熱海駅
静岡県熱海市田原本町にある東日本旅客鉄道・東海旅客鉄道の駅 ウィキペディアから
静岡県熱海市田原本町にある東日本旅客鉄道・東海旅客鉄道の駅 ウィキペディアから
熱海駅(あたみえき)は、静岡県熱海市田原本町にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)・東海旅客鉄道(JR東海)の駅である。JR東海に所属する東海道新幹線と、JR東日本およびJR東海に所属する東海道本線、JR東日本に所属する伊東線の合計3線が乗り入れる。在来線の駅番号はJR東日本がJT 21、JR東海がCA00。
熱海駅 | |
---|---|
駅舎(2018年4月) | |
あたみ Atami | |
所在地 | 静岡県熱海市田原本町11-1 |
所属事業者 | |
電報略号 | アタ |
駅構造 | 地上駅 |
ホーム |
|
乗車人員 -統計年度- |
(JR東日本)-2023年- 10,837人/日(降車客含まず) (JR東海)-2021年- 2,859人/日(降車客含まず) |
開業年月日 | 1925年(大正14年)3月25日 |
乗入路線 3 路線 | |
所属路線 | ■東海道新幹線(JR東海)[* 1] |
キロ程 | 104.6 km(東京起点) |
所属路線 |
東海道本線 (■JR東日本・ JR東海静岡地区)[* 1] |
駅番号 |
JT21(JR東日本) CA 00 (JR東海) |
キロ程 | 104.6 km(東京起点) |
所属路線 | ■伊東線(JR東日本) |
駅番号 | JT21 |
キロ程 | 0.0 km(熱海起点) |
備考 |
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当駅は、静岡県東部に位置する温泉街熱海市の代表駅である。
在来線における当駅の所属線は東海道本線である[1]。また、JR東海が発売する休日乗り放題きっぷの東海道線の東端であり、JR東日本が発売する三連休東日本・函館パス、週末パスの東海道線の西端である。
東京方面から見た場合、静岡県に入って最初の駅である(新幹線・在来線とも)。JR東日本とJR東海の共同使用駅であり、新幹線構内はJR東海新幹線鉄道事業本部が管理し、在来線構内はJR東日本横浜支社が管理・駅業務を実施する。
在来線は当駅がJR東日本とJR東海の会社境界駅であり、東海道本線の当駅以東(東京方面)と伊東線はJR東日本、東海道本線の当駅以西(静岡方面)はJR東海の管轄である。施設上の境界は駅構内ではなく丹那トンネル東側坑口付近にある来宮駅上り場内信号機(来宮駅北西)である。
在来線ではJR東日本の熱海運輸区が構内に存在するなど運行上の拠点でもあるため、当駅を経由するすべての旅客列車が客扱い停車していたが、2009年(平成21年)3月14日のダイヤ改正で臨時列車とされた「ムーンライトながら」は運転停車扱いとなった。特急列車や一部普通列車(朝夕の沼津駅発着列車や伊東線直通列車など)を除く大半の列車が当駅で系統が分離されている。
JR東海の管轄となっている新幹線は、各駅停車である「こだま」に加えて、「ひかり」が東京 - 岡山間の2往復と上り広島発東京行きの1本、下り東京発新大阪行きの1本が停車している。
東海道本線は当駅を境に管轄会社が異なっているが、当駅では両方向とも「東海道線」(上り・下りの表記もあり)と案内されている。本稿でも必要に応じて、その案内方式に準じた表記も用いる。
当駅は、JR東日本のICカード「Suica」/JR東海のICカード「TOICA」対応自動改札機が設置されている(函南方面からのICカード出場は、TOICAエリア出場専用の水色のIC改札機からとなる)。また、伊豆急行線の駅もSuicaの簡易改札機が設置されており、Suica及びその相互利用が可能なIC乗車券でのタッチ&ゴーで往来ができる。SuicaとTOICAは相互利用が可能だが、2021年3月12日まで、当駅はTOICAエリアに含まれておらず、またSuicaエリアとTOICAエリアを跨ぐ利用はできないため、当駅からJR東海函南駅方面へはICカードを利用できず、あらかじめ券売機できっぷを購入する必要があった。2021年3月13日からは当駅がTOICAエリアに編入され、当駅発着に限り函南方面へICカードを利用できるようになったが、定期券を除いて当駅を跨いだICカードの利用は引き続きできない[報道 1][報道 2]。
