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日本の女優(1910−1984) ウィキペディアから
花岡 菊子(はなおか きくこ、1910年9月11日 - 1984年6月12日)は、日本の女優である[1][2][3][4][5][6][7][8][9][10][11]。出生名は瀧川 幾代(たきがわ いくよ)、結婚後本名は松崎 幾代(まつざき いくよ)[2][3][7]。1920年代末の松竹蒲田撮影所の喜劇女優として知られ、戦後は新東宝に所属、脇役俳優として映画に多く出演した[2][3]。
1910年(明治43年)9月11日、静岡県静岡市寺町(現在の同県同市葵区駿河町)に生まれる[2][3][7]。『一九三三年版 オール松竹俳優名鑑』(蒲田雑誌社)には「1911年9月1日出生」との旨の記述がみられる[1]。
旧制小学校卒業後、旧制・静岡精華高等女学校(現在の静岡大成高等学校)に進学、1928年(昭和3年)3月、同校を卒業する[1][2][3]。東京に移り、同年10月1日付で松竹蒲田撮影所に入社、同年11月25日に公開されたサイレント映画『飛行機花婿』(監督佐々木恒次郎)で映画界にデビューした[1][2][3]。同作で主演した斎藤達雄とはコンビとなり、同じ佐々木恒次郎監督による『珍客往来』(1929年)や『裏町の大将』(同年)、清水宏監督による『村の王者』等に主演、多くのコメディ映画に出演した[2][3]。
1929年(昭和4年)1月、大幹部に鈴木伝明、幹部に岡田時彦、高田稔、結城一朗、斎藤達雄、龍田静枝、筑波雪子が昇進したときに、山内光、浪花友子、青山万里子、及川道子、川崎弘子、谷崎龍子とともに、満18歳で準幹部に昇進した[12]。同年8月1日に公開された清水宏監督の『陽気な唄』に助演、記録の上では、同作で初めて結城一朗と共演したことになる[4][5]。1930年(昭和5年)1月26日に公開された西尾佳雄監督の『スポーツ精神』、同年2月8日に公開された佐々木恒次郎監督の『黒百合の花』、同年2月22日に公開された清水宏監督の『紅唇罪あり』と立て続けに結城とともに主演、ないしは恋人役を演じた[2][4][5]。1933年(昭和8年)8月24日に公開された清水宏監督の『旅寝の夢』に助演したのを最後に、松竹下加茂撮影所へ異動、時代劇に転向した[4][5]。
1935年(昭和10年)初頭、結城も追って下加茂に異動になり、同年6月27日に公開された衣笠貞之助監督の『雪之丞変化 第一篇』で、数年ぶりに共演している[4][5][13]。翌1936年(昭和11年)9月に、6歳上の俳優・結城一朗(本名松崎龍雄、1904年 - 1988年)と結婚、その後、2男1女をもうけた[2][3][14]。1941年(昭和16年)には、夫婦ともども、松竹を退社した[4][5][14]。
1年ほどのブランクを経て、東京の東宝映画(現在の東宝)に移籍、1943年(昭和18年)1月3日に公開された滝沢英輔監督の『伊那の勘太郎』に出演している[4][5]。以降、第二次世界大戦終結後も、東宝に所属した[4][5][7][9]。終戦直後の1945年(昭和20年)12月、東宝の高勢実乗の一座に加わり、吉本興業直営の京都のヤサカ劇場で、舞台実演『花嫁入来』に出演した記録が残っている[15]。
1947年(昭和22年)3月、東宝争議から生まれた新東宝映画製作所(のちの新東宝)に参加、同年5月6日に公開された、同じく新東宝に参加した萩原遼監督の『大江戸の鬼』や、同年6月10日に公開された、同じく斎藤寅次郎監督の『見たり聞いたりためしたり』に出演する[4][5]。以降、同社が倒産するまで、同社に所属して脇役俳優を続けた[4][5]。その後は、『特別機動捜査隊』等、映画会社が製作するテレビ映画にも多く出演した[10]。
満69歳を迎えた1979年(昭和54年)、マツダ映画社が製作した『地獄の蟲』(監督山田達雄)に夫婦ともども出演し、戦前以来の映画共演となった[4][5][16]。
1984年(昭和59年)6月12日、死去した[2][3]。満73歳没。夫の結城は、1988年(昭和63年)9月15日、満84歳で死去した[17]。
すべてクレジットは「出演」である[4][5]。公開日の右側には役名[4][5]、および東京国立近代美術館フィルムセンター(NFC)、マツダ映画社所蔵等の上映用プリントの現存状況についても記す[11][18]。同センター等に所蔵されていないものは、とくに1940年代以前の作品についてはほぼ現存しないフィルムである。資料によってタイトルの異なるものは併記した。
特筆以外すべて製作は「松竹蒲田撮影所」、すべて配給は「松竹キネマ」、特筆以外すべてサイレント映画である[4][5]。
特筆以外すべて製作は「松竹下加茂撮影所」、すべて配給は「松竹キネマ」(のちに松竹)、特筆以外すべてトーキーである[4][5]。
特筆以外すべて製作・配給は「東宝」、以降すべてトーキーである[4][5][7]。
特筆以外すべて製作・配給は「新東宝」である[4][5][7]。
下記の通りである[4][5][7]。テレビ映画も含む[10]。
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