILOT」[注 7][注 8]を三菱自動車として初採用した。前方を走行する車両との距離をキープするアダプティブクルーズコントロール[ACC][注 9]と、道路の白線を検知し車線中央の走行をアシストする車線維持支援機能 [LKA][注 10]により構成されており、車両側でアクセル、ブレーキ、ステアリング操作を支援することでドライバーのストレスや疲労を軽減する機能である。「MI-PILOT」は、電動パーキングブレーキ、ステアリングスイッチ(MI-PILOT)とともに「先進快適パッケージ」として「M」を除きメーカーオプション設定とした[1]。
また、先代eKワゴン/eKカスタムから継続設定となる「マルチアラウンドモニター」には、車両周囲の歩行者や自転車を検知してモニターへの表示と警報で注意を促す「移動物検知機能」を追加。さらに、車両後方に搭載したカメラの映像を映し出す「デジタルルームミラー(マルチアラウンドモニター表示機能付)」を軽自動車では初採用。両装備とも「先進安全パッケージ」として「M」を除きメーカーオプション設定とした[1]。
三菱・eKクロスEV B5AW型 | |
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eKクロスEV | |
概要 | |
別名 |
三菱・eKクロス 三菱・eKワゴン(4代目) 日産・サクラ 日産・デイズ(2代目) |
販売期間 |
2022年6月16日 - (発表:2022年5月20日) |
ボディ | |
乗車定員 | 4名 |
ボディタイプ | 5ドア軽トールワゴン |
プラットフォーム | CMF-Aプラットフォーム |
パワートレイン | |
モーター | MM48型:交流同期電動機 |
最高出力 | 47 kW (64 PS)/2,302-10,455 rpm |
最大トルク |
195 N⋅m (19.9 kgf⋅m)/ 0-2,302 rpm |
サスペンション | |
前 | ストラット式 |
後 | トルクアーム式3リンク |
車両寸法 | |
ホイールベース | 2,495 mm |
全長 | 3,395 mm |
全幅 | 1,475 mm |
全高 | 1,655 mm |
車両重量 | 1,060 - 1,080 kg |
その他 | |
ブレーキ |
前:ベンチレーティッドディスク 後:リーディングトレーリング式ドラム |
プラットフォームを共用する車種 | 日産・サクラ |
系譜 | |
先代 | 三菱・i-MiEV(間接上) |
eKクロスEVは、eKクロスをベースにした二次電池式電気自動車(BEV)である。2022年1月14日に東京オートサロン2022にて世界初披露されたコンセプトカー「K-EV concept X Style(ケーイーブイコンセプト クロススタイル)」がベースとなっている[4]。三菱での軽乗用規格のEVはi-MiEVが2018年4月の改良で登録車(小型車)に移行されて以来、約4年ぶりとなる。日産・サクラとプラットフォームを共用しており、二輪駆動車のみの設定となっている。
駆動用バッテリーはi-MiEV(16kWh)からアップされて総電力量20kWhとしており、充電ポートは普通充電(AC200V/14.5A)と急速充電の2種類を備えている。また、エアコン冷媒を用いた冷却システムが搭載されており、電池の温度上昇を制御することで、高速走行と急速充電を繰り返した場合でも高い充電量が可能なようになっている。最大トルクはeKクロスのターボチャージャーモデル「T」の約2倍相当、i-MiEVの約1.2倍相当となる195N・mを発揮し、モーターの制振性能も向上。ドライブモードを搭載しており、市街地走行向けの「NORMAL」、モーター出力を控えめにして電力消費を抑える「ECO」、アクセル量に応じて積極的な加減速が可能な「SPORT」から切替が可能である。また、スイッチ操作で作動し、ブレーキペダルへの踏みかえを行わずにアクセルペダルだけで加減速を可能にする「イノベーティブペダル オペレーションモード」も搭載されている。1回の充電での航続距離は180km(WLTCモード)と公表されている。また、駆動用バッテリー保証もi-MiEVの5年10万kmから8年16万Kmに拡大され、取扱説明書に記載されている正しい取り扱いや手入れ、法令で定められた日常点検や定期点検整備、指定した点検整備の実施や定期交換部品・油脂類の指定通りの交換がいずれも行われており、点検や整備の証明となるメンテナンスノート(定期点検記録簿でも可)を携行していることを条件に、保証期間・距離内における故障等での特別保証やバッテリー容量が66%を下回った場合の修理・交換が無償となる容量保証が適用される。