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駅の開業は1925年(大正14年)3月である。開業当初は国府津駅を起点とする熱海線の終着駅であったが、1934年(昭和9年)12月に当駅西側の熱海 - 沼津間が開業し、東海道本線の中間駅となった。 交通の便が良くなったことで熱海や伊豆の各温泉に向かう利用者が激増、1935年(昭和10年)正月の乗降客数は前年比5-6割増となり、駅の手荷物一時預りも1日あたり250から300個の利用となった[2]。
伊東線は翌年の1935年(昭和10年)3月から乗り入れている。東海道新幹線の熱海駅は、新幹線が開業した1964年(昭和39年)10月から存在する12駅のうちの一つである。1987年3月まで、これらの路線はすべて日本国有鉄道(国鉄)の路線であったが、同年4月の国鉄分割民営化によって、JR東日本とJR東海の駅となった。
東海道本線は当初、小田原 - 熱海 - 三島の山岳地帯にトンネルを開削する技術がなかったこともあり、後の御殿場線ルートで建設された。そのルートから外れた小田原・熱海では、国府津駅より小田原電気鉄道という路面電車で小田原市街へ、さらに豆相人車鉄道→熱海鉄道→大日本軌道→熱海軌道組合の人車軌道・軽便鉄道により熱海まで連絡を図った。その後、御殿場経由は急勾配が存在し輸送力増強の障壁になることや、トンネル掘削の技術が進展したことなどから、当初見送られた熱海経由での路線整備が決定する。そして1925年(大正14年)、熱海線として、熱海駅まで鉄道路線が開業して路面電車や軽便鉄道は全廃。1934年(昭和9年)、丹那トンネルが開通すると熱海線は東海道本線となった。
新幹線ホームのホームドアは高速で通過する列車への対策のため1974年(昭和49年)に日本で初めて設置された。老朽化のため、上りホームは2011年12月、下りホームは2012年7月に更新され、0系に合わせていた開口幅や扉の位置は、N700系・700系に合うように変更された[報道 3][3]。
2002年までは箱根登山鉄道もバス路線を有していた(同年10月1日をもって箱根方面の路線を廃止し伊豆東海バスに継承)。
高度経済成長期には、新婚旅行や社員旅行で盛況だった熱海は坂が多く、市内の公共交通手段が求められたため、熱海駅から海岸線を通り、熱海港付近に至る熱海モノレールが計画されたが、頓挫している[4]。
駅舎は老朽化により建替えられ、市が駅前の整備事業を行った。
旧駅ビルの「熱海ラスカ」は2010年3月31日をもって店舗を閉鎖し、取り壊し工事が同年7月から11月まで行われた。
2011年7月下旬より駅前広場、仮駅舎設置工事は本格化した。
改札外にはスルガ銀行のATMがあり、観光案内所(熱海コンシェルジュ)にエフエム熱海湯河原のサテライトスタジオが2007年5月から併設されていたが、観光案内所とサテライトスタジオは2011年12月1日に仮駅舎へ移動した。毎週土・日曜に公開生放送が行われていた[5]。
仮駅舎には、熱海ブランド『A-PLUS』専門店も入居していた。
熱海駅開発工事の主体である駅舎建て替え等開発工事の事業者、JR東日本のファクトシート(2012年7月発行)に、熱海駅はオフィス・ショッピング部門での開発が明記されていた。
2014年8月30日に、駅は温泉地らしさをイメージして、外壁をさざ波などをイメージした青と白の2色で配し、巨大窓を茶色枠で囲って襖を表わしたデザイン[新聞 1]と報じられていた。
駅舎は、事業着手が2014年4月1日で完成が2015年度の予定だったが、着工も完成も遅れた。
旧バスターミナルだった東側を2層化し、上がバスターミナル、下がタクシープールになった。一般車とタクシー兼用ロータリーだった西側は一般車用ロータリー(県道103号熱海停車場線)となった。
駅前広場では2014年1月に、足湯に併設されていた駅前間歇泉を撤去し、蒸気機関車を駅前西端へ移動した。その後足湯は休止となり、2014年12月20日に復活した[6]。
JR東日本の保養所であったいでゆ荘の跡地に駐車場を建設した。
伊東線のホーム案内は東海道線に合わせて■オレンジが用いられていたが、駅舎建て替え工事の進捗とともに順次■緑に変更された(なお、各駅の運賃表や「JR東日本アプリ」では以前から伊東線を緑で表記している)。
JR東日本が管轄する在来線駅(東海道本線・伊東線)、JR東海が管轄する新幹線駅ともに地上駅である。
駅舎は1番線に隣接し、改札外にはJR東日本が営業するみどりの窓口とビューアルッテが設置されている。ラスカ熱海1階に、観光案内所や駅レンタカー営業所などが入居している。
