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1967年のNHK大河ドラマ第5作 ウィキペディアから
『三姉妹』(さんしまい)は、1967年1月1日から12月24日にNHKで放送された5作目の大河ドラマ。幕末の動乱から明治初期までを、旗本家の三姉妹の視点から描く。大河ドラマ初の女性主役作品で、時代の波に翻弄される三姉妹の流転の物語である[1]。
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1967年から1968年は明治維新から100年に当たり、翌1968年『竜馬がゆく』と併せ幕末が舞台となった[1][注釈 1]。NHKは100年を何らかの形で題名に入れるべく大佛次郎に打診したが、断られた模様で、代わりに大佛自身の幕末を舞台とした作品(『逢魔の辻』『その人』『薔薇の騎士』など)を元に脚本を書くことを提案し本作が執筆された[要出典]。大佛が選ばれたのは『赤穂浪士』での原作起用からの流れで、大佛に書き下ろしに近い形の原作を執筆させ(『週刊朝日』で連載)、これを元に鈴木尚之が脚本化する構想だった[1]。その意味で大河ドラマ初の「書き下ろし作品」である[1]。
事実上の主人公もしくは狂言回しに相当するのは青江金五郎で、倒幕の志士と深い関わりを持つことになる青江を巡って歴史上の様々な事件が展開する上、彼がほとんど登場しない話では、新撰組に加入した毛谷右京や、彼を慕い追いかけ非業の死を遂げるお勇など、数人の副主人公ともいうべき人物らの物語が綴られ、ドラマは幕末から維新へと進行していく。本来の主役である三姉妹を含め、架空人物を主人公としたことも、大河ドラマ史上初であった[1]。
ところが、大佛の原作執筆が進まず、元になる原作がない状態となり、大佛から鈴木に「ここからはあなたのオリジナルで書いてくれ」という申し入れもあって、鈴木は独自の脚本執筆を余儀なくされた[2]。架空の人物を史実の事件に絡ませる手法は大佛の構想に大きく依存していたため、演出陣と鈴木はどのように話を進めるかに頭を悩ませ、鈴木とプロデューサーの関係は険悪になったという[2][注釈 2][注釈 3]。この経緯からオープニングクレジットでは「大佛次郎原作 より」と記された[注釈 4]。
禁門の変や下関戦争などの合戦場面はすべてスタジオ撮影である[5]。臨場感を出すためにスモークを風で動かした[5]。また、殺陣を主観ショットで撮影するため、ハンディカメラがなかった当時、据付形のテレビカメラを台に乗せてカメラマン2人で担ぎ、そこに相手役が切り込むという手法が考案された[6]。
キャスティングは、三姉妹の長女に岡田茉莉子、次女に藤村志保といった映画スターだったが、三女は新人だった栗原小巻が起用される[7]。本作は栗原の出世作となり、「コマキスト」と呼ばれるファン層を作り出した。
当初の構想では鹿鳴館時代(1883年から1887年)まで描く構想であったらしく、主演の岡田茉莉子がドレスを着用したスチル写真も現存するが、実際には1870年代初頭で物語は終了している。上記のスチル写真は2011年刊行の『NHK大河ドラマ大全 50作品徹底ガイド』で見ることができる。
本編にはサブタイトルが設定されていない。本編にサブタイトルがない作品は珍しく、本作以外では次作の『竜馬がゆく』、1972年の『新・平家物語』、2016年の『真田丸』(最終話のみ[8])のケースが該当する。
太字は現存する第19話の出演者
特記がない限りウェブサイト「NHKクロニクル」の「NHK番組表ヒストリー」で確認[10]。
この節の加筆が望まれています。 |
NHKには第19話と総集編前編の一部のみが現存し、他の話数は現存してないとされている。NHKアーカイブスで公開されている。
2019年3月に、現存する第19話(43分)、総集編前編の一部(21分)、制作風景(音声なし8分)を収録したDVDが発売された。
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