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五味康祐の小説 ウィキペディアから
『薄桜記』(はくおうき)は、五味康祐の時代小説。『産経新聞』夕刊に1958年7月から1959年4月にかけて連載され、新潮社から1959年に刊行、新潮文庫より1965年に文庫化された。2007年9月に改版、現在まで刊行されている。高田馬場の決闘や赤穂浪士による吉良邸討ち入りを背景に、2人の剣士・丹下典膳と堀部安兵衛の友情や、上杉家江戸家老の名代・長尾竜之進の妹・千春をめぐる悲恋が描かれる。1927年に連載開始した林不忘の時代小説丹下左膳シリーズや新版大岡政談『魔像篇』に類似する点も見受けられる。
薄桜記 | ||
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著者 | 五味康祐 | |
発行日 | 1959年 | |
発行元 | 新潮社 | |
ジャンル | 時代小説 | |
国 | 日本 | |
言語 | 日本語 | |
ページ数 | 313 | |
コード | ISBN 978-4-10-115105-2(文庫判) | |
ウィキポータル 文学 | ||
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『薄桜記』は、1959年の日本映画。英語タイトルはSamurai Vendetta。カラー・シネマスコープ、110分。
製作:大映京都、監督:森一生。主演は市川雷蔵。主人公の隻腕の剣士・丹下典膳を雷蔵、堀部安兵衛(中山安兵衛)を勝新太郎、2人に思いを寄せられるヒロイン・千春を真城千都世が演じた。2004年に角川エンタテインメントからDVDが発売されている。
映画の脚本を担当した伊藤大輔の脚色により、五味の原作とはかなりの違いがある。
なお、ラストシーンで雷蔵が見せる、片腕のない典膳が片足を撃たれ寝たまま転がり刀を振るうという三段剣法の立ち回りは、五味の原作ではなく伊藤の脚本によるものである。この殺陣は、伊藤が隻腕である典膳の片足を鉄砲で撃ち抜く描写を書いたことから考え出された。
伊藤は、雑誌『時代映画』53号(1959年10月号)に『薄桜記』のシナリオが掲載された際に、原作者の五味から改変を承諾する言質を得たうえで、敢えてアレンジをした結果、原作と違い過ぎる話になった旨の経緯や心情を付記に書いており、原作の概略を記してから、続けて自分のシナリオを掲載している。ちなみに、大映特集号である同号には、市川雷蔵と勝新太郎の芸道対談が掲載されている。
2013年と2016年の2度にわたり、時代劇専門チャンネルで放送されている。また2023年末、BS12でも放送されている。
旗本・丹下典膳は高田馬場の決闘へ向かう途中の中山安兵衛とすれ違う。駆け付けた典膳は安兵衛の決闘相手が同門知心流であると知って場を離れ、安兵衛は堀部弥兵衛親娘の助けを得て仇を倒す。典膳は同門を見捨てたとして、師匠・知心斎に破門される。安兵衛も師匠・堀内源太左衛門の心をくみ、道場と距離をおく。源太左衛門の紹介で安兵衛に上杉家への仕官話が来る。安兵衛は上杉家江戸家老・千坂兵部の名代・長尾竜之進の妹・千春に好意を抱くが、千春は典膳と恋仲だった。2人の祝言が近いことを知り、安兵衛は上杉家への仕官を断って、弥兵衛の娘・お幸の婿となり浅野家に仕える。典膳は千春と祝言をあげた。
典膳が公用で旅立った留守中、典膳を恨む知心流の門弟五人が屋敷に乱入し、千春が凌辱される。ほどなく、千春が安兵衛と密通していると噂が伝わる。旅先から帰った典膳は真相を知ると、浪人となり五人に復讐する決意を固め、長尾家を訪れ千春を離縁すると伝える。怒った竜之進は抜刀し典膳の片腕を斬る。同日、安兵衛が仕える浅野家当主・浅野内匠頭は上杉家当主の実父・吉良上野介を江戸城松の廊下で刃傷に及び、片腕を失った典膳は行方をくらませた。
1年後。吉良邸討ち入りを画策する浪人・安兵衛は、吉良の茶の相手をつとめる女を尾行し、女が千春であると気づき驚く。典膳と別れた千春は兵部の世話で自立しており、典膳は兵部の好意で米沢での療養を経て吉良家に迎えられていた。江戸に戻った2人は兵部の死を知る。知心流5人を斬った後、典膳は上野介の用心棒となり、赤穂浪士と戦うことを決意する。安兵衛ら赤穂浪士の計画は、あとは吉良邸で行われる茶会の日取りを確かめるだけと大詰めだった。その頃、5人のうち生き残った2人が再び典膳を襲った。
以上が大まかなストーリーだが、完成作品は赤穂の浪士たちが討ち入りのため吉良邸に向かって行進する描写から始まり、安兵衛の回想として物語が始まる。
『秘剣破り』(ひけんやぶり)は、1969年の日本映画。英語タイトルはBroken Swords。カラー・シネマスコープ、90分。
監督:池広一夫。主演は松方弘樹。五味の原作をもとに、1959年の大映映画版で脚本をつとめた伊藤の脚色で大映京都が製作した。