乗降設備は単式ホーム1面1線と島式ホーム2面4線、合計3面5線のホームが設けられている。構内の南側に単式ホームがあり、その北側に島式ホームが並ぶ。ホームの番号は、単式ホーム側から1番線・2番線…の順で、5番線まである。そのうち、2番線が下り本線、5番線が上り本線となっている。
なお、JR東日本の管理駅である都合上、JR東海の列車は通常3番線のみを使用している(列車によって4番線を使用することもある)。そのため事故・トラブルや大雨・落雷などでダイヤが乱れた場合、沼津方面からの列車がホームに入線できないためひとつ前の函南駅で待機か、沼津駅や三島駅、および東田子の浦駅で打ち切りになることも発生する。
改札口は駅舎内の1か所のみで、改札口から各ホームに直結する地下道が存在する。
立ち食いそば・うどん店は1番線ホーム東京方にある(JTS運営)。
旅客トイレは、精算所の近くにあり、多機能トイレも設置されている。
構内に熱海CTCセンター(小田原・伊豆統括センターの管理下)がある。JR東日本東海道本線の東京駅 - 湯河原駅間では東京圏輸送管理システム (ATOS) が導入されているが、当駅・来宮駅ならびに伊東線の運行管理・進路制御は熱海CTCセンターで行っている。
(出典:JR東日本:駅構内図)
新幹線乗降設備は待避線のない相対式ホーム2面2線の構造[15]。ホーム上の乗り場番号は南側(在来線ホーム側)から6番線・7番線の順で付番されている。山肌に沿った高い位置にホームがある。開業当初は安全性確保の観点から停車列車到着直前まで改札制限を行なっていたが、停車列車本数増加に伴い、1974年(昭和49年)に日本で初めてホームドア(可動柵)が設置されている[16][17][18]。
当駅はスペースの都合で待避線が設置されなかったため[19]、ダイヤ作成上のネックとなっている。その上、当駅付近から新丹那トンネルまでの区間内には最小曲線半径1,500 mという新幹線有数の急カーブが控えており、この影響で「のぞみ」を始めとする通過列車の速度は200 km/h(かつては185 km/h)に制限されている[20][21]。この速度は、東海道新幹線の駅通過速度としては最も遅い[注 1]。
東海道新幹線の「ひかり」の一部停車駅の中では最も停車本数が少ない駅であり、先述の通り、一日上下各3本のみの停車である(なお、最多は上りは静岡駅・下りは静岡駅・岐阜羽島駅・米原駅で、いずれも19本が停車)。
JR東日本の地下道とJR東海の新幹線コンコースとの間には、乗換改札が設置され、在来線側にJR東海が営業するJR全線きっぷうりばがある。
地形の関係上、新幹線独自の改札口は設けられておらず、JR東海の新幹線改札内へはJR東日本の在来線駅構内を経由しなければならない構造となっているため、JR東海のみが扱う乗車券・サービス(エクスプレス予約で後述のICカードを使用しない場合やe5489でJR東海エリアを含む予約など)を受ける旅客はJR東日本の改札口で「熱海駅構内通過票」の交付を受けた上で、JR東海のJR全線きっぷうりばまで出向く必要がある。EX-ICカードやプラスEXカードを所持している場合は、Suicaなどの都市圏のICカード乗車券(当駅改札内に入る場合は最低147円の残高が必要)をJR東日本の自動改札機にタッチさせた上で、新幹線の自動改札機に都市圏のICカードとEX-ICカードまたはプラスEXカードを2枚重ねてタッチすることで、新幹線ホームへの入出場が可能となっている[22][23]。
番線 | 路線 | 方向 | 行先 |
---|---|---|---|
6 | 東海道新幹線 | 下り | 新大阪方面 |
7 | 上り | 東京方面 |
(出典:JR東海:駅構内図)
ラスカ熱海(ラスカあたみ)は、静岡県熱海市田原本町に所在する熱海駅の駅ビルである。日本を代表する温泉街のひとつである熱海温泉に隣接しているため、周辺にも数多くのお土産店が軒を連ねており、熱海温泉の一大お土産店街を形成している。
現在の建物は、2016年11月25日にオープンした2代目[24]。正式名称は湘南ステーションビル熱海店。JR東日本の子会社である湘南ステーションビルが営業する。なお、ラスカは他に3駅(小田原駅・平塚駅・茅ケ崎駅)に存在する。
建物は3階建てであり、各階に加えて屋上にもフロアがある[25]。また、南隣り(伊東寄り)に車53台が駐車可能なコインパーキングがある[26]。
営業時間は、ショッピングが9:00〜20:00、レストラン・カフェが11:00〜21:30、屋上広場が9:00〜21:00。
屋上
3階 - レストラン・サービス
2階 - カフェ・おみやげ・雑貨
1階 - カフェ・おみやげ・食品・惣菜
駐車場