外観デザインは兄弟車であるサクラが専用ボディを有しているのに対し、「カーボンニュートラル(脱炭素化)を実現するためにEVを選択肢のひとつに気軽に入れてほしい」という考えから、eKクロス EVは必要最小限の変更としている。フロントフェイス「ダイナミックシールド」をベースに、フロントグリルをダーククロムメッキとし、フロントフォグランプをLED化。フロントフェンダーにダクト処理されたEVエンブレムが装着されている点が識別ポイントとなる。駆動用バッテリーを薄型化して床下に格納することでガソリンモデルと同等レベルの室内空間・荷室用量が確保されており、リアシートは荷室後方からワンアクションでシートスライドやリアシートバック(分割可倒式)を倒すことが可能で、普通充電ケーブルをラゲッジアンダーボックス内に収納することが可能である。
性能面では高速道路同一車線運転支援機能「MI-PILOT」や安全装備群「e-Assist」に加え、三菱車では初となる駐車支援機能「MI-PILOT PARKING(マイパイロット パーキング)」を採用(「P」にメーカーオプション設定)。4つのカメラで駐車可能位置を自動検知するとともに、12個のセンサーで周囲の障害物を検出するため、縦列・前進・後退いずれにも対応している。
また、コネクテッドシステム「MITSUBISHI CONNECT」に対応(グレード別装備)しており、急な体調不良などの緊急時に対応したSOSコールや、あらかじめ専用アプリをインストールしたスマートフォン上からクルマの状態確認(マイカーステータスチェック)、駐車位置の確認(カーファインダー)、充電の開始[注 11](今すぐ充電)、エアコンの起動(リモートエアコン)が可能となる。
車両から100ボルト電源を取り出すMiEV POWER-BOX(ミーブ パワーボックス)には非対応となっている。
eKクロスEVは、日産・サクラと共に、軽自動車では初めて「2022-2023 日本カー・オブ・ザ・イヤー」に選ばれた[5]。
三菱・eKクロス スペース B34A/B35A/B37A/B38A型 | |
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市販仕様 T 2WD | |
東京オートサロン出展車 | |
概要 | |
別名 |
三菱・eKスペース(2代目) 日産・ルークス(3代目) |
販売期間 |
2020年3月19日 - 2023年4月6日 (発表:2020年2月6日、生産終了:2023年1月18日) |
ボディ | |
乗車定員 | 4名 |
ボディタイプ | 5ドア軽トールワゴン |
駆動方式 |
前輪駆動(2WD車) 四輪駆動(4WD車) |
プラットフォーム | CMF-Aプラットフォーム |
パワートレイン | |
エンジン |
BR06型: 659 cc 直列3気筒DOHC BR06型: 659 cc 直列3気筒DOHCターボ |
モーター | SM21型:交流同期電動機 |
最高出力 |
エンジン: 38 kW (52 PS)/6,400 rpm モーター: 2.0 kW (2.7 PS)/1,200 rpm (M、G) エンジン: 47 kW (64 PS)/5,600 rpm モーター: 2.0 kW (2.7 PS)/1,200 rpm (T) |
最大トルク |
エンジン: 60 N⋅m (6.1 kgf⋅m)/ 3,600 rpm モーター: 40 N⋅m (4.1 kgf⋅m)/100 rpm (M、G) エンジン: 100 N⋅m (10 kgf⋅m)/ 2,400 - 4,000 rpm モーター: 40 N⋅m (4.1 kgf⋅m)/100 rpm (T) |
変速機 | CVT |
サスペンション | |
前 | ストラット式 |
後 |
トーションビーム式(2WD車) トルクアーム式3リンク(4WD車) |
車両寸法 | |
ホイールベース | 2,495 mm |
全長 | 3,395 mm |
全幅 | 1,475 mm |
全高 |
1,780 mm(1,800 mm)[注 1] (2WD車) 1,800mm(1,820 mm)[注 1] (4WD車) |
車両重量 | 960 - 1,030 kg |
その他 | |
ブレーキ |
前:ディスク[注 12] 後:リーディングトレーリング式ドラム |
プラットフォームを共用する車種 | 日産・ルークス(3代目) |
系譜 | |
