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日本の殺陣師、俳優(1939-2015) ウィキペディアから
林 邦史朗 (はやし くにしろう、1939年1月1日 - 2015年10月29日)は、日本の殺陣師、俳優。東京都墨田区両国出身。本名は小林 邦司(こばやし くにじ)[1]。大河ドラマにおいて殺陣指導を行っていたことで知られた。
一部の作品では、「林邦史郎」、「林邦四朗」と表記されることもあった。
東京都立向島工業高等学校卒業後に劇団ひまわりに入団。そのとき講師に来ていた殺陣師の大内竜生の影響を受け、劇団ひまわりを退団して大内の門下生となる。数年間門下生として殺陣の技能をマスターしていったが、そんな折、とあるディレクターに「斬られ役ばかりやっていると(そういう根性が染み付いて)役者として、見てもらえなくなる」というアドバイスを受け、大内剣友会を去り、フリーとなった。
フリーで仕事をしていくうちにNHKのプロデューサー・広江均から「今までの、歌舞伎のような舞踊めいた立ち廻りではなく、リアルな殺陣を林に付けてほしい」との依頼があり、その要望に応えるために1963年、日本初のスタントマングループ「若駒冒険グループ」を創設。
1965年、大河ドラマ『太閤記』から単独での殺陣師を50年間務め、林の名前が初めてクレジットされた。以降、NHKだけではなく、民放や映画に舞台でも殺陣を振り付けていき、弟子を大河ドラマなどでも殺陣師へと抜擢した。殺陣を教えた役者は100人以上に登り、80人以上の弟子がいるという[2]。
また、幾つかのNHK作品では殺陣指導だけでなく、ゲスト出演している(下記参照)。特に『竜馬がゆく』『花神』『翔ぶが如く』と、幕末を題材にした司馬遼太郎原作の大河ドラマでは3度にわたり坂本竜馬を暗殺する刺客を演じた(『竜馬がゆく』では、竜馬役の北大路欣也からリクエストされて抜擢された)。また、『風と雲と虹と』『峠の群像』、民放のドラマでは1972年『太陽にほえろ!』の第1話にゲスト出演するなど(石原裕次郎との格闘シーンなど、多くにシーンに登場。)、殺陣擬斗指導をせず、出演という形のみで関わった作品も存在する。
1975年には、日本伝来の武道と殺陣を融合した「武劇」を創始した。沖縄海洋博を皮切りに、国外でも発表(アメリカやオランダなど)公演を展開していた。
また、『8時だョ!全員集合』(TBSテレビ)の立ち廻り関係は全て手掛け、『俺たちの勲章』『俺たちは天使だ!』(共に日本テレビ放送網)、『蒼き狼 成吉思汗の生涯』(テレビ朝日)などの民放ドラマの立ち廻りも手掛けたが、基本的にはNHKの仕事がメインとなっていた。
2015年10月29日に膵臓癌のために死去[3]。76歳没。林は死去する前に2016年NHK大河ドラマ『真田丸』の収録に病を押して参加、自身が尊敬していた武将・武田信玄の亡霊役で出演しており(本来はもう1話分に同役での出演が予定されていたが病で出演出来ず)、これが遺作となった[4]。その没後、弟子の中川泰幸が「邦史朗」の名を襲名、「中川邦史朗」と名を改めて、林が生前に担当していた大河ドラマの殺陣・武術指導を担当した。
林が20代で殺陣師となった当時、武術の動きを殺陣に取り入れる場合はその武術の専門家が呼ばれていた。林は「殺陣師なら本当の武術を学ぼう」との思いから、全国各地の武術家に入門し、柳生新陰流などの剣術の各流派、柔術や琉球古武術、合気道、太極拳(武道本流の楊式太極拳=内神道)や太極刀などの武術の修行を重ねた。[5] 林はこれらの修行を通じて「強くなることより、自分に勝つことの大切さを学びました」と語る。
振り付けでは、専門家の時代考証をもとに武術の流派や役者の個性を生かした動きを考えるという。また「殺陣師は、剣術や武術に長けてる者が就ける仕事だと誤解をされているが、殺陣師で武術を修めている者は少ない。」と語り、自分の道場を持って弟子を育てている殺陣師は林を含め、2人しかいないとのことである。
また、林は全日本刀道連盟首席師範を務め、埼玉県朝霞市に自らの道場「武劇館道場」を設立[6]、道場では独自の段位を定め、10年程度で一人前の殺陣師となれるように弟子達に指導を行っていた。
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指導並びに自らも出演した作品
出演のみの作品
武劇館プロデュース
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