五味の原作をもとに、1971年・1980年・1990年・1991年・1999年・2002年・2014年に上演されている。
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『忠臣蔵異聞 薄桜記』は、1971年8月に上演された舞台「明治座出演5周年記念 舟木一夫 8月特別公演」夜の部第1幕の演目。第2幕は「夏・青春・歌」。主演は舟木一夫。東京明治座。五味自身が脚色している。
『薄桜記』は、1980年8月に上演された舞台「明治座8月公演」夜の部第1幕の演目。第2幕は「夏姿花錦絵」。主演は林与一。東京・明治座。
『薄桜記』は、1990年8月31日から9月5日まで東京・新宿紀伊国屋ホールで上演された舞台。劇団テアトロ海の公演で、舟木一夫は客演である。
『忠臣蔵異聞 雪の花 士道無双』は、1991年1月2日から27日まで大阪・新歌舞伎座で上演された舞台。主演の杉良太郎は、丹下典膳と堀部安兵衛の二役を演じた。
『薄桜記』は、1999年8月3日から8月28日まで東京・新橋演舞場で上演された舞台。主演は舟木。この舞台で、舟木と林与一は、1964年にNHKで放映された大河ドラマ『赤穂浪士』以来35年ぶりに共演している。
『薄桜記』は、2002年6月1日から6月25日まで大阪新歌舞伎座で上演された舞台。主演は舟木。
『薄桜記』は、2014年2月15日から2月24日まで大阪・国立文楽劇場で上演された舞台。劇団前進座による公演で、脚本・演出はジェームス三木。制作・王前安生(前進座)。2014年9月に名古屋・中日劇場、11月に東京・国立劇場小劇場、浅草公会堂他、2015年1月に京都四條南座で上演。
『忠臣蔵外伝 薄桜記』は、1991年にテレビ東京系で秋の時代劇スペシャルとして放映された時代劇。主演は杉良太郎。140分。
ほか。
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薄桜記 | |
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ジャンル | 時代劇 |
原作 | 五味康祐 |
脚本 | ジェームス三木 |
演出 |
清水一彦 榎戸崇泰 |
出演者 |
山本耕史 柴本幸 高橋和也 ともさかりえ 檀ふみ 高嶋政伸 草刈正雄 辰巳琢郎 かとうかず子 萬田久子 江守徹 津川雅彦 長塚京三 |
音楽 | 濱田貴司 |
エンディング | 城南海「Silence」 |
国・地域 | 日本 |
言語 | 日本語 |
製作 | |
制作統括 |
佐野元彦 鹿島由晴 |
プロデューサー | 竹内敬明 |
制作 | NHKエンタープライズ |
製作 | NHK |
放送 | |
音声形式 | 地上波のみ解説放送あり |
放送国・地域 | 日本 |
公式サイト | |
BS放送 | |
放送チャンネル | NHK BSプレミアム |
放送期間 | 2012年7月13日 - 9月21日 |
放送時間 | 金曜日 20:00 - 20:43 |
放送枠 | BS時代劇 |
放送分 | 43分 |
回数 | 11 |
地上波放送 | |
放送チャンネル | NHK総合 |
放送期間 | 2012年10月18日 - 12月27日 |
放送時間 | 木曜日 20:00 - 20:43 |
放送枠 | BS時代劇 |
放送分 | 43分 |
回数 | 11 |
NHK BSプレミアムの「BS時代劇」枠で2012年7月13日から9月21日まで毎週金曜日20:00 - 20:43・JSTに放送された。全11回。脚本はジェームス三木。主演は山本耕史[1]。
また、NHK総合(沖縄[注 1]を除く)で同年10月18日から12月27日まで毎週木曜日20:00 - 20:43[注 2]に地上波再放送された[2]。
放送回 | 放送日 | サブタイトル | 演出 | |
---|---|---|---|---|
BSプレミアム | 総合 | |||
第1回 | 2012年7月13日 | 2012年10月18日 | 密通 | 清水一彦 |
第2回 | 7月20日 | 10月25日 | 汚名 | |
第3回 | 7月27日 | 11月 | 1日口封じ | 榎戸崇泰 |
第4回 | 8月 | 3日11月 | 8日高田馬場 | |
第5回 | 8月10日 | 11月15日 | 豪商紀文 | 清水一彦 |
第6回 | 8月17日 | 11月22日 | 用心棒 | |
第7回 | 8月24日 | 11月29日 | 殿中刃傷 | 榎戸崇泰 |
第8回 | 8月31日 | 12月 | 6日両成敗 | |
第9回 | 9月 | 7日12月13日 | 文鳥 | |
第10回 | 9月14日 | 12月20日 | 遠い春 | 清水一彦 |
最終回 | 9月21日 | 12月27日 | 雪の墓 |
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