先代 | 三菱・eKスペース カスタム |
後継 | 三菱・デリカミニ |
eKクロス スペースは、eKクロス同様にSUVテイストのクロスオーバーのデザインとしつつ、eKスペースの機能を併せ持ったeKクロスのスーパーハイトワゴンモデルである。
2019年10月23日に第46回東京モーターショー2019にて参考出品車として世界初披露された新型軽コンセプトカー「SUPER HEIGHT K-WAGON CONCEPT(スーパーハイト軽ワゴンコンセプト)」[6]がベースとなっており、2020年1月10日に東京オートサロン2020へ参考出品したタイミングで車名を「eKクロス スペース」とすることが発表[7]されてeKクロスの派生モデルの位置づけとなり、同年2月6日に2代目へフルモデルチェンジされたeKスペースと共に公式発表された[8]。
外観はeKクロス同様、フロントフェイスには「ダイナミックシールド」が採用されているが、Dピラーはリアで上部に切れ上がる「ジェットフィンピラー」とすることでガラスエリアを薄いイメージとし、前後バンパー下部にはシルバーのスキッドプレート形状部を設けている。内装はeKクロス同様ブラック基調となるものの、シート生地はキルティングパターンを採用。メーカーオプション設定の「プレミアムインテリアパッケージ」では、合成皮革とファブリックのコンビシートとなり、ブラウン基調にオレンジのアクセントカラーが配され、eKクロスと差別化されている。
全高をeKクロスに比べて140mm(ルーフレール装着の場合は135mm)高くしたほか、リアシートはeKクロスよりもスライド量が多くなっており(約320mm)、前席を一番後ろに下げた状態でも後席で余裕を持って座れるほどの足元空間が確保されている。また、メーカーオプションで前後席間のウォークスルーを可能にする前席セパレートシートが設定される(2020年12月の一部改良の際に廃止)。後席ドアはスライド式となり、開口幅を広くとるとともに、ハンズフリーオートスライドドア(一部グレードに設定、助手席側は標準装備・運転席側はメーカーオプション)が採用されており、両手がふさがっている場合でもキックセンサーでドアの開閉が可能である。ラゲッジルームは後席シートのスライドを再前端の状態にすることで、48Lのスーツケース4個が積載可能な積載量を持つ。
「MI-PILOT」はミリ波レーダーの導入により、追い越しの際にウインカーを出すと設定速度内で加速してスムーズな追い越しのアシストを行うほか、ワイパー作動時の機能向上やエンジンオフ時でも前回設定した車間を保持するなどした改良型となった。
予防安全技術「e-Assist」はeKクロスにも装備されているFCW、踏み間違い衝突防止アシスト、LDW、AHB、LDPに加え、前方衝突予測警報[PFCW]、ふらつき警報[DAA]、標識検知[TSR]、先行車発進通知[LCDN]の4点を追加。2台前を走る車両の状況から減速が必要と判断された場合、ドライバーのハンドル操作から注意力が低下していると判断された場合、車両進入禁止標識・最高速度標識・一時停止標識を検知した場合、信号待ちなどで停車中に先行車が発進した後も自車が停車し続けた場合にインフォメーション表示と警報ブザー[注 13]でドライバーに注意喚起し、ブレーキの踏み遅れによる追突事故の回避のアシスト・ドライバーへの休憩の促し・標識の見逃しの予防・先行車の発進通知を行うことが可能となった。
ヘッドライトは、eKクロス同様にアダプティブLEDヘッドライト[ALH](光軸自動調整機構付)を一部グレードにメーカーオプション設定されたほか、点け忘れ防止のため、スイッチからOFFポジションが廃止され、周囲の明るさに合わせて自動で点灯・消灯するオートライトコントロールが常時作動するように設計された。エアバッグは運転席SRSニーエアバッグが追加されて7つに強化されている(運転席SRSニーエアバッグは後にeKクロスにも装備されるようになった)。
走行性能では日本国内の三菱車で初となるヒルディセントコントロールを搭載。急な下り坂や滑りやすい路面を下る際に電子制御を行うことで低車速に抑えて走行することが可能で、制御中の速度調整範囲を約4~20km/hと広く設定された。
シリーズ名の「eK」は「excellent K-car」の頭文字であると同時に「いい軽」の語呂合わせ。
また「X(クロス)」は、SUVらしい力強さをハイトワゴンに掛け合わせた(クロスさせた)ことから命名している[1]。
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