建物は、旧熱海駅舎の南隣り(伊東寄り)に所在し、3層2階建て構造。開業当初は「熱海駅デパート」を名乗っていたが、のちに「熱海アボンデ」と改称。当時は小田急系列であったが、2005年4月に湘南ステーションビル株式会社に吸収され、「熱海ラスカ」に再度改称した。耐震性能やバリアフリー性能に欠けることから、2010年3月31日に営業を終了し、取り壊された。
1階にお土産店、2階・中2階に飲食店が入居しており、1階の営業時間は8:30~18:30、2階は10:00~21:00であった。小田急電鉄も湘南ステーションビルの主要株主であり、Odakyu SHOPの入居や、小田急ロマンスカーの予約業務を行なっていた。
2階・中2階 - お好み食堂・喫茶の街
1階 - お土産の街
1993年度(平成5年度)以降の1日平均乗車人員の推移は以下のとおりである。
年度 | JR東日本 (在来線) |
JR東海 (新幹線) |
出典 |
---|---|---|---|
1993年(平成 | 5年)13,225 | 6,790 | [* 1] |
1994年(平成 | 6年)12,942 | 6,590 | [* 2] |
1995年(平成 | 7年)12,325 | 6,460 | [* 3] |
1996年(平成 | 8年)12,091 | 6,330 | [* 4] |
1997年(平成 | 9年)11,485 | 5,980 | [* 5] |
1998年(平成10年) | 11,080 | 5,510 | [* 6] |
1999年(平成11年) | 10,539 | 5,220 | [* 7] |
2000年(平成12年) | [JR 1]10,181 | 5,000 | [* 8] |
2001年(平成13年) | [JR 2]10,066 | 4,929 | [* 9] |
2002年(平成14年) | [JR 3]9,606 | 4,722 | [* 10] |
2003年(平成15年) | [JR 4]9,498 | 4,794 | [* 11] |
2004年(平成16年) | [JR 5]9,486 | 4,762 | [* 12] |
2005年(平成17年) | [JR 6]9,592 | 4,915 | [* 13] |
2006年(平成18年) | [JR 7]9,607 | 5,000 | [* 14] |
2007年(平成19年) | [JR 8]9,657 | 5,001 | [* 15] |
2008年(平成20年) | [JR 9]9,905 | 4,906 | [* 16] |
2009年(平成21年) | [JR 10]9,670 | 4,481 | [* 17] |
2010年(平成22年) | [JR 11]9,272 | 4,346 | [* 18] |
2011年(平成23年) | [JR 12]8,871 | 4,203 | [* 19] |
2012年(平成24年) | [JR 13]9,239 | 4,260 | [* 20] |
2013年(平成25年) | [JR 14]9,499 | 4,423 | [* 21] |
2014年(平成26年) | [JR 15]9,583 | 4,452 | [* 22] |
2015年(平成27年) | [JR 16]9,842 | 4,543 | [* 23] |
2016年(平成28年) | [JR 17]10,057 | 4,583 | [* 24] |
2017年(平成29年) | [JR 18]10,635 | 4,805 | [* 25] |
2018年(平成30年) | [JR 19]10,753 | 4,825 | [* 26] |
2019年(令和元年) | [JR 20]10,820 | 4,690 | [* 27] |
2020年(令和 | 2年)[JR 21]6,747 | 2,270 | [* 28] |
2021年(令和 | 3年)[JR 22]7,605 | 2,859 | [* 29] |
2022年(令和 | 4年)[JR 23]9,756 | ||
2023年(令和 | 5年)[JR 24]10,837 |
国際観光文化都市熱海市の主要部である熱海市市街地の北側に立地し、駅前には熱海温泉のホテル・旅館・みやげ物店が立ち並ぶ。
駅前広場に足湯「家康の湯」があり、駅前商店街前に熱海軽便鉄道の7号蒸気機関車が静態保存されている。
※熱海市役所や熱海税務署は、隣駅である伊東線来宮駅が最寄り駅である。
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