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スーツケース(英語: suitcase, suit case)は、旅行用の鞄の一種。主に平たい長方形の硬質プラスチックまたはビニールや布、革で作られている。片側に取っ手がついており、たいてい衣類(スーツなど)やその他の旅具を運搬するのに便利なようにできている。二枚貝のように蝶番で開き、鍵がかかる。従来は革か板紙で作られていた。
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航空会社は預け入れ手荷物として取り扱う際にタグ(札)をつけることになっている。
現在アメリカ合衆国では安全保障の観点から、スーツケースの鍵はアメリカ国土安全保障省の部局である運輸保安庁 (TSA) の職員が必要に応じて中身をチェックできるよう、施錠しないよう勧められる。施錠した場合には鍵を破壊してチェックされることがある。「TSAロック」という専用の錠(所有者の他は保安庁職員だけが開けられる構造になっている)がついている場合はこの限りでなく施錠して預けられるため、新製品のスーツケースにはTSAロックが整備されている場合がある。
ロックの方式には、大きく分けてフレームタイプとファスナータイプとがある。耐久性に関しては、フレームタイプとファスナータイプどちらも大差ない。ただし構造上、ファスナータイプは衝撃が内部へ伝わりやすいのに対し、フレームタイプは衝撃をフレームが吸収してくれる特性がある[1]。
現在ではほとんどのスーツケースが、重い荷物でも簡単に運べるよう底の部分に小型の車輪がついており、伸縮する取っ手や引っ張るのに便利な革紐が付いているものもある。特に航空機を利用した旅行の際に使用される。トローリーケース(trolley case )と呼ばれている。使用時の音から、コロコロやガラガラとも呼ばれる。
日本各地の空港で外国人観光者が捨てた、年間数百個のスーツケースの処理が問題になっている。日本で多くの買い物をする観光客は持参したスーツケースに入りきらなくなると新しいスーツケースを購入するが、空港で荷物を預ける際に重量超過分の手数料がかかることを知り、古いスーツケースを空港で捨てているという。大阪万博に向けて観光客はさらに増加することが予想されるが、処理に困るスーツケースが空港に捨てられる事例をいかに減らすかが問題になっている[2][3]。
電動スーツケースはモーターで走行し、人が移動する目的で作られたものとして、道路交通法上の「一般原動機付き自転車」(原付きバイク)に分類される。そのため走行するには免許が必要である。また免許があっても、公道を走行するには、ミラーやヘッドライトなどを備え付けることや、ナンバープレートの取得、自賠責保険の加入が必要である。電動スーツケースはそうした保安基準を満たしておらず、公道を走行することはできない[4]